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恐怖の牛久大仏





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美香と靖国神社に行くと、確かに複雑な気分だった。






戦地となった沖縄の人は、米兵よりも日本兵の方が恐かった、って言ってたのを思い出した。


「人を人として扱わなかった」、そういった人たちも含めて全ての戦没者を祀っているんだから、何て祈っていいのかわからない。


人は皆、生まれたときは笑顔で迎えられたはず。


いい人とか、悪い人とか、どんな人にしろ死んでいくのって悲しいな。




とか言いながら大砲に頭を突っ込む愚か者。










この日、美香と東京に来たのはとあるライブに行くため。


14時半に日本武道館に着くと、既にたくさんの人が集まってた。


ウェスタンファッションの人、髪の長い人、バンダナ巻いた人…………



そうだよなぁ、みんなそうなるよな。




今日はあのニールヤングのニューアルバムツアーの最終日!



俺も美香もニールヤング大好きなのでチケットが取れた時は大喜びした。



楽しむぞー!!








あの有名な武道館の中に入ってみると、まず狭いのが第一印象。

ストーンズのライブで行った大阪ドームに比べると半分もないんじゃないかって広さ。


ステージと近くてすごく良い!!






17時になりライブスタート!!!




もーサイコー!!

あの消え入りそうな独特な歌声。
  

耳を疑うほど感動した。





…………でも俺ニューアルバム聴いてないし、全然知らない曲ばっかりだった。


結局アンコールでやってくれたラストの2曲しか知らなかった。


『ライクアハリケーン』はやっぱり最高に盛り上がったな。


この歳になっても客に媚びない姿勢がまたニールヤングかっこいいわ。







ライブも終わり、凄まじい数の人たちが九段下駅に吸い込まれていく。


あまりにも人が多いので、美香と2人で東京駅までのんびり歩いた。


街の明かりがとても哀しく綺麗だった。



東京って冷たさしか感じないなぁ。


この街にほんの少しの間いただけで、ハマショーの歌が違って聴こえてくるようになったよ。



色んな悲しさがあるんだろうな。











翌日。


ニールヤングを堪能して大満足で茨城に戻る。
 


「いやー、楽しかったねー。」



「ねー、やっぱニールヤング最高やねー。」



「いやぁ、ホント、あのニールヤングをこの目で見ら、なんじゃありゃああああああああああ!!!!」








田舎道を走っていると、道の向こうにいきなり実物大の大魔神みたいなのが現れた。



「でかすぎる!!!なんだあれ!!!」



「キャアアアアア!!!」


                   

も、もう、でかすぎ!!!


誰が何のためにあんなもん作ったんだ!!




急いで車を飛ばし、大仏の足元にある受付へ。

クソゥ!!!

閉まってやがる!!!


どうやら16時半までだったようだ。


っていうか、マジでけぇ…………


何回でけぇって言ったかわからん。






どうやらこいつは牛久の大仏というやつで、ギネスにも載っている世界最大の大仏。


高さ120mの青銅製の彼は、手のひらに奈良の大仏が乗るくらいデカいらしい。


今日はおとなしく帰ることにしたが、またすぐ来てやるぞ。


案内図を見ると、どうやらヤツの体内にも入れるらしい。


ますます意味がわからん。



ああああ!!!絶対行く!!!











てなわけで謎の巨大大仏も拝んだところでバイト探しを始めた。


土浦市のハローワークで「鳶」と検索すると20件ぐらい出てきたので、その中から絞りまくった結果、日給1万の水海道市の鳶会社に決定。


早速面接へ。



「へー、経験者なんだっぺかぁ。いやー是非来てもらいたいっぺよぉ。ワハハハ!!」



気さくで明るい社長さん。


フル装備あるので明日からお願いします、と会社を出る。


面接の結果はヨユーで合格だった。






バイトは次の日からすぐに始まった。


朝6時に起きて、水海道の事務所へ。



「おはようございまーす!今日からお世話になります金丸です!よろしくお願いします!!」



「あ、お、おはよう。」



「ん…………おはようございまーす…………」



「あー、さっぶいさっぶい。」



一側足場の資材置き場の端っこにあるプレハブ小屋。


その中に20人ぐらいのオッさんたちがいる。



「おー金丸君?よろしくー!!みんな!えー今日から働いてもらうことになった金丸君。みんな仲良くしてやってねぇ。」



なんかやる気ない会社だなぁと思いつつ、7~8台くらいある2tトラックに、それぞれ資材を積んだり下ろしたりする。


準備が整い、俺は先輩2人と出発。


今日の現場は日立市にあるらしい。



「あ!!まちがえったぁ!!」



日立に行くのに、東京に向けて20分も走っていた先輩がそう叫ぶ。


思いっきり逆やし…………


おかげで現場に着いたのが10時半。


さっそく取り掛かる。


個人の一軒家なので今までの現場に比べたらとても小さく狭い。

楽勝だ。



「あの~、あっちの面のせり上げお願いしてもいいですか?」



遠慮気味に言ってくる先輩。


俺、新人なんですけど…………なぜ敬語?



だいたいわかるのでチャチャッとやっていく。


つーか先輩、クランプの二段締めもできてないし。

指示もできてないし。


もう1人の人も腕組みしてボーっとしてる。


大阪のあの鳶会社だったら間違いなく撲殺されてるよ…………



「さーて、そろそろ暗いから帰ろうか。」



ちんたらやって日が暮れてきたので終了。

楽勝すぎる。




事務所に戻ると、今日は会議だそうで、プレハブの中にパイプイスを並べて専務、常務の挨拶。


みんな私語しすぎ。



「…………あのー………せっかく集まったんだしさ、何か言ってよ、気づいたこととか。………あ、あの!!みんな帰りはビール飲んだらダメだかんなぁ。」



そんな感じでダラダラと1時間過ぎたところで解散。


これで1万かぁ。


おいしい仕事だけど張り合いはないなぁ。









それから数日。


バイトにもすっかり慣れ、というか楽勝すぎて慣れるも何もないんだけど、先輩たちとも仲良くなってほのぼのと足場を組む日々。


美香が早起きして作ってくれるお弁当が美味しくて、結婚生活ってこんな感じなのかなってのを疑似体験してるような感じだ。




そんで初めての休みの日。


ちょいと出かけることに。


行く先はもちろんあいつのところ…………



そう…………牛久の大仏さんですね…………



今日は由ちゃんも連れて3人で先週のリベンジに向かった。



「もーすっごいでかいからねー。絶対由ちゃんビビるよー。もーすごいからー。あ、でも由ちゃんだったら驚かんかも。」


「当たり前やん。この私がたかが大仏くらいで驚くわけが、でけええええええええ!!!!!」






由ちゃん、いいリアクションありがとう。






今日は大仏の体内に潜入。


中に入るとまるでどこかの遺跡のような雰囲気が漂っている。


壁一面には数え切れないほどの無数の小さな仏像がズラリと並んでる。







エレベーターで一気に地上80メートルの大仏の胸のあたりまで登ると、そこには仏教の歴史を書いたイラストや写真が展示されていて、美香たちをほったらかして熟読した。


ゴータマは35歳で悟りを開いたんだな。





ワンフロアー降りるとそこは土産物売り場。


ちゃんとできてる。


またワンフロアー降りると壁一面の金の大仏。


マジ洗脳されそう。



この牛久大仏は平成4年に完成したものらしく、建設途中の写真とかも展示してあってすごく面白い。


とんでもない大きさなので、大仏の頭だけで信じられないスケール。


猿の惑星のラストでテイラー船長が砂に埋まった自由の女神像を発見するけど、あれの3倍の大きさというから狂気だよ。


こんなもんが砂から頭出してたら恐怖すぎるわ。



あとこの大仏は青銅製なので、100年も経ったら水の中の10円玉みたいな白っぽい緑色に変わるらしい。

余計怖いわ。



これ大仏の頭のつぶつぶのひとつ。




デカすぎ。





大仏の外に出ると小動物園があった。


ウサギ、リス、豚とかヤギとかカンガルーまでいる。


下手な動物園よりよっぽど楽しかった。









暗くなるまで動物たちとたわむれて大満足で牛久大仏を後にした。


大仏満喫!!!!





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