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カンちゃんとの最後の1週間

 

こんにちは!神田です。



そうです、絶賛入院中です。

夜21:00に消灯って、いつもなら店がまだ賑わってる時間かぁ。

1日中ほぼベッドの上で過ごしてます。
でも意外とやらないといけないことはいっぱいあって、出産したら退院の日
から必要な赤ちゃんグッズも揃えないといけないし、
kokageのホームページ作成、フミくんのブログアップ、kokageの契約書やら
約款やらの作成やらなんやらかんやら。

いつもなら絶対見る時間ないから、入院前にドラマのダウンロードもわんさか
してきました。

そしてフミくんとは1日8回くらい電話してます。
なんだか遠距離で付き合ってた時を思い出します。
最高で8時間ぶっ通しで電話してましたからね、異常ですよね。

普通の夫婦の倍くらい毎日一緒に過ごしていたので、離れてる時間が
違和感でしかないです。



おわり




↓↓↓田舎暮らし&古民家改修youtube始めました。






「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!お店どうしよう!!!!メインシェフがいないのに!!!」



「フミ君!!収入なくなるからお店休むわけにはいかないよ!!フミ君が料理やってお店開けないと!!2ヶ月!!いや、産まれて退院してからもしばらくは動けないし、赤ちゃんの世話でお店どころじゃないだろうからこれから1年はフミ君がお料理担当だよ!!」



「ギャアアアアアアア!!!!女の人って赤ちゃん産んだ次の日から働けないの!?スポーン!!って!!アダムスファミリー的な!!嘘です!!ごめんなさい!!1ミリもそんなこと思ってません!!!」



「普通分娩でも骨盤割れたりする人いるんだよ!!私は双子だから多分だけど帝王切開!!!」



「産まれた瞬間から働いたら傷口開いて内臓ポロリンチョ!!ていうか俺も帝王切開で産まれたので親子揃って素直じゃない!!」



「お義母さんが料理する!?」



「いやダメ、それは俺がやらないとダメ。お母さんも料理下手じゃないけどそこは俺が覚えないといけないことだから!!ていうかお母さんが仕事辞めるの7月うううううううう!!!!」






大変なことになりました。










カンちゃん!!!!









急遽すぎる入院!!!!!











いや、もちろんこうなることは想定していました。


子供ができたら必ず産前産後でカンちゃんがお店からいなくなる。

これはもう避けようがない事実。


さらに双子ってわかった時点で管理入院を余儀なくされることも、この妊娠期間中に勉強してわかっていました。




管理入院。


双子は普通の出産に比べてリスクが高いので、陣痛きたら病院ゴーみたいなもんではなく、前もって入院して健康管理をしながら出産に備える、というもの。


普通の人で1ヶ月。


長い人では2ヶ月以上。



わかってました。


この日がいつか来るのは分かってました。





カンちゃんの出産予定日は9月の半ば。


今6月17日。



まだ3ヶ月もあるのにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!



いや、双子の出産は1人の出産より3週間ほど早く出すらしいので、それ考えたら2ヶ月ちょいか…………











いつか管理入院の日が来ることは分かっていたので、2人ともそれに向けて準備はしてました。


カンちゃんはお店のメニューのレシピを細かくノートにまとめてくれたり。


僕は日々の営業の中で少しずつ料理を覚えていったり。


いつも調理補助はしてるのである程度は把握してるけど、やっぱり火力の調整とかはまだまだ分かってないし、カンちゃんのスピードには到底及ばないし、なにより回し方がすごく不安。


これとこれとこれが入ったなら、これを解凍してる間にこれの野菜を切って、これを揚げたら7分手が空くのでその間にこれのスキレットを温めて……とかそういうやつ。


無駄な時間がないように瞬時に手順を組み立てるのがキッチンのものすごく重要な技術だと思います。


忙しい時にこれができてなかったらどんだけお客さんを待たせることになってしまうか…………

恐ろしすぎる…………




これはもう慣れるしかないんだろうけど、俺にできるかな…………



いや、やらなきゃいけないんだよ…………











ひなた屋での僕とカンちゃんの仕事の担当ですが、




・店内の掃除、お手入れ
・ドリンクの在庫管理
・ドリンク作り
・オーダー取り
・配膳
・1人客の接客
・生ハム、チーズ関係、たこ焼き、炭火焼
・お会計
・電話対応


カンちゃん
・経理
・食材の在庫管理
・フライヤーの油交換
・仕込み
・調理
・電話対応




基本こんな感じです。


もちろんお互いの状況を見ながら、忙しそうだったらそっち回って、補助しあいながらやってます。



こ、これでカンちゃんがいなくなるなんて…………



泣けるほど無理やん…………





これにプラスkokageの業務、町の行事、ブログ、YouTubeの動画編集…………



俺いつ寝るのかな…………






いや、やらんといかんのやけども。









しかしここで切り札のスーパー助っ人です。


それは僕のお母さん!!!



カンちゃんの妊娠がわかった時点で、お母さんは職場に退職願を出してくれました。


ありがとうお母さん!!!!マジで!!!!




すでに定年退職して別の職場で勤務時間を減らして働いていたので、もういい機会だから辞めるわーって感じです。




これまでも忙しい日なんかはヘルプに入ってもらっていたのでお母さんもお店のことはバッチリです!!!!


なんせもう50回近くは一緒に働いてきてますから!!!




と言いたいところだけど…………



のんびり屋さんのお母さんはなかなかマイペースで未だにあんまり仕事を覚えてくれてなくて…………


あれー、梅酒どこやろねぇえええええ~、ってお酒の置いてるポジションとかも覚えてくれないから、そこにあるやん!ってつい冷たい口調になってしまって、そうなるとお母さんも文武は怒りっぽいわぁってなってしまうし、本当お母さんごめんね。


本当ごめん!忙しい日のヘルプだからなおさらピリピリしちゃって。






いや、もちろんお昼の仕事の片手間で入ってもらってただけなのでそんなハイレベルなことは求めません。


しかし今後は僕とお母さんの2人だけになります。


どう考えもヤバい。



カンちゃんがいなくなる分の仕事量。


それをそのままお母さんに振り分けるなんてことは無理。


俺が8でお母さんには2くらいかなぁ…………


お母さんが3くらいできるようになってくれるといいんだけど…………



でもお母さんって愛想がいいからそれはお店としてはすごく助かります。


やっぱ飲食店っていうかサービス業は愛想命です。



いくら味が良くても人柄が終わってたらもう2度とそこには行きません。


いきなりタメ口の大将とか、客をなめた態度とか、雑な対応、上から目線、絶対ダメ。

逆に愛想良すぎて話しかけまくってきて落ち着かないパターンもありますよね。



笑顔で、愛想よく、でも話しかけすぎてウザくならない距離感。


これがお母さんにはあるのでそれだけで人材です。










とにかく、今後はそんなお母さんとやっていくことになるんだけど、




なんとお母さんが退職するのは7月。


6月いっぱいはまだ仕事がある。




退職してからお店に入ってもらって、しばらく3人で練習して、慣れたところでカンちゃん離脱、という流れを想定していたのに、まさかの事態ですよ。


でもやらなきゃいけないんですよね。


子供ができるってのはそういうことなんだと思います。







なんとか県病院には入院の日を少し伸ばしてもらいました。

今水曜日。


月曜日に入院と言われましたが、来週の水曜日はkokageのお披露目会。


そこにはカンちゃんにいて欲しい。


なので来週の木曜日に入院。


タイムリミットは7日。





「オラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!あと7日でやれることやらんと諸々終わるぞおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」



「フミ君が死ぬ!!!インスタントラーメン人間になってしまう!!!ちゃんとレシピまとめるからちゃんと食べて!!!」



「オラアアアアア!!!自分のメシなんざどうにでもなるわいいいいい!!!!」



「ダメ!!フミ君、夢中になると自分のこと何にもしなくなるから!!旅中とか普通に24時間何も食べないで動き回ったり、何日もパンだけで過ごしたりしてたけど今はもう若くないんだからね!!」



「まだまだ元気だぜえええええいいいいいい!!!!」





話は逸れますが、この前お店のお客さんに言われました。

あんまり頑張りすぎるとダメって。


金丸さんはきっとそのタイプだろうけど、体のこと何も考えんでバリバリやりすぎると必ずガタがきてしまう。


もし早死にしてしまったら後世に伝えられるものも伝えられなくなる。


だから少し力を抜いて、ペースダウンして、そして長生きして自分の得た知識や経験を次の世代に残していくべきだ、って感じです。



確かにそうだとは思います。

ひとつの考え方として。



でも僕はフルパワーで走り切ってこそ、後世に伝えられるものが手に入るんじゃないかと考えます。


力を抜いてほどほどに生きても、人生の得難い教訓は手に入るのか。


その姿を子供はどう見るか。



俺はバリバリ突き進む姿を見せたいです。




こんなこと言うと1度体調を壊した人なんかは、あぁまたバカがおるわって思うかもしれんけど、僕はそう思います。


全力で突っ走っても長生きする人だっていますしね。




でもやっぱりさすがにインスタントラーメン人間にはならないようには気をつけます…………


カンちゃんを1人にはさせられないので。


目指せ2人で90歳超え!!













というわけでタイムリミット7日ああああああ!!!!!!


死ぬほど頑張るぞ!!!!!!!!





















kokageの片付けやインテリア!!!!


モロブタや蒸籠を棚代わりに!!!

ナイスアイデア!!













飾るのは古い手紙とかガイシとか!!ガイシ便利!!!






















美々津の古い時代の写真なんかも!!!

タイムスリップどうぞ!!


















正面玄関の鍵もちゃんとしたやつに取り替え!!!









これじゃジョボすぎっていうか、これだと外から鍵閉めたら中から開かないし、中から鍵閉めたら外から開かないという、え?ひとり暮らしの家!?旅館でしたよね!?っていう鍵なのでそもそもダメ!!!





パーツ多すぎて今までのやつとは難易度が違いすぎる!!
























でもなんとかうまくできた!!!!




スペアキー作りも!!!




1個600円。

お、結構安いんだなと思ったけど25個作ったからめっちゃお金飛んでいった!!!


なんで旅館なのに各部屋にちゃんと鍵ついてなかったの!!




「あああああ!!!部屋の名前決めなきゃ!!!2部屋分まだ決まってないけど何にしよう!!ダハブ?」



「ええええええ、ダハブは好きだけど古民家には合わないいいいい。」



「んんんん、難しいなぁ……」



だいぶ考えましたが、備後と三好にしました。


備後ってのはかつてこの建物が備後屋っていう豪商の廻船問屋だったところからとりました。


三好ってのは西南戦争時代に官軍のスパイとしてやってきた三好退蔵です。

備後屋にかくまわれてギリギリのところで薩摩軍から逃れた、という史実はマジ教科書レベル。



というわけで部屋の札を書きましょう。



「ぶふぅ!!ウケる!!下手すぎて親の教育疑う!!!」






「んんん、フミ君、これはなかなかの下手さだね…………」



「チクショウ!!!習字とか通わされんかったし!!!カンちゃんも書いて!!!」



「えええええ、私左利きだし苦手なんよなぁ…………」











2人して凹むことしかできない…………


これから親になろうというのに…………







もうこれでいっかな。うん、味があるといえなくもないよ。







庭の小屋作りも終盤!!!!


ブロック置いて床敷き!!









縦棒つけてブラケット!!!収納たくさん欲しい!!














次に難関のドア!!!








こ、こんな感じで大丈夫かな……?













よっしゃバッチリ!!完璧すぎる!!!





もうちょっと!!!!

もうちょっとで完成!!!!














暑い中、汗だくでモルタルを練っている横で、カンちゃんが小さな小さな服を物干し竿にかけている。


なんだこのミニチュアな服は?





ウケる小ささやん。


ウケるわー、なんだよ、こんな小さな生物が俺たちのところにやってくるのかよ。

俺たちがいなかったら2秒で死ぬような、俺たち頼りの弱い生物が。


この世で1番強い絆で結ばれた存在。


俺たちに全てがかかってる。


この命のいく末。




そんな責任重大なことを俺たちが任されるなんて大丈夫なのか?


もう面倒くさいからやーめたってのが100パー許されないんだよな?






小さいなぁ。


俺たちのなんだよな。



胸が苦しくなるくらい可愛い服やん。




























よっしゃああああ!!!!完成だコノヤロウ!!!!

小屋作っちまったぞコンチクショウ!!!!!


かかった材料費は85000円ってとこかな!!


普通に倉庫買ったら15万くらいするはずだからだいぶ安くできたはず!!





あまりに疲れて営業中に寝落ち。
















「オラアアアアア!!!もうこっから2ヶ月はシャバのメシが食えんなるぞおおおおおおお!!!好きなもん食べろやああああああああああああああ!!!」



「うっま。こっわ。美味すぎて怖い!!!!ああああ!!!もうこれからずっと病院食だー!!」





2人での晩ご飯外食もこれでラスト。


美味しい牛タン食べに行きました。







よくよく考えてみるとすごい。


これが2人での最後の外食。


これからカンちゃんが入院して、退院する時には子供が2人くっついてくる。


それからはずーーーっと子供と一緒。


今までみたいにカンちゃんと2人で自由に飲みに行くなんてできなくなる。



20年経って子供が成人して独り立ちしたら、その時にやっと2人の時間が持てるようになるんだろうけど、子供がいるという事実はなくならない。


カンちゃんと本当の意味で2人でいられるのはもう残すところわずかしかないんだ。





なんて貴重な時間なんだろ。


















「カンちゃん!早く看板のデータ送らないといけないから書こう!!」



「うん!じゃあこのフォントを元にして崩していきましょう。」










「任せとけ!!こうやってこうやって…………こんな感じ?」








「うんうん、いいんじゃない?」



「じゃあカンちゃんもお願いします。」



「えー!!私も書くの!?うーん、こういうの苦手…………こうやって……こう?」
















「ほう、そうきましたか。やりますな。では私も。」







とてもとても貴重な時間。

2人きりの時間を1秒でも長く楽しもう。























そしてついにお披露目会の日が来ました。




この日のためにオードブルとビールとジュースを用意して、コップとか紙皿とかも準備した。


朝イチからマコトが手伝って洗濯機を運んだりして、チナツも掃除にかけつけてくれて。





そんな町の人みんなを呼んだ大見学会みたいなオオゴトにするつもりはなかったので、今回は業者さんにしか声をかけませんでした。



町の人に声をかけると、あの人は呼んだのに私は呼ばれんかった、なんていういつものやつが発生するし。






大工さん、電気屋さん、ガス屋さん、


お世話になった業者さんたちに完成した姿を見ていただけて嬉しかったなぁ。


明日になったらカンちゃんは入院。

それまでにkokageがなんとか間に合って良かった。
















夜は友達みんなで宴会。


夜にこうやってここで飲むのは初めてだったから、照明が足りない部分とかが見えて、まだ改善点があることを確認。


ちゃんと完成度高めないとな。



ドタバタドタバタ!!!!!


キャアアアアアアアアアアア!!!!!


ウワアアアアンンン!!ウワアアアアンンン!!!



建物の中を全力で走り回る子供たち。


そりゃあもうこんだけ広い建物なんて子供たちにとっちゃ格好の遊び場だよなぁ。


総勢10人くらいの子供がもみくちゃになって遊んでる。


おーい!!コラー!!そっち行くなー!!って注意する同級生。


それを無視してまたダッシュする腕白小僧。



もうちょっとでここに2人プラスされる。





子供の頃、親の集まりで見てたあの風景。



30年後の今、そっくりそのままだな。





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