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remember in austria

こんにちは!神田です。



これからインドなわけなんですけども、フミくんはヨーロッパで蓄えたお腹のぷっくりお肉、インドでナチュラルダイエットできるし!て強気です。


私はなぜかインドではお腹壊したことがなくて、そんなナチュラルダイエットに便乗できなさそうでどうしよう。


そしてここから先はどこに行ってもごはんの美味しいアジアでどうしよう。


日本に帰国なんかしたら大好きなほくほくの白ご飯食べ放題でどうしよう。



年齢的に、普通に生きてたら太っていきます。努力をしなくては。




おわり









2017年11月9日(木曜日)
【オーストリア】 クレムス ~ シュピッツ





車中泊最後の夜が明けた。







「神田さん!!!車中泊生活お疲れ様でした!!!これで神田さんも立派なホームレ……じゃなくて車中ハッカーです!!!」



「わーい複雑!!」



トルコでアユムさんにお会いしてレンタカーのことを教えてもらった時は、まさか1年2ヶ月も車中泊旅するなんて考えてもみなかった。


でもおかげでヨーロッパをこれでもかと細かく回ることができ、行きたいところに行きたいだけ行きまくることができた。



もう車中泊満足。


おそらくこの旅中でこれ以上車中泊をすることはないはず。



もう少ししたらまた安ホステルでの日々が始まる。

そうなったら他のバックパッカーとの出会いも増えるだろうな。






ああ、でも寂しいな…………





車中泊生活が終わったことで、必要なくなった布団や枕をゴミ箱に捨てた。


6ヶ月間使った生活用水のペットボトルも捨てた。


6ヶ月も使っていたら、こんな汚ったないペットボトルですら愛着がわいて名残惜しくなる。


もう道端の水場を探してこまめに水補給しなきゃって思うこともないんだな。




車の中が少しスッキリして、レンタカー旅の終わりが近づいてきたことに実感がわいた。


よくこんな小さな車の中でずっと生活してたな。


でも最高に楽しい日々だった。





神田さん最後の車中泊ご飯は白菜ツナマヨパスタ。





カンちゃん料理お疲れ様!!

いつも美味しいご飯ありがとう!!!

















ご飯を食べたら歯を磨き、最後のペットボトルを捨ててクレムスの町にやってきた。


今日は曇り空だけどギリ雨は降っていない。



よし、路上やるぞ。






オーストリア最後の路上はこのクレムスしかないと思っていた。



もうすでに完全にホームくらい何度もやってる町だけど、なんだかんだオーストリアで1番稼げて1番やりやすいこのクレムス。


アホほど歌いまくったヨーロッパ最後の町にふさわしい舞台だ。






いつもの立派な時計塔をくぐると真っ直ぐに伸びる石畳のホコ天。


あまり天気はよくないけど、それでもたくさんの人が歩いているからやっぱりクレムスの安定感すげぇ。



今日は他のパフォーマーいないかなぁー…………と歩いて行くと、




あ、銅像さんがいる。





この人初めて見るな。


同じ音楽系じゃないのは助かった。










というわけでいつもの教会前に陣取り、タバコを吸い、チューニング。


深く息をして、路上のスイッチを入れていく。


いい歌うたうぞ。


これがヨーロッパの路上、最後の町だ。



丁寧に、町の音の響きを聞きながらギターを鳴らし、声量を調整する。


石造りの町と石畳に、いい感じに音が染みていくのを感じながら演奏していると、コインがポトリとギターケースに入った。


いい感じだ。











4日間も休んでいたことで最初はいい声が出てこなかったんだけど、ふた回し目の中盤から安定し始めて、順調にチップも入っていく。



そうして場所を変えながらしばらく歌っていると、イングリッドおばちゃんからメールが来た。


今日は何時に来る?という内容と、あと今夜クレムスではナイトマーケットだからたくさん人が出るわよということだった。



あ、クレムスのナイトマーケット覚えてる。



いつもは18時で町のお店はクローズするんだけど、このナイトマーケットの日は21時くらいまでオープンしてて、通りにホットワインの屋台が出てすごい賑わいになる。


去年もその賑わいを狙って歌いに来たよなぁ。



あれから1年か…………

確か始めてバッハウのホットワインを飲んだのがあの夜だった。



ホットワインといえば日本では赤。

オーストリアでもだいたいの地域では赤なんだけど、このバッハウではさすがの白。


白のホットワインなんて初めて!!と大喜びでその甘いシナモンのきいたホットワインを飲んだのを覚えてる。


ヨーロッパの冬の風物詩。










夏場には23時くらいまで完全に暗くならないヨーロッパなのに、もうすっかり日が短くなり16時には暗くなり始め、17時を過ぎると完全に真っ暗になった。


街灯に照らされながら歌を歌う。


ナイトマーケットのおかげで人通りはどんどん増えていき、ホコ天がかなりの混雑になってきた。



ところどころ屋台が出てき始め、寒い夜に白い息を吐きながらホットワインをすする人々がいる。


賑やかな笑い声や話し声が響き、町はすっかり冬模様だ。



そこにジョンのハッピークリスマスを歌うとたくさんの人が足を止めてチップを入れていってくれた。







影が石畳にのびる。


路上の歌が流れていく。


喜びも悲しみも、季節の巡りの中。


今日はいい路上ができたな。



ナイトマーケットはまだまだこれからって感じだったけど今日はまだ結構忙しいので3時間半で切り上げた。




















夜のドナウ沿いを走り、20分でオーストリアの故郷シュピッツに着いた。


ちょうど入れ違いでイングリッドおばちゃんとレイモンドパパはお出かけしているので、いつもの鍵置き場に置いてくれている鍵で玄関を開けて家に入った。


鍵はあそこだから勝手に入って好きにしててねーって言ってくれるおばちゃん、いつもありがとう。





それじゃあ作業にかかるかー!!


今日はまだめっちゃやることがある!!



土日は郵便局が閉まってしまうので明日中に荷物を郵送しなければならず、つまり今夜中に全部の荷物を仕分けしてパッキングしないといけない。



俺のキャリーバッグごと送るつもりだけど、これに入るか?



去年の結婚式でいただいたプレゼントとか、旅の中で手に入れた思い出の品とか、色んな物をイングリッドおばちゃんの家に置かせてもらっていたし、他にもこの先不要になる冬服なんかも大量にあるし、とにかくめっちゃ大荷物!!!


それらを要るもの要らないものに仕分けし、根性で詰め込んでいくんだけど、なんせ大量すぎて入らん!!!




絶望的な図。






オーストリアの郵便料金は20キロまでが100ユーロ、13100円。

21キロになったら一気に150ユーロに跳ね上がってしまう。19700円!!!


なんとしても20キロ以内に収めないといけない!!!


ちなみにオーストリアは海なし国なので安い船便がなくて、日本までは航空便のみ!!!


到着は6日から10日!!!


高いけどまぁ悪くはない!!!





そのパッキング作業、そしてインドに持っていく夏服の洗濯なんかをカンちゃんに任せている間に俺はこの前プリントした写真で図工の時間!!!!





うん!!!時間が足りん!!!





あっという間に3時間くらい経ってしまい、しばらくしてブルルルンと車の音が聞こえた!!!!




ぬひょおおおおおあおおおおおおおおおおおおうう!!!


おばちゃんたち帰ってきた!!!




隠してえええええええ!!!!!



見られたらダメえええええ!!!!!





オナニーしてるところに親がいきなり入ってきて超キョドる感じでめっちゃ不自然に色々隠し、部屋から飛び出しておばちゃんが入ってくるのを死守!!!!




「フミ~!!ナオ~!!元気にしてた~!!嬉しいわ~!!」



「は、ハーイ!!イングリッド、レイモンド!!い、いやぁ!!本当花山薫って15歳に見えないよね!!」




焦ってわけわからんこと言いながらおばちゃんたちとハグ。


あぶねー、もうちょっとで見られるところやったやん。


これは明日の夜までになんとしても完成させないとな。












荷物があまりにも多くて終わりそうにないので、今夜はここまでにして2階に上がるとキッチンに何かメモ紙が置いてあった。





おばちゃん…………マジありがとう…………


もうめっちゃ胸がいっぱいになるよ…………




「ホラー、この前はこのバンドのライブに行ってきたのよー、これがそのCDでね、これがバンダナで、あ、これは友達が描いてくれた似顔絵なのよー、彼は素晴らしいわよー、それでね、ヘリコプターのトーマスが2人にヨロシクって言ってたわ。あー、2人がここにいるなんてスーパーだわぁ。それでねそれでね、これが彼の若い頃の写真で、これはアフリカに行ってたときの……………」




相変わらずのイングリッドおばちゃんのマシンガントーク炸裂で、ご飯を食べながらたくさんお話しした。











ドイツ・オーストリアでは知らない人いないバンドらしい。














「日本にはクリスマスカレンダーはないの?」



「うーん、ないかなぁ。」



「んマァ、そうなの?これがクリスマスカレンダーよ。こうやって12月に入ったら1日ずつめくっていくの。そして中に入ってるチョコレートを食べるのよ。」



「そうなんだー、素敵だね。」



「クリスマスまでいればいいのよ~。明後日に行くなんて…………短すぎるわ~。」










涙もろいイングリッドおばちゃん。

もうすでに涙が溢れそうになっている。


これまでも、たった3ヶ月離れるだけでも別れ際にいつも泣いてたもんな。



今度の別れは何年になるのか。




「でもまた必ず戻ってくるからね。その時は子供も一緒に。」



「スーパーよぉ~。2人の子供はきっとすごく可愛いわ!」












シャワーを浴びて俺たちのベッドルームに行くと、カンちゃんがお化粧をしやすいように新しく机を置かれていた。





そして枕の上には俺たちが大好きなプリングルス、それからもうひとつオーストリアのカレンダーも置いてあった。







カレンダーにはイングリッドおばちゃんとレイモンドパパからのメッセージが書いてあった。




remember in love austria




お別れがもうすぐそこに近づいていた。




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