こんにちは!神田です。
自分の中で、いろんなものの感覚が変化するのって面白いですよね。
数年前までは世界中どこにでも住めると思ってました。
でも、今ではやっぱり日本かバリか、ちゃんと自分にとって大事な場所じゃないと嫌だなーと思うようになりました。
パートナーとは、穏やかな関係がいちばんだとずっと信じてきました。
ある程度のことをはっきりと言い合える関係っていいのかもって最近少し思うようになりました。
昔牡蠣が食べられなかったけど、いつの間にか大好きなもののひとつになってました。
おわり
2017年12月9日(土曜日)
【インド】 チェンナイ ~ アラコナム
もはやただの実家みたいにそれぞれの物が定位置に配置されまくってる部屋で荷物をまとめる。
まぁほとんどカンちゃんの物なんだけど。
女の人はすぐに自分の空間を自分が快適なように作り上げますね。
男なんて下着の替えとお風呂セットがあればオーケーくらいのもんだけど、女の人は色々物が多い。
よく旅人が、パッキング大変!!嫌い!!って言うけど、僕2分くらいでパッキング終わります。
1人だったらバスタオルも使わないし、パジャマも着ません。
多分路上しないんだったら小さなリュックひとつで世界一周できます。
でもまぁカンちゃんと旅するようになってバスタオルも使うようになったし、パジャマも着るようになりました。
ドライヤーもカンちゃんのついでで乾かしてもらってるし、タコ足配線もめっちゃ便利。
カンちゃんがカメラで綺麗な写真を撮ってくれるのも嬉しいし、パソコンで動画が観られるのも楽しみのひとつ。
なけりゃないで問題ないけど、やっぱりあったら便利なものはたくさんありますね。
前にビビったのは、女の人でめっちゃちゃんとしたスチーム美顔器を持ってる人がいました。
旅中だからって美容を諦めない。素敵です。
そう考えたらカンちゃんの髪用コテくらい可愛いもんか。
最近コテの調子が良くなくて凹み気味のカンちゃんです。
帰ったら良いの買おうね。
あと携帯用テンガ持ち歩いてる旅人もいたなぁ………
あれイミグレで突っ込まれたらクソ恥ずかしいだろうな…………
なんて説明するんだろ………
お前これを何に使うんだ?何?!これに突っ込む?!突っ込まれてるのは貴様だ!!って。
悲惨すぎる…………
ていうかギターケースのカビも悲惨すぎる………
早くチョコラータの射程距離から逃げなくては………
ていうかよく思い出したら俺も旅中にテンガ持ってたことあったし…………
ジェニファーさんにもらって……………
久しぶりに下ネタ書いて、あれ?俺どんなキャラだっけ?って思いながら荷物をまとめたら宿を出て、最近よく行ってる食堂でミニミールを食べたらチャイで一服。
今日は天気が良くて気温も少し高めだ。
うっすらと汗がにじんでくるけど、前回のインドを思ったら快適この上ないよな。
インドでもこんなに汗かかずに過ごせる季節があるんだよなぁ。
でも中にはニット帽かぶってるおばちゃんとかいる。
インド人のニット帽、ウルトラ違和感。
彼らにとっちゃ相当寒いんだろうなぁ。
バスに乗ってチェンナイセントラルステーションにやってきて、いつものようにアラコナム行きの電車に乗り込む。
走りこんできた電車が完全に止まる前に華麗に飛び乗り、すぐさまシートを確保。
インドに来る前は、インドのジェネラルシートに乗るっていうことがちょっとした旅人としてのステータスみたいに思ってて、死ぬほど揉みくちゃの灼熱地獄みたいな移動をしなきゃいけないって覚悟してたけど、実際はそこまででもない。
インド人は人懐こくて優しいので、すぐにおいでおいでしてシートを詰めて座らせてくれるし、時間帯によってはそんなに混むこともない。
物売りのおじさんおばさんが車両を回ってきて、大声を出しながらスナックやボールペンやらを売っている光景も、どこか懐かしくすら感じられる。
窓の外に飛び去るボロボロの町の風景。
どこからか聞こえてくる赤ん坊をあやす母親の歌。
まるでデジャブのように、なぜか聞き覚えがある。
いつも何かを探しているような
いつも何かを忘れているような
消えていく過去も未来も
ひとつなぎのリングのよう
アラコナムの駅に着くとカデルが迎えに来てくれた。
もうマジでアラコナムはインドのホームだなぁ。
田舎の穏やかな風景の中にいると、あの猥雑とした混沌が渦巻くバラナシが同じインドとは思えないような感覚になる。
バラナシはインドの中でもやっぱりトップレベルの異世界だよなぁ。
きっと他にもすごくローカルな、外国人観光客がほとんど行かないようなディープな場所がどこかにあるんだろうな。
インドは広い。
そんなインドのスウィーツ屋さんへ。
いつもお世話になってるカデルファミリーや学校の先生たちにお土産を買っていこう。
インドでは空調費用の節約のためか、そもそもそんな設備がないからなのか、だいたいケースの中が冷やされてない。
なので商品も常温で置いておける作りをしてる。
ケーキは生クリームではなく、バタークリームのムワッとしたやつだ。
こういうスウィーツにも地域性がよく出るよな。
俺的にはインドのお菓子はかなり好き。
懐かしい甘さにホッとする。
凝った装飾のお菓子が多い。
値段はだいたい1キロで300ルピーとかの量り売り。1キロも大量に買って530円ってウルトラ安いよなぁ。
でもインドではこれでもかなりの贅沢品だ。
セルバムスクールに帰ってきて、ママとパパ、先生たちに挨拶し、いつものようにのんびりしていると、カデルが学校の一角に連れて行ってくれた。
幼稚園クラスの屋上にあるスペースに行ってみると、そこにはものすごくたくさんの子供たちが集まっていて、2人1組で向き合って何かやっている。
おお、チェス大会だ。
近隣の学校の子供たちも集まっての学校対抗的なチェス大会を開催していた。
カデルのとこは本当いろんなイベントやってるなぁ。
ていうか驚いたのはチェスがなんとインド発祥のゲームだったということ。
ここから始まって色んな国に広がっていったらしい。
みんな賢そうな顔してチェスの駒を動かしている。
チェスの世界でトップに君臨するプレイヤーにはインド人がとても多いんだそう。
やっぱインド人は頭のキレる思慮深い人種なんだよな。
でもチェスの駒の先が読めるんだったら、交通ルール無視したらどうなるかの先も読んでみたほうがいいと思う…………
インドって交通死亡事故めっちゃ多いし、電車から落ちて死ぬ人とかめっちゃいる。
頭いいはずなのになぁ……………
そしてそのままプレゼンター。
だから展開荒すぎる…………
ただの無職にサンキューサーと言ってくれる子供たち。
サーっていうかプーなんだけど……………
「フミ、何か子供たちに一言頼むよ。えー、それでは日本からのゲストであるフミから生徒の皆さんへのお言葉があります。ではどうぞ。」
「ちょっ!!無茶振りやめて!!!カンちゃん行って!!」
「ムリムリムリムリ!!!フミ君のほうが人前出るの得意やん!!!」
「えーっと、えーっと、えーっと、ハ、ハ、ハ、はみ乳、じゃなくてハローエブリワン。僕はチェスのルールを詳しくは知りません。スポーツも得意ではありません。でも音楽はできます。なのでみなさん、とにかく色んなことにチャレンジしてみてください。コンピュータ、絵、料理、なんでもいいです。臆せず色んなことに挑戦してください。そこから自分がやりたい自分の道を見つけていってください。そしてやりたいことを見つけたら、諦めずに全力で取り組むことです。みんな頑張ってね!俺も頑張る!!」
とりあえずギリでゲロ吐かずにそれっぽいこと言えてホッと安心して舞台を降りた。
ニコニコしながらカデルがやってきて、簡潔で温かい良いスピーチだったよと言ってくれた。
あーもう、焦るわ……………
夜になり、美味しい美味しいママの手作りタミル家庭ご飯をガッつき、お腹いっぱいになって屋上にある部屋でくつろぐ。
セルバムスクールはアラコナムの町からだいぶ離れた郊外の原野の中にポツリと建っているので、昼も夜もとても静かだ。
遠くの集落からヒンドゥーの音楽が風に乗って聞こえてくる。
チェンナイのホテルは町のど真ん中にあるのでなかなか騒々しいんだよな。
あぁ、落ち着く。
カデルの家は本当に居心地がいい。
「フミー、カンチャンー、ドントゴー。もっといればいいんだよー。」
「いたいけどなー、でもこの先も色々すでに予約してしまってるからなー。また近いうちに遊びに来るよ。」
「んー………じゃあその時はみんなでドライブに行こう。タミルの南には美しい自然がたくさんあるんだ。虎や象がいる深い深い森の中にいいペンションがあってね、フェンスもなくて完全に自然の中で眠るんだ。そこのツリーハウスにみんなで泊まろう。きっと素敵な思い出になるはずだよ。」
ていうか今度会う時はきっと日本のほうが先だね。
宮崎まで遊びに来なよ、みんなで釣りしてのんびりバーベキューでもしようと言うと、じゃあその時はマサラをたくさん買って行ってカレーを作るよ、と笑うカデル。
「じゃあその時は宮崎でインドカレー教室でもしてもらおうかな。本場インドから来た三ツ星シェフのカデル先生による教室です、つって。」
「ヒャヒャヒャー。いいねそれ、オーケー。日本では辛いのはナシだね。あー、フジソバサイコー。」
富士そばもいいけど天領うどんも連れてってあげるね!!