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地獄の移動の始まり

7月5日 土曜日
【ラオス】 ルアンパバーン





夜中に何度も何度もトイレに行き、茶色い水を出してはベッドに倒れるということを繰り返していたせいで、ほとんど眠れていない。

ひどい時にはトイレを出てベッドにたどり着くまでにまたお腹が痛くなってトイレに戻るという状態。

おかげで体調は良くない。
でも昨日よりは体のダルさはマシになっていた。
パナドールが効いたのかもしれない。




photo:01




食欲も回復しており、カンちゃんが作ってくれた野菜炒めと味噌汁を食べた。

結構食べることができて、これならイケるかも、と思うんだが、すぐまたトイレに行きたくなって、出し終えた時の体の倦怠感はものすごくヒドイ時の二日酔いみたいだ。



それでも昨日より良くなっていることは間違いない。
これなら多分10時間のバスも乗り切れる。はず、多分。きっと。トイレ行ってきます。



こ、怖え………
10時間バスでもしトイレのないバスだったらどうしよう………
人間やめなきゃいけなくなるぞ………

ただでさえ30分以内にトイレに行かなければいけない状態なのに、バスの中だなんて怖すぎる………






でも………進まないと………

これ以上時間を無駄に出来ない。

すでに旅の期日の2年を過ぎてしまっている。
1日も早く帰らないと………












フラフラしながら町の中の旅行代理店を回った。

インドへの飛行機、そしてインドから中国へ飛ぶ飛行機を買わないといけない。

最安の値段を選ばないとインドに着いた時に文無しとかマジでシャレにならない状況になってしまうのだが、


代理店の値段は高い。



代理店ってたまにインターネットのスカイスキャナーで探すよりも安い飛行機を見つけてくれたりするんだけど、今回はどこもスカイスキャナーを超えてくれない。

代理店でもトイレを借りながらなんとか聞いて回るが、タイからインドの航空会社自体取り扱っているところが少なく、どうにもラチがあかない。



代理店は諦めてカンちゃんにお金を払ってカードで買ってもらうことに。

しかしルアンパバーンって驚くくらいWi-Fiが良くなくて、インターネットを開くのにものすごく時間がかかってしまう。


ルアンパバーンを出ればカンボジアまで下り、一気にバンコクに戻る。
あと1週間後には飛ぶことになる。

ここで買わないと。












そして、ついに買ってしまった。




7月13日
バンコク ~ デリー 25000円

7月31日
コルカタ ~ 昆明 26000円





インドの滞在期間、半月。
最低限のところしか行けない。

あまりにディープな国なので1年とか10年とか滞在する人もいるこのインドで半月なんて鼻で笑われる日数。

でもこれがとれる限界だ。

必ず行きたいのはタージマハルとバラナシ。

そして仏教の発祥の地、ブッダガヤ。
仏陀が悟りを開いた場所。
ここのためにインドに行くといってもいい。

あとはデリーの詐欺師と格闘して、コルカタを見られればいい。



インドの深い精神世界を覗くことなく、上辺の汚くてうっとおしいものばかりを見ることになるかもしれない。
でもそれでもいい。行かないよりはマシだ。



カンちゃんにアメリカドル、ニュージーランドドル、オーストラリアドルでお金を払うと、残金が5万円になった。


しかしこの中の2万5千円はボスニアヘルツェゴビナとブルガリアのお金なのでただの紙くずっていう早くこのボスニアヘルツェゴビナの呪縛から逃れたい(´Д` )




てことはあと2万5千円。

これからカンボジアに下り、入国の際にビザ代で30ドル消える。
そしてアンコールワットの入場料がいくらか知らんけど30ドルくらいすると思う。

交通費と飯代と宿代でおそらく全部で150ドルは消えるので、インドに持っていけるお金、1万円。


うんうん、まぁ1万円あればなんとか……


おっと忘れてた。

インドのアライバルビザ代が60ドル。





ふううううううう…………

ちょっと下痢が漏れたね。





これからバンコクにたどり着くまでの数日間が勝負になるなぁ。

アンコールワットのあるシェムリアップという町はそこそこ大きくて世界中からうなるほど観光客が押し寄せる場所なのでおそらく稼げる。

どうにかシェムリアップまでにこの体調を整えて歌ってる最中に下痢漏らさないようにしないと。


あと日本人宿に行ってボスニアヘルツェゴビナとブルガリアに行く予定の人を探そう。
きっとこれからヨーロッパに行く人がいるはずだ。



チケット買っちまった。

サジは投げられた。

ルートも決まった。

あとは体調と相談しながらどれだけ頑張れるかだ。












夕方になると体のダルさが増してきて、熱っぽくなってくる。
昨日と同じ症状。

下痢は相変わらず水のみで、固形物はまったくない。

少し歩くだけで息が切れてしまうが、もうバスに乗っちまうぞ。



下痢が怖い。こんな体調でバスに耐えられるか………

いやまぁきっと10時間の移動なのでトイレのあるバスのはず。

バスのトイレってオシッコ飛び散りまくっててすごい汚いんだけど文句は言えない。

頑張って乗り切るぞ。


意を決してトゥクトゥクに乗り込みバスターミナルへ向かった。

photo:02












photo:03




10時間移動になるので軽く腹ごしらえしておこうとターミナルの横の食堂でヌードルをすすり、乗り場へと歩く。




一見なんの変哲もないただのバスがそこにあった。

photo:04




うん、普通のバス。






しかし乗り込んでみると、






photo:05




うわ何これ。
すげぇ、初めて見る。

座席が全部ベッドになってる!!
めちゃくちゃ足伸ばせるやん!!

photo:06






ていうかそんなことどうでもいいけどトイレねぇええええええええええ!!!!!!!!


トイレねぇっていうか座席がベッドになってるとかどこの国にもなかったっていうかトイレがねぇっていうか1番安いバスだったのにこんな贅沢なバスでいいの?っていうかトイレねぇっていうか!!!!!!



トイレねぇ!!!




なんかバスに素直に喜んでワクワクしたいのにトイレがないという事実のせいで乗り込んだ瞬間お腹痛くなってきたんですけど………





バスが動き出す。

おうおう、もう出発ですか。容赦ないですね。


お、落ち着くんだ俺。
素数を数えて気持ちを落ち着けろ。
素数は1と自分の数字でしか割ることのできない孤独な数字。俺に勇気をくれる。

そうだ、俺ならできる。


下痢でさっきまで30分おきにお尻からパワーゲイザーをしていた俺が10時間トイレのないバスでドライブか。面白くなってきやがったぜ。


おっと、バスがアスファルトの凸凹で跳ねましたよ。

危ない危ない、トリプルパワーゲイザーを繰り出すところでした。





お、おほへ…………


と、とにかく寝てしまおう。
せっかく席がベッドになってるバスだ。
こんなバスなら10時間なんてあっという間だよ。

寝ちまえばきっとこのお腹もおとなしくしてくれるは………





道端に止まったバスが新しい乗客を乗せた。

おいおい、もう座席ないよ。
どこにさらに乗客を乗せるスペースがあるんだよって真ん中の通路で寝転がるわけですかなるほどラオス。


うんうん、どんどん乗ってくるね。
すごいね、もう通路すらもギチギチなのにまだ乗せるんだね。もう通路で眠るスペースもなくなった人がベッドスペースに入り込んできやがるね。

男と一緒に寝るの大嫌いなのに知らない東南アジアの兄ちゃんの足が俺の足にくっついてくるね。

なんなら2人用のベッドスペースで3人寝てるところもあるね。

兄ちゃんの手が俺の肩に乗ってきよるね。
狭すぎるね。

気持ち悪いぃ!!




知らない人の足の間に頭を突っ込んで寝てる姉ちゃん。

砂まみれの通路の床で寝てる兄ちゃん。

もはや俺の周りの部分はハムスターのカゴの端っこのところみたいな勢いで人が折り重なって眠っている。





素数を数えろ…………
素数を数えて気持ちを落ち着けて下痢のことを忘れてしまえ………
大丈夫、どこかの休憩所に止まるはず。大丈夫…………



隣の兄ちゃんが足を俺のギターの上に置いてきやがる。

起き上がってギターをぶんどるとびっくりして足を引っ込める兄ちゃん。

ギターはやめろや。

はぅっ!!!下痢が……!!!



あああああ!!!!もう嫌だあああああ!!!!!!

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