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1日が終わり、そして別れ

4月21日 日曜日
【フランス】 パリ








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とてもイカしたメッセージのTシャツですね。


ショウゴがカッピーの誕生日にカッピーにプレゼントしたものです。


なんだよこれー!って言いながら、よく着ています。



みんなもジューイッシュになろう!!












朝起きたら嘘みたいにすっきりしていた。

最悪の二日酔いを覚悟してたのに。


最近たくさん飲んでも次の日に残らなくなったな。










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そのままベッドの中で日記を書き、1階に降りるとすでにみんなテーブルを囲んで朝ごはんの用意ができていた。

明るい太陽の光が窓から入り、清々しい空気だ。


サプライズも終わったな………


















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「じゃあ、またメールして。パリにはいるから。観光行こうね。」



荷物をまとめたミユキさん。

伊藤さんは、いつまででもいていいんだぞ、と言ってくれているが、さすがに遠慮するところがあったんだろう。


ミユキさんを見送りに、みんなで近くのトラム駅まで一緒に歩いた。

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これからパリ市内のホステルに滞在して、5月1日にジャマイカに飛ぶミユキさん。


航空券がある以上、ルートの変更はできない。




俺たちはもともと1人旅の道。

元に戻るだけのこと。


短い間だったけど、今までで1番濃厚な旅を共有したな。








「ちょっとそこで休んでいこうかい。」


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伊藤親分は、こうしてふらりとカフェに立ち寄る。
気取らない、そのパリとの付き合い方の上手さに、パリの画家ってやつの本物のステイタスを見るようだ。




そのパリの画家の弟子はこのありさま。

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「じゃあみんな、ホントにホントにありがとう。昨日のサプライズを見れただけで心から幸せだよ。」


トラムに乗り込んだミユキさんに全員で手を振った。



あぁー、また一緒に旅したいなぁ。
ミユキさんとなら色んな辛いことに気づかずにやっていけそうな気がする。

そしてへこたれそうな時に励ましあえると思える。




でも、旅の中でそうした悲しみや惨めさに打ちのめされることも、大きな経験のひとつだと思う。



孤独や寂寞という感情は、悲しいだけの無機質なものではない。
とても豊かで、詩的で、芳醇なものだ。

それを求めて旅をしているとも思える。


誰かと一緒のほのぼのとした旅は、たまにあれば十分だ。


ミユキさん、たくさんの優しさをありがとう。
癒しをありがとう。



まぁまだお互いパリにいるし、観光を一緒にするからね!!



数日後に会いましょう!!

また一緒に料理しようね!!



それからみんなでスーパーでお買い物したりしながら家に戻った。

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photo:10




この伊藤一家のアジトには毎日のようにお客さんがやってくる。

今日のお客さんは、パティシエさんのタカヒロくん。

パリのお店で修行しているところだそう。

仕事は朝3時からだって!!


「はっきり言って仕事の丁寧さとか、清潔さとか、日本のほうがレベル高いです。ただやっぱりパリで修行してたっていう肩書きって日本ではすごく大きいんですよね。」


日本人ってパリ帰りなんていうと、それはそれはすごいことのように崇めたおすもんな。












「ええぇぇ!!!サトウさん今日誕生日なんですか!?ちょ、パティシエさんがいるじゃないですか!?奇跡的にも!?」


「えー!タカヒロさん、何か作れますか!?」


「ははは、そんな大したもの作れませんよー。ははは……………材料なにがあります?」



一瞬でスイッチが入るタカヒロさん。
男の顔に!!

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そしてスパパっとクレープを作ってしまった。

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「うめえー!!なにこのフワフワ感!!」


「すげぇ!!これぞプロだ!!」



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1枚のクレープ。


フラワーと卵2個でこんな感動を生み出してしまう。


やっぱり手に技のある人間は強い!!














ところで明日、大阪のパティシエ社長、植松さんが日本に帰る。

サプライズのことばかりで、ろくにゆっくり話せなかった。

せめて最後にお見送りには行きたいな。



「フミさん、俺も見送り行きてっぺよ。ていうか行かなきゃいげねんだぁ。」



ショウゴも一緒に行くという。



「俺あのレストランで調子に乗ってフォアグラいっちまったんだっぺよー。フォアグラからのリブステーキとか、マジ土下座しなきゃいけねんだー。」





おま、俺でさえ前菜は鴨肉のサラダあたりにしといたのに(´Д` )






「やっべー、フォアグラだかんなー………明日ホテルに見送りに行ってロビーですぐ土下座しよ。」


「ユイマールって知ってる?受けた恩を次に回すってやつ!!」


「知ってる!!でも全然回せてねえ!!」


「俺たち、もうあれだ、恩の終着駅だ。えへ。」


「恩の墓場だ。てへ。」


「でも明日ちゃんと見送り行こうね。」


「うん、それは行こう。」


「あ、もうワイン空だね。次のあける?」


「うん、飲もうよ。だってパリだもん。」


「そうだよね。パリだもんね。」







ここはパリ。
俺たちが出会ったのはエジプト。

物価5倍以上です。



でも間違いなくダハブの時より飲んでます。




あ、あれ!!
なんかおかしい気がする!!

なんか沈没してるような気がする!!

パリって沈没するような街じゃない!!




「あー、旅してー。色んなとこいきてー。」




寝たの3時すぎ。


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