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まさかこの人に会うとは

2月22日 土曜日
【ペルー】 クスコ





「フミー、今日は土曜日だからプラサトゥパクアマルに行くといいわよー。人いっぱいいるから。」



宿の可愛い娘さん、ソニーが寝転がって日記を書いてる俺に教えてくれる。

今日は土曜日。
町のいたるところで様々な市がたっており、人で溢れかえっているみたい。



「路上パフォーマンスは観光客はお金くれないからね。ペルー人がたくさんくれるから地元の人が集まるところに行かなきゃ。」


さすがはヒッピー宿の娘、バスキングの事情をわかっている。


市は朝9時から15時くらいまでということなので、急いで荷物をまとめて宿を出発した。









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クスコの旧市街エリアからとぼとぼと歩いて新市街の方へ向かう。

少し脇道に入るとボロボロの民家が雑然と並ぶローカルエリアとなり、未舗装の道路の上で子供たちが遊んでいる。

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廃線の線路が道路脇に伸び、その線路の上をインディアンのおばちゃんたちや野良犬が歩いている。






路上に無造作に広げられた露店の売り物。
個性的なインディアンたちの服装や帽子。

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今日は土曜日。
近隣の集落からも人々が集まっているんだろう。

もうありとあらゆるものが路上で売られている。


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観光客向けのものではなくあくまで地元のインディアン同士での売り買いのよう。

線路のレールの上に腰かけたおばちゃんのカッコいいハットと三つ編みの黒髪。

世界中から旅行者が集まるこのクスコは一大観光地。
でも同時にアンデス民族の飾らない暮らしを堪能することができる。

それこそがクスコの魅力だ。

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30分ほど歩いてようやくプラサトゥパクアマルに到着した。

広い公園に無数の屋台が並び、人がわらわらとひしめいている。

ひとまず中を歩き回ってみた。


植木、家具、日用品など、完全に地元の人たちのための市で、観光客らしき姿はまったくない。


まぁとにかく歌ってみるか。

警備のお巡りさんがいたので歌っていいか聞いたら、広場の真ん中にある銅像の横なら1時間だけやっていいよと許可をもらった。




こ、こんな広場のど真ん中でやるのかよ。

もっと端っこの壁際とかがいいんだけどな………


しかしビビっていても仕方ない。
広場のど真ん中でギターを取り出すと、なんだなんだ?と買い物客たちがチラチラ見てくる。


どうにでもなれ!!と思いっきりギターを鳴らした。

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クスコは観光地。
俺みたいなバスカーがたくさんいるので、地元の人たちも路上パフォーマンスに慣れている。

いつもなら速攻で人だかりが出来るんだけど、なかなかみんな足を止めてくれない。


しかし1人が足を止めると、そこからは早いんだよな。
行列にはとりあえず並ぶ的心理でどんどん立ち止まり始め、人だかりが人だかりを呼んですごいことになる。


そして今日もいつものように広場の真ん中にものすごい数の人垣が出来上がった。


喉はまだ全然回復していない。
鼻水が出て、頭が痛い。
広場は壁なんて何もないので、声が響かず声を思いっきり張らないといけない。

風邪&空気が薄い、のダブル攻撃でクラクラしながらも頑張って歌い、ピタリ1時間で路上終了。

お金の入りはぼちぼちだけど、今日は土曜日。
喉がぶっ壊れるまで1日中歌いまくってやるぞ。

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お腹空いたなぁと思いながら旧市街エリアへ戻る。

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昨日ライブのお誘いをしてくれたカフェにフライヤー用の写真を送らないといけないんだけど、教えてもらったFacebookの名前が違ってるみたいで送ることができない。

マリアンナに宿のことでメールをしないといけないし、電話をかけないといけない人がいるし、弦を買いにいかないといけないし、マチュピチュのチケットとバスの予約をしないといけないし、女子大生と王様ゲームと、あああああああ!!!!忙しい!!!




知り合いがたくさん出来るのはとてもいいこと。
みんな人を紹介してくれたり、色んなことに誘ってくれたり、俺の手助けをしようとしてくれてすごく嬉しい。

でもその分、約束事はもちろん増えるし、おろそかにすることは出来ない。

チリのサンチアゴまであと2週間。
マジで間に合うかな。





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クスコのメインスクエアはたくさんの人で溢れている。

大きな教会が並び、空がびっくりするほど青い。

中央の公園では誰もが写真を撮り、観光客がバッグパックを背負って歩いている。

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インカ帝国の首都として栄えた栄華を色濃く残す荘厳さに満ちている。

クスコは町自体が遺跡だ。









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メインスクエアの裏手に広がる丘の上をぶらぶらと散歩してみた。

クスコの中でも特に手つかずの古い町並みが残っており、観光エリアのような浮ついた空気はなく、とても落ち着いた雰囲気が漂っている。

坂道の向こうに見えるクスコの町並み。
電線と瓦屋根がとても味がある。

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それにしても空気が薄い………
いくら空気を吸いこんでも足りないような感覚で、すぐに息が上がってしまう。








そんな丘の上をハァハァ言いながら歩いていると、家の窓から顔を出して通りを見下ろしている雑巾みたいな犬を発見。


なかなかこっちを向いてくれなくて、ワンワンとか言って注意を引こうとするが無視しやがる。

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コンチクショー。












って、あれ?

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瞬間移動で犬の背後へ。


ほんと驚いたんだけど、通りから写真を撮っていたら家の人が窓から顔を出した。


その家主さん、ゆうべライブに誘ってくれたカフェのオーナーのパンチョだったという奇跡の偶然。

Facebookの正しい名前聞かないとなってちょうど思ってたところ!!




「ワオ!!フミ!!何してるんだい?」


「いや、たまたま歩いてたんだよ!!」


「本当かい!よかったらうちでご飯食べるかい?」


「やったー!!パンチョはいつも窓から僕を誘ってくれるね!!」


てなわけで犬の背後に回ったわけです。
町の風景を見てたんだね。
ずっと外を見てる気持ち、分かるよ。




クスコの歴史地区にたつ民家はとにかく古い。
ドアがいくつか並んでアパートみたいな形になっており、中庭には洗濯物が干され、屋根も草のような素材でできている。

小さな部屋で奥さんと生まれたばかりの子供と暮らすパンチョ。
お母さんも来ており、みんなで食卓を囲んだ。

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「クスコもずいぶん変わったわ。古い建物がどんどん観光客向けのディスコやレストランになっていくわ。」



お婆さんがしみじみと話してくれる。
マチュピチュが発見されたのは1900年代の前半。

おそらく観光地化したのはここ50年くらいだろう。

世界中から人がやってき始めたのは30年くらいの話だと思う。

それまでアンデスの山の奥深くにある、インディアンたちの都市であったクスコ。

きっと色んなものが急激に変わったんだろうな。



小さな部屋の中、パンチョと奥さんのささやかな暮らしがとても幸せそうだった。











意外なランチタイムになりつつ、パンチョの家を出て丘を降りていく。

今日はまだまだやることがあるぞ。



いい加減服がボロボロになってて、日本から持ってきた数少ないロンTも1枚なくしたので、そろそろ服を買わないと洗濯の時に替えがないんだよな。

最近ずっと服欲しい服欲しい言ってたんだけど、ヒッピー仲間たちがクスコに土曜日に行ったら古着市をやってるからそこで買うといいよと教えてくれていた。

てなわけでやってきた古着市。


ていうかパンチョが言うには泥棒市ということらしい。






こ、これか…………

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カオス臭がプンプンしやがる………

意を決して内部に潜入。






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まぁなんでも売ってる。

なんでも。

なんでも。

ただの空き瓶とかガス切れのライターとか引きちぎれた人形とか。

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誰が買うんだこんなもん(´Д` )



もうなんでもアリ。
とりあえず家のいらない物、全部持ってきましたみたいな感じ。

盗品もかなりあるんだろうな。
もはやここに流れたら回収は不可能だよ。



そんなスーパーカオスな市場の中を歩き回っていくと、たくさんの古着が売っている。

5ソルとか3ソルとか、中には1ソルなんてのも。1ソル25円くらい。

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でももうただの雑巾みたいな布切れとか、シミだらけとかそんなんばっかりなので、かなり探さないとカッコいい服は見つけられない。




そんなゴミ溜めみたいな中でついに1着ゲット!!


言い値12ソルを8ソルに値切れた。300円。

もっといけたかな?

なかなかカッコいいジャケット。もちろん女性もの。これでサイズピッタリだ。










よーし!!新しい服で気分も良くなったところで、もういっちょ路上いってみよう!!

観光客がわんさか歩き、物売りがズラリと並ぶサンタクララ通りの列に加わって俺もギターを構える。









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クスコは一大観光地。
そしてマチュピチュの拠点の町。

もうびっくりするくらい日本人がわんさか歩いてる。

久しぶりにこんなに日本人見たな。



しかもみんなユニクロのダウンとか、オシャレなアウトドアファッションに身を包んだいわゆる山ボーイ山ガール系の若者たち。

予想通り、というか予想以上に卒業旅行の大学生で溢れている。

爽やか!!





こうして路上で歌っていると日本人ってあんまり声をかけてくれないんだけど、今日はたくさんの大学生が立ち止まって話しかけてくれた。


うおー!!日本語久しぶり!!

よ、よし!!王様ゲームしよう!!





ってなんか久しぶりの日本人にドキドキしていたら………







ん?


誰かがギターケースの前にかがんで、お金じゃなくて色んな差し入れを入れてくれている。



「む、ムチョスグラシアス………ん?あれ?」


よく見ると、その差し入れ、ラ王って書いてる。
カリカリ梅!!ミルキー!?


貴様何者だ!!?













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ブログのまんまだー。

男前やー。



「ちょ!!た、たいさん!?はじめまして!!」


「はじめまして。」


「ちょ、声高!!」



ご存知、脱サラ課長たいさん。

僕がこのブログランキングに登録したのが1年以上前。
その時から常にトップ5にいたランキングの古株旅人。


世界一周ブログランキングなんてものの存在を知った時、色んな人がいるもんだなぁと目からウロコだったんだけど、特別すごいことをしてる人ってのはあまりいなかった。
ていうか世界一周ってこんなにポピュラーでツールが揃ったものなんだって驚いたもんだ。


その中で、世の中にはこんなこれぞ旅人っていう旅をしてる人がいるんだ、と尊敬と同時に悔しさを覚えたブログが脱サラ課長のたいさんだった。


南米に入ってるのは知ってたけど、まさかクスコにいるとは!!

ていうかてっちゃんと行動してたんだ!!



「いやー、会えましたねー。」


「すげー!!たいさんだ!!珍味ハンターだ!!」


「え、え!!たいさんですか!!すごい!!たいさんだ!!」


周りの大学生たちがざわめく。
さすがは有名旅人たいさん。


お、俺のことは知らないのね(´Д` )







後で落ち合いましょうと約束して、2人は晩ご飯へ。

俺はそれからも場所を変えて路上続行。

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ひたすら人がいなくなる23時まで歌いまくって、喉が壊滅して終了。


1日中歌いまくったそのあがりは、187ソル。70ドル。

お、俺頑張った………

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ヘトヘトになって土曜日の活気で賑わう町で2人と待ち合わせ。


そしてついにあのたいさんとお酒を飲むことが実現!!!

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「俺マジでたいさんのこと大好きなんッス。写真とかマジやべぇッス。チュっす。」


「いやー、僕も金丸さんのブログ読ませてもらってますー。」


「声高!!」



もっとワイルドで筋肉むきむきで背が高くて、Tボーンステーキを骨ごとサクっと食べるジャックハンマーみたいな人だと思ってたんだけど、普通に一般的な日本人男性です。
声とかミナミの帝王みたいな感じなんだろうなと思っていたけど、可愛い声です。






ブログを読んだら分かると思いますが、たいさんってすごく骨太なんですよね。

媚びたこととか書かないし、いつも信念を感じさせてくれる強さがある。


波風たてないように綺麗事ばかり書くのもいい。
批判を恐れずガンガン書くのもいい。


たいさんってそのバランスのとり方が上手いんだよなぁ。
さすが社会経験の多い大人だなぁっていつも感心する。





ガイドブックをなぞるような旅ではなく、独自の道を突き進む姿にすごく共感する。


そんなたいさんとこうして面と向かってお酒を飲んだら、まぁ色んな話に花が咲く。

かなり面白い話、興味深い話だったけど内容は伏せます^_^




「クスコって日本人すごいいっぱいいますね。」


「いやいや、ウユニに行ったら半端じゃないですよ。今日本人200人くらいいるんじゃないかな。新月周辺になったらもっともっと増えますよ。」


「もうそっこらへんで拳を上にあげてワンピースのポーズで写真撮ってるグループがいるからなかなか人がいないところを探すのが大変なんだよ。」



歩く地球の歩き方のてっちゃん、
世界中の僻地からメジャーどころまで3年旅をしているたいさん、

マジで最高に面白かった。
もっと話したかったー。




なんか有名旅人に会って嬉しくなる気持ちがわかったなぁ。

こりゃブロガーを集めた旅イベントにお客さんが集まるのも理解できる。

たいさんに会いたい人はたくさんいるだろうなぁ。






美味しいビールを飲んで、たくさん話をして、いい夜だった。

たいさん、てっちゃん、タイミングが合えばウユニで会いましょう!!

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