11月18日 月曜日
【グアテマラ】 アンティグア
金丸文武、昨日ブログ更新してなかったな、とお思いの方。
昨日もブログを更新してるんですが、ブログ村のほうの新着記事のとこに更新した情報が反映されてませんでしたね。
僕のブログをブックマークとかに登録してくれてる人たちは普通に見てくださってますが、ブログ村から飛んできてる方達は、更新してないなー、ってなるわけですね。
これたまにあるんですよねー。
他のランキングの方達も多分困ってるんじゃないかなー。
おかげで昨日はポイントめちゃ少なかったですが、どうやったら修正できるかわかんないので、まぁこのままいきます。
ブログ村さん、よろしくお願いします。
………………………………………
「金丸さーん、朝ごはん作りますけど食べますか?」
わざわざお誘いに来てくれたタカさんとナナさん。
ありがたくいただくことに。
今日も屋上からの景色は最高。
「金丸さん、今日、日本代表対ベルギーのサッカーの試合があるんですよー。」
「なんですかそれは?見るしかないじゃないですか?」
週末もあけて月曜日。
宿にいるタカさんとナナさんもゆっくりと部屋から出てきた。
なんと今日、サッカーの国際親善試合のベルギー戦があるというではないか。
週末でがっつり稼がせてもらったし、今日はゆっくり宿でサッカー観戦でもしようかな。
さらにさらに、とある気になる情報が入ってきている。
「このアンティグアには美味しいカツ丼が食べられる場所がある。」
アンティグアにいる日本人たちの間でまことしやかに囁かれるこの噂。
ことの真相を確かめるべく、タカさんたちと3人で捜索に出た。
宿のすぐ裏手、露店が並ぶ通りを歩いて行くと、そこには築地みたいなバラックの市場が広がっている。
まぁハンパじゃなく広大な迷路。
その中に果物エリア、乾物エリア、八百屋エリア、生活雑貨エリアなど、様々なものが雑然と売られており、薄暗い迷路の中を差し込んだ明かりが照らしている。
このメルカドと呼ばれるローカル市場も、ラテンアメリカの名物って言えるな。
まるで売り物のように並べられてる赤ちゃん。
アメリカから下ってきてメキシコに入り、気づいたこと。
子供が自由。
子供と周りの大人たちの距離が近い。
遊んでる子供がいたら、イェーイ!!って言って近づいて一緒に遊べる。
逆に子供の方からテクテク近づいてきて、一緒にこちょこちょしたりして遊ぶ。
いつでもどこでも子供たちは自由に走り回っている。
そしてそれを親や大人たちは何も言わずにニコニコして見てる。
こんなのアメリカだったら考えられない。
もし俺が子供と遊んでるのを親が見つけたら、何やってるの!!って叫んで子供を抱きかかえて逃げていくよ。
もちろん気持ちはわかるけどね。
それがこのラテンアメリカの親たちは、どうぞお好きに遊んでやってくださいって具合で子供たちをほったらかしてる。
きっとそれが、地域の人々との関わりを濃くし、愛に溢れたラテン人を育てるんだろうな。
噂では、このレベルの高いローカル市場の中のどこかに、日本人がやっている肉屋があるとのこと。
食堂とかじゃなくただの精肉屋さんなんだけど、そこで特別メニューでカツ丼を作っているという話なのだ。
まさかぁー、こんなどローカルな市場の中で日本人が肉屋やってるって、どこで話に尾ひれついてんだよ。
日本食のお店だったら、町の中心部にスーパー高そうなオシャレ寿司レストランが何軒かあったから、それのことだろ?
しかも肉屋でカツ丼作ってるとか夢見るにもほどがあ……………
あったし。
マジただの肉屋だし。
カツ丼以外にもカツカレーあるし。
「あ、いつもご注文をいただいてから30分ほどいただいておりまして、よろしければお泊まりになってるホテルまで配達いたしますが、どうされます?」
宮崎駿やし。
多分想像だけどグアテマラの奥さんと結婚して、奥さんと娘さんと3人でやってらっしゃるお店だと思う。
ただの量り売りの精肉屋さん。
アンティグアの有名な日本人宿、ペンション田代にはよく配達に出かけているとのことだ。
カツ丼って、なんだか日本人を興奮させる作用がありますよね。
気合い入れたいときとか、お腹めちゃ空いてる時にカツ丼見たらマジテンション上がります。
それはカレーも同じだと思います。
日本人のソウルフードですよね。
カツカレーってそんなカレーとカツがコラボしてるんですよ。
こんな危険な食べ物ありません。
ちなみに富良野の駅前にある千石食堂のカツカレーは、裸のゆまちゃんとだったらギリゆまちゃんくらいで美味いです。
「あ、お支払いは配達した時で結構ですよ。日本人は信頼しておりますので。」
大興奮で注文して、ビール買って宿に帰り、地震が起きるくらい貧乏ゆすりでそわそわしながら待つこと30分。
時間通りに宮崎駿さんが配達してくれた。
カツ丼とカツカレーは35ケツァール。420円くらい。
あああああああああああ!!!!!!
昼下がりにカツカレーでビール飲みながらサッカー日本代表の試合を見るとか贅沢にもほどかあるうううううう!!!!!
いやっほおおあおおお!!!!
「あ、日付け間違えた………試合、明日だった………」
てへぺろ!と笑うタカさん。
た、タカさん………
カツカレー美味しかったです。
「あれー、試合やってるんじゃないのー?」
絶望に打ちひしがれていると、スペイン語学校を終えたユウコちゃんが宿にやってきた。
今日も可愛いな。
マイペースな小動物みたいだ。
カツカレーは美味しかったけど、もうこれでやることはなくなった。
歌いに行こうかと思ったけど、もうビール1本飲んじゃったし、今日は休みたい。
観光っていっても、アンティグアの観光は近郊の火山を見に行くものやコーヒー農園に行くような、ツアーを組まないといけないようなものばかり。
そこまでアクティブなことをする気もない。
「あ、なんか町外れに十字架の丘ってとこがあって、そこから見渡す景色がすごく綺麗って話なんですけど、金丸さん行きます?」
「お、良さそうですね。」
「あ、でもそこ、よく強盗が出るらしくて危険な山路らしいんですよね。でも心配しないでください、警察が一緒に登ってくれるらしいですから。」
はい、超行きたくねぇ。
なんで丘に登る山道で強盗が出るんですか?
警察がついてきてくれると言うけど、その警察がまず信用できない。
本当に、観光するのも命がけだなぁ。
というわけでユウコちゃんも合わせて渋々4人で丘に行くことに。
まずは町の中にあるツーリストポリスのオフィスへ向かう。
ここで警察について来て下さいと申し込みをするわけだけど、俺たちが到着するとすでに一組のオランダ人のカップルが申請しているところだった。
警察についてきてもらうなんて、そんなマイナーな情報、どこから仕入れるんだろう?
日本人もヨーロピアンも同じような情報を元に観光してるんだな。
俺たち6人に対して警察が2人。
8人でゾロゾロと町を歩く。
丘までは町の中心部を抜けて、反対側くらいまでいかないといけない。
往復で1時間半くらいかかるのに、あれは何?あれは何?という俺たちの質問に足を止めて答えてくれるし、写真を撮ってて遅れてもニコニコしてるだけ。
警察も暇なもんだな。
おかげで心強いツアーガイドだ。
昔の火山噴火による地震で廃墟になってしまった建物が多く残る町外れをテクテクテクテク歩いて行くと、裏山レベルの小高い山にさしかかる。
坂道の車道から脇に入ると、ほんの軽いトレッキングの階段が続いている。
こんな明るい、のどかな場所で強盗なんかが出るのか。
一見どこにでもある展望台へと続く道。
情報がなければ何も考えずに1人でのんびり登っているはず。
そんなささいなミスが強盗へと繋がるんだな、とふと怖くなる。
やっぱりここは中南米なんだよなぁ。
10分も経たないうちに、展望台に到着。
そこには広場があり、真ん中に古く朽ちかけた十字架がたっていた。
目の前にそびえる圧倒的な迫力の山。薄く霧がかかり白くかすんでいる。
その下に碁盤状に広がるアンティグアの町並み。
背の低い建物が均等に並んでおり、ところどころに教会が大きく陣取っている。
あー、こりゃあ綺麗だ。
久しぶりにこんなに心を透明にさせてくれる風景に出会えた気がする。
アンティグア、とことん御伽の町だ。
展望台には他にも白人観光客や地元のカップルなどがいたけど、警察を帯同させていたのは俺たちだけだった。
まぁ用心に越したことはないよな。
女の子がいればなおさら。
フレンドリーで、時間無制限に付き合ってくれる警察2人と山を下り、町の中心部に戻ってくると、警察さんたちはじゃこっからは帰れるねー、と笑顔でポリスオフィスに戻っていった。
チップを払ったほうがいいんじゃないか?と相談している俺たちを尻目に。
んー、やっぱりのどかでいい町だ。
ぶらぶらと歩き、途中スーパーで食材を買いこみつつ宿に戻る。
ユウコちゃんはアンティグアのお婆ちゃんの家にホームステイしているので晩ご飯もそこで食べられるんだけど、いつもうちの宿でビールを飲んでからお婆ちゃんちに帰るというパターンだ。
その飾らないマイペースさが、なんだか妙に男心をくすぐる。
ちなみにアンティグアではスペイン語習得のために長期滞在をする人が多いので、地元の人の家に泊まるホームステイが人気のよう。
値段はまちまちだけど、3食付きで1日10ドルくらいのとこもあれば、3ドルくらいのとこもあるって聞いた気がする。
ホームステイもなかなか楽しいだろうね。
ユウコちゃんが帰ってからタカさんナナさんと今日もお料理。
今日は何にしましょうかねーと話していると、何やら玄関から日本語が聞こえてきた。
日本人が宿に来たみたいだ。
珍しいな、みんなペンション田代に行くはずなに。
と思ったら彼らです^_^
エビちゃん、ヨシコさんカップル。
フロレスで別れてから、彼らはセムクチャンペイを観光して南下してきたみたい。
実はフロレスからバラバラになったケータ君とナオコちゃんも、海沿いの町、リビングストンを終えてからこのアンティグアに向かってくる。
中南米は見所も限られてくる。
なのでルートもどうしても同じようなコースになるし、安い宿を探せば必然的にみんな追いついたり追い抜いたりっていう状況になる。
ヨーロッパはほとんど野宿していたし、物価が高いのでバックパッカーはあまり訪れない。
さらにどこに行っても稼げたので田舎の小さな町とかもバンバン攻められたけど、この途上国ではそうはいかない。
観光客が集まるところじゃないとまず稼げないし、そうなると日本人バックパッカーはもうわんさかいる。
となるとあえて狙って避け続けない限り、日本人と交流せずに旅するのは不可能だ。
たまに、私は他の馴れ合い旅人とは違う、みたいに日本人をまったく寄せつけないことに誇りに持って旅してる日本人がいる。
特に女の人に多い。
外国人はチヤホヤしてくれるから、そんな外国人とばかりつるめる自分カッコイイみたいになってる日本人の女の人。
まぁ俺もヨーロッパの時は少なからずそう思ってたけどね。
こうして旅を続けてきて、日本人と会う機会が増えて行く中で、わざわざ無理をしてまで避ける必要はないと思う。
日本人としかつるまなくなるのも面白くないけどね。
というわけで大好きなエビちゃんヨシコさんが来たので、みんなで料理を作り、それから俺1人しかいない貸し切りドミトリーの中でトランプ。
もう酒も飲んでるわ、疲れてるわ、でみんなテンションがおかしくなっており、ヨシコさんはずっと芦田愛菜の真似をしてるし、エビちゃんは猪木になってるし、タカさんは麻雀打ちの血が騒いでるし、ナナさんはジブリ映画のセリフ全部暗記してるし、俺は眠すぎて半分気絶しながらトランプを切ってた。
中南米は旅仲間が増えるところだ。