スポンサーリンク 小さな子供を連れて世界を長期旅できるのか 2017/5/9 2017/04/22~ ボツワナ, ■彼女と世界二周目■ 2017年4月23日(日曜日)【ボツワナ】 マウン ~ ハンツィスーパー快適なベッドで目を覚ました。あひー、この部屋快適にもほどがあるー。出たくないー。沈没したいー。でも1泊4200円もするからすごい勢いで脱出するー。高っ!!4200円て!!!高い高い思ってたザンビアの宿の2倍やん!!ただの郊外のモーテルなのに!!!ボツワナやべぇなぁ…………感覚的には普通に先進国やん…………まぁその分部屋のクオリティもスタッフのサービスも先進国のレベルだけど。ベッドから出て紅茶をいれ、タバコを吸いながらワイファイに繋いで今後のルート出しをもう一度しっかり洗い出した。もう昨日みたいな失敗はおかさないぞ。ここから先ボツワナ、ナミビア、南アフリカは感覚を切り替えないと大変なことになる。これまでみたいになんの下調べもしないで気分でテキトーにバスを降りてテキトーにそこらへんのローカル宿に泊まればいいやーってのは通用しないみたい。多分ローカルの宿のほうが観光客向けの宿より高いんじゃないかな。そしてルートとホテルの割り出しが終わったらレセプションの兄さんに電話を借りてロバートに電話した。昨日死ぬほどお世話になったロバート。マジでロバートがいなかったらあの雨の中、どっかの軒下で震えながら夜を過ごしていたか、どっかの激高いホテルに泊まるしかなかったはず。もう仕事始めてる?と聞くと、もちろんさ、ちょっと待っててな、と言ってくれた。サンキューロバート。そして20分くらいでホテルまで迎えに来てくれたロバート。「ハーイ!昨日は大変だったな。お!!なんだいこの部屋!!めっちゃ綺麗じゃんか!!これで400プラだったらかなり安いほうだよ!!」今日も楽しいロバート。英語が堪能で、話も面白く、ただのいい兄ちゃんだ。「いやー、それにしても2人でアフリカを旅してるなんて勇気あるよ。」「ロバートはアフリカ旅行とかしないの?」「もちろんするさ。いろんなところに行ってるよ。でも俺はアフリカンだからね。俺は中国を旅するなんて怖くてとてもできないよ!!」ロバートとお話ししながら安全運転で町にやってきて、そのまま換金所にやってきた。まだATMが復旧してるかわからないので、ドルを換金しといたほうがいいかな。40ドルを替えると、392プラをもらえた。正規レートから200円くらいのマイナスだ。これでお金の心配はとりあえずなくなった。「ナオたちはこれから南アフリカに行くんだろ。あそこはすごくいい国だよ。でも結構危険だけどね。」「やっぱりそうなんだね。ロバートでも南アフリカに行くのは怖い?」「怖いよー。南アフリカの友達の家に行くとするだろ?そしたら友達が、俺たちはウェルカムだけど町の人たちみんながウェルカムではないから気をつけてな、って言うんだ。ニュースとか見ててもやっぱり怖い事件が多いからね。でもボツワナはフリーカントリーさ。とても平和なところだよ。」ロバートと話しているとそれがよくわかった。まだ入って2日目だけど、すでにボツワナは人々の優しさに溢れた平和な国だということがよく分かる。洗練された裕福な人たちと教育の行き届いた知的な黒人たちにはみんな品がある。先進国的な常識が通用する安心感がある。ボツワナ、住めるなーって思うわ。ロバートは俺たちをバスターミナルまで連れて行ってくれ、広いターミナルの中から次の目的地、ハンツィ行きのミニバスを見つけてくれた。昨日のこともあわせて、ちょっと多めに50プラを渡した。520円。「じゃあ、元気でやりなよ!!また会おうぜ!!」「ロバートも!!ボツワナ最高だよ!!ありがとう!!」ロバートマジでサンキュー!!ロバートのおかげでボツワナの思い出が最高のものになったよ!!お互い元気に生きていこうな!!!からの、チョッピーっていうスーパーのお惣菜コーナーにあるフライドチキンがビビるほど激うま。ターミナルの向かいにあるのでオススメ。現地の人もみんなチョッピーのフライドチキン食べてます。こんだけ買って63プラ。650円。マジで衝撃的に美味い。昨日ちゃんと食べられなかったしな。大満足。バンは12時にマウンのターミナルを出発。俺たちが向かうのはナミビアとのボーダーまでの中間にある町、ハンツィだ。本当はこのバンでボーダーまで行くことは出来るんだけど、それだと19時着くらいになってしまう。頑張る人はそれから国境を越えて現地の車と値段交渉をして乗っけてもらい、その日のうちにナミビアの首都ウィントフックにまで行くみたいなので、不可能ではない。でも俺たちは昨日の今日だし、無理はせずに刻んでハンツィで1泊し、次の日にウィントフックを目指そう。それにウィントフックはあまり治安のいい町ではないみたい。最近日本人をターゲットにした強盗も起きているみたいだし、安全のためにも夜移動は避けよう。ハンツィまでは60プラ、630円。口蹄疫ふみふみ。3時間の移動でバンはハンツィに到着した。雨が降りしきるハンツィの町はまるでゴーストタウンのようにひと気がない。一応スーパーマーケットはあるけど、店はそれくらいで幹線道路には車も走ってない。ボツワナって田舎はあんまり活気がないんだな。それもそのはず、ボツワナの人口は200万人だもんな。そんな寂しい道路沿いに立派なホテルがあった。ここはカラハリアームズというホテル。だいたいマウンからナミビアを目指す人はこの宿に泊まって次の日に国境越えするというのが定番ルートだ。テント泊なら値段は安い。というわけでホテルに入って値段を聞いてみた。「どうもー、テント泊はいくらですかー?」「80プラだよ。」850円かー。でもこの雨だからなぁ。どうやらドミトリーなんてもんがあるような安宿の雰囲気ではなく、施設はとても綺麗で立派だ。ちなみに部屋だといくかなぁと値段表を待てみたんだけど、なんとシングルルームが680プラ。7000円………ボツワナ怖え…………ていうことは昨日のあの豪華なファミリールームが400プラだったのは相当安かったんだな……………ロバートまじありがとう。こりゃ雨だろうがもはやテント泊しかないか。天気予報を見てみると20時まで雨だけど、それからは曇りになっている。夜まで待って止んでからテントを張るか。もし止まなかったら建物の中のそこらへんのベンチで徹夜だ。情報ではここにはワイファイはないとのことだったんだけど、4時間だけの時間制限ワイファイをもらうことができたのはよかった。建物の中の休憩スペースでネット作業をし、色々暇つぶしすることができた。ただめっちゃ寒い。ここは南半球だ。南に下ってきたことが理由なのか、気温がグッと下がって手足の先がかなり冷たくなってる。バッグの中にかろうじて1枚だけニットを入れていて助かった。これでだいぶ違うな。夜になって目の前にあるスーパーでお惣菜を買ってきたんだけど、相変わらずめっちゃ美味い。ボツワナのスーパーにあるお惣菜のフライドチキン、これマジでビビるくらい美味しい。ヤバいね!!と大喜びで食べていると、そこに韓国人のご夫婦が話しかけてきた。あ、さっきレセプションで受け付けしていたご夫婦だ。この韓国人ご夫婦、ただの夫婦旅ではなくて小さな子供連れだったのには驚いた。小さな子供を2人連れてこんなアフリカの奥地を旅してるなんてすごいねとカンちゃんと話していたんだよな。「ハロー、あのー2人はボツワナのお金は余ってませんか?私たちナミビアから来たんだけど、もし2人がナミビアに行くなら良かったら交換しませんか?」話していると、どうやらご家族は南アフリカで車をレンタカーして周辺諸国を回っているところなんだそう。ドンピシャ俺たちは明日からナミビアだ。喜んで!と明日のバス代だけ抜いた余りのボツワナプラをナミビアのドルと交換させてもらった。そしてご夫婦に率直な質問をさせてもらった。「小さな子供を連れてアフリカを旅するって心配なこととか多くないですか?」「んー、まぁでもそんなにないですよ。逆に小さな子供がいると現地の人たちは可愛がってくれますから。」「ご両親とか反対しませんでしたか?」「反対というよりかは、薬をたくさん持たされましたよ。私のスーツケースの中、半分くらい子供たちのための薬で占領されてるんです!!アハハハハ!!」明るくとてもフレンドリーなご夫婦。お子さんは7歳と4歳だそう。子供を連れて旅行っていうのはそんなに珍しくはないんだけど、それがアフリカだと話が違う。色んな病気にかかる確率はどうしても高くなる。しかもよくよく聞いてみるとこれはただの単発旅行ではなく、なんと2年計画の世界一周なんだそう!!マジか!!すげすぎる!!上の子はもう小学校1年生の歳。帰る頃には小学3年生だ。このころの教育がどれほど子供にとって重要なものかは素人の俺にはわからないけど、まだそんなに大事じゃない気もする。小学校低学年は学校に友達作りに行くようなもんだろう。勉学はすぐ追いつけるはず。だったら子供連れで旅行をするっていうのには、もしかしたらこの頃が1番適してるのかもな。「旅中に色々勉強を教えたりしてるんですか?学校で教えるようなやつ。」「いや、教えてませんよ。旅の間は色んなものを見て、人と出会って、様々な言語や文化に触れる、それが大事です。あと英語も少しは喋れるようになりますからね。まぁ彼らは今自分たちがどこにいるのかよくわかってないですけどね。ははは。」マジですげぇ…………世界には、親が勉学を教えながら子供を連れて世界を旅する親子がちらほらと存在する。そういうのも素晴らしい教育になるんじゃないかなぁと思ってはいるけど、実際は様々な障害があるはず。様々と言ってもまぁ1番は人の目なんだけど。親や周りの目、人々からなんて言われるか想像にたやすい。社会不適合者が子供の未来を考えないで連れ回してる、ろくな子供が育たん、危険な海外に子供を連れて行くなんて命を軽視してる、とかもっともっと色々言われるだろうな。旅ばっかりしてきた俺でもぶっちゃけどっちがいいかなんかわからない。子供にいい影響を与えるのか、悪影響になるのか。世界の色んなものに触れてグローバルな人間に育って欲しい、っていう理想はあるけど、それが正しいことなのかどうか。きっと正しいんだろうけどね。まだ子供たちはまっさらだ。固定概念ができてないから、世界には様々な人種がいて、様々な言葉があって、宗教があって、食べ物があるということを当たり前に知ることになる。それがベースになる。それが彼らの普通になる。教科書で知る知識とはまったく違うリアリティを持って育てば、学校の勉強の捉え方も全然違ってくるんじゃないかな。英語も、世界史も、地理も、なんなら国語も。きっとこれってすごいことだよ。ものすごい色んな可能性が膨らむんじゃないか?絶対グローバルな人間になるよ。「いやー、マジですごいです…………」「そんなことないですよ。どうせ韓国にいたって生きていかないことには変わりないです。同じ生きるならどこで過ごしても変わりません。小さな子供だとホテルとかバスとかも無料だったり半額だったりしますからね。はははー!!じゃあ、子供たちか待ってるので行きます。韓国で会えたらいいですね!」連絡先を交換して、ご夫婦と別れた。すげぇなぁ…………めっちゃいい刺激になったわー。俺たちも結婚したことだし、子育て方針ってやつをいつか考えないといけない時が来るはず。旅の人生だった俺とカンちゃんがどうやって子供を育てるかなぁ。楽しみだけど、不安もあるなぁ。「小さなころに世界一周とか海外経験があったらどんな学校生活とか送るんだろうなー。いやー、この前ジェイムスからテレフォンのコールがあってさー、時差があるからコマッチャウヨネ!!とかイヤチャリなやつにならないか心配だなぁ。」「あー、私小学校2年の時に親とインドネシアに2週間行ったよー。真っ黒クロスケになって学校にたくさん写真持ってってみんなに見せたなー。」「それってどうだった?いい経験になった?」「うんー、初めてのものにいっぱい触れて、多分海外旅行が好きになったのもあの影響だと思うなー。」子供ってどうやって育てたらいいんだろ。世の中には子育てはこうするべしっていう参考本が無限にあるんだろうけど、アフリカの子供とか見てると、はっきり言ってほったらかしといても勝手に育つって感じだ。実際そんなもんなのかもしれんなぁ。過保護に色んな制約をつけて育てるのが必ずしも子供のためになるとは限らないのかもな。日本が今こうして経済大国であるのは間違いなく教育と人間性のおかげ。自殺者が世界トップクラスというのも教育と人間性のおかげ。まぁ俺とカンちゃんだもんな。きっと子供を連れて海外旅行に行くはず。長期はないだろうけど。どんな子供が育つのかなー。運任せな子供にならんければいいけど。そんなことを話しながらバースペースでビールを飲んでいると、21時過ぎくらいに雨が止んだ。あ、テント張れるな。やったぜ。これで寝られるぞ。うーん、やっぱり運任せの子供になるかもなぁ。