こんにちは!神田です。
リアルタイムは中国終盤です!!!
二人とも2度目の中国でしたが、前回とはまた違う中国の魅力的な場所を見つけられました♪
中国はやっぱり世界で一番謎が多くて、いろんな意味で刺激的な国だと思います。
おわり
2018年2月20日(火曜日)
【中国】 大理
大理に来た、中国に来た大きな目的を果たせなかったことで、すっかり気が抜けてしまっている。
ドミトリーのベッドの上でぼーっと中国の地図を見る。
めちゃくちゃ広大な中国の国土。
その北部、モンゴルと接している部分を中国では内モンゴルと呼び、モンゴルのことは外モンゴルと呼ぶ。
果てしなくどこまでも草原が広がり、岩石地帯ではこの世の果てのような秘境に道が伸びていたりする。
ここに行くか?
いや、無理だ…………
内モンゴルの面積は日本と同じくらい。
町の数こそ日本よりは少ないけども、写真だけを頼りにカンさんという1人の人間を探し出すなんて不可能だ。
1年くらいかけられるなら、お金も充分にあるのなら、壮大な人探しの旅ができるかもしれない。
でも今の俺たちにはどっちも余裕はないし、まずカンさんが内モンゴルに戻ってるかどうかもわからない。
この広大な中国のどこかで、新しいビジネスをやっているかもしれない。
カンさん…………
元気な姿を見せたかったよ…………
カンちゃんと宿の向かいの食堂にご飯を食べに行った。
小さな食堂なんだけど、目の前にあるので便利がいい。
ちょうどお客さんが誰もいなかったので、メニューを指差しで注文しようとおばちゃんを呼んだ。
するとその瞬間、めっちゃ怒鳴り声をあげながらオッさんが殴り込んできた。
ええ!?な、なに!?なんですか!?
喧嘩ですか!?怒り狂ってるんですか!??!
ビビっていると、オッさんの後に続いてお爺ちゃんお婆ちゃん、お母さんお父さん、小さな子供たちという3世代の家族がドバアアアア!!と店に入ってきた。
うん、怒鳴ってるんじゃなくてただの注文でした。
家族が狭い店の中になだれ込んできて、それぞれ空いてる席に座りまくり、もちろん俺たちのテーブルも相席に。
オッさんが叫びまくっているので、中国語のできない俺たちは呆然とするのみ。
食堂のおばちゃんは大急ぎで全員分のご飯を作り出したので注文もできない。
もうマジでカオス。
全員めっちゃ声がデカいし、食べかたもめっちゃ汚い。
目の前でおばちゃんが麺を食べているんだけど、思いっきりテーブルに肘をつき、ズルズル音を立て、くっちゃくっちゃ口から音を出す。
そして料理の中に入っている鳥の骨とかの食べられないものをテーブルの上に出していく。
せめてそれを1ヶ所にまとめればいいのに、なぜか器の周りのあちこちにどんどん散乱させていく。
その横では、禁煙マークが大きく壁に貼ってあるのに平然とタバコを吸ってる兄ちゃん。
吸い終わると当たり前のように床にタバコを捨てて、靴で踏んでいる。
ビニールマットの床なのに。
さらにその横では子供が金切り声で絶叫している。
マジで耳が痛くなるほどの全力の絶叫を何度も何度もやっているのに、もちろん親たちは注意なんかしない。
ズルズルズルズル!!!
くっちゃくっちゃ、くっちゃくっちゃ!!!
ギャアアアアアアアアアアアア!!!?!
マジでカオス!!!!
嵐のように食べ散らかして店から帰っていった家族。
テーブルの上は食べカスまみれ。
箸はバラバラにとっ散らかり、しかも全員ほとんどの料理を残している。
半分も食べてない人ばかり。
子供にも1人前を注文しているので、ちょびっとしか手をつけてないまま残してる。
もう俺とカンちゃん呆然。
なにこれ…………
「すごすぎるね…………」
「ね…………やっぱり世界で1番強烈なのはインドじゃなくて中国かもしれんね…………」
テーブルマナー?なんだそれ?っていう感じ。
ヨーロピアンが中国に来たら半端じゃないカルチャーショックを受けるだろうなぁ。
もはや何が下品で何が失礼なことなのか全然わからん!!
中国人って何をしたら、失礼な!!とか下品な!!って怒るんだろう?
人のことを気にしすぎる日本人
人のことを気にしない中国人
まさにこれだよなぁ。
中国にいると、こんなことすると申し訳ないかなって、周りに遠慮する自分がアホらしくなる。
とりあえずご飯は美味しい。
これで25元(420円)。
ご飯を食べ終わって目の前の宿に戻り、いつものように白湯を飲んで一息つく。
中国ってお茶文化が半端ないので、いつでもどこでも大きなポットにお湯が置いてあるんだよな。
お湯好きの俺とカンちゃんにはすごく嬉しい。
もしかして、家にお客さんが来たときにお湯が沸いてなかったりしたら、それがウルトラ失礼なことになるのかもしれん…………
今日もギターを持って町に出る。
なんだか昨日よりも若干人が少ないような気がした。
昨日は肩を当てながらじゃないと歩けないくらい大混雑していたけど、今日は結構スカスカだ。
もちろんこれでもめっちゃ観光客まみれではあるけど、やっぱりお正月が終わって帰っていく人が多いのかもしれん。
ドミトリーのベッドにも空きが何個かあったし。
そしてもうひとつ気づいたのは、路上で物を売っている人たちが昨日よりたくさんいること。
みんななかなかアグレッシブに路上に品物を広げてアクセサリーやらおもちゃを売っている。
これももしかして昨日まではお正月期間で規制が厳しかっただけで、普段はこれくらいみんなあちこちで自由に路上販売をしてるのかもしれん。
だったらこっちとしてもありがたい。
昨日の感じなら、もしちゃんと演奏できれば大台も夢じゃない。
よーし、気合い入れていくぞー。
人民路の中を場所を探して歩き回った。
脇道の横とか、閉まってるお店の前のポジションではすでに完璧に地元の路上販売の人たちがお店を広げており、なかなか入り込む隙間がない。
地元の人たちは、あそこのお店は何時にオープンする、あそこのお店は何時に休憩に入る、なんていう情報をキッチリ把握しており、それに合わせて移動しながら物を売っているんだろう。
新参者がスパッと場所をゲットするのはかなりレベルが高い。
それにただの物売りなら影響はないけど、こちとら音の商売なので周りのお店から音楽が流れている場所には陣取ることができないので、余計に条件が限られる。
何ヶ所が強引にやってみたけど苦情が来たりお店の音楽と混ざって人の反応が悪くて退散。
カンちゃんと2人で人民路の中をウロウロウロウロしてやれそうな場所を探し回った。
そんな中、1ヶ所だけなんとかイケそうなスペースを見つけた。
夕方になったらオープンする大きなライブバーの前が良い感じに空いている。
奇跡!!
このポジションしかない!!
夕方になったらお店が開くのでそれまでが勝負!!!
よっしゃいくぞ!!!
人だかりはできる。
でも昨日までの大混雑に比べたら今日は人が少ないので、通行の邪魔にならない程度に人が集まってくれてかなりやりやすい。
おかげで周りの店からも苦情が来ず、めっちゃ順調に歌っていく。
中国語で何言ってるかわからないけど多分応援してくれる人たち、日本語で声をかけてくれる人たち、おじさんもおばさんも若者も、みんなすごくいい反応!!
残念ながら後ろのバーがオープンする前に横にドリアン屋さんの屋台が出てきてしまい、真横で商売を始めて閉まったので終了。
地元の人の邪魔をするけにはいかん。
でもキッチリ1時間はやることができた。
ギターケースにはたくさんのチップ。
よっしゃ!!!
昨日今日とやってみて、なんとなくコツがつかめて来たぞ。
これなら貯蓄していけそうだ。
昼の部を終えたら一旦宿に戻って作業タイム。
いい感じで1日の流れができてきてるな。
そんでしばらくしたらスーパーにお買い物へ出かけた。
中国滞在に向けて、あったら確実に便利なあれを買いに来たんだけど、あるかなー。
まぁありますよね。
水筒です。
中国人ってまずほとんどの人が水筒を持ち歩いています。
理由はもちろんいつでもお茶を飲めるように。
食堂でも宿でも、本当にそこらじゅうに常にお湯が用意されているので、いつでも水筒に入れることができます。
魔法瓶で、中にお茶っ葉を入れるアミアミもついているので、これで四六時中お茶を飲むことができるというわけですね。
お茶文化すげぇなぁ。
ていうか茶葉ありすぎ。
選べん。
でもめっちゃ色んな茶葉があってひとつひとつ見ていくのもかなり新鮮な経験。
田舎の小さなお茶屋さんとかに茶葉を買いにいったりなんて、めっちゃ楽しそうだ。
これでより中国の旅が中国らしくなる。
飲み物代の節約にもなるしね。
水筒は50元(850円)。
茶葉はだいたい10元(170円)とかで買えます。
ていうかスーパーマーケットって中国語で超市って書きます。
まんますぎて言葉ってなんかすげぇってなります。
宿の向かいの食堂でご飯を食べたら、水筒にお茶を作って、いざギターを担いで夜の部へ。
人が減ったとはいえ、やはり大理の夜はものすごい人ごみで溢れかえっている。
いい感じの場所がないか探し回ってみるけど、夜はライブバーの音や雑踏でかなり騒々しいのでなかなかやれるスペースはない。
やはり23時になってからの無法地帯タイムに全力を注ぐしかないな。
東南アジアによくある無印とユニクロのパクりのメイソウ。
パクリなのにいくつもの国に展開してるってすげぇよな。
23時になる前にメインストリートをある程度歩き回って場所の下調べをしていく。
周りからの音がなくて、程よい道幅で、人通りがあって、雰囲気のいい場所。
今日も何ヶ所かやってみて感じたことだけど、当たり前に中国人も、俺の演奏の質に対してチップを入れてくれている。
音が聞こえにくい場所では彼らは写真を撮るだけでチップは入れてくれない。
ちゃんとしっかりいい演奏を見せることができないとチップは入らない。
物珍しさだけでは稼げないということ。
うん、そうじゃないと気合いが入らない。
洋人街の入り口は騒々しくて全然ダメ。
そうしてある程度場所の確認をしたところで、20時40分。
よーし、そろそろ準備するかーと思ってベスポジに向けて歩いていると、
あれ?
えええ!?
ちょ!!めっちゃおる!!!!!
さっきまで綺麗さっぱりいなかった路上販売の人たちが、地中から湧いて出て来たかのようにズラッとメインストリートの両側に出てきてる!!!!
ぐぅ!!めっちゃフライングスタートしてるやん!!
しかもみんな警察に遠慮することがないとなると、ものすごく積極的に店を広げており、なんなら通りのど真ん中に陣取ってる強引なやつもいる!!
出遅れた!!!と焦って俺も演奏開始!!!
いやああああ!!!ベスポジ取られてるから向こうのジャンベ屋さんの音がうるさい!!!
慌てて場所替えして、楼閣の先の静かなところまで行って喧騒から離れてギターを鳴らす!!
よし!!音がしっかり聞こえると人だかりが出来てチップが乱れ飛び始める!!!
なんなら周りでワンピース売ってる売り子の女の子もチップを入れてくれる!!!
よっしゃコンニャロウ!!!かかってこいコンチクショウ!!!
時の流れに身を任せの爆発力がマジでぱねぇ!!!!
もうこの1曲を延々リピートしていたい!!!
そんでたまに英語の曲を挟んだりすると、一気に人だかりが崩れてみんな歩いていく。
マジで超分かりやすい。
前回、よく英語のみでやってたよなぁ。
中国は日本語がマジでウケる。
そして看板の効果も絶大だ。
中国人は物珍しいものが大好き。看板で足を止めさせてしっかり演奏を聴いてもらう。
シンガポールでちゃんと学んどいてよかったー。
日中あんまりやれなかったのと気合いが入っていたのとで、めっちゃ目立つ場所で強引に歌い、今日は合計2時間。
さすがに24時になって通りのお店もほとんど閉まり、暗くなって、閑散としてきた。
夜の部は22時50分から24時までがゴールデンタイムってことだな。
あー、よく歌った。
お祭り騒ぎの大理の1日が終わる。
今日もお疲れ様でした!!