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シチリア最高の海に出会えた



2017年6月14日(水曜日)
【イタリア】 チェファルー ~ メッシーナ






「おおおお!!めっちゃ安い!!なにこの値段!!」



「美味しい!!あー!落ち着く味ー!!」




お昼前にテキトーにそこらへんの小さな町でパスティツェリアに入ってみたんだけど、まずその値段に驚いた。










こんな大きなラザニアがなんと2.5ユーロ、310円。


そしてずっと気になっていたシチリア名物のライスコロッケが1.5ユーロ、180円。






合わせて奇跡の4ユーロ。




これまで回ってきた観光地ではラザニアは安くても6ユーロ、750円はしてた。


それがたったの2.5ユーロ!!!



ライスコロッケも2.5ユーロはしてた。





これがローカルの本当の値段ってことなんだよなぁ。


イタリア物価高いって感じてしまっているけど、それってこの国には外国人が行く有名な観光地があまりにも多くて、そうした場所だとやっぱり値段もローカルとは全然違う設定になってるんだよなぁ。



ラザニアなんて本当はとても庶民的な、どこでも食べられる大衆食。


レストランでサービスフィー払って食べるようなもんじゃないのかもな。




パスタとひき肉とチーズを口に含むと、トマトの香りがふわっと鼻にぬけ、なんだか優しい、懐かしい味がした。


ママの味なんだろうな。



イタリア男性はマザコンが多いっていうけど、みんなこの味でお母さんのことを思い出すんだ。




「フミ君もお母さん好きだよねー。」



「な、なにを言ってるんだね!!この金丸奈緒さんは!!この俺がマンモーニ!!だからいつまで経ってもマンモーニと呼ばれるだって!!?ブッ殺すぞ!!」



「ブッ殺す………そんな言葉は使う必要がねーんだ。なぜなら、オレや、オレたちの仲間は、その言葉を頭の中に思い浮かべた時には!!実際に相手を殺っちまって、もうすでに終わってるからだッ!!だから使った事がねェーッ。ペッシ、オマエもそうなるよなァ~~~、オレたちの仲間なら………わかるか?オレの言ってる事………え?ブッ殺した、なら使ってもいいッ!!」






意味がわからない人はスルーしてください。


ご想像のとおり、ジョジョの名台詞です。








ライスコロッケも美味しかったけど、割ってみたらトマトとチーズ。





イタリア人、トマトとチーズ好きすぎ。



味、ラザニアとほぼ一緒。





















「あそこめっちゃ綺麗じゃない?」



「うん!綺麗ー!!」



海沿いを走っていると、どこでも綺麗なシチリアの海の中でひと際、水の澄んだ砂浜が目に入った。








今日もいつも通り雲ひとつない快晴の空の下、窓から吹き込む潮風が髪を揺らす。




「ちょっとあそこ行ってみる?」



「うん!!行ってみよう!!行こう行こう!!」




いつになく乗り気なカンちゃん。


そういえばこのアドリア海に浮かぶ宝石みたいなシチリア島で、まだタオルミナのファミリービーチにくらいしか海に入ってなかったよな。










大きな車道から脇道に入り、ささやかな田舎の住宅地の中を進んでいくと、誰も使ってなさそうな寂れたラウンドバウトがあり、その向こうで道が突き当たった。



ここで道が終わりだ。




とても静かな夏の住宅地。

横の大きな民家は空き家になっていて、あたりも全部ひと気がなかった。


忘れ去られた遠い誰かの故郷。











道は終わっていたけど、そこから先があぜ道になっていて、向こうに青い水平線が見えた。


どうやらここがビーチの小さな入り口みたいだ。



なんと公共のシャワーまで設置してある。



おいおいマジか、最高じゃんか。



いつかの夏休みの風景みたいな中を、2人で海に向かって歩いた。






「うおおおおお!!!すげえええええ!!!!」



「めっちゃ綺麗ーーー!!!なにこれ綺麗すぎる!!!!」











すぐに波打ち際にたどり着くと、もうこれ以上ないくらいに澄みきった水が静かに揺れていた。


波もなく、潮騒もなく、ただひたすらに静寂のみがある。



しかもこんなに綺麗なビーチなのに他には誰1人おらず、完全なプライベートビーチ状態。



シチリアは当たり前にどこも海沿いで、リゾート地も無数にあるけど、こうした誰も来ないような静かなビーチがあちこちに存在するんだ。




「よし!!もうこのまま泳いじゃおうよ!!」



「うん!!じゃあ私水着とってこようかな。」



「そんなもんいらんよ!このまま下着で飛び込めばいいやん!誰もいないんだから!!」



「え、そ、そうかな、そうだね!!」




あまりの水の透明度と誰もいない開放感で、その場で服を放り投げた。












ちょうどいい水温、波のないおだやかな海、浮いてるかのような透明度、



上を向いてプカプカと浮いていると、空と一体になったかのような気分だ。




遮るものはないもなく、うるさい喧騒もなく、ただどこまでも広がる水平線の一部になる。



体をちょんちょんと何かが触ると思ったら、いつの間にか指の大きさくらいの魚が集まってきていた。








美しいビーチを独り占めして、太陽を浴びて、カンちゃんと手をつないでプカプカ浮いた。



なんて気持ちよさだー、あー、こういうことだったんだよな。


アドリア海の島で海に入るって、こういうことだったんだよ。



これがしたかったんだ。



あー、なんて理想通りのことを叶えてくれるんだよ。シチリア。














「よーし!!もうちょっと右ね!!」



「あ、ちょっと早かった!!」



「あー!今度は遅い!!もう1回!!」



あんまり楽しくて、2人でセルフタイマーで飛び込みの写真を撮りまくった。









せーの











とりゃ











とう!!












もういっちょ!!

と見かけてカンちゃん突き落とす。












タイミング遅い!!













めっちゃ完璧!!










完全にこの広いアドリア海が俺たちだけのものだった。



マジで最高。



もう本当に、さっきそこにあった空き家の民家買う?って話すらするくらい最高だった。




「ビーチの入り口に家があるとか吐くほど最高じゃない?」



「朝から外のテーブルでブルスケッタかなんか食べながらよく冷えたワインですよ。」



「そんで友達来たらみんなで浜辺で泳ぎながらバーベキューして。夜もプカプカ海に浮いて。あ、俺の家?シチリアなんだよね、つって。キエエエエエエエエエエエエエ!!!!そんな人生してみたいいいいいいいいい!!!!!」





カンちゃんもこの究極の海に発狂するほど喜んでて、2人で骨抜きにされてしまった。



はあああああああ…………旅最高……………




この時に濡れた手でシャッターボタンを押したりしたことで、見事カンちゃんのカメラが壊れてシャッターが押せなくなるという事態に陥ってしまうんだけど、まぁいっか。


めっちゃ楽しかったし。



あのビーチでの時間にはそれだけの価値があったわ。



あー、遊び倒した。






「もー、満足。もーシチリア満足です。これ以上ないです。」



「ねー、シチリア最後にこんなご褒美があるなんてね。やっぱり静かなビーチがいいね。」




シャワーを浴びて連日の汗を流してスッキリサッパリで車を走らせた。



もう本当、ニューシネマパラダイスの村にも行け、豪華なレストランから美味しいローカルのご飯も食べ、最後にこの最高の海。



これ以上ないくらいシチリア満喫したよ。




もっともっと色んな魅力がこの島にはあるんだろうけど、もう満足だ。


ここにはまたいつか帰ってこよう。


そう思える数少ない場所のひとつにヨユーでランクイン。







































まるで和歌山かどこかみたいな懐かしい雰囲気が流れる寂れた田舎の海沿いを走っていると、細い脇道の横でオジちゃんたちがなにやら農作業をしているのを見かけた。



木の剪定というか、何かの収穫かな?










その何気ない田舎の光景が素敵だなと思って車のスピードを落としてゆっくり進んでいると、作業をしていた爺ちゃんの1人が俺たちに気づいた。



そして、手を振ってちょっと待て、と言った。



ん?なんだ?



なんかジロジロ見たりして気分悪くさせてしまったかな。






そして爺ちゃんが近づいてきて、窓から何かをゴッソリ手渡してきた。




それはレモン。




今まさに木から切ってきた大きなレモンを何個も俺たちに分けてくれた。






ええええええ!!!!い、いいんですか!?と驚いていると、爺ちゃんはアニメのキャラクターみたいに味のある顔で笑った。


シチリアの太陽を浴びた爺ちゃんの笑顔と、長年の農作業で太くごっつくなった指が苦しくなるほどカッコよかった。





爺ちゃん、ここでずっとレモン作ってきたんだ。


その太い指でレモンいっぱい摘んできたんだ。









もうシチリア完璧。


あそこの海辺の空き家、マジでいつか買いたいなぁ。



































最高に充実した気分で車を走らせ、そしてとうとうシチリア最初の町、メッシーナまで戻ってきた。


ここの港からフェリーでイタリア本土に戻ることになる。



フェリーチケットはオープンチケットなので日付関係なくいつでもシチリアから出ることはできるって流れだ。



まぁせっかくなのでこのメッシーナで最後に路上やってからフェリーに乗ろうかな。




メッシーナはシチリアでも上位3位の大都会。


シチリアの玄関口なので観光客もそれなりにいるかもしれない。



だったらいい感じの歌えるところもあるだろう。














と思ってメッシーナにやってきたんだけど、この町は予想とは大きくかけ離れていた。


背後の山まで広がる坂の多い町で、向こうに海峡が見えるので函館みたいな風光明媚な町ではあるんだけど、それは離れた高台からの眺めだけで、中に入っていくとまぁとんでもなく汚い町だった。




歩道に散らばるゴミの山、崩れた廃墟、破れたフェンス、古びたアパート、














なんだこれ、さっきまでの麗しい歴史の町はどこ行ったんだ?ってくらい、ただの汚い地方都市だった。




マジでゴミが山のように積み上げられて悪臭を放っており、人々もみんな鼻をつまんでその前を通り過ぎていく。



小さな町工場やコンクリート塀、暇そうな男たちがそこらんに座っており、路駐の列もものすごくて、あまりにも雑然としている。



そしてそんな狭い車道の脇で、果物や野菜や魚なんかの屋台が出て、手書きの値札看板をあちこちにつけて物を売っている。







車の運転も荒いことこの上ない。


信号無視とか普通だし、一旦停止守らないし、ラウンドバウトですらみんな左を見ないで突っ込んでくる。


これでよくうまいこと事故らずにやってるよなぁ、と思ってしまうんだけど、ちゃんと見てみたらサイドミラーがぶっ飛んでる車とかバンパー割れてる車とかそこらへんにいた。


そりゃそうなるわな。













あまりの雑然とした雰囲気に、なんだか昔の日本を思い出した。


昭和の、まだあまり整備が行き届いていない田舎の地方都市。


規制がルーズで、いい加減で、でも活気があって、人間臭いこの町の様子がどこか懐かしかった。



これもまた田舎の島であるシチリアのひとつの顔なんだろうな。



一応町中も歩いてみたけど路上をやれそうな場所はなかったので車に戻った。




















「うーん、カンちゃんどうしよっか。船乗っちゃう?」




「うーん、名残惜しい気持ちもあるよねー。」




「ていうかここから1時間半くらいであの高級保養地のタオルミナがございますけども。」




「あら、もしかして行っちゃえます?タオルミナ結構稼げたよね?」




「そうですね。あそこは時間帯ちゃんとすれば稼げますね。」




「なるほどー。」




「なるほどですねー。」





というわけでフェリーターミナルに向かうと見せかけて、すかさずハンドルを切って海岸線を南へ!!!!




ウヒョウ!!!!シチリア離れられねええええええええ!!!!!



辛ラーメン、シチリアレモンコラボ!!!!!





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