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やりたいことを諦めた時、このビール代を払ってくれ

2016年9月14日(水曜日)
【オーストリア】 ペルテン






ハエ叩きすらオシャレな革製。それがヨーロッパ。










このバッハウ地方にはメルクとクレムスという少し大きめの町があるんだけど、50キロくらい離れたところにサンクトペルテンという都会がある。


この3つが近郊の都会。シュピッツで結婚式の準備をしながらも歌いに行ける場所だ。



クレムスはいつでもバッチリ、メルクは有名観光地なので観光客わんさか、あとはペルテンが稼げたらいい感じで路上のローテーションを回せるので、今日はちょっと足をのばしてペルテンまで歌いに行くことにした。



イングリッドおばちゃんとレイモンドパパに明日帰ってきますとハグして車に乗ってエンジンをかけた。



























ぶどう畑の中をかけぬけ、お城の横をすり抜け、道端に立つ寂しげなキリスト像を横目に見ながら1時間かからないくらい。

やってきたペルテンの町は久しぶりの都会だ。

といってもトラムなんかは走っておらず、地方都市の風情だけど、バッハウの谷にずっといるとペルテンくらいでも都会に出た、という感覚になる。





運良く駅裏に無料の立体駐車場を見つけてそこに車を止め、ギターを持って町に行くと、駅前からアミダのようにショッピングストリートが伸びており、たくさんの人が歩いている。







ショッピングストリートの中心には大きな白亜の塔がそびえる綺麗な広場があり、たくさんのカフェが周囲に広がっている。

きっとこのあたりの人はみんなこのペルテンにお買い物に出てきたりするんだろうな。
















前回の一周中、このペルテンにたどり着いた時にたまたま見つけたバッグ屋さんでキャリーバッグを買った。


それまで40リットルのバッグに全部詰め込んでバッグパッカーで回っていたんだけど、ドイツでテントを買ったことで荷物が入りきらなくなって、ついにここでキャリーバッグを買った。

140ユーロもしたいいやつだったんだけど、毎日野宿ですべての荷物を持ち歩きながら旅していたので、重たいものを背負わなくていいキャスターのあまりの快適さに、それからはずっとキャリーバッグのスタイルになった。


そう考えると今の荷物のスタイルはここから始まったんだよなぁ。






あとペルテンの思い出といえば、ひとつのカフェで歌わせてもらったこと。

路上で歌っているところで誘ってもらえ、その夜のカフェのライブに飛び入りさせてもらったんだけど、お客さんが良かったことでとんでもないくらい盛り上がって、アンコールの嵐でチップも舞い、めちゃくちゃ楽しい夜だった。


あの夜の出来事は本当に忘れられない。


外国のライブであんなに盛り上がったことはその後の路上でも大きな自信になった。


そしてあの夜のチップのおかげでキャリーバッグが買えたんだよな。









というわけでかすかな記憶を頼りに町の中を歩いて、あの思い出のカフェを見つけ出した。







そうだー!!ここだよー…………

懐かしすぎる……………


まだあの頃はなんにも分からなくて、でも毎日が新鮮だったよなぁ。

もちろん外国に慣れた今でも毎日すごく楽しんでいるけど。



さぁ、マスターに帰ってきたよ!!と挨拶しに行くぞ!!とドキドキしながら扉に手をかけると…………………








張り紙に10月までお休みしますって書いとる……………





まじか……………

まぁでもしばらくオーストリアにはいるので、また改めて挨拶に来よう。



















ジュエリー屋さんを回って指輪を探してみてもなかなかいいやつが見つからず、とりあえず路上をやることにした。


ペルテンはさすがに都会なのでショッピングストリートのあちこちに他のパフォーマーがいる。


といってもジプシーのおじさんたちがいつものアコーディオンを弾いてるのと、地元の兄ちゃんがひたすらナッシングエルスマターを歌ってるくらいで、バリバリのパフォーマーはいないようだ。




あと気になるのは新聞売りチーム。


何かの支援的な新聞を持って通行人に声をかけ1ユーロで買ってもらっている人たちをここのところよく見る。

日本でいうビッグイシューの小冊子みたいなやつだ。


売っているのはだいたいジプシーの人たちで、みんなすごくアグレッシブだ。

手当たり次第に声をかけまくり、しつこくつきまとっている。


俺が歌っている時も、ギターケースのお金をジロジロ覗き込み、歌を聞いてくれてる観衆に売りつけて回るのでちょっと面倒ではある。


新聞売り、路上の物乞い、アコーディオン弾き、みんなひとつのグループで、休憩の時はベンチに集まってビールを飲み、また散らばって仕事をするという具合だ。


彼らもやはりルーマニアからの出稼ぎで、マフィアと深く関わっており、オーストリアの人たちは顔をしかめているんだけど、それでもお金をあげる。



まぁ俺も流れ者。

モメないよう彼らとも上手くやっていかないといけない。


















路上はなかなかいい感じだ。

地元の兄ちゃんたちが話しかけてきてビールを買ってきてくれたりして盛り上がり、歌う時間が減ってしまったりしたけど、それでも順調に歌っていく。


せっかくもらったビールは隠しながら飲んだ。

路上で酒を飲むのは見た目のいいものではない。


特にヨーロッパでは道端でたむろしてビール飲んでるガラの悪い連中が多いので、そういう風に見られないためにも気をつけないと。






周りのお店の人たちがお金を入れに来てくれたりして、とてもいい雰囲気の中歌い続けて18時を過ぎたところで人通りが減ってきたので今日はこの辺で終了。

あがりは2時間半で206ユーロ。23500円。

モーツァルトチョコ!!さすがオーストリア!!












ギターを片付けていると、向こうのほうから歩いてきた兄さんが笑顔でコインを差し出してきた。


あ、ありがとう!と受け取るとコインだけで10ユーロ近くあった。



うおお………ありがたい、とコインをしまい、荷物をまとめて一服していると、また誰かが声をかけてきた。


見ると、またさっきのお兄さんだった。

背がすごく高くてがっしりしたオシャレな兄さん。

身長2メートルはある。




そのお兄さんがまた手を差し出してきて、受け取るとなんとそれは20ユーロ紙幣だった。


ええ!!と驚くと、今までこの町で見た1番の路上シンガーだったよと言って兄さんはまた去っていった。


そう言ってもらえるのは嬉しいけど、ここまでもらってしまうとさすがに恐縮する。


あぁ、もっともっといい歌を歌えるように頑張らないとって焦ってしまう。











一服を終えてさぁそろそろ車に戻ろうかー、晩ご飯なに食べる?ケバブ?と話しながら歩き始めたところで、またさっきの兄さんがやってきて声をかけてきた。



「やぁ、僕はそこのボード屋さんで働いているんだけど、今店を閉めたからよかったらご飯食べに行かないかい?ご馳走するよ。」



「いやいやいや!!!もうさすがにしてもらいすぎです!!!」



「なんでだい?そんなに大きなことではないよ。僕も色んなところに旅に行くから気持ちはわかるよ。さぁ、行こうぜ。」



彼の名前はダニエル。

身長2メートルで色んな格闘技に精通したツワモノで、今度アフリカに現地の支援活動に行くんだよという愛の溢れるオーストリア青年だ。



「いやー、ムサシはすごいよね。あれなんだっけ?ムサシの書いた本。戦いの方法が書いてるやつ。」



「武蔵知ってるとかウケる!!!五輪書のこと?」



「そうそう!!あれは今でも日本のアーミーの中で使われてるの?」




自衛隊で五輪書が参考にされてるのかまでは知らんけど、とにかくそれくらいダニエルは格闘技が好きな男みたいだ。









心苦しいけど、そんなダニエルとの会話が楽しくてみんなでご飯に行くことにした。


オーストリアに来たならビィエナシュニッツェルは食べないといけないよということで、注文すると、出てきたのはトンカツみたいな揚げ物。

これがオーストリアの代表的な食べ物みたい。





トンカツに親しんでる日本人からしたら物足りなく感じるところはあるけど、もちろんこれも美味しい。


カンちゃんはビーフタルタル。






「旅先では危険なこととかある?」



「んー、まぁそこまででもないよ。強盗とかは今のところないかなぁ。ダニエルは?」



「ははは、誰も俺から盗ろうとはしないよ。」








確かにこんな巨大で筋肉ムキムキの男に戦いを挑むやつはいないよな。

ベンチプレスで150キロあげるらしい。カンちゃん何人分だ?



ダニエルは東洋的な強さにも興味があるらしく、ここ4年くらい毎日瞑想時間を作っているらしい。



その時間なんと5時間。


信じられん!!!!!



ショートスリーパーというやつらしく、睡眠時間は3時間で、それから5時間の瞑想を欠かさず4年やっているらしい。


すげすぎる…………




「気を感じるんだよ。体内を巡る流れをね。心と向き合って宇宙と一体になるんだ。何年も修行したら指先で人を殺せるようにもなるんだ。気の遠くなる話だけど、まぁあり得ないことではないと思うよ。もちろん人を殺すためにやってるわけじゃないよ。」

















ダニエルとの話が面白くて、次のお店行こうよと誘うと、オフコースだぜ!!このお喋りマン!!ということになり、今度は俺たちがビール代を出して町のバーで飲んだ。





お喋りな人のこと、チャットガイって言うらしい。





いつまでも会話は途切れず、色んな話をした。


みんな、やりたいことをもって生きている。

やりたいことに対して、それを信じて打ち込んでいくのは難しいことだ。


俺はこれまで、やりたいと思ったことはすぐに行動にうつして我慢せずにそれなりにやってきたと思う。

家族や友達もみんな応援してくれ、それができる環境だったことが1番の幸運だ。





行動に移すとき、夢中になって突き進みはするけど、もちろん迷いはあるし、へこたれそうになってしまう時もある。


インドのこと、今も引っかかってる。むしろ中途半端に片足突っ込んで余計引っかかってる。


なにが1番正しい道なのかわからないけど、ダニエルは、それをやりたいと思った時点で正しい道を進んでいるはずだよと真っ直ぐな目で言う。




「フミ、もう1杯飲もう。これは俺が払うよ。」



「いや、いいよ、さっきご飯出してくれたんだから。俺が払うから。」



「もしフミがやりたいことを諦めた時、その時にこのビール代を払ってくれ。」




そう言ってダニエルはニヤリと笑った。

外のテラス席は少し肌寒かったけど、熱い話に夜遅くまで会話は途切れなかった。


ダニエル、マジでいいやつだ。






~~~~~~~~~~~~~~~~~


インドのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


もうそろそろ涼しくなってきたころでしょうか?あの灼熱地獄、思い出しただけでしんどくなる………


どうもありがとうございます!!

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