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イスタンブール久しぶりの路上!

2016年5月17日(火曜日)
【トルコ】 イスタンブール






ドミトリーにいるブラジル人のバッグパッカーたちにどんな旅をしてるの?と聞かれ、これまでの世界旅の話をすると、ウワォ!!すげぇ!!と、そこそこ尊敬の眼差しを受ける。


ブラジル人の彼らは数ヶ月くらいで各地を転々とする旅をしてるところだったので、歌で稼ぎながら世界一周をしたという話にめっちゃ食いついてきた。




「でもブラジルには行ってないんだけどね。ごめん。」



「なんだってぇ!!南米に行っといてブラジル行ってないなんて犯罪だぞ!!シュラスコは世界一の食べ物なのに!!」





野宿やヒッチハイク、バスキング。



そんな各地でのエピソードに大笑いしてくれる彼ら。

話も上手だし、明るくて人懐こくて、やっぱり南米の人たちって好きだなぁ。


また夜にねーと挨拶して宿を出発した。



























近所のオッちゃんたちが集まる食堂で食べるご飯が美味すぎてたまらなくて、一口ごとに足をバタバタさせてしまう。


はぁっ!!

おふぅっ!!


って悶絶レベルだ。


塩加減も、油の旨味も、そして野菜なんかの素材自体の味わいも、全てが美味すぎる。

毎食が楽しみで仕方ないよ。
















洗濯物がたまっていたので食堂でランドリーの場所を聞いてみたんだけど、英語がまったく通じない。

でもオッちゃんたちはみんな普通にトルコ語で話してくる。


外国人に対して英語を使おうという気がまったくないところがたまらなく嬉しい。

これだったよなぁ。ヨーロッパはずっとこんなだった。日本人よりも英語が喋れない国ばっかり。


そう考えるとインドって本当に充実した英語圏だったなって思う。










オッちゃんたちは英語は喋れないけどそれでもそこはトルコ人。

食堂でチャイを飲んでいた爺ちゃんが立ち上がり、着いてきなと店を出て行った。


爺ちゃんの後ろを歩いて行くと、地元の人が歩いてる生活路地のドアのひとつに入っていった。






半地下になってるその室内にはたくさんの洗濯機が置いてあって、山盛りの洗濯物で溢れていた。


おお、こりゃローカルだな。




値段を聞くと、1キロで4リラだった。150円。

ネットで調べた限りでは、イスタンブールの洗濯物屋さんはだいたい1キロ12リラとかだったので、それに比べるとかなり安い。

さすがローカル地域はなんでも安い。




明日のお昼頃に取りにきなーと笑顔で言ってくれたおじちゃんたち。

連れてきてくれた爺ちゃんも、外国人に親切にしたことを手柄のように誇るのではなく、何事もなかったかのように石畳の町に歩いて行った。


あぁ………もうトルコなんなの…………












道沿いにはいくつものカフェがテーブルを外に出しており、そのどれもがオシャレで可愛らしい。

テーブルクロス、木の椅子、チョコンと置かれた小さな植木、人形の置物。


全てが可愛らしくて嬉しくなる。


猫がそこらへんの路駐された車のボンネットで日向ぼっこをしているし、その車の陰には誰が置いているのか猫たちのための餌箱がある。



町の人たちが猫や犬をみんなで可愛がっているし、それらの路上の動物たちの耳にはだいたいタグがつけられている。

キチンと町で管理されているんだろう。


動物たちはみんな無防備にお腹を出して寝転がっており、その横を爺ちゃんが杖をつきながら歩いていく。



ソッコーで保健所送りにする日本、ほったらかしで狂犬病の野犬まみれのインド、タグをつけて町で放し飼いをするトルコ。



どれがいいんだろうな。インドのはダメだと思うけど。



























イスタンブールはポスポラス海峡沿岸に栄える港町で、坂の町でもある。

急な坂の斜面にびっしりと建物が密集しており、歩くのは大変だけど、その分坂の隙間から見える港や海の風景は心に染み入る美しいものだ。

函館や長崎を思い出す。




そんな坂道をハァハァ息を吐きながら登って行くと、パッと大通りに出た。

ここはイスティクラル通り。イスタンブールのメイン通りだ。







広々とした市民の憩いの場であるタクシム広場からのびるこのイスティクラル通りは全長500メートルくらいあるのかな。


通りの両側にはブランド物の洋服屋さん、レストラン、化粧品屋さんなどなど、びっしりとオシャレなお店がどこまでも続いており、高い建物に囲まれた谷間に溢れそうなほどたくさんの人がひしめいている。


歩いているのはだいたい地元の人たちで、ブルーモスクとかがある旧市街側みたいに観光客はそんなに歩いていない。


あっちは中国人ツアー客とかがひしめいている。



老人も若者も、みんな楽しそうに歩いており、その華やかな賑わいに心が落ち着いていく。

あのころのヨーロッパの町だなぁ。












そんなあまりにも平和な光景を見ていると、トルコが現在テロに脅かされている国にはとても思えない。


アンカラ、イスタンブールを中心にたくさんの爆破テロが発生しており、そのニュースは日本にいるころによく聞いていた。



今年の3月、つい2ヶ月前に発生したイスタンブールでの自爆テロは、まさにこの人で溢れるイスティクラル通りで起きている。犠牲者は4人。





現在、トルコ全体で日本人観光客は激減してるとのこと。

そりゃそうだ。いつテロに巻き込まれるかわかったもんじゃない。


でもそれでもイスタンブールは毎日たくさんの外国人観光客で賑わっているし、ホテルを取るのも一苦労するくらいだ。





テロは交通事故みたいなもの。


確かに北海道ならテロは起きないだろうけど、イスタンブールにいたとしても巻き込まれる可能性はすごく低いと思う。

トルコの現地の人も、テロは確かに起きてるけど人々は変わらず暮らしてるんだよと笑っている。


だからと言ってオススメはしないけど。





本当、とても信じられない。

この美しい穏やかな通りでいきなり爆発が起きるなんて。




向こうの方から人ごみをかき分けて赤いチンチン電車がやってきた。


イスタンブール名物の赤いレトロな路面電車だ。


面白いことに歩行者天国の通りのど真ん中を走っていくというのに、線路に柵も何もない。

ゆっくりと、チンチンと音を鳴らしながら走る電車をみんながササっと避け、そして飛び乗っていく。




あまりにも微笑ましい光景に胸が締めつけられる。

よし、ここで路上やろう。






















イスティクラル通りは路上解禁地区だ。


前回イスタンブールで何も知らずにブルーモスクの近くで歌おうとして2秒で警察に捕まって警察署に監禁された素晴らしい思い出がある。大晦日に。1年最後の賑わう町で。


もうイスタンブール嫌い!!って思ったんだけど、そのときお巡りさんが言っていた言葉。




「タクシムに行け。そこならやっていい。でも今度見つけたらギター没収だからな。」




ど、どっち!?!?飴とムチがひどいの!?ってなって結局ギター取られるのはシャレにならないのでイスタンブールではそれ以上路上はしなかった。



しかしその後、たくさんの路上ミュージシャンたちがタクシムでやっているという情報を見るようになり、やはりタクシムはイスタンブールの中でも唯一路上が認められてる場所なんだと知った。


でいうか観光地ど真ん中のあのブルーモスク周辺が厳しいだけで、本当はあのあたり以外ならどこでもやれるのかもしれんけど。


















実際にイスティクラル通りを歩いてみると、通りにはたくさんの路上パフォーマーたちがシノギを削っていた。

でもバリバリのセミプロが超ハイレベルなパフォーマンスをかましているオーストラリアやアメリカとは違い、地元の人がテキトーに趣味レベルの演奏をしているような感じだ。


みんなコインがちょろちょろ入っているだけでほとんど稼いでいない。


しかし数が多いのでその一部に紛れてしまう可能性は高い。


とりあえず気合い入れてやってみることだ。














ヨーロッパの路上で気をつけなければいけないのは、周りのお店や住宅に対して迷惑にならないこと。


店舗の入り口でやるのはもってのほかで、ショーウィンドウの前で商品の邪魔になるのももちろんダメ。

空き店舗を探さないといけない。



いい感じのシャッターが閉まっている空き店舗があったとしても、その上がアパートになっているとNGの可能性が高い。

部屋の窓が開いていたらまず無理。

うるさいよーと怒られてしまう。




でも中には、最高だぜー!キープドゥーイン!!とギターケースめがけて窓からお金を投げ込んでくれる素敵な人も結構いるのでこれはやってみなきゃわからない。





そしてヨーロッパはアメリカやオーストラリアと違って歩行者天国の静かな通りがメインのスポットになるので、車道がなく、その分静かなのでアンプを使う必要がない。

むしろアンプ禁止のバスキングルールがある町がほとんどだ。



現在ドイツにいるゾロさんもそれで悩まされてるみたい。


でもあの頭脳派ゾロさんなら的確に分析してヨーロッパに合ったバスキングを習得していくんだろうな。




















それらを加味し、あと他のバスカーたちとバッティングしないだけの距離をとっていいポジションを探し、ひとまず通りの真ん中あたりにあるマクドナルド横の場所にギターを置いた。


ちょっと通りが広くて雑踏があるけど、インドのあのクラクション地獄に比べたら寝息みたいなもんだ。

ゆっくり、でも力強くギターを鳴らして路上開始。





そして2曲目で近所のおじさんからストップがかかった。


うん、何言ってるかわからないけど場所を変えてくれってことね。
おお、懐かしいなこの感じ。

まぁ最初からいい場所は見つからない。





















もう一度端から端まで歩いてみたけど、やっぱりいい場所ではすでに地元の人がパフォーマンスしているし、パフォーマー以外にもトルコでよく見かける宝クジ売りや物売りさんが陣取っているのでなかなか難しい。


そんな中、ここかなぁと思った場所は……………




警察署のど真ん前。




目の前に思いっきり警察が4~5人立ってる。





だ、大丈夫だよな…………?


ここは解禁地区だもんな…………?



いきなりギター没収とかなったらマジで鼻ひげ生やしてトルコアイス売りになって、アイス一丁あがりぃ!!とか言いつつ手からスポッてアイスを抜くあの鬱陶しいやつを観光客相手にウルトラしつこくやりまくってちょっと名物おじさんになってやろうか。




まぁ大丈夫だろう!

トルコで少しは貯蓄してシェンゲンに向かうぞ!!
























人だかりが出来てお金は入る。

うん、悪くはない。



インドの雑踏もないし、ドバイみたいにジェイルにぶち込まれる心配もなく、のびのひと歌える。


目の前の警察たちもニコってこっちに笑いかけてくれる。







でも単価が低い。


みんなだいたい入れてくれるのは平均して1リラコインだ。

5リラ紙幣も入るけど、0.5リラの人もいる。



1リラは現在37円なので、たくさん入ってもたいした金額にはならない。

お昼ご飯がだいたい7リラなので、そう考えると結構厳しい。



あと写真だけ撮ってお金を入れない人も多い。

別にいいんだけど、インドではそれがほとんどなかった。
インドでは写真を撮ったら必ずいくらか入れていくというパフォーマーに対する礼儀がある。






















久々のアザーン攻撃で演奏をストップしたり、休憩しながら4時間。

あがりは予想をはるかに下回って150リラ。5500円。




おおぉ…………イスタンブール結構きついな…………





「すごいよ!ご飯と宿代を抜いても貯蓄できるやん。お疲れ様、ありがとうね。」




優しいカンちゃんの言葉に情けなくなる。

まだこの旅の中でちゃんと稼いでるところを見せていない。

ちゃんとやっていけるのかどうかの不安を吹っ飛ばすくらい稼いでるところを見せてあげたいなぁ。

























とは言っても飲みたいものは飲みたい。






スーパーで1本5リラ、180円のビールを購入し、宿の近くのお気に入りの食堂でオカズをお持ち帰り。


昨夜も来てめちゃくちゃ美味しくてすっかりお気に入りになってるこの小さな食堂。

おじさんたちもみんなすごく優しくて、オカズもたくさん盛ってくれるし、安い。



オカズがひとつ7リラ、260円なんだけど、トルコの食堂ではパンが無料で食べ放題というのが一般的。


これマジでありがたい上にヨーロッパのパンなのでめっちゃ美味しい。








宿に戻ってキッチンでご飯を広げて乾杯すると、ドバイでしばらく飲めていなかったビールがめっちゃ美味かった。



「ウッマ!!!」



「美味すぎる!!なにこれウッマ!!!」





買ってきたご飯がもう死ぬほど美味い!!!


ナスとひき肉のミートソース。マジでさっきの食堂にダッシュしてスライディング土下座で弟子入りしてこの作り方教えてもらいたい!!

これをパンに乗せて食べたら、トルコ万歳という言葉しか出てこない。








飯がウルトラ美味い、人が超絶優しい、町がめっちゃ素敵。



あぁ、これで稼げたら言うことないんだけどなぁ。



いや、これでも十分すぎるほどもう完全にトルコの虜だ。

トルコの虜。





なんとかイスタンブールでの稼ぎを上げていかないとな。


今日は日中だったけど、明日は夕方から夜にかけてのタクシムを攻めてみよう。




ああああああ!!!!もう本当にご飯が美味しい!!!!!









ていうかストーブついてるし!!

インドなんだったの!?




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