こんにちは!神田です。
昨日今日と、今までの暑さが嘘のように涼しいバンコク。
日本の春のような気温で、部屋でファンをつけても肌寒いくらいです。
なぞの動物の鳴き声とどこかから聞こえるおそらく欧米人おじさんのいびきを聞きながら、平和にネット作業に没頭しています。
おわり
2018年1月23日(火曜日)
【シンガポール】
~ 【マレーシア】 ジョホールバル ~ クアラルンプール
空っぽになったアパート。
荷物を担いで玄関を出て、鍵を閉め、隣の通路にあるポストに鍵を落とした。
ここのAirB&Bのホストさん、徹底して連絡はメールのみで、32泊もしたのに結局一度も顔を合わせなかったんだからすごい。
最後の鍵の返却場所も前日にメールで教えてくれてたんだけど、ホストさんがテクテク歩いて隣のポストまで行き、ここに入れてねーという動画を音楽付きで送ってくれていて、ものすごくわかりやすかった。
部屋代も1泊3400円と、シンガポールにしてはだいぶ安いほうだったし、ルームシェアの隣人もほぼ来なかったので、完全にプライベートのアパートを借りてるみたいだった。
至れり尽くせりで、サービス満点。
本当、シンガポールに住んでるみたいな気持ちにさせてくれる場所だった。
またシンガポールに来ることがあったら、ここに泊まりたいな。
でもシンガポール、AiB&B違法だけどね!!!
みんな普通にやってるし、警察も見て見ぬ振りしてるけど!!!
次来るときには合法になってることを願います。
シンガポールラストご飯はやっぱりユーミエン。
朝早いホーカーはほとんど誰もおらず、2人だけでユーミエンを食べたらスタッフのみんなに別れをつげた。
よおおおおおおおおおおおおし!!!!!!
そんじゃあこっから本格的な東南アジア北上旅スタートなので気合い入れて旅らしい旅いってみようかあああああああああああ!!!!!!
ズタボロでゲロまみれでシートにゴキブリが巣食ってるこの世の終わりみたいなバスに飛び乗ってロマン溢れるまだ見ぬ世界の扉を蹴り破ってワイルドジャーニー!!!
と見せかけてものすごい勢いでウーバー手配!!!!
ウーバー最高!!!
いやー、ウーバー最高ですね。
快適でいて安いですもん。
アンキモから1ヶ所寄りたい所があるので経由地を設定して、最終ブギスまで乗って15ドル、1250円。
めっちゃお得。
車に乗り込む前に、名残惜しくてお世話になったアパートの写真を撮る俺のことをニコニコしながら見ている中華系のおじさん。
シンガポールのドライバーさん、相当な確率でみんなめっちゃいい人。
というわけで快適この上ないドライブでシュパーッと走ってやって来たのはファーラーパーク。
朝のインド人街の中を走っていくと、道路脇に大好きな2人が立っていた。
「ごめんー!!朝から出て来てもらってゴメン!!」
「いいよいいよー!!はい、これバスの中で食べてー。」
そこにいたのはマサさんとミスギちゃん。
昨日みんなで着たアイラブシンガポールのTシャツを着てて、早速パジャマにしてたのかな。
朝から暖かい気持ちにさせてくれるなぁ。
ていうかこんな朝っぱらなのに俺たちのためにオニギリを作って渡してくれてたミスギちゃん!!!
もうー!!!渡しにきたのは俺たちのほうなのに!!!
マジでありがとう!!!
「マサさん!!ミスギちゃん!!!これ!!!受け取って!!!!」
「ん?なにこれ?」
ゆうべ一緒に飲んでた2人になんでまた会いに来たのか。
それはあるものを渡すため。
ノリ君、ユキちゃん、俺たちのところでだいぶ止まっていたけど、ようやく渡せる2人を見つけたよ。
旅するにこいちの2人から受け取っていた、旅するペンダント。
持っている人が大事な人と出会った時に渡していき、縁を繋ぎながら1人で旅していくこのペンダント。
ノリ君とユキちゃんはインドに住んでる日本人女性から受け取り、そしてイタリアで俺たちに回してくれた。
それを今度は俺たちがこのシンガポールでマサさんたちへバトンタッチ。
色んな人の想いが込められたこの大事なペンダント。
この旅中に渡したいと思える大事な人にとうとう出会えた。
いや、他にも大事な人はたくさんいた。
イングリッドおばちゃんたち、池田さんたち、スイスのザビエルたち、どれも素敵すぎる出会いだ。
でもなんかこのペンダントを渡すべき相手はマサさんミスギちゃんなのかなってスッと思えた。
良かったー。俺たちこれを渡すような大事な人にこれから出会えなかったらどうする?なんてカンちゃんと話してたけど、ちゃんと見つかったよ。
ノリ君ユキちゃーん!!
今ごろ日本で忙しい日々を過ごしてるやろうね!!
またみんなで遊ぼうね!!
というわけでマサさんミスギちゃん!!
ペンダントは託したよ!!
数ヶ月後か、数年後か、はたまた数日後か、それはわからないけど2人がどんな人に渡すのか楽しみにしてるね!!!
バイバイ!!!!
2人と別れ、そのままウーバーでブギスのクイーンストリートバス発着場に到着。
歩道にはバス待ちでなかなかの行列ができていた。
うおお…………この前はがらんがらんで2秒で乗れたけど、やっぱり朝はこんな多いんだな。
とりあえず朝からめっちゃ暑いので自販機でジュース。
海外で自販機とか珍しいと思ったら日本のお下がりだった。
行列の割にはそんなに待つこともなくバスに乗ることができ、一路マレーシアのジョホールバルに向けて出発。
値段は3.3ドル、270円。
30分ちょっとであっという間にバスはシンガポールの国境に到着し、数日前に恐怖の入国拒否を言い渡されたカスタムに入っていく。
なんか突っ込まれるかな………と一瞬思ったけど、まぁ出るだけならなんの問題もないですね。スパッと出国完了。
そして海を渡ってマレーシア半島に上陸し、ジョホールバルで入国。
ここも2秒。荷物検査もなし!!!
ヨユー!!!!
カスタムを抜けたら真っ直ぐにビルの中を歩いて行き、外に出たところにあるローカルバスターミナルからラルキン行きのバスに乗り込む!!!
値段は2リンギ、56円!!!
そうして一切滞りなくラルキンのターミナルに到着して、カウンターですでに購入しているバスチケットを提示してボーディングパスをゲットして流れるようにバスに乗車!!!!
滑らかにもほどがある!!!
前回予行練習をしてるのでスムーズ極まりない!!!!
いやぁ、僕も旅が上手くなったもんです。
前だったら、え!?ラルキン!?なにそれホームアローンの子供?!じゃなくて別のバスターミナル!?まずはそこに移動しなきゃいけない!?嘘つけこの野郎どうせそうやってお金騙し取ろうとしてるんだろ!!その手には乗らん!!つってビルの中を駆けずり回って汗だくになって無駄に体力と時間を浪費して最後にウンコ踏んで泣く、っていうパターンだったはず。
アホです。
ちゃんと下調べしていればアホみたいなトラブルなんかそんな起こりません。
まぁ前回はそういうのも楽しんでたのかな。
いやー、東南アジアは旅がしやすい。
ていうか生きるの不便じゃないですか?
快適3列シート。
たまにおじさんが揚げ物とか売りに入ってくるけど、僕らにはこれがありますからね。
ミスギちゃん、マジ美味しかった!!!本当ありがとう!!
バスは渋滞に巻き込まれることもなくとても快調に走り、4時間で着くよと聞いていたところを6時間でクアラルンプールに到着。
ええ!?増えてる!?
どういうこと!?
謎だわーって2人で話しながらバスを降りると、そこは大きめなバスターミナル。
バンダルタシックセラタンという場所みたい。
まぁまぁ街から離れているので、電車を乗り継いで中心地まで向かわないといけない。
建物の前に広がるどこかノスタルジックな風景。
前回クアラルンプールに来た時はどっか街中のショッピングモール前に着いたんだけど、ワイファイも繋がらないし道を尋ねても誰も英語喋れないし、もうなんなのー…………ってなりながらヤマカンで歩いてチャイナタウンまでなんとかたどり着いた記憶がある。
まぁまぁ歩いたよなぁ。
今は電車の乗りかたなんてお手の物だ。
さあああああて!!華麗に電車に乗って街へ向かうぞおおおおお!!!!
切符の買いわからない。
ちょっ!!なんなの!!なんでこんなに分かりにくいの!?
路線とか色とかが入り乱れてて、どれを買えばいいか全然分からない上に、タッチパネルの券売機のシステムも理解できない。
茶色ラインの駅にいるのに茶色ラインのチケットが買えなくて、でも最終的に茶色ラインに乗りました。
もう謎すぎ。
インドもそうだけど、途上国ほどこういう公共のシステムが現地人にしか理解できないようになってるんだよなぁ…………
シンガポールはあんなに単純明快で一瞬で理解できるのに。
「どうしましたー?どこに行きますかー?」
東南アジア特有の鼻声で声をかけてくれた現地の女性。
チケットの買い方からプラットホームで乗る電車まで教えてくれた。
マジでありがとうございます!!!
チケットの値段は1人3.5リンギ、100円。
大都市クアラルンプールなのでさすがに電車はシンガポールみたいに現代的で綺麗なんだけど、どうやら乗り降りの際の降りる人優先っていうモラルはここにはないみたい。
みんなドアの前に立って我先に乗り込む系だ。
久しぶりだなぁこの感じ、と思いつつ、マスジットジャメックで乗り換え、目的地のパサールセニについた頃にはもうすっかり夜になっていた。
駅を出ると、夜の中に光る街灯、その灯りに照らされる古びた建物。
電線が絡まり、アスファルトはデコボコして、一気に東南アジアのボロい風景に様変わりした。
うー…………ドキドキしてくるなぁ。
久しぶりのこの感じ。
そして4年前の記憶が少しずつよみがえってくる。
俺は、4年前にこの街でカンちゃんと出会ったんだ。
地図を見ながら歩いて行くと、やがて賑やかなエリアに入ってきて、向こうのほうに見覚えのあるモニュメントが見えてきた。
あああ!!!あれええ!!!
あのモニュメント知ってるし!!!!
「カンちゃん!!覚えてる!?あそこ!!あそこのセントラルマーケット!!!」
「ああああああー!!!覚えてる!!!あの中でニワトリがギャアアアア!!って叫ぶオモチャで遊んだー!!」
うわ、やっばい、これヤッバイ。
ちょっとなんか色々湧き上がるものがたまらん。
このクアラルンプールの街。
4年前、シンガポールを出て1人でこの街にたどり着き、初めての東南アジアのまったりとした空気に興奮しながらボロい大都会の中を歩いていた。
チャイナタウンまでやってきて安宿を見つけて転がり込み、荷物を置いて飯を食べに出かけた。
道端でモクモクと煙をあげるサテー屋さんではムスリムの女の子が焼き鳥みたいなものを焼いており、そのマレーシアっぽい風景に惹かれて席に座り、サテーを注文すると、ミニマム6本だったかな?6本からじゃないとオーダーできないよと冷たく言われて、戸惑いながらも6本のサテーを注文した。
近くにあった酒屋でビールを買い、焼きあがったサテーをつまみに冷えたビールをあおると、汗だくの体に染み渡って本当に美味しかった。
これが東南アジアかーって、その猥雑とした賑やかさの真ん中で、寂しさすらも1人心地よくビールを飲んでいた。
その時、横の歩道を1人の女の子が歩いているのを見つけた。
その子はこっちを振り返ってチラッと見てきた。
外見ですぐに日本人とわかったんだけど、まぁ別に目があったからってソッコー声をかけることもないし、その女の子も歩いて行ったので、何事もなくまたビールを飲む。
1人だったなぁ、女の子1人で旅行してるのかーって思いつつ、そんなことよくあることなので特に気にも止めずサテーをかじっていた。
それから30分くらいだったかな。
ビール買いに行ってサテーの追加注文をしようかなぁと思っていたところで、誰かが声をかけてきた。
横を見ると、それはさっき通り過ぎていった日本人の女の子だった。
金丸さん、ですよね?ブログの?みたいな感じだったかなぁ。
そんな感じで声をかけてもらった。
ブログで俺のことを知ってくれてるみたいだった。
実はその半月ほど前、シンガポールに入る前に、「金丸さんのシンガポール入りと私のシンガポール入りの時期がかぶりそうなので、チャンギ空港でお会いできたらいいですね。」ってコメントがブログに来ていた。
残念ながらそのコメント主さんとはタイミングが合わずにお会いすることはできず、それ以降はコメントのやりとりはしてなかったんだけど、なんと今このクアラルンプールで声をかけてくれた女の子がそのコメントの主だった。
あー!!チャンギでは会えなかったけど、まさかこんなところで会えるなんてー!!って2人でめっちゃ盛り上がって、良かったら一緒に飲みませんか?と俺が誘った。
女の子も、是非ーって感じで目の前に座ってくれ、ビールを買ってきて乾杯し、サテーを食べた。
騒々しい、東南アジアの路上の屋台。
それがカンちゃんとの最初の瞬間だった。
セントラルマーケットの横にある、予約しておいたバッグパッカー宿にチェックインし、荷物を置いてすぐに街を歩いた。
「あああー!!この通り懐かしい!!」
「うわあああああ!!!このカレー屋さん!!!ここで朝ごはん食べたよね!!朝からカレー!!!」
「あああああ!!この門ー!!懐かしい!!」
街の中を歩いていると、いろんな懐かしい光景が目に入ってくる。
3年半前に数日滞在しただけの街なのに、こうもはっきり覚えてるもんなんだなぁ。
本当にこのクアラルンプールは俺とカンちゃんにとって重要な街。
過ごした時間は一瞬だったけど、たくさんの思い出が詰まっている。
そうしてチャイナタウンのメインストリートの1本横にある屋台通りにやってきた。
完全に見覚えのあるこの通り!!!
道の両側に屋台が並んでいて、テーブルと椅子がズラリと置かれ、たくさんの人たちがご飯を食べ、ビールを飲んでいる。
古めかしい建物群、頭上にかけられた中華風の飾り付けや提灯、全てがあの時のまんまだ。
うー、ドキドキする。めっちゃドキドキするやん!!!
確かこの辺り、すぐそこの歩道の横のあたりにあのサテー屋さんがあるはず!!
今回3年半ぶりにクアラルンプールに来たのは、あの思い出のサテー屋に行くため!!!
2人が出会った瞬間を再現することが出来たらこんなにステキなことない!!!
あそこでサテーを食べて、長渕並みに出会ったころの2人にもう一度戻ってみよう!!
そして2人で手を繋ぎ幸せになろうよ!!!!
超閉まってるやん。
もうううううううー……………………
なんなのおおおお……………………
クアラルンプールに来た目的、これだけなんですけど………………
ここでサテーを食べるっていう目的のみなんですけど…………
まぁいいか、クアラルンプールは2泊するので明日の夜もある。
さすがに2日連続で閉まってることはないやろ。
めっちゃガックリ来たけど、これはもう仕方ないので他の屋台で食べることに。
とりあえずセブンイレブンのATMでお金を下ろし、ビールを買おうと値段を見てみる。
マレーシアはイスラム国だけど、そこまで高かったイメージはないんだよなー…………
え?大瓶が19リンギ?
19リンギって、530円?
はああああああ!!!!
マジで!?!?クソ高くない!?!?
コンビニのビールで530円て、あの酒が激高いインドの倍やん!!!!
いやおかしいおかしい。
こんな高くなかったはず。
こんな値段だったら前回飲んでなかったはず。
こんな高かったら3年半前に、良かったら一緒に飲みませんか?とカンちゃんを誘えなかったはず。
いや、誘ってたか。無理してでも。カッコつけて。
この子可愛い!って思ったもんなぁ。
「絶対そんなこと思ってなかったくせに!!!」
「思ってたし!!うおお!!めっちゃ可愛い子に逆ナンされた!!こんなチャンスそうそうないぞおおおおお!!!なんとしてもお持ち帰りいいいいい!!って心の中で絶叫しながら超紳士ぶってましたよね。カンちゃんは俺のこと最初どう思った?」
「歩いてて、あ、日本人がいる、って思って、すぐにフミ君ってわかったよ。なんか形で。でも声かけにくくて、めっちゃ悩んで、あそこのスーパーの中からしばらくこっそり覗いてた。あの人やーって。カッコいいとは別にその時は思わんかったかなー。」
「いやああああああああああ!!!ブサイクって言われたああああああああああああ!!!!ブサイクに声かけたわけですか!!!チクショウ!!!」
「でも話した瞬間、素敵だなって思ったよ。男は見た目じゃなくて雰囲気!!」
そんな話をしながら、記憶を頼りにセブンイレブンの横を歩いて行くと、角に小さな酒屋を発見。
そうそう、ここで酒を買ってたんだよな。
まるで闇酒屋さんみたいな狭い店内に入ると、ギョロリと俺たちのことを睨む浅黒い肌のマレー人男性たち。
しかしお酒はかなり安かった。
どっか香港あたりのビールが小さな缶で3.5リンギ、ちょうど100円。
そうそう、こんなもんだったよな。
コンビニだったら同じ小さな缶で9リンギ、250円だったもん。
この値段だったら心置きなく飲めるぞ。
ビールを買い込んだら、思い出のサテー屋さんのすぐ後ろにあるタイ料理屋台に座り、テキトーにご飯を注文。
庶民派のお店で、そんな豪勢なものはないけど、それでも俺たちの東南アジアご飯欲を充分に満たしてくれそうな料理がテーブルに出てきた。
トムヤムクンチャーハンと、海鮮焼きそば。
ちなみに値段はだいたい7~9リンギくらい。高くても10リンギくらいが1食の相場かな。280円。
ローカルなところだったらもう少し安いと思う。
そしてビールで乾杯してそれらを食べると、マジでしばらく黙りこくってしまった。
なんだこれ?
おい、ふざけてんのか?
死ぬほど美味いんですけど?
美味すぎるにもほどがあるぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!
「うっま!!!なにこれヤバい!!!神田さん!!!美味すぎます!!!東南アジアヤバいです!!!!」
「うっま、ビビるうっま。ウケる。こっわ。ビールしみるううううううう!!!!」
2人で夢中になって目の前のご飯を食べながらビールを飲む。
口に入るもの全てがたまらなく美味しくて、体が芯からとろけそうだ。
周りを見渡せば欧米人観光客がわんさか歩いてて、ボロい建物にマレー語と漢字が入り混じり、熱気と活気でむせかえるようだ。
今まで俺たちはずっとアウェイだった。
アジア人として、マイノリティの世界を旅してきた。
でもここはもう完全に俺たちのホーム。
欧米人観光客がアウェイのエリアに突入している。
もう道を歩いてても、チンチョンチャン~!!とかって馬鹿にされることもないし、東洋人顔だからって肩身の狭い思いもしなくていい。
胸張って日本人だと自慢できる。
現地の人たちも、みんな俺たちのことを一目で日本人と理解して、カタコトの日本語で呼び込みをかけてくる。
あああ…………めっちゃ気楽だ…………
「カンちゃん、そこだね。そこのテーブルに座って俺たち飲んでたんだね。3年半前に。」
「そうだねー。なんか不思議だなぁ。どんな会話してたか私たくさん覚えてるよ。」
「俺はー…………あんまり覚えてない…………」
「あーあ、2人の大事な初対面だったのになぁ。」
「なんかー、お酒も飲んでたし、慌ただしかったのかなぁ。でもすごくナチュラルでいられたのは覚えてるかなぁ。」
「フミ君あの時よく読者さんに会ってたから、私もその中の1人みたいな感じになってたのかなぁって思うわー。」
「確かに前回、東南アジアに入ってから読者さんに会う機会が増えて、たくさん色んなかたとお会いさせてもらってたなぁ。でもカンちゃんとの出会いは特別だったよ。なんかスッと馴染めたんだよなぁ。」
もちろんあの時は日本に彼女がいたのでなんにもなくて、お酒を飲んでご飯を食べて別れ、次の日にまたご飯を食べに行ってバイバイした。
その後、タイで合流し、しばらく一緒に旅はしたけども、まさか後々この人と結婚に至るなんて思いもしていなかった。
それが今や結婚してるんだもんなぁ。
不思議だよなぁ…………
人生面白いわ…………
ご飯を食べ、ほろ酔い気分で中華街のアーケードを歩いた。
ブランド物のパチモンストリートとしてめっちゃ有名なこの通りは、歩いているだけであちこちから日本語で声をかけられる。
みんなあの手この手で面白おかしく客引きしてきて、楽しくてついつい足を止めてしまう。
「シャチョウサン~、ヤスイヤスイヨ~。」
「シャチョウサン、チョットマッテ~!!スーパーコピー!!ホトンドホンモノ~!!バレナイ~!!」
シャチョウじゃなくてムショクだ、って前回来た時もブログに書いた気がするけど、今でもムショクだという事実に軽く驚愕しつつ、プラダやらヴィトンやらアルマーニなんかのパチモンを見て歩いた。
楽しいな。
前はこんなもん見る余裕もなかったけど、今では誰かにウケ狙いのお土産として買っていこうかなって思えて、色々手にとってみる。
精巧なモンブランのパチモン財布が50リンギ、1400円とか。
ダニエルウェリントンの時計が、男女ペアの2個で50リンギ、1400円って、一体何秒後に壊れるんですか?みたいな驚愕の値段。
気がつけばそこらへんを歩いてる欧米人の手にそうしたパチモン時計がはめられてるのを見つけて、なんだか楽しくなってくる。
実際そんなにバレないだろうし、世の中こうした偽物がたくさん出回っているんだろうなぁ。
あのカッコいいオシャレなおじさんの手に光るロレックスも、実はコピー商品だったりするのかも。
「カンちゃんー、楽しいね。」
「ねー、ここで私たち出会ったんだね。」
パチモンストリートを抜け、夜も更けた街の中を手を繋いで歩いた。
メインストリートから離れるとお店もだいぶ片付けられていて、シャッターが降りて静まり返っている。
カンちゃん、大好きだよ。
ここで出会えた奇跡に感謝。
いつまでも一緒に旅していこうね。
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大阪のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!
帰ったら大阪で遊ぶぞおおおおおおお!!!
みんなで大阪でどっか飲み行くぞおおおお!!!
お世話になってる人死ぬほどいっぱいいるから挨拶しまくるぞおおおお!!!
どうもありがとうございます!!!