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最高の絶景、加榜棚田。後悔しない旅ってなんだろう


こんにちは!神田です。



今いる香港の安宿ビルで有名な重慶大厦、中はインドです。


香港に住むインド人がこぞって商売をしているみたいで、カレー屋さんだけで一体何店舗あるのかっていうくらいあります。


匂いも完全にインドで、香港にいるのを忘れてインドにいた時の懐かしい気持ちになります。


香港にいるのに、毎日1食はカレーを食べています。



おわり









2018年3月3日(土曜日)
【中国】従江 ~ 加榜棚田 ~ 洛香 ~ 桂林





ガタガタとバスに揺られる。


山道を駆け抜けていくバス。


サスペンションの弱い古いバスなので、衝撃が座席にまで伝わってきて身体が飛び跳ねる。


舗装されていない部分では、ガゴンガゴン!!!ゴガガガガ!!!というものすごい音をたてる。


急な坂道をブウウウウオオオオンン!!!とエンジン音をうならせながら登っていくけど、スピードは10キロくらいしか出ていない。


対向車のトラックとすれ違うと砂煙が車内に舞い上がり、口の中がジャリジャリする。



乗客は俺たちを合わせて6人くらい。


隣のおじさんはさっかから1分に1回以上のペースで窓の外に痰を吐き続けていて、もうどっか身体おかしいんじゃないかな?って心配になってくる。

そんなに痰吐くことあるか?


中国人不思議だなぁ。



やがて道の先に看板が現れ、それをくぐって天空エリアに入った。
















今日は結構早めに起きた。


朝、何時に加榜棚田行きのバスがあるのか分からなかったので、早めに行こうと7時にバスターミナルに向かった。


多分7時半くらいにあるんじゃないかなぁ、と期待してチケットを購入。片道1人28元(470円)。


しかしチケットの時間を見てみると9時と書いてある。


うわ、こりゃギリギリだな…………



向こうまで3時間はかかる。

なので到着するのは12時くらい。


そして帰りのバスは13時半くらい。

そのバスを逃したらまた従江に帰って来られないはず。




まぁ1時間半もあればしっかり見て回れるかな。


昨日見逃してしまった棚田の中心地。


俺が凹んでしまって、もう1回行きたいと言った時、カンちゃんは悩みながらも明るく行こう!!って言ってくれた。


後悔しないように旅しよう!!って。


お金もかかるし、大事な中国滞在の1日が潰れてしまう。

俺のワガママのために。


でもカンちゃんは行こう!!って言ってくれた。

本当ありがとう。


俺にはできすぎた奥さん。






時間ができたので外で朝ごはんの麺。




カップラーメンも外の麺屋さんもどっちも6元(100円)なんだから外で食べない手はない。


めっちゃ美味しい面を食べ、9時にバスに乗り込んだ。


バスの運転手さんが昨日と同じ人で、あああーん?お前また行くのかー??って呆れたように笑って、荷物を広いスペースに置かせてくれた。


そう、また行くんです。

後悔しないために。


















そうしてバスは山道を走り続け、3時間経ったところで昨日見逃した村の前にさしかかった。


大声をだしてバスを止めてもらい、運転手さんに車内に荷物置いといてもいいですか?とお願いした。


バスはこの先の加榜の村が終点で、そのまま折り返しで戻ってくる。


それに乗ってまた従江に帰ることになるので、このままバスの中にキャリーバッグとかを置かせてもらえたらかなり助かる。


運転手のおじちゃんは全て理解してくれて、笑顔で任せとけみたいなことを言ってくれた。


こんなこと旅先で普通は絶対しないけど、この穏やかな、ローカルの優しさが溢れる中国の田舎だったら絶対に何も盗られることはないはず。


インドだったら2秒だろうけど。


インドだったら折り返してきた時に運転手が俺の服着てるかもしれん。


は?これお前の服?ふーん、あっそ、あ、もうカレーついたけどね、みたいな感じ。


まぁインドでこんな荷物から離れるようなこと絶対しない。




手ぶらでバスを降りると、エンジン音と砂煙を上げてバスは山の向こうに走り去って行った。



さぁ、昨日見られんかった棚田を見に行くぞ。































村の生活路地を歩いて行く。

山の斜面にへばりついた村なので、生活路地はどこも急な坂道だ。


荒れた石段を降り、家の軒下をくぐって、人の暮らしとすれ違うたびに胸にいろんなものが去来する。


ボロボロの民家、農作物を干す木組み、全てが地面から生えている古い植物みたい。


何百年も前から、ずっとここに存在してきた村なんだろうなぁ。













坂道の下から民族衣装を着たお婆さんが登ってくる。

見世物の綺麗な衣装ではなく、普段着の、ところどころがほつれたもの。


綺麗だなぁ。


夢の中の景色みたいだ。



















村を抜けると壮大な棚田が広がった。





















もうあんまり嬉しくてニヤニヤが止まらなかった。

幾重にも波打つ田んぼ、地形に合わせて美しい曲線を描く畦、遠くまで連なる山々の霞。

















田んぼには水が張られ、空の光をうつして輝いている。

暖かい風が谷から吹き上がってくる。


髪が揺れて、帽子が飛ばされそうなくらい風が強い。

小さな可愛らしい花をつけた木が、頼りなく揺れている。





















馬を引く農夫。


あぜ道を駆ける子供。











棚田の真ん中に取り残されたような集落がある。


数軒の民家が、棚田に波紋をつけているようだ。


その棚田の中をゆっくりゆっくりと動いている人影がある。


畦の上を、お父さんお母さん男の子の3人が、音もなく歩いている。









すべてが、すべてが心を鷲掴みにする美しさだった。


すべてが美しい物語。


童話の中のような、おとぎ話のような、昔話のような、映画の中のような。



思い出せないおぼろげな記憶が、全部ここにあるような。




















見晴らしのいい場所に座って、持ってきたお茶を飲んだ。






静寂、静寂、静寂。



風が木々を揺らす音と、小鳥がさえずる音が谷に響いている。


たまに通るバスや車のクラクションが遠くのほうで聞こえて、遠ざかっていく。


誰もいない。


農作業をしてる人たちがパラパラといるだけで、それ以外は本当に誰もいない。


この見渡す限りの絶景を2人占めだった。


観光客なんか誰もおらず、まるで俺たちだけの秘密の場所を見つけたような気分になる。



なんて最高の気分だーー…………


最高すぎる…………




「絶景だねー…………」



「絶景だねー。こんな絶景久しぶりだね。」



「この旅の中でたくさん絶景見たよね。この旅ももうすぐ終わりかー。」



「そうだねー。うわー、そうなんだねー…………」



「本当今日戻ってきて良かったなぁ。こんな綺麗な景色があったのに見逃してたら絶対後悔してたよ。戻ろうって言ってくれてありがとうね。」



「ううん。でも本当に綺麗だね。確かに昨日見たところよりここのほうがはるかに綺麗だもん。もったいないことするところだったよね。」



「なんかもうすっごい満足だもん。昨日と今日で棚田も、飾りっ気のないリアルな民族の村もたくさん見られたし。あとは肇興寨だけ行けたらそれでいいね。」



「私も結構そうかも。貴州省がこんなに旅が楽しいとは全然想像もしてなかったなぁ。」



2人きりで座り込んでのんびりお喋りした。


上から降りてきた村の女の子が俺たちをよけて後ろを通り過ぎていく。


特に俺たちのことを気にする様子もなく。



あー、お茶が美味しい。





とりあえず久しぶりにこんなテンション上がりまくって写真撮影。
















いやぁ、本当綺麗だわ…………





































滑りそうになりながら山の斜面を登り、林の間から棚田を眺め、ゆっくりと歩き回って1時間半。


昨日やり残したことをひとつ残らず堪能することができた。


もう満足。

お金と時間をかけて2度もここまで来たけど、昨日も今日も最高だったと思う。


カンちゃんのことをもっと好きになれたし。




道端に座ってバスを待っていると、山々の向こうからクラクションの音が聞こえてきた。


少しずつ大きく聞こえるようになってきて、遠くにバスの姿が見えた。


バスはゆっくりゆっくりに動きながらクラクションを何度も何度も鳴らしている。


あぁ、運転手のオッちゃん、俺たちのことを探して、行くぞー!!ってクラクションを鳴らしまくってくれているんだな。



立ち上がって大きく手を振ると、バスは俺たちを見つけてクラクションを止め、スピードを上げて走ってきた。


バスに乗り込むと、さっきと同じ場所に荷物が置いてあった。


オッちゃんが笑いながら大きな声で何かを叫んだ。


シェイシェイー!!と言うと、乗客の人たちもみんな笑う。




みんな優しい。


加榜棚田、これにてコンプリート。


一生記憶に残る最高の時間だった。
















16時に従江のバスターミナルに戻ってきて、そのまま次に向かう洛香行きのバスチケットを買った。


洛香は肇興寨の最寄り町なので、今夜はそこに泊まって明日肇興寨に行くとしよう。


洛香には30分おきくらいにバスが出ており、値段は10元(170円)とのこと。


おお、めっちゃ安いな。


距離的には2時間くらいだと思うので、ギリギリ暗くなるまでには着けるだろ。




というわけで17時発のチケットを購入。


係員さんにチケットを見せると、あそこのバスよーと教えてくれた。





バスに向かうと運転手さんが荷台のドアを開けてくれ、そこにバッグを積み込む。


運転手さんにチケットを見せて確認し、客席にギターやミニバッグを置いた。


よっしゃ、まだ発車まで時間があるのでトイレとご飯に行っとくかな。





トイレに行って大好きな面を食べ、タバコを吸い、さてー、出発まであと30分。


バスに戻って日記でも書くかー。


最近日記も遅れずに書けてるからストレスないわー。







すると、バスに戻ると係員のおばちゃんたちが俺たちを見つけて何か騒いでいる。


ギャーギャーギャーギャー!!!と慌てて何かを伝えようとしてくれている。



はい?チキン南蛮のオススメのお店ですか?僕は爛漫かおぐらが好きですけど、直ちゃんも人気だし、クレイトンハウスも美味しいですよ?


え?違う?じゃあ何?




おばちゃんたちは物を持つようなジェスチャーをしている。



え?荷物がどうかしたの?




バスはさっきと同じ姿で同じ場所に止まってますけど?



しかしおばちゃんたちは、荷物荷物!!あなたたちの荷物が向こうに行った!!!みたいな感じで慌てている。



え?



なに!!??もしかして誰かが盗んで持って行ってしまったの!?!?!?



急いでバスに近づいて中を見てみると、そこには置いていたはずのギターとミニバッグがない。


確かにここに置いたのに、跡形もない…………








え………………嘘だろ…………?





嘘だよね…………?












え?マジ…………?






旅終盤でギター盗まれた?



油断して無防備に置いてしまった天罰が下った!?!??




う、嘘だろおおおおおおおおおお!!!!!







が、よく見てみると、なんだかバスの中の雰囲気が違うように思えた。


あれ?ここってこんな雰囲気だったっけ?


なんかシートの形とか細かいところが違うような…………







これって…………もしかして別のバスなのか…………?


時計を見ると16時35分。







………………やっちまった!!!!



さっき俺たちが荷物を乗せたのは16時30半発のやつだったんだ!!!!


俺たちがトイレとご飯に行ってる間にちょうど出発してしまったんだ!!!!


っていうかチケット見せたのになんでさっき荷物積ませたの!?!?



ぬおおおおおおおお!!!!ど、どうすればいいの!!?!????


今から刃牙並みのダッシュでバス追いかける!?!?


でも途中で筋肉に負荷をかけるトレーニングのイメージが湧いて一気にスピードが落ちるから無理!!!!



タクシー!?!?


バイタク!?!?


ええええええ!!!どうしよう!!!あのギターだけは何があっても失うことはできないのに!!!!!!


終わったあああああああああああああああああああああ!!!!!!




「イーペーコーリャンペーコー!!チョンボチョンボ!!ハコテン!!!ハンチャン!!!」



めちゃクソ焦っていると、何やらおばちゃんたちが次のバスに俺たちを無理やり乗せた。


え?!どういうこと!?


え!?もしかしてこれで追いかけてくれるの!?


もう10分経ってるからだいぶ離れてしまってるんじゃないの!?!?


でも頼んますううううううううううううううううううううう!!!!!!









ってまぁ、言うほど焦ってなかったですけどね。

中国だもん。


すでにトランシーバーで前のバスのドライバーと連絡を取り合っていたようで、追いかけ始めて10分くらいで同じ形のバスが向こうに止まっているのが見えた。


向こうに乗り換えなさい!!って言われて、シェイシェイ!!と言うと、ブヤウブヤウ!!お礼なんかいいのよ!!と笑ってくれるおばちゃん。


前のバスに乗り込むと、そこには俺たちの荷物がそのまま置いてあった。


いやぁ、今日はこの荷物たち、俺たち抜きで色んなところに行ってるなぁ。


中国人からは本当に犯罪の匂いがしないよなぁ。














優しい人たちのおかげで無事荷物の乗ったバスに移ることができ、一安心して目的地へと向かう。


快適なバスは綺麗な道路を走り、あっという間に洛香に到着。


ていうか40分くらいしか経っていよな?


えらい早かったな。




かと思ったら、あれ?ここって従江駅って書いてるやん?





俺たちが行きたいの洛香だよ?

え?どういうこと?



しかし乗客たちは全員バスを降りていく。


え?これって洛香行きのバスじゃなかったの?


え?ここから電車に乗って洛香に行けってことなの?


だからこんなにバス代安かったってこと!?



ええ!?って焦ってると運転手さんにバスから降ろされる。



ちょっと待ってよおおおおう!!!


困るよおおおおおう!!!


嫌だよおおおおおう!!


洛香行きたいよおおおおううう!!



とゴネていると、まったくもう、みたいな顔をしてる運転手。


だってここ従江駅じゃないですか!?

洛香じゃないじゃないですか!?!?


ホラ!!!このグーグルマップを見てください!!!


この青いのが現在位置で洛香はこの場所ですよ!!


この青い丸が現在位置でさっき出発した従江がここで、僕らが行きたい洛香はここで!!!

あれ?今洛香にいるやん。

現在地洛香やん。











ムスリム超えるくらい額を地面に擦りつけて土下座!!!


吐くほどマジすんません!!!

あんまり早かったし、駅の名前従江って書いてるし!!!


ていうか紛らわし!!!


この駅がこの辺り一帯の唯一の駅だから従江駅って名前になってんだな。


荷物置いてくは、ゴネるは、面倒くせぇやつらやなって思っただろうなぁ…………


でもそんな俺たちにちゃんと対応してくれて、やっぱり中国人は不器用だけどめっちゃ優しいよなぁ。



前髪すごいなぁ。






刈り上げすごいなぁ。





子供の時と髪型が変わらない中国人男性。





本当中国人の若者って刈り上げ前髪パッツンにするよなぁ。

完全なるパッツン。


あれなんでなんだろ?

めっちゃ流行ってるんだろうな。


ごめんやけどやめたほうがいいと思う…………









従江駅はなんかめっちゃ新しい雰囲気で、ガラーンとだだっ広い敷地だった。

周りに町がなく、郊外に作られた新しい駅って感じ。

これどういうことだ?

こんなところに駅って、なんか新幹線とかの新しい駅みたいだな。



とにかく今日はこのあたりに泊まって明日肇興寨に行こう。



が、あまりにも郊外なので周りに本当に何もなく、宿らしきものが全然見当たらない。


幹線道路まで出てみたけど、なんもない。



えええ?これどうしよう?


頑張って歩いて探し回るか?


しばらく行けば向こうに集落らしきものがあるはずだけども。


ていうか今夜ここに泊まるのは明日の村のためだよな?


時間はまだ18時。


明るい上に、目の前には駅。


カンちゃんとどうしよっかって話していたら、なんかパーンと吹っ切れた気分になった。



「もう桂林行こっか?なんか今日の棚田と村ですごい満足してるんだよね。」



「分かるー。多分いくらまだマイナーっていっても肇興寨もそれなりに観光地化されてるだろうしね。桂林行っちゃう?」



「よし!!行っちゃおう!!そして路上やりつつあの水墨画の風景見ちゃおう!!」



もういいや!!さっさと進んじまうか!!!


この辺りには肇興寨、堂安村といった民族の村が存在する。

そこまで有名ではないので、西江みたいにテーマパークにまではなっていないだろうけど、でもやっぱり観光地は観光地。


昨日今日で見たあのどローカル村には到底及ばないはず。


棚田も村も最高だったのでもうすでに大満足。


よっしゃ!!桂林行くぞ!!!!







駅に入ってチケット売り場で調べると、桂林まで2等席で43元(710円)とのこと。

この距離だとちょっと高いかなって思ったんだけど、電車に乗り込んでみて納得した。

















これってただの新幹線やん!!!!

めっちゃ近代的で綺麗な、ピカピカの車輌!!!


座席はリクライニングするし、前にテーブルついてるし、なんと足元にコンセントまである!!!!


空調もちゃんときいてるし、清潔だし、なによりスピードがパネェ!!!!


いつも乗ってる鈍行だったら3~4時間かかる距離が、なんとたったの50分で桂林についてしまった。


新幹線マジすげぇ…………

そりゃちょっと割高なのもわかるわ…………


そっかー、だから従江の駅はあんな郊外の何もないところにポツンとあったんだな。



このクオリティーを考えるとだいぶ安いし、時間の短縮になって本当に便利。


新幹線を使ったらこの中国の広大な陸路移動もあっという間になりそうだ。





それにしてもフラワーの備蓄用クッキー、めっちゃ美味しい。




この前大阪のパティスリーフラワーの植松さんから差し入れでいただいていたんだけど、備蓄用クッキーってなんかパサパサした乾パンみたいなイメージがあったので、なかなか開けるタイミングがわからなくてずっとバッグの中に入っていた。


そんで今日開けてみたんだけど、さすがフラワーですね。


驚異的に美味しかったです。


備蓄用なのに、あまりにも美味しいから買ったそばからソッコーで食べてしまうので備蓄できません。


みなさん、大阪パティスリーフラワーの備蓄用クッキー、是非お試しください。















電車は一瞬にして桂林西という駅に到着した。


地図を見てみると桂林市街地から結構離れた北側に位置しており、外に出ると真っ暗の郊外でマジでなんになかった。


従江みたいな、新しい駅だ。


そして出口を出た瞬間、そこには大量の客引きたち。

30人くらいのタクシーの客引きたちが、到着した人たちに向かって絶叫している。


めっちゃ怖い。



でもみんな10メートルくらい離れたところから叫んでいて、こっちには入ってこない。

そこから踏み込んだら体が焼け焦げるんですか?っていうくらい、全員綺麗に一列に並んでいて、すごい異様。


もうなんかみんな暗い夜の中で超必死に叫びまくっててめっちゃ怖いわ。


結界でも張られてるみたい。


これ以上入ったらダメって決まりがあるんだろうな。




とにかくどうやって街に行くかもなにひとつ分からないのでテクテク歩いていると、結界から出た瞬間、すかさず1人のオッさんが声をかけてくる。


中国語をまくし立ててくるので、イングリッシュプリーズと言う。

中国人は英語がわからないので、これを言えばだいたいみんな恥ずかしそうに笑いながら離れていく。


が、ここはあの桂林。

世界中から観光客が来るウルトラ観光地。

客引きもそう簡単には引かない。



スマホを出してきて、即座に中国語英語の翻訳アプリを差し出してきた。


プリーズ!!プリーズ!!となんとかして俺たちをタクシーに乗せる気だ。


カンちゃんは優しいからこういう時、えー、そうなのー?って言いながら話を聞いてあげる。

でも疑り深い俺は、話を聞く気はない。

あのアグレッシブさは信用できん。





カンちゃんが捕まってる間に周りを見渡すと、向こうのほうに歩いていく人たちがいる。


あ、あっちにバス乗り場があるのかな。

まぁこんな郊外だったら普通は街に向かうバスがあるよな。


するとそんな俺の動きを察したオッさんが、ノーバス!!ノーノー!!バス、ノー!!と言ってきた。

そしてスマホを差し出してきて、どこに行きたいんだ!?と聞いてくる。めっちゃ焦りながら。



ふーん。





すると向こうからバスがやってきた。


ハナクソほじりながら去っていくオッさん。


急いでバス停に行き、街に向かう1番のバスに乗り込んだ。



うわぁ、懐かしいなぁ、このしょうもない嘘…………


さすがど観光地、桂林。

ちょっとだけ気を引き締めないとな。

まぁいってもタイとかそんなレベルだろうけど。


バスの値段は乗り放題2元(34円)。













バスは郊外の1本道を走り、やがて市街地に入ってきた。

大きな目抜き通りをたくさんの車やバスやバイクが走っている。


道の両側には大きな建物が並び、巨大なホテルの看板がケバケバしくまたたいている。


眩しいほどのネオン看板。


うわぁ、この数日村にいたからめちゃくちゃ大都会に感じるなぁ。

実際桂林は人口500万人の大都会だ。








バスは街の中心部から少し北にある桂林北駅に到着。

大きな大きな駅ビルがそびえ、たくさんの人が行き交っている。


この北駅はさっきの新幹線も止まるし、鈍行も止まる駅みたいで、後々移動が楽なのでこのあたりに宿を取ることにした。


街までもバスで片道2元で行けるし。

















駅の横にはこれまたものすごいネオンがひしめく宿屋街が広がっており、裏路地までびっしりと宿が密集している。


表通りには屋台が出ており、美味しそうな匂いが漂っていて、楽しそうなエリアだな。

どの宿の前にも漓江川下りチケット取り扱い!!ってデカデカと書いていて、観光に向ける気合いの入りかたが半端ない。


いやぁ、桂林、観光地だなぁ。


そりゃそうだよなぁ、あの桂林だもんなぁ。














とりあえず飛び込みで値段を聞きまくったところ、どこも相場は120元(2000円)。


安いところでも100元(1700円)。


いやいや、もう僕らもだいぶ中国を旅してきてますからね。

目指すは60元(1000円)です。



まだ駅に近いから高いはずなので、少し離れて歩いて行くと、1軒の宿でお兄さんが声をかけてきた。


いくら?と聞くと、ルースー!!と言いながら親指と小指を立てるハワイアンピースをしてくる。

これって中国特有で、このハワイアンピースの指の立てかたは6を表している。


最初は2本立ててるから7なの?って勘違いしてたけど、最近になってようやく慣れてきた。


ていうか簡単に目標達成やん。








部屋はツインベッドで広々、水量のいいホットシャワー、湯沸かしポットあり、ワイファイももちろんバッチリ、そしてスタッフが若いのでスマホを駆使してコミュニケーションも取れる。


みんな明るくて親切で対応も早くてサービス満点。


いい宿ゲット。

ここを拠点にして桂林を回って行くぞ。












いやぁぁぁああああああああああああああああああああ!!!!!

今日は朝からめちゃくちゃ動いた!!!!


朝イチからガタゴトバスに揺られて山奥に行って棚田を見て、またガタゴトバスで従江に戻り、荷物持っていかれたりしながら洛香まで移動し、さらに新幹線で桂林!!!!


めっちゃお腹空いた!!!ビール飲みたい!!!


というわけでソッコーでご飯食べに出かけたんだけど、問題発生!!!!


ビビるほど金がない!!!!


財布の中の残金25元(410円)!!!!


貧乏すぎる!!!!!


最近全然路上できてなかったので、大理で稼いだお金がついに底をついてしまった!!!



ていうか計算では今夜の晩ご飯までは問題なかった!!!!


なのにさっき宿で100元で支払いしたらお釣りの40元を鍵のデポジットに取られてしまった!!!!


これはチェックアウトの時に返金するからね!!って!!!



それ予想外!!!!


今夜のご飯どうすんの!!!!ビール!!!!



仕方なく今夜のご飯代だけでもカードで下ろすかとATMを探して回ったんだけど、マジでビビるほど中国のATM使えねぇ!!!!


カード全然受け付けてくれない!!!


暗証番号6桁とか出てきて、なにそれ!?ってなる!!!


中国ってマジで外国人に優しくない!!!









根性であちこちさまよって10ヶ所くらいATMを試したけどことごとくダメで、1時間半くらいさまよった挙句どうにもならなくて宿に戻った。


そして宿のスタッフたちに筆談で事の次第を説明。



我想金引出
自動銀行不可使用
你金20元返金可?
我空腹也



それを読んだ瞬間から、ああああ!!はいはい!!とソッコーでレジに行って20元持ってきてくれた兄さん!!!


お腹空いてるんだね!!!20元でいいの!?大丈夫!?いっぱい食べてくるんだよ!!ってみんなニコニコしてすごくあったかい。


なんかなぁ、お腹空かしてるなんていけない、たくさん食べさせなきゃいけない、っていう、なんか中国のそういう素朴な思いやりっていうか考えかたがすごくすごく嬉しくなる。


ありがたいなぁ。
























「よっしゃあああああああああああああああああああああ!!!!たらふく食えやああああああああああああああああああああ!!!」



「あひいいいいいいいいいい!!!いただきむううううううわあああああああすうううううううううううえ!!!!!」



「あれ?…………あんま美味しくない。」



「ん…………美味しくないね…………」




ぐうううう!!!!やめてええええ!!!このタイミングでえええええ!!!


テキトーに入った食堂が全然美味しくない!!!


こんなにめっちゃ腹減ってる時にこれは結構凹む!!!!


麻婆豆腐がマジ豆腐のみ!!

青椒肉絲、味薄い!!!



もうしょうがないからビールお代わり!!!!



「フミ君!!あと残金5元!!ビールもう1本いったら所持金ゼロになります!!!」



「そうですか!!!ならばしかたない!!!すみません!!ビールもう1本ください!!!」



「はいー!!財布ゼロになりましたー!!」



「イエエエエイ!!カンパアアアアイ!!!」



「乾杯ー!!」




うおおおおお!!旅ももう残りわずか!!!


後悔しない旅って何?


それは自分が進みたい道を進むこと!!!






だぜ?








~~~~~~~~~~~~~~~~~~


インドネシアのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


ナシゴレンとかもう全然この辺見かけません。
日本帰ってたまに見かけたりしたら食べたくなるだろうなぁ。日本だとめっちゃ高そうだけど。


どうもありがとうございます!!






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