4月22日 月曜日
【フランス】 パリ
寝坊しました。
僕らはクソ野郎です。
「ああああああああああ!!!!フォアグラ食ったのにいいぃいぃいぃぃい!!!!土下座しないといけないのにいいいいいいい!!!!!!」
植松さんんんん!!!!
お忙しい中サプライズに付き合わせた上に、ご飯おごってもらって、本当にありがとうございました。
ていうか前回もドイツでソーセージとビールおごってくださいました。
お会いすればするほどお世話になりまくって…………
次こそ、次こそ、なにか植松さんが喜ぶようなことをさせてもらいます!!
よし!!
次のサプライズのターゲットは植松さんで!!
さて、クソ野郎の俺たちは、今日は伊藤親分のお手伝いをさせてもらうことに。
実は親分の個展、今日がオープンの日なのだ。
オープニングパーティーは3日後だけど、ギャラリーは今日から開放される。
ていうかすでに絵が2枚売れているらしい。
一体この伊藤親分は何者なのだろう。
カッピーはもう長い付き合いみたいだけど、それでもまだよくわかんないという。
なんか立川談志さんと友達だったらしい。
三島由紀夫と面識があったらしい。
ゆうべは植村直己と遊んでた頃の話とか聞かせてもらった。
「彼はねぇ、とにかく真っ直ぐなんだよ。回り込んだりしないの。例えばこのテーブルの反対側からキッチンにある塩を取ろうとするだろ。普通はテーブルを迂回して取りにいくだろ。彼は違うんだよ。テーブルの上にあがって乗り越えて塩を取りに行くんだよ。とにかく最短距離。もうビックリしたよね。それが植村さんなんだよなぁ。」
謎は深まる一方です。
でもとにかく優しいです。
話を聞いてくれるんですよね。
だいたい年配の人って自分の人生論をベラベラ並べて若者の言葉なんて聞こうとしないですよね。
伊藤親分はとにかくどんな話も聞いてくれる。そして否定しない。
俺たちが軽い若者言葉で話してもキチンと理解してくださる。
だから楽しくて、ずっと話していたくなるんだよなー。
だからみんな親分を慕っている。
黄門様ご一行みたいだな。
親分のギャラリーは~という場所にある。
落ち着いたリッチなカフェ街みたいなとこ。
1ヶ月間ここで個展が行われる。
絵を見せていただいた。
一見オシャレな構図や色づかい。
前衛っぽいけどポップさもある。
でもその中に、どこか寂しげな暗さやスローな感情のうねりを感じる。
お前邪魔!!
芸術家だなー。
個展はこちらの住所でやってます(^-^)/
用事も終わり、伊藤親分、サトウさん、ナナちゃんは車で帰ることに。
俺とカッピーとショウゴで少しこの周りを散歩することに。
パリなんだよなー。
オシャレな街並み、街角のカフェ、歴史ある遺跡や教会、博物館、ブランド物の本店、
まぁー、世界中の人々の憧れの街だよな。
こうしてただの裏通りを歩いてるだけでも、映画の主人公気分になれる。
行き交う人々、入り混じった人種、オシャレなお店があれば、安価な量販店もある。
ファストフード屋さんの多いこと。
あと中華、日本料理店がマジでハンパじゃねえ数。
流行ってるんだろうなぁ。
パリはオシャレだ。
これまでヨーロッパを回って、あ、ここオシャレだな、こういう色使いオシャレだな、とか思っていたすべての要素がこのパリには詰まっている。
お店のインテリアとか、ちょっとした家具とか、ただでさえオシャレなヨーロッパの中でも、やっぱり群を抜いていると思う。
外国人がサングラスをかけていたり、ピンクのダサいネクタイをしていたりしても、白人がやるとキマってるよねー、ってよく言うよね。
欧米人に劣等感を持った白人史上主義ですねって声が聞こえてきそうだけど、実際そう見えるんだから仕方ない。
子供の頃から刷り込まれてる、白人は優れた人種っていう先入観は、ヨーロッパを回っていく中でさらに大きくなっていくよ。
近くにモンマルトルっていう教会があるらしいので、寄ってみることに。
長く急な階段を登っていく。
モンマルトルは高台にあるので、パリの街を見渡せることが出来るんだよってサトウさんが言っていた。
「はぁはぁ……この横のゆるやかな坂道行こうよ。階段きついよ。」
「はぁはぁ……最短距離だよ、最短距離。植村直己流にさ。」
「やっぱあれだっぺかね、チョメチョメの時も最短距離で入れるんですかね。」
だれが、どの声かはご想像におまかせ。
階段を登り切ると、大きな白い教会があった。
そびえ立つ立派な外観。観光客の姿もわんさか。
有名な観光スポットなんだね。
確かに聖堂内もとても美しい装飾、圧倒的に巨大な壁画に描かれたキリストが人々を見下ろしている。
まぁ、教会はこんなもんでいい。
このモンマルトルには、教会ではなく、あるパフォーマーを見に行こう。
まぁ、これ見てください。
今まで見たパフォーマーで1番すげかった。
口ポカンて開けて見てたよ。
ただのリフティングだけでも相当な腕前なのに、さらに曲芸まで取り入れ、おそらく考えているんだろうけど、借景が見事。
彼の鍛え上げられた彫刻のような肉体美がパリの街を飛ぶわけだ。
大喝采が巻き起こって、パフォーマンスが終わった彼に群がる人々。
我れ先に彼の帽子にコインを入れ、彼もとびきりの笑顔で1人1人と握手している。
いやー、プロ。
これぞ大道芸人。
そこにあるものを最大限に利用するのは路上の大きな武器でもある。
俺もショウゴもお金を入れた。
家に戻ると、今夜も新たなお客さん。
快活でハキハキとしたこの女性はカノウさん。
読売新聞の記者さんだ。
ヨーロッパ中を飛び回り、こちらのアート業界を取材して日本に送っている方。
もう10年もパリに住んでらっしゃるそう。
「おい!!サトウ!!飲んどるかー!?」
さ、サトウさんを呼び捨て(´Д` )
神戸弁が懐かしい(´Д` )
こちらの可愛い女の子は、カッピーのサックスの後輩で、パリに留学しているところ。
なんかこの初々しいところが可愛くてしょうがない!!
そして今夜はショウゴの最終日。
明日飛行機に乗ってどっかに行く。
どこに行くか、聞いたけど覚えてない。
あああー、楽しいやつだったなぁ。
もうこの旅の中でショウゴに会うことはないだろなぁ。
「俺、この前ダハブで手相みてもらったんですよ。なんか見えるって人に。そしたら、君は天下とるねって言われたんですよ。マジヤバイっぺよー。」
天下て。
やっぱり茨城では天下取りとか盛んなんだろうね!
ショウゴ、もうこの旅の間で会うことはないだろうね。
マジ楽しかったよ。
下ネタ最高だな(^-^)/
茨城に帰ったらカツアゲに気をつけてね!!
「茨城、マジでパリより治安悪いからー!!なめたらすぐだっぺよー!?」