2006年3月30日 【滋賀県】
さてさて、岐阜の次にやってきたのは近江の国、滋賀県。
日本一の湖にして古くから関西圏の生活用水として利用されている琵琶湖を擁する県だ。
山を挟んで隣は京都。
そして奈良とも隣接している。
有名な県に挟まれた地味なところだけど、きっと隠された歴史が根付いていることだろう。
まずは昨日のうちに到着していた滋賀県最初の町、長浜市。
城下町ということで黒い土壁に木格子の民家が並ぶ風情ある町並みだ。
親子丼が名物という有名店『鳥喜多』で580円の親子丼を食べてみた。
味はまぁびっくりするほどではなかったが、店員のおばさんの接客が最高に気持ちよかったな。
いなり湯という銭湯に入って、ゆうべはそこでストップ。
雪がジャンジャン吹きつける中、布団に入って目をつぶる。
冷たい体に冷たい布団。
ガクガク震えながら車内灯を消す。
そんな滋賀県初日だった。
さぁ車の中で目を覚ましたら早速滋賀県攻略開始だ。
まずやってきたのは長浜城。
浅井長政滅亡後、姉川合戦で戦功をあげた羽柴秀吉が、この琵琶湖北部の支配を許され初めて建てた城がこの長浜城。
農民出の秀吉が一国一城の主になった記念すべき最初の城というわけだ。
その後、山内一豊がこれまた初めて城主となったのもこの城なので出世城という愛称でも呼ばれている。
今年の大河ドラマが山内一豊の物語なもんやから、長浜は今かなりの人出でごったがえしている。
400円払って城内へ。
秀吉・一豊のことはもちろん、江戸初期に建築家・茶人として『きれいさび』の茶を確立した小堀遠州についても展示してある。
遠州さんはこの長浜の出身。
他にも色々見所はあったんだけど、まー、ツアーのジジババの騒々しさには脱帽やわ。
集団心理で、例えば教室や会議室でみんながヒソヒソ話している時に誰かがイスをひいたりして大きな音を立てると、一気に声のトーンが上がりやかましくなり、またしだいに元のヒソヒソに戻っていくという現象がある。
俺はそういう時わざとイスをひいたり咳き込んでみたりして、周りがどこまでうるさくなるか煽って面白がってたけど、これがジジババには通用しない。
だって一声目からマックス。
修学旅行生よりタチが悪い。
そんな長浜。
ここでは日本三大山車祭りの曳山祭ってのが4月の中旬に開催される。
んー、なんとか見たいところだけど他の予定もあるんだよなぁ。
どうにも時間合わせられそうにないな。
長浜はこの辺にして南下。
琵琶湖を時計回りで福井に入るとしよう。
彦根市に入り真っ先に向かったのは彦根城。
長浜に続いてまたお城。
でもここはただのお城じゃない。
松本・姫路・犬山に並ぶ国宝四城の1つ、彦根城だ。
近代化した現代でこんな江戸時代とかのお城が今もこの国土のあちこちに点在してて、それがまた県民の心の拠り所になってるってことに普通に感動する。
街の中、山の中、お城は至る所に残ってて、それが地理的戦略とかの上に成り立ってるかと思うとその土地の見方が変わってくるってもんだ。
傘がぶち折れるほどの暴風で雪がうねる中、500円払って城内に飛び込んだ。
国宝の城はどこでもそうだが、建て直しをしていない数百年前の姿を留めているため梁や柱すべてが木で、大河ドラマの中そのものだ。
階段もバリアフリーなんて気の利いたもんじゃないからほぼ垂直の勾配で、女・老人がヨロヨロ登るので毎回ふんづまるんだよな。
博物館のような展示もほとんどないので、その分城本来の姿を感じることができる。
日本のありのままの歴史を垣間見れる素晴らしい名所だ。
彦根城、満喫!!
それから滋賀の酒情報を得るため酒販店で聞きこみ調査をしてみた。
『七本槍』、『大治郎』、『松の司』、『波の音』などなど、いい造りをしている蔵はたくさんあるようだ。
日本屈指のコストパフォーマンスを誇る吉田酒造の『花嵐』300mlを購入。
山田50パーセントの大吟が4合で1500円というから驚きだ。
まぁ安けりゃいいってもんじゃないだろうが、味は今夜のお楽しみ。
あー、このところ金持ちだったから余裕かましてたけど、そろそろ懐がやばくなってきたな。
気合入れて稼がんと。
というわけでやってきた彦根の飲み屋街、袋町は、その昔遊郭街だったことから車が入れないほどの細い路地が入り組む風情あるネオン街だった。
なるほど、昔の遊郭っぽい木造の屋敷にスナックの看板がかかってたりする。
城の門前にあった復元した城下町よりこっちのほうがはるかに歴史の香りがするな。
よーし、稼ぐぞー!!!
夜になって飲み屋街に突撃!!!!!
ナイスタイミングで猛吹雪!!!!!
とてもじゃないが歌えない………………
ギターを片付けてスゴスゴと車に戻った。
うーん、ちゃんと稼がないとこれから先に進めないな。
滋賀県稼げるかなぁ。