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一生に一度はやりたいことあるかい

3月23日 土曜日
【モロッコ】 フェズ






photo:01



やり切れなさに心を鷲掴みにされたまま荷物をまとめる。


いいことも悪いことも、平等にやってくるモロッコ。


この部屋に閉じこもっていれば、感情の波を立てさせられることもない。
誰からも干渉されずに静かに思い出なんかに浸ってればいい。



でも、外には必ず素晴らしいことが待っている。

この階段を降りて玄関を出れば、また新しい出会いと別れの連続だ。



さぁ、またふりだしだぞ。

photo:02














「え!?あの、も、も、もしかしてギター弾いてらっしゃる方ですか!!?ブログされてますか!?」



「え?あ、はい。」




「えー!!ブログ読んでますー!!金子さんに会えるなんてー!!」







俺、金丸(´Д` )










ていうか日本人えええええあああああああああ!!!!!!!!

しかも可愛い女の子おおおおおおあばざばばばばばばば(´Д` )







この数日、ホテルの宿泊客はモロッコ人ばかりでバックパッカーにさえ会っていなかった。

それがローカルなホテルの雰囲気を際立たせており、隠れ家のようで心地よかったんだけど…………














日本人んんんんんんんんんおおおおぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ(´Д` )

しかも身長149cm(´Д` )



このスケベが!!!!





笑うと八重歯が牙みたいに出て小悪魔的な雰囲気を出してくる。

なんて危険なやつだ!!










「えー!!もう出ちゃうんですか?!」




も、もう出ちゃうだと(´Д` )
こ、このスケベが!!!
俺は早漏じゃねえ!!と言いきれない!!




「今夜もう1人日本人の男の人が来るんですよ。その人、お酒大好きな人だし。もう出ちゃうんですかー!?」









ものすごく悩んだ。
今進むべきか。

これから待ち受ける過酷だけど素晴らしいであろう日々に飛び込まなければいけない。

心の準備はできている。
小さな部屋に閉じこもっているのはもう十分だ。
心は次の町、そしてヨーロッパ。

しかし目の前には心許せる日本人バックパッカー。しかも149cm。しかも八重歯。
さらにもう1人酒飲みが今夜やってくるという。

目の前には遥かな道のり。進まなければいけない。
世界中にいるまだ見ぬ友達や運命の光景が俺を待っている。


厳しい選択だっだ。0.2秒も悩んだ。









玄関を飛び出した。

意を決して足を進める。

慌ただしいイスラムの喧騒の中、脇目も振らずに歩いた。





行かなければいけない。

行かなければいけないんだ。



スーパーマーケットのお酒コーナーへ。










うっひょおおおおおおおおいいい!!!!!!!!

酒は大勢で飲んだほうが美味しいいいいいいウウウウウウウリリリリイイイイイィィィィ!!!!!









この可愛い女の子はなっちゃん。
彼氏ともども俺のブログを読んでくれてるみたいで、握手してくださいとか言われる。


全然すごくねぇから(´Д` )



アジアの途上国で学校なんかの建設ボランティアをやったり、この間までアフリカをてっぺんから下まで縦断したりと、かなり攻めてる149cmのミニ旅人。八重歯。



ただでさえ小さくて子供扱いされることが多い俺たちアジア人なのに、なっちゃんくらい小さいと完全に幼児レベル。


おかげで親切にされることも多いそう。




「でも、お願いまけて!!ってちょっと可愛い子ぶってお願いした時に、は?何言ってんだ?みたいな顔されるとものすごい恥ずかしいんです。」








あー、なんてほのぼのした会話なんだー(´Д` )
さっきまでの殺伐としていた心が和んでいく。

カフェでコーヒーを飲みながらそんな平和な話をしていたら、力も湧いてきた。
路上のリベンジをしてやる。

photo:03




photo:04















と、思ったのだが、ギターを持って迷路の前の広場に行った瞬間、土砂降り。

ひどい雨。

朝は快晴だったのに。

フェズは天気の変わりやすい町だ。








なっちゃんと2人でびしょ濡れになりながら宿に走って戻り、ひと息ついてるところに、噂のもう1人の日本人がやってきた。


好青年の畑くん。
彼も1年ほど世界を回っている旅人。


小さなバッグしか持ってないので、これで回ってるの?と聞くと、どうやら彼、フランスの空港で荷物を盗まれたんだそう。


すぐ横にバッグパックを置いて、チケットを買っているほんの数分の間に跡形もなく消えていたんだそう。


「まぁ大きなバッグには寝袋とか衣類とか、なければなくてもいいものしか入れなくて、貴重品はこっちのバッグに入れてたので、そこまでショックではないですよ。」




んー、フランスかー。
西欧もこういった置き引きの話をよく聞く。
スリ天国って話もね。

iPhone気をつけないと。
















ダブルの部屋に3人で入り込み、早速乾杯。


一生に一度はやりたいことっていうお題で盛り上がった。



「イースター島でモアイを見る!!」


「北極に行く!!」


「オーロラを見る!!」


「イルカと泳ぐ!!」


「KARAと乱交する!!」(言ってない)






一生に一度はやりたいこと。

この現実味のない諦めを含んだ言葉。
誰もが心に何個かは持っているはず。
全部叶えられる人なんてほんの一握りしかいないはず。

ほとんどの人が、ひとつかふたつ叶えられれば上出来ってもんだろう。



幸福な人生の見つけ方、だったかな。そんな映画あったよね。
老後のおっさん2人が死ぬまでにやりたいことをリストアップして、ひとつずつ叶えていく物語。


世界イチの美女とキスをする。
涙が出るほど笑う。


いい映画だった。








俺たち旅人は欲張りな人間だ。

普通の人たちが、様々な理由でやりたくても決断できずにいることを、たくさんの物を捨ててまでやっている。







ん?いや、ちょっと待て。

旅人は色んなものを捨ててまで旅をする。ということは逆に欲張りではないのか?

現状の様々なものを失うことを恐れて一歩を踏み出さない人のほうが実は欲張りなのか?










とにかく。


一生に一度はやりたいこと。


諦められるってことは、そこまでやりたいことじゃなかったってこと。



諦めなければたいがい叶う。
KARAと乱交も。
あ、無理かな。










全部やってやろうぜ。
そのために旅に出たんだもんな。

photo:05









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