こんにちは!神田です。
最近飲み物といったら砂糖たーっぷりのチャイかコーラかリムカ(インドのレモンスカッシュみたいなの)。
甘い飲み物ばっかりで体に悪いーーーーーーー。
日本にいた時は飲み物といえば白湯かコーヒーでした。
健康体に戻らなくてはーーーー!!!!
おわり
2017年11月23日(木曜日)
【インド】 チェンナイ
たまには違うもの食べてみようとチーズサンドイッチ。
と、サモサ1個ずつ。
うん、悪くない。
このサンドイッチが50ルピー、85円。
40ルピーでたらふく定食を食べられるインドでこれは結構いい値段。
しかもインド人ってめちゃくちゃ大量にご飯を食べるので、こんなトースト2枚なんかじゃ全然お腹いっぱいにならないはず。
でも俺たちにはこれくらいがちょうどいい。
久しぶりにさっぱりしたものを食べられてお腹もすっきりしてる。
サモサはさすがの8ルピー、14円。
お店にはサリーじゃなくて洋服を着た若い女の子が多い。
やっぱり洋服を着てる女の子ってのは現代風の考え方の子たちなのかな。
サリーなんか着てらんないわよーって感じで。
日本もインドもカフェにはオシャレ若者が集まるもんだ。
あれ?チロル?
バスは安定のドア開きっぱなし。安定の人はみ出し。
今日ちょっと混んでる。
こんな無法地帯みたいなバスだけど、中では男女が綺麗に分かれて座ってる。
女の人スペースに立ってるとたまに注意される。
インドでは男性と女性が近くなりすぎないようにするのが礼儀。
途中のバラックストリート。
踏み切りはくぐるもの。インドヘヨウコソ。
スラムの中のいつものチャイ屋で一服。
日課。
そうこうしてチルドレンホームにやってくると、この前お会いしたヘッドオフィスのママが来ていた。
「ハロー、子供たちはどう?今日から英語を教えてくれるのよね。それは子供たちのためになるわ。」
総責任者のママが来ていることで、どこかホームの雰囲気がピリッとしていて、みんなキビキビしている。
昨日あんだけふざけまくっていた17歳組のクソガキたちも、おすまし顔で率先してお手伝いをしたり床を掃除したりして点数稼ぎしている。
おい、大人はちゃんと見てるんだからな。
「あ、それと2人に言っておきますね。みんなもちゃんと聞くのよ。ナオは子供たちと握手はしてもいいけどハグはダメ。フミはしてもいいわ。でもナオは女性だからちゃんと距離を置くこと。いいわね?」
ママがそうみんなに話して聞かせてくれた。
ここはインド。ヨーロッパではない。
子供といえど、見知らぬ男女がハグをすることは青少年たちによからぬ影響を与えるかもしれないし、カンちゃんの身のためでもある。
ママがピシッと言ってくれて助かった。
よくインドとか中東のムスリムエリアに行くと、宗教の教えで婚前交渉が厳しく禁止されていたりするので、男性は同じ国の女性に気安く触れることができない。
でも、外国人なら何してもいいやろー!!っていう考えを持ってるやつがよくいて、セクハラ被害に遭う外国人女性旅行者が後を絶たない。
マジバカ。
宗教が違うし、普段から誰とでもセックスしてるんやろ?なら触ってもいいやろ?どう?俺と今からセックスしない?
ってニヤニヤしながら言ってくるアホがたくさんいる。
もちろん全員じゃないけど、インドと中東での被害がめっちゃ多いんだよなぁ。
このホームの年長組にしてもそうだけど、女性を軽視することが何も恥ずかしいことではないと思ってるところもまた、ひとつの国民性だったりするんだろうな。
そういうところも教えられたらいいんだけど。
「イェーイ!!ゲームしよう!!チュミ~!!」
「アチョ~!!チャイナ~!!ジャッキーチェーン!!」
ママとバサンタさんが帰ると、いきなり暴れ出す子供たち。
カンちゃんに向かってアチョ~って言いながらカンフーごっこを始め、17歳のそこそこ筋肉のあるやつが顔の前でパンチを寸止めしてきたりする。
俺たちがやめなさいって言っても、ヤメナチャイ~、ってふざけておちょくってくる。
「おい、ふざけるのをやめろ。」
「フザケェルノヲ~ヤメロオオ~、ヒャヒャヒャ~!!」
よし、殴ろう。
ケツの穴にカレー流しこんで泣かそう。
マジでこいつら小学生レベルなので殴って泣かして怖がらさないと言うこときかない。
学校の先生が体罰をふるう気持ちがよくわかります。
僕に子供ができた暁には学校の先生にどうぞ悪いことしたときはブン殴ってやってくださいとお願いしよう。
マジで言うこと1個もきかねぇ!!!
このクソガキども大人しくしやがれ!!!!
いや、でもなぁ、子供ってのは未完成な生き物。
中にはものすごく行儀がよくて礼儀正しい子供もいる。
そういう子供たちみたいに、全員が言うことを聞く手のかからない子だったらいいなぁって思うほうが無理があるんだろうなぁ。
「はーい!!それじゃあ英語のクラスしようかー!!ここ座ってー!!」
「はい、みんなここに座ってねー!!」
「ウエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイイイ!!!!!ペン貸してえええええええ!!!!」
「僕にペン貸して!!!ホラ絵を描くよ!!!見てて!!!僕が絵をおおおおおおおお!!描くよおおおおおおおおおおお!!!!」
「俺にペン貸せ!!!キャアアアアアッホオオオオイイイイイイ!!!!!」
「だから座れえええ!!!」
「シュワレエエ!!シュワレエエ!!ヒャヒャヒャ~!!」
よし、殺そう。
トゥクトゥクの後ろに縛りつけて町中走り回って削り殺そう。
もうマジで動物園の猿山を眺めてる気分。
猿山のほうが規律がある気がする。
誰も座らず、みんなでマジックを奪い合ってホワイトボードに落書きしまくって俺たちに見せてくる。
おい、ポーズはいいから座れ。
「お前ら座れやあああああ!!!!座れ!!!!シットダウン!!!!」
「プリ~ズ、プリ~ズ。」
懇願してまで座りたくないと言っている子供。
ホラ!!僕は文字を消す係りなんだ!!だからここにいなきゃいけないんだ!!って新聞の切れっぱしを持って主張してくる子供。
なんで?なんでそんなに座りたくないの?
座ればいいやん?
座ろうよ?
座ったら死ぬの?
こいつら、例えば俺がターミネーターのT1000で今立ったら殺すって言っても、ウキャオウ!!って立つだろうな…………
何度も何度も何度も何度も座らせては3秒で立ち上がってまた座らせては3秒で立ち上がってという不毛すぎるコントを繰り広げながら、簡単な英語の挨拶を教えていく。
みんなハウオールドアーユーも分からない。
ハウアーユー?って聞くと、マイネームイズサトゥレ!!って答えてる。
「違うよー、この質問の答えがこれで、こっちの質問の答えがこっちだか、」
「ウエエエエエエエエエエエエイイイ!!!!ウキャオウ!!シャバババ!!!」
「ウキョウ!!!ウキッ!!カンフーカンフー!!アチョ~~!!」
あぁ、T1000になって手足の腱を切ってやりたい……………
するとそこにナイトシフトのセルがやってきた。
その瞬間、シュパパッ!!っと前に座ってナイストゥミーチューって言いだす子供たち。
こいつら……………
「英語を教えてるんだね。僕も手伝おうか。ハーイ、フミたちの言うことをちゃんと聞くんだぞー。この質問の答えを言ってみてー。」
「僕はチキンビリヤニが好きです。」
「僕はお絵描きが好きです。」
「よーし、いいぞー。」
子供を素直にさせる技ってどうすればいいでしょう?
昨日英語のクラスをやってと言われてから、どうやって教えていこうかだいぶ考えていたけど、どうやら子供全員が参加してキッチリやるっていうよりかは、子供と遊んでる感覚で英語に馴染んでいきましょうっていう感じみたい。
高校生の真面目なほうの年長組は自分たちで難しい数学の勉強をやってる。
ホーム側としても必須のクラスというよりは、まぁやれる範囲でどうぞって雰囲気だ。
根気よく関わっていこう。
外国人と触れ合い、インド人と違う考え方とか文化とかに触れることはきっと彼らに何かの刺激をもたらすと思う。
もっと彼らのことを知らなきゃ。
19時を過ぎ、今日もウーバーで宿に帰ることに。
ただ今日はウーバーが混み合っててピーク料金になっており、値段が1.2倍に上がっていたので、試しにウーバープールっていうシェアライドを呼んでみた。
他のお客さんも乗せますよーっていう相乗りのことだけど、そこはさすがウーバー。
走りながら探すんじゃなくて、ちゃんとウーバーのアプリを通して探すので、他のお客さんのプロフィール情報、行き先とかも全部こっちのケータイと共有されていて安心だ。
値段はいつもの貸し切りが160ルピーなのに比べて100ルピーとかなり安い。
トゥクトゥクが300ルピー、515円なのにタクシーで100ルピー、170円。
激安。トゥクトゥクの存在意義なに?
というわけでウーバープールに安心して送ってもらい、ご飯を買おうと町を歩いた。
どうやって教えて行こうかー、どのタイミングで寄付の品を持っていこうかーとカンちゃんと話しながらクラクションの渦の中を歩く。
このあたりがチェンナイの中心地だというのに町はとにかくボロボロのゴミだらけで、その中をバイクとトゥクトゥクが鬼のように走りまくっていて、完全に無法地帯。
すげぇなぁ。たぎるような活気だ。
絶対ウソ。
いい感じの食堂で焼き飯とチリチキンを買い、宿に戻って晩ご飯を食べ、それからちょっと映画を見ることにした。
カンちゃんが最近飛行機の中で1人で見てかなりお気に入りになったというインド映画があるんだけど、それがネットで見られた。
タイトルはライオン。
レイルウェイチルドレンの物語。
インドの田舎でお母さんとお兄さんと妹の4人で暮らしていた1人の少年。名前はサルー。
まだ5歳の小さな男の子なんだけど、あまりにも貧しい生活をしていて、お兄さんと一緒に電車に飛び乗って石炭を盗んだりしてギリギリの生活をしていた。
それがある日、駅で迷子になってしまい、電車の中で寝ていたら電車が動き出してしまって、何日も運ばれてコルカタまでたどり着いてしまった。
大都会の中で1人ぼっち、ストリートチルドレンとなったサルー。
孤児を誘拐したり人身売買したりするマフィアから逃れながら、ズタボロになって懸命に生き抜くサルーに、ある時転機が訪れる。
そんな物語。
映画を見終わって、ぐったりとベッドに横になる。
天井でファンが回っている。
この建物の外には、映画の中のままのインドが広がっている。
サルーのような子供が無数に存在している、リアルなインド。
ズタボロで、何もわからず、野良犬みたいに汚れ、残飯をあさり、孤独に震えている子供たちがいる。
映画の中でサルーがお兄ちゃんに、ジャレビというインドのお菓子を買ってとせがむシーンがある。
お兄ちゃんは、お金がなくて買ってあげられないことを悔しく思いながらサルーに、いつかね、と約束する。
100個買ってね!!と言うサルー。
切なすぎる。
俺が買ってやるよ………………
100個買ってやるよ………………
3000円くらいやん。
買ってあげたいよ。
今まさに俺たちが毎日触れ合っている子供たちとサルーが重なる。
5歳の子供が石炭を抱えきれないくらい盗んで、命がけで電車から飛び降りて、それを売ってわずか牛乳を2パックだけ手に入れ、家に持って帰る。
わずか8円のためにスイカを何十個も運ぶから!!って健気にスイカを運ぶ。
そんな子供が、きっとこのインドにはいまだにたくさん存在するはず。
こんなん見て、実際にそんな子供たちと触れ合って、何かしてあげたいって思わないほうが無理だよ。
どうせ1人くらいしか救えないから、って諦める?
1人でも救えるんだったらやらなきゃ。
どうせその場しのぎにしかならない?
その場をしのげるんだったらやらなきゃ。
どんな形でもいいから、彼らが少しでも将来に希望が持てるような今日この1日を過ごせるために、俺たちがしてやれることは必ずあるはず。
明日に怯え、孤独に苦しんでいる子供を、ほんの少しでいいから笑顔にさせてあげたい。
あー、気合い入る。
あのクソ生意気な子供たちと思いっきり向き合おう。
まずそこが第一歩だ。