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東京に戻ってきたけど空回りな日々







リアルタイムの双子との日常はこちらから






2005年 9月 【関東後半】





ビルとネオン、コンクリートとガラスに埋もれた街に戻ってきた。


東京!!!

久しぶり!!!!




さぁ、今からこの街でどんな物語が待ち受けていることか。


なるべく順調にいきたいもんだけどなぁ。






なんて思いつつ都心に突入し、混雑した道路を走っていく。


片側4車線の道路。


東北や北海道のだだっ広い道を駆け抜けてきたので、東京の道はごちゃごちゃして狭っ苦しくて、ちょっとヒヤヒヤする。





しばらくして大きな橋に差し掛かったところで渋滞にハマって動けなくなってしまった。


くそー、東京は混むなぁ。



でも横を見ると、隣の車線は全然スカスカ。


スイスイ進んでいる。




こっちから行こーっと車線変更して、渋滞を抜けて橋を渡っていく。


すると橋のたもとで警察が検問やっていた。



赤い棒を振っている。



あー、誰か捕まったな。


ついてないやつがいるな。





って、え!?!?




俺!?!?!??





「はーい、こんばんはー。何で停められたかわかる?」



「まったくわかりません……………」



どうやらこの橋の上は車線変更禁止のエリアだったよう。


確かに車線が白じゃなくてオレンジ。


俺みたいに渋滞に我慢しきれなくなって車線変更するやつを捕まえるネズミ捕りというわけですか、なるほど、いいポジションで罠張ってらっしゃるってオラアアアアアアアアアア!!!!!


チクショウこの野郎おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!





容赦なく1点の6000円。




東京入って2秒で罰金て……………


幸先悪すぎてゲロ吐きそう………………








マジでゲロ吐きそうになりながら、光ちゃんの働いてる店、青山の中華ダイニング『ハーデンタイテン』に到着した。



「おー、元気そうでなによりだよ。」



相変わらず只者じゃないオーラを全身から発している支配人の宮本さんに挨拶し、光ちゃんと久しぶりの再会。



「久しぶり、フミちゃん。よし、うち行こうか。」



光ちゃんの車の後ろについて出発した30秒後。



ウーーーン!!

ウーーーーン!!



一瞬でパトカーに止められて職務質問を受けてる光ちゃん。



「動きが不審だったとよ!!ボケが!!」




俺たちなんか悪いことしましたか?








光ちゃんの車の中に積んであった物干しかなんかの鉄の棒を凶器と疑われてだいぶ時間食ってしまいながらも、ようやく懐かしの元住吉に戻ってきた。


いつものように散らかった部屋。


居候のタカフミはあれから順調にバイトに精を出しているようで、いつも始発で帰ってきているらしい。





今回の東京ではもう一度光ちゃんとCDを作る予定だ。


この1年4ヶ月で作り溜めた新曲を2人で練り上げて形にする。


期限は6ヵ月。


その間にCDを完成させ、なおかつ前回周っていない千葉県、埼玉県、群馬県、山梨県を回っていこうという計画だ。







2人でギターを弾きながらビールを飲み、あれこれ今後の話をしているとあっという間に時間が過ぎ、朝6時の太陽が差し込んだころにようやくタカフミが帰ってきた。


手に缶ビール持ってる。



「おかえ、って臭っ!!!お前ビールくせぇ!!」



「あー、頭からかぶったからね。」



ゆうべ仕事終わりで先輩たちとカラオケに行き、ビールを頭からかぶって店の中穴だらけにして泥酔で始発に乗ったらしい。


電車の中で誰も近くに来ないから快適に乗れたよと笑ってる。


この前は始発で東横線に乗って椅子で爆睡して、夜までずっと行ったり来たりしてたらしい。


相変わらずアホやなぁ…………





さぁ、前回よりももっともっといいCDを作って旅の中の新曲を形にしてやるぞ。


出来た暁にはどっかでライブもやりたいし。



光ちゃん、気合入れていこうな。










と、意気込んで東京に戻ってきたものの、話はそう上手くはいかなかった。


とりあえず金がないのでバイトをすることにして、いつもの錦糸町の派遣会社に電話し、日銭を稼ぎつつレコーディングを進めていくことにしたんだけど、今回はなんか光ちゃんと意見が食い違う。



早いところアレンジとかやっていきたいのに、光ちゃんはすぐコンセプトコンセプトと無理に意味をとってつけようとする。


そんなもん後からついてくる、まずは1曲ずつ録っていこうやと言ってもなかなか話が進まない。



「聞いてくれる人に伝わらんと意味ないんやからさ。」



いやいや、週3日~4日、生の観客の前で歌ってる俺にわかったようなことを言ってくる光ちゃん。


んなこと俺は身に沁みてわかってる。


簡単に伝わったら苦労せんよ。



お互い文句つけたいとこは山ほどある。


それをうまく擦り合わせて創り上げていかなきゃいかんのに、始める前から意見が合わなくて衝突しすぎ。


なんか不安だなぁ。










モヤモヤした気持ちのまま、とりあえず派遣のバイトで金を作る毎日。


朝の満員電車で、手を上に抜くこともできないほどギュウギュウに押しこまれながら現場に向かう。


路線図をにらみつけ、十何種類もある路線から1つを選ぶのがマジでめんどくさい。


朝っぱらから3回も4回も乗りかえるのはほんとにうんざりだ。





町田の建設中の超高層マンションの一部屋一部屋に取り付け家具を配っていく搬入の仕事。


川崎のビル解体現場でガラ出しの夜間作業。



耳をつんざくハツリ音、立ちこめる粉塵。


口の中までジャリジャリになりながら朝までコンクリのガラをかつぐ。


毎日毎日、そんな体力さえあれば誰でもできるバイトをこなしていく。




「お前らは何も考えないで運んでりゃいいんだよ!!」



相変わらず派遣の扱いはサイアクだ。


見下されてるのがひしひしと伝わってきて、何でこんなことやってるんだろうとヘルメットを叩きつけたくなる。


しかし我慢して汗をかき続ける。


派遣はある程度の時間の自由がきく代わりに、プライドを捨てなければ出来ない仕事だ。


こんなんやるもんじゃねぇ。







ヘトヘトになって現場を出て、アリが巣に戻るように駅ビルの中に吸い込まれ、ウソだろ?って笑えてくるくらいギッチギチに積めこまれた満員電車の中、見るともなく中吊り広告を見上げる。


大袈裟なコピーで埋め尽くされ、液晶テレビではダイエットコンテストの優勝者が笑っていて『勝ち組』という文字が流れる。


日が沈むのもすっかり早くなり、黒い窓にスーツ姿の群れが映る。


こんなに態勢が悪いのに無理やり小説を読んでいるOLさん。


さっきからずっと大きな声で車掌さんのマネをしている変な男。













元住吉の駅に降り、日の暮れた商店街を歩く。


いろんな惣菜屋があり、主婦たちが買い物袋をカゴに入れて自転車をこいでいる。



俺もビールとオリジン弁当を買って光ちゃんの部屋に戻る。


風呂に入ってビールをあおると疲れた体に炭酸がしみる。



光ちゃんとタカフミは夜の仕事なので、朝方の4時くらいに帰ってきて、昼過ぎに出て行くので完全にすれ違いだ。



くだらないゴールデンのテレビ番組を見て日記を書き、眠くなったら駐車場に止めているファントムに行き、毛布をかぶる。





俺なにやってんだ?


CD作るために東京に戻ってきたのに、マジで不毛に時間が過ぎていく。


光ちゃんのことを急かすためにCDの話をすれば、コンセプトコンセプトって言って、話をはぐらかされて終わり。


全然やる気が見えない。


ここから先の旅の日程だってあるんだから、いつまでも東京でウダウダやってるわけにはいかないのに。





くそーーー……………


せっかくあんなに意気込んで東京に帰ってきたのに。



はぁ………明日も派遣バイトだ。


なんかヤケになってしまいそうになりながら車の中で毛布にくるまった。





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