スポンサーリンク 日本人のかたなんだけどめっちゃビビった 2017/8/1 2017/07/08~ ドイツ③, ■彼女と世界二周目■ 2017年7月14日(金曜日)【ドイツ】 ヴェルトハイム ~ ヴュルツブルク ~ ローテンブルグカンちゃん特製味噌煮込みフィットチーネ。美味しい。Aちゃん!!粉末味噌マジで重宝してるよー!!ありがとう!!さて、道路沿いのパーキングエリアで目をさますと、周りにはキャンピングカーのお隣さんだらけ。ヨーロッパの人たちって本当に誰でも持ってるんじゃないか?ってくらいキャンピングカーを持ってる。持ってないと、え?夏なにするの?ってくらいだ。これがサマーシーズンの北欧なんか行ったらキャンピングカーが何台も連なって走ってるのなんてザラだし、キャンプ場はキャンピングカーの展示会場みたいになってる。道路を走ってても、キャンピングカー用の道路標識がたくさんあるし、それくらいヨーロッパではキャンピングカーが一般的だ。道が狭い日本で乗ってたら振り返られるくらい珍しい存在だけど。それぞれの地域に、伝統的なバケーションの楽しみ方がある。さぁ、そんなシーズン真っ只中のヨーロッパ。今日はどこに行こうかなぁと、いつものようにテキトーに地図を見て町を選んで走った。そしてやってきたのはヴェルトハイムという小さな町。川に囲まれた地形から、美しい町が想像できる。今日は金曜日だ。大事な週末でキッチリ稼ぎたいところ。ここもいい町だったらいいなぁと車を止めて市街地にやってくると、早速頭上に味のあるお城の廃墟が見えた。チラホラと観光客の姿もあるし、ここもちょっとした観光地なのかな。旧市街の中は小径が入り組んだ迷路になっていて、小ぢんまりしてはいるけど、なんともヨーロッパの田舎らしい絵本の中のような雰囲気だ。町並みも綺麗だし、中央にはカフェが並ぶ広場もあるし、少し小さいけどこの町で歌ってみるかな。と、思ったらなんとこんな小さな町なのに広場のところでアコースティックギターのインストをやってるおじさん発見。おおお……………マジか……………こんなところにもローカルバスカーがいるなんて…………俺たちが通り過ぎようとすると、目の前に来たところで急激に早弾きをキメてくるおじさん。うん、気持ちわかります。とにかく焦りながらおじさんから離れたところでいい場所はないかと足早に歩いていると、向こうに路地が交わる1番人通りのありそうな場所があった。よっしゃ!!そこしかない!!!………………あれ?なんか聞こえる?アコーディオンの爺ちゃんが動かざること山の如しのレベルで鎮座してる。ぐううう!!!!さすがいい場所知ってますね!!!!もはやローカルバスカーがこの町のツボを完全におさえているので、よそ者入り込む余地なし。終わった。まぁいいや!!!次の町行くぞ!!!!急いで車に戻ってアクセルをふかしてやってきたのはヴュルツブルクという町。この辺りでは大きめの地方都市だ。いつものように1キロくらい中心部から離れたところで無料スペースを見つけて車を止めたら、急いで町へと向かう!!!晴れてる金曜日!!!今日を潰すわけにはいかない!!!すると川向かいになにやら巨大なお城が出てきた。はいはい、分かってます。世界遺産ですよね。もうドイツでたどり着いた町が世界遺産でも驚きませんよ。後から調べたらヴュルツブルクは中世からキリスト教の重要な地として栄えてきて、大司教の宮殿であるヴュルツブルクのレジデンツはヨーロッパを代表する宮殿としてと世界的に有名だったみたいです。知らんすぎ!!!!とにかく今は路上!!!!古めかしい石像が並ぶ橋のところから市街地に入っていくと、わらわらとたくさんの人が歩いていた。しかしこの町はたまにあるトラム通りがメインストリートのパターンだった。真ん中をトラムがトコトコ走っている道の両側にたくさんの店が並び、人が溢れている。人の多さと活気は問題ないんだけど、トラム通りがメインストリートになると、どうしても道幅が広くて声が届きにくくなる。それにトラムが走る音も気になるからあんまり集中できないんだよな。でももう15時を過ぎてるのでそんなことも言ってられん!!!!足早に中心部を回っていくと、赤い立派な教会がある広場にマーケットがたっており、すごい混雑になっていた。ここのトラム通りとの交差点部分が1番賑わうところみたい。よし!!あんまりいいポジションとは言えないけど、とにかくやるぞ!!!「ジャカジャ、」「はいー、ここはライセンスいるよー。」警察登場。パーミッションの取りかたも聞かずに音速で荷物をまとめて車にダッシュ。世界遺産の町、滞在時間1時間。ぐああああああああああああ!!!!!せっかくの晴れてる金曜日なのにいいいいいいい!!!!!いや!!!まだ諦めたらいかん!!!!まだもう1ヶ所行けるはず!!!!走れ走れーー!!!!急げええええええええええええ!!!!!!カッ飛ばしてやってきたのはローテンブルグという町!!!!程よい大きさの町!!!ここがダメならもうヤケで味噌煮込みうどん食ってやる!!!!ちゃんとフィットチーネじゃなくてうどんで!!!!焦りながら走っていると、町の外周を城壁が張り巡らされていた。そういう系か!!!!だったら観光客多いんじゃねぇかコンチクショウ!!!!車を止めてダッシュで城壁をくぐって旧市街の中に入ると、うわぁ…………旧市街いいいい…………小ぢんまりした古めかしい町並みが城壁に守られて残っており、ひなびたとてもいい雰囲気だ。この町の特徴なのか、木組みがむき出しになった家屋が多く、ストラスブールを思い出させるメルヘンチックな景観。こりゃなかなか綺麗だ。でもビビったのはそんなことじゃない!!!!アジア人の数が尋常じゃない!!!!!かなりの数の観光客が歩いているんだけど、マジで目に入る8割くらいアジア人!!!!ここ中国!?ってくらい、いたるところから中国語が聞こえてくる!!!!そして韓国人も多い!!!!「ハロー!エクスキューズミー、写真撮ってもらえないかな?」鬼の顔して急いで路上場所を探していた俺に、1人の韓国人の兄ちゃんが声をかけてきた。今急いでるんだよ!!!なんてことは言わずに、笑顔で写真を撮ってあげたんだけど、俺の気も知らずに古い建物の前で韓流アイドル並みのキメキメポーズをキメる兄ちゃん。何枚か撮ってあげると、サンキュー!!ハブアグッドデイ!!と爽やかに去っていった。兄ちゃんも!!ハブアグッドトリップ!!!とにかくアジアの町に白人が旅行に来てるくらいの異常な割合になってるこの町。なんでこんなにアジア人がいるんだ?確かに綺麗だし、どうせ多分世界遺産だろうけど、それにしても尋常じゃない。日本人の数もハンパじゃない。日本語表記をしてる土産物屋さんがズラッと並んでいて、どれほど日本人観光客がやってくるのかがよく表れてる。よーし、アジア人は路上にお金を入れてくれないのはわかってるけど、とにかくやるだけやってみるか!!気合いで演奏開始!!!!と同時に群がってくるアジア人たちの大撮影会!!!!中国人写真撮りすぎ!!!!!韓国人も撮りすぎ!!!!!そして誰1人チップは入れない!!!!!もちろんいつものように、写真いい?っていう質問もないし、撮った後にサンキューもなんもなしで、平然と去っていく。俺銅像じゃねぇぞ!!!!!この距離ならまだいいやろ?いやいや、これよりさらに近くで撮影大会です。アジア人たちが写真を撮りまくってる中で少数派の欧米人たちがチップを入れていってくれるけど、そんなの彼らにはお構いなし。もうマジで「フォト1ユーロ」って看板立ててやろうかな…………って思っていたところで、見覚えのある韓国人が俺の写真を撮っていた。あ、彼さっき俺が写真撮ってあげた韓流アイドルの兄ちゃんだ。さっき写真撮ってあげたこともあるし、さすがに彼は何か反応あるだろうと思っていたら、しばらく俺のこと撮りまくった後でサンキューも言わずに去っていった。はぁ………………お金入れんでもいいからなんか言ってくれよ…………「すごいね…………あれだけ目の前で写真撮ってなにも言わないってビビるわ…………」カンちゃんもさすがに驚いていたけど、こうなんだよなぁ。中国人も韓国人も、それぞれの国では路上にお金入れてくれる人たちなんだけどなぁ。本当、とにかくアジア人まみれで、なんなら歌ってる後ろのアパートの表札に中村って書いてあったりして、ここどこ?ってなりながら1時間半。あがりは34ユーロ、4400円。スタートが遅くてお店もほとんどしまっていたのでまぁこんなもんか。「警察も素通りだったし、一応歌えそうだけど、明日もやる?」「うーん、なんか微妙だね。移動しちゃおうか。」「そうだね。」ちゃんと日中にやればもっと人通りも多いだろうけど、アジア人の数が増えるだけだろうし、写真撮影大会のストレスもある。フォト1ユーロって書いてたらウルトラ稼げるかもしれんけど、もちろんそんなことはしない。綺麗な町ではあるけど、これくらいの景観だったらどこにでもあるし、もうこのまま出発するか。と思っていたところでいきなりすごい雨が降り出した。ぎゃああああああ!!!!と大慌てで濡れながら軒下に隠れたんだけど、あまりにも雨が激しくて吹き込んできて濡れてしまう。おいおい、こりゃ車まで戻れるか?とその時、なにやら道の脇に日本語の文字を発見。ん?ここは普通のお土産物屋さんじゃないぞ?やたらと日本語の看板まみれだ。小雨になってきたのでちょっと近づいて見てみた。「あーどうもー、今ご到着ですかー?」そこににこやかな日本人のおじさんが話しかけてきた。ここはどうやら日本食材専門店みたい。おお、イタリアのシエナでも見つけたけど、こんなところにもあるんだ。「どうぞどうぞ、雨宿りがてら覗いてみてくださいー。」おじさんの丁寧な喋り方につられて入ってみることにした。「いやぁ、今日はどちらからご到着ですか?」「あ、ヴュルツブルクからです。」「そうですかそうですか、あそこも素敵な町ですよね。最近は涼しくなりましたし、過ごしやすいのでヨーロッパは旅行に最適ですよ。」「ところでこの町ってどうしてこんなにアジア人が多いんですか?」「それはですね、ここがドイツのメルヘン街道のハイライトになっておりまして、ほとんどの旅行会社がここをツアーに組み込むんですよ。素晴らしい町ですよー。」普通の丁寧なおじさんなんだけど、ずっと接客してくる感じがちょっと苦手だなと思いつつ、店の中を見てみた。日本のカップ麺とかキューピーマヨネーズとか日本酒なんかもあって、確かに日本食材専門店だ。中国人経営のアジア専門店みたいに乱雑にディスプレイしてるんじゃなくて、どれもすごく綺麗に並べてる。写真立てにインスタントラーメンを置いたりしてる。「こちらなんかどうですか?出前一丁、美味しいですよー。こちらの麺はスープがついておりまして、もしホテルで火が使えましたらお料理できますので。こちらもオススメでして…………」ずっと横で品物の説明をしてくるおじさん。いや、説明されなくても日本人なんだから一目でどういうものか全部分かりますよ。インスタントラーメンをオススメされても……………「あ、フミ君、歌舞伎揚げだよー、この前チーフにもらったね。」「あ、歌舞伎揚げ、こちらオススメです。ニコニコ。」いや、だから歌舞伎揚げオススメされなくても日本人なら歌舞伎揚げの味みんな知ってます。「えー、こちらが大福でして、こちらが小豆、こちらがクリームで、これらは当店にしかないと思います。納豆もございますよー。」わざわざ冷凍庫からめっちゃいっぱい商品を出してきて外に並べられて気まずいことこの上ない。もう商品の勧め方がインド人並みに強引で、カンちゃんと2人してどうしようか困ってきた。仕方ないので何か買って出ようかと思ったら、棚に袋入りのうどんを発見。写真立てにまるで高級品を展示するかのように置いてある。あ、ちょうど味噌煮込みうどん食べたいって思ってたし、ちょうどいいか。じゃあこれ買って帰ろうかな。「これおいくらですか?」「えー、そちらですね、2.9ユーロになります。」そっと写真立てに戻しました。もうこの時、必死でした。必死に絶叫するのをこらえてました。袋入りのうどんが一玉370円んんんんんんんんんんんんううううううがああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!これ日本のスーパーで20円、安い日なら16円くらいで売ってるやつだよ!!!????ヨーロッパでもアジア屋さん行ったら80セントとかで売ってるよ!!!?????それを2.9ユーロ!!!!!!!!「あああー…………そっかー…………そ、そろそろ行こうかカンちゃんー…………」「そ、そうだねええー……………」顔を引きつらせながらお店を出ました。出る時のおじさんの笑顔の目が笑ってなかった気がします。はあああああああ………………マジでビビったああああああああ……………日本の食材が高いのは分かるけど、あれはやりすぎやろ……………ヨーロッパの人たちなら値段知ってるから買わないだろうし、日本人旅行者も短期旅行だろうからわざわざこっちでうどんとか買わないだろうし、もうちょっと安くしたほうがいいと思います……………あと接客もできたらほったらかしといて欲しいです………………「カンちゃんビビったね……………」「うん…………あれはビビったー…………他のもきっとすごい値段だっただろうね…………」あー、ビックリした。ビックリしすぎて今日全然ダメだったのが吹っ飛んだわ。さ、次の町行こ。