スポンサーリンク ノルウェーのバスキングの新しい方法を見つけた!! 2016/7/26 2016/06/27~ ノルウェー, ■彼女と世界二周目■ 2016年7月14日(木曜日)【ノルウェー】 オップダール超絶レベルの絶景のオンパレードだった13号線北上もひと段落し、ここからは綺麗に舗装された快適な道を走っていけばトロンヘイムまではもうすぐ。クネクネの山道じゃないのでヒュンヒュン距離を稼ぐことができる。いやぁ、本当に贅沢にもほどがあるドライブだった。13号線、別名ジュラ紀ルートだわ。オスロからノルウェーを縦に割る大動脈である国道6号線に出たんだけど、ここに来るとヒッチハイカーだらけだ。だいたいがカップルか、それか同性の2人組みで1人でやってるやつはほぼ見ない。アジア人も。若い欧米人たちが大きな荷物を足元に置いて、いかにもバッグパッカーだ。みんな楽しそうに笑顔で親指を立て、トロンヘイムと書かれたボードを道路に掲げている。いいなぁ、楽しそうだなぁ。乗せてやりたい!!今からトロンヘイム行くしめっちゃ乗せてやりたいんだけど、車の中は俺たちの荷物でギチギチなので、人が乗られるスペースがないんだよ!!!マジすまん!!と思いながらヒッチハイカーたちの横を通り過ぎる。親指が切ない!!1人ならギリイケるかもしれんけど、2人は無理!!それにそんな巨大なバッグパックがあったらなお無理!!おい!!お前たち!!そんなラウンドバウトの中で親指立ててても車止まれんぞ!!あぁ!!もう俺が行ってヒッチハイクの極意を授けたい!!!そう!!土下座でアスファルトにおでこを擦りつけながら親指を出すというドゲヒッチでパツイチ!!!あぁ、こうやって通り過ぎる側になると、今まで乗せてくれた人たちの気持ちがわかる。みんな彼らとの楽しいコミュニケーションを求めて車を止めるんだよな。ごめんなみんな。曇天空の下、しばらく走っているとオップダールという町に入ってきた。小さな町なんだけど、道路沿いに大きなスーパーやホームセンターが固まったショッピングエリアがあったので、まだ起きてからご飯を食べてなかったこともあってちょっと寄って行くことに。大きな駐車場にはたくさんの車が止まっており、サマーホリデーのキャンピングカーも多い。みんなここで食料の補給とかをしていくんだろうな。ぷらぷらーっとスーパーを回って歩いていた時、コープや衣料品店なんかが入ってるちょっとしたモールの入り口脇にジープスが座っていた。お決まりのロングスカート、ほっかむり、そして目の前に紙コップという伝統的なユニフォームで、バッチリ子供の写真も置いている。そしてだいたいあの人たち太ってるからおかしいもんだ。めっちゃ食べてるやん。こんな小さな町のショッピングモールの入り口にもいるなんて、本当ジープスってノルウェーに何万人いるんだろ?彼らにとってよほどいい稼ぎ場なんだろうなぁ。スーパーで手羽先とビーフストロガノフのお惣菜を買ってパンを食べながらお昼ご飯。食べるのは車の中だ。外のベンチで食べるにはこのあたりは寒すぎる。さっきもスキーのモニュメントが立っていたし、この町はそういうウィンタースポーツの有名な場所なんだろうな。ご飯を食べ終えたら、さてあとは一路トロンヘイムに向かうだけなんだけど、ちょっくら歌ってみたくなった。この町で1番人が集まる場所は間違いなくこのショッピングエリア。ジープスが陣取っているのは1番大きなモールの前で、他のお店にはいないよう。だったら久しぶりにスーパーマーケットバスキングをやってみるか!アメリカの南部を回っている時に、あまりにも町に人がいなくてまったく稼げず途方に暮れていたとき、ヤケクソになって郊外のスーパーマーケットの前で歌ってみたらめちゃくちゃ稼げて、おかげでアメリカを横断できた。ただこれはアメリカとかニュージーランドとかの車社会でしかやったことがなかったので、このヨーロッパでどうなるかまったくわからない。でもやってみなきゃわからない。やらないうちから諦めたりしないぞ。レマ1000や色んなストアーが入っているミニモールの前でギターを取り出して演奏開始。スーパーには必ず人が出入りするので、下手に町でやるよりも人通りは多い。あとは店員さんに止められなければそこそこ稼げると思うんだけど………………しかし………………まったくお金が入らない。誰も足を止めず、お店に入っていくだけ。5曲歌って全然ダメで、げんなりしながらギターを下ろした。はぁ、このノルウェーじゃスーパーマーケットバスキングは無理なのかな…………ジープスがおりすぎて、鬱陶しがられてしまってるのかもしれん。もうやめてお店の中に行っているカンちゃんを探しに行こうと思ったところだった。1人の小学生くらいの女の子が恥ずかしそうに近づいてきて、ノルウェー語で何かを言った。英語わかる?と聞くと、何か演奏して、って言い直してくれた。おお、1人でもこうして反応してもらえたんだからヨシとしようか。ギターを抱えてもう一度丁寧に歌った。親指を立てて10クローナを入れて笑顔で去っていった女の子。こんなんで諦めたらいかんな。あんな子がいるんだからもうちょっと頑張ってみるか。そこから大フィーバー。通る人通る人がみんなお金を置いていってくれる。なんでだろう?と考えたとき、思い出したのは、スーパーマーケットバスキングではだいたいみんなお店から出てきた時に入れてくれるんだったということ。入る時に、おっいい声、いい歌、と思ってくれた人はだいたい帰るときにお金を置いていってくれる。中には食べ物や飲み物の差し入れをしてくれる人もいるのがスーパーマーケットバスキングのありがたいところ。この日も大きなサンドイッチをふたつ差し入れしてくれたお兄さんがいた。やった!晩ご飯ゲット!「日本に何回も行ったことあるんだよー。大阪楽しいよね!」元気に話しかけてきたお爺さん。カッコいい自転車に乗っていて、ここから15キロ離れたところからこのスーパーに来てるんだそう。ノルウェーは本当に自転車に乗る人が多い。気合いの入った。「4年前に家内が死んでねぇ。寂しいんだけど、今から新しい彼女とご飯に行くんだよ!じゃあね!」どう見ても70代半ばくらいなのに新しい彼女だなんて、素敵だなと思った。お爺さんはカンちゃんのことが気に入ったようで、それからも行くと見せかけて何度も戻ってきてはカンちゃんに話しかけていた。「いやー、今夜からロシアに釣りに行くんだよ!!」次にそう渋く話しかけてきたのは、いかにもアウトドアが好きそうなワイルドなおじさんだった。「ロシアの田舎に滞在して釣りをするんだ。最高だよ。」「でも釣りをするところなんてノルウェーにもいっぱいあるんじゃないですか?」「違うんだなぁ。ノルウェーでは50センチ、ロシアでは1メートルの魚が釣れるんだ!!」そう楽しそうに話しているおじさん。「本当ならうちに泊まらせてやりたいんだけどなぁ。大きな家だし、いつも外国人のお客さんを呼んでるんだよ。でもスマン!俺は今夜からロシアなんだ!!」ノルウェー人たちは5週間のサマーホリデーがある。みんなそれぞれに素敵な旅行の計画を立てているんだろうな。今、北欧はシーズン真っ盛りだ。気温は10℃で、風も強いから体感温度が低すぎて、さすがに指の感覚も薄れてくる。カンちゃんはモールの中でワイファイに繋いでネット作業中。やればやるほど稼げそうだけど、そろそろ先に進もうかなと切り上げた。あがりは3時間で1979クローナと2.2ユーロ、計23600円。ノルウェーでもスーパーマーケットバスキングは通用するようだ。車を走らせながら、カンちゃんと話した。スーパーなんて都会にも田舎にもどこにだってあるので、移動日にもスーパーを見つけたらすぐに演奏することができる。別に町に行ってホコ天を見つけなければいけない、という縛りがなくなった。さらにスーパーやモールの中にはワイファイがほぼ必ず飛んでいるので、カンちゃんが思いっきり作業をすることができる。さらにさらに、都会の中に行くと高額な駐車場代が発生していたけど、スーパーならもちろん無料。これで稼げるんだったらもう、マジで無敵だよ。もし店員さんに止められたとしても、すぐに車でヒューンと次のスーパーに行けばいい。アメリカの時みたいに荷物を全部抱えて灼熱の太陽の下でバスを乗り継いで何キロも歩き回って死にかける、なんてアホなことをする必要もない。そしてスーパーのお客さんが減ってくる夜になってから町に行けば、中心部の路面パーキングも時間外で無料になっているし、夜の静かな路上は俺の時間帯だ。もう完璧すぎる。完璧にもほどがありすぎて怖い!!ノルウェー、もうマジでただの快適な国でしかない。旅もバスキングも、すべてにおいてなにひとつ不自由がない。車旅でのルールやコツもわかってきたし、シャワーやランドリー問題もキャンプ場のおかげで解決している。ノルウェーは大きいから町と町の間の距離が長いので移動日でどうしても歌えない日が出てくると思っていたんだけど、スーパーマーケットバスキングができるんだったら、稼ぎ場はそれこそ無数だ。ちょいとお買い物ついでに立ち寄って、そのまま歌うことができる。もう完璧だ。これはおそらく他の北欧の国でも通用するはず。やったぜコンチクショウ!!