4月20日 土曜日
【フランス】 パリ
題名 【パリを勘違いした人たち】
確かパリってこんな感じだったよねー?
とか言いながら服を選んでいたのですが、写真に映った自分たちの驚愕の姿を見て涙が出そうになりました。
な、なんて楽しそうな笑顔してやがるんだよ………
泣きながら三つ揃いを脱ぎ、観光客っぽい無難な格好にしときました。
よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!!
ついにサプライズ当日ウウウウウウウウリリリリリリリリリイイイイイィィィィィィイイイイ!!!!!!!!
ズギュウウウウウウウンンン!!!
でも家を出たの17:30です。
なめてますね。
なんかビールとか無駄にいっぱい持ってきてるし。
ポテチとか。
ナナちゃんはルンルン言いながらクッキー焼いてたし。
ぴ、ピクニック……!?
もはやカッピーの後ろ姿がルパンにしか見えませんよね。
時間は18:40。
ヤベエヤベエ!!!と焦りながら急いで橋に向かったら、銅像の前でショウゴが1人ぼっちで椅子を死守していました。
昨日下見に来た時、なんか銅像の前に可愛らしい椅子がおいてあったので、この椅子に川田夫婦を座らせようよ、じゃあこの椅子が他のカップルに奪われないように守っとかなきゃいけないよね、よしショウゴお願い、という打ち合わせをしていたんですが、誰よりも早くに来て、律儀に死守していました。
ポツンと。
結局、この椅子はまったく使いませんでした。
ちょ、ショウゴ、ウケる、あいや、ゴメン(´Д` )
急いで楽器を出してチューニング!!
音合わせ!!
「ゴメンゴメン!!遅れてもうた!!」
植松さんが手に三三九度みたいな祝い事の時に使う化粧樽を持って走って来た。
う、植松さん(´Д` )
パリの街中をそれぶら下げてきたんですか(´Д` )
桶の中にシャンパンを入れ、橋の向こうのほうにスタンバイする植松さん。
黄昏ている人の役がはまりすぎ。
植松さんの社員さんたちも観光客のフリをしてスタンバイ。
カッピーもサックスを服に隠してスタンバイ。
ビデオ係りのショウゴもスタンバイ。
写真&荷物監視係りのミユキさんもスタンバイ。
すると俺のブログを読んで見にきたとおっしゃる方まで登場。
この橋の上、アジア人多すぎ(´Д` )
でもまぁなんとか違和感なく馴染んでいるのは、俺たちの他に写真を撮りにきてるカップルが何組もいるから。
この橋って有名なスポットなんだね。
ウェディングドレスを着た女の人が写真を撮ってる。
景色は、まぁ最高だよね。
ハラハラしながら川田夫婦の到着を待つ。
あー!!!ドキドキする!!!
橋のどっちから来るかわかんねえからキョロキョロする。
他のメンバーは誰も川田君の顔を知らないから、俺が合図を出さないといけない。
そして!!!!!
来た!!!
来た来た来た来た来た来た来た来た来た来た来た来た(´Д` )
向こうから2人が歩いてくる!!
みんなに目配せをする!!
爆発しそうな心臓を抑えて、ナナちゃんと2人で観光客を演じる。
近づいてくる!!
ま、真後ろにいる気配がする!!!
近え!!!
「エクスキューズミー?」
その時、なんと川田君が俺の肩を叩きやがった!!!
な、な、な、ななまなあなさほゆ(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )
想定外想定外想定外!!
理解不能理解不能理解不能理解不能!!!!
「What?」
英語で攻めるしかねえ。
サングラスをかけているからバレないことを祈りながら振り返った。
「あのー、僕らの写真を撮ってもらえませんか?」
「お、お、お、お、オッパイ、じゃなくてオフコース。」
カメラで顔を隠しながら2人の写真を撮ってあげる。
「Look. good?」
「イエス!完璧!」
「グッドです!!」
「これってあれですね。東京タワーみたいですね。」
あばばばばばばばばばばば(´Д` )(´Д` )
か、川田コノヤロウ!!なにそのフリ(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )
も、も、も、始まってやがる(´Д` )(´Д` )
「と、と、と、東京タワー?な、な、何だい?それは?」
「東京のシンボルなの!」
そう言う朝ちゃん。
完全を気づいてない様子。
そりゃそうだ、まさかパリに俺がいるなんて思いもしないわな。
「そ、そ、そ、そうか、東京タワーっていうんだ。し、知らなかったよ。はい、カメラ。」
そして俺は2人に背中を向ける。
そして足元に置いていたギターをケースから出して、担いだ。
フードをおろし、サングラスをはずす。
前奏を弾いた。
セーヌ川にギターが響く。
歌入りで川田君たちのほうを振り返った。
「金丸君!?」
驚く朝ちゃんの声。
気にしないで歌った。
Bメロで隣にいたナナちゃんが、懐からマジシャンのようにバイオリンを取り出し、弾きはじめる。
人が集まり始める。
周りで撮影していたカメラマンたちも、夫婦をほったらかして俺たちを撮っている。
盛り上がるサビ。
感情が高まる。
そして山場で、いきなり後ろからサックスの音色が鳴り渡った。
カッピー、最高の登場だぜ。
緊張といろんな感情で、バッチリは歌えなかったけど、俺の気持ちは全部こめた。
演奏を終えると観衆から拍手が巻き起こった。
そしてギターを置く。
その場を立ち去る俺たち。
なにも言わずに上着を脱ぎ、ギターを取る川田君。
そして歌った。
朝ちゃん1人に。
じっと見つめる朝ちゃん。
たまらず涙が出た。
よかったなぁ。
よかったなぁ。
本当によかったなぁ。
おめでとう。
川田君、朝ちゃん、おめでとう。
感動の渦に包まれながら演奏を終えると、突如、どこからともなく謎のおじさんが近づいて来た。
手に三三九度の酒の桶を持って。
植松さん(´Д` )
美味しすぎるうう!!!
わけもわからず升にシャンパンをつがれる2人。
「え、えーっと……あの、ありがとうございます!!!」
大きな拍手と歓声が橋の上に響いた。
2人のことを知ってるのこの中で俺だけだけどさ、それでもみんな、こんなにも惜しみなく協力してくれた。
川田君と朝ちゃんが最高に素敵なカップルだからこそ。
これ以上ない大成功だったと思う!!!
ありがとうみんな!!
そしておめでとう川田君、朝ちゃん!!
そこからは、シャンゼリゼ通りにある植松さんオススメのステーキレストランに全員で移動。
こ、こ、こ、こんなところに来ていいんですか?みたいな凄まじくオシャレなお店です。
メニュー見てオシッコもらしそうになったので、あともう少しで植松さんに、よし!!ケバブ屋にしませんか?!と言いそうになりました。
「ここは気にしないでええから。お祝いやからね。好きなの選んでええよ。」
う、う、う、う、うえまつさあああああああああああああああああああああああんんんん(´Д` )(´Д` )(´Д` )ウォォォォーン(´Д` )
「あ、それとコレ。サンジェルマンデプレの奇跡のコインと言われてる物やねん。今日コレを買ってきて遅れてもうたんやわ。」
そう言いながらポケットから金色のコインを2枚取り出し、川田君と朝ちゃんに渡す植松さん。
俺こんなイカした大人になる自信ねえええええええ!!!!!!!(´Д` )
注文も慣れた感じで華麗にしてくれるし。
俺とかショウゴとか、もうテトラポットにいるただのフナムシみたいな顔してワインがつがれるのを待ってるだけですよね。
メルシーとから言いながら。
女性陣も植松さんの紳士で余裕のある振る舞いにメロメロになってました。
チクショウ!!いつかフナムシから抜け出すぞ!!
もうそこからはよく覚えてないです。
もう少しでシャンゼリゼ通りでゼリっちゃうところでした。
とてもとても、楽しい夜でした。
友達っていいよね。
ショウゴ撮影。
カッピー編集。
川田君、朝ちゃん、また遊んでね!!