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波乱の2人旅スタート

2016年4月24日(日曜日)
【インド】チェンナイ







さあああああああああああてえええええええ!!!!!


ヘコんでばっかりいないで気を取り直してついに出発だコノヤロウ!!!














長いこと滞在したカデルの学校ともこれでおさらば!!


これからカンちゃんと2人で南周りで進んでいき、5月11日にムンバイからフライトアウトだコンチキショウ!!










ああああ………いざ出発となると寂しい。

マジであっという間だったなぁ…………



最初にカデルの家に来てから早2ヶ月。

2ヶ月ってかなり長いはずなのに、一瞬だったなぁ。



ちなみにカレーの食い過ぎで体重が56キロになりました。


来た時、63キロでした。













「あああ!!荷物が入らへんよおお!!」




カンちゃんが朝から荷物と悪戦苦闘している。





「これも。あ、これも。これもこれも、フミくんのバッグに入れていい?」



「いいよー。てかこっちにいっぱい入れるのに、なんでカンちゃんのバッグすでにそんなにパンパンなの!?」



「色々あるんですよー女子はー。えーっと、レインブーツはこっちでいいかなー。」



「れ、レインブーツ!??!え?なに?ここを梅田かなんかと勘違いしてらっしゃいませんか?ここインドですよ?」



「いやー、私靴が汚れるの本当嫌なんだー。私的にレインブーツはかなりでかしたチョイスなの!!」





レインブーツて…………

バッグパッカーでレインブーツ持ってる人とか聞いたことないよ…………




ちなみに俺の今回の荷物でかしたチョイスは…………








ないな…………前回と変わってない。ていうか減ってるかもしれん。









「はい!!これカンちゃんの相棒!!」



「わああああ!!これあれだ!!謎のトロールだ!!!」




今回の旅で新しい仲間がおります。

こいつです。






ベイビートロール。






去年の秋くらいかな。

いきなり横浜に住んでる音楽仲間のユージン君から電話が来て、妙なことを言われた。




「もー、フミ君、変ないたずらするのやめてよー。」




は?なんのこと?

俺はその時、東北あたりをまわっていたのかな。

意味がわからなくてどういうこと?ってきき返す。




「またまたー、やめてよねー、いくらトロールが好きだからってアパートの玄関の前にトロール置くとかやめてよー。」



「…………なにそれ……?どういうこと?」



「え?ほ、本当にフミ君じゃないの………?じゃあ、こいつなんなの………?え!こ、怖っ!!」





なにやら仕事を終えてアパートに帰ってきたら、玄関の前にポツンとトロールが置いてあったんだそう。


マジでポツリと佇んでいて、部屋に入りたがっていたそうだ。



一緒にアメリカを横断したユージン君。トロールといえば俺と思って連絡してきたみたいなんだけど、マジで全然知らない。




「し、知らんし………なにそれ怖…………」



「ちょ、じゃあ誰が置いたんだよ…………怖すぎるよ………………」






というわけで謎の迷子のベイビートロール。

1人ぼっちじゃ可哀想ということで、今回の旅のカンちゃんの相棒として拉致してきました。


カンちゃんに似てる!!




「これ、フミ君のトロールみたいにくくりつけるところがないなぁー。どうやって持ち運ぼう。」



「うーん、どっか手に穴ほがす?この辺りとか。」



「え?穴ほがすって何?」



「はぁ!穴ほがすは穴ほがすやし!!」



「そんなん言わんし!!笑かすー。」



「ちょ、そんなまるでド田舎者を見るような目で見ないでよ。」






そんなこんなでなんとか2ヶ月滞在した荷物を全てバッグに収めた。











ハニーがお土産くれた!!























「フミ!カンダ!!イートランチ!!スペシャルフォーユー!!」




ママがいつもの元気いっぱいの声で俺たちを呼んで、ダイニングに行くと豪勢な料理がたくさん並んでいた。



エビ、魚、大好きなグレイビーもある。











2ヶ月間、毎日毎日カレーで、最初のころはカレーを見ただけでムワッて胸焼けおこしそうになってたけど、今はもうすっかり慣れて好きなだけ食べられるようになった。


俺のために魚やチキンを頻繁に出してくれるようにしてくれたママに本当に感謝だ。












そして最後にこれを学校に残した。







この2ヶ月、俺と一緒に音楽をやってくれたクラスのみんなへのギフト。



音楽という名のインターナショナルラングエッジ。




いつまでも、音楽がみんなのそばにあることを願って。





























「じゃあ、また戻ってくるから。」



「フミ!!ドントフォゲットファミリー!!」



「フミー!いつでも大歓迎だからね!!」









大好きな家族に見送られてカデルの運転する車はゆっくりと学校の門へ。



するとそこに思いがけないものがあって泣きそうになった。



バラムルガン、ムトゥ、マドバン、サラバナン、ラジニー、


仲の良かった先生たちが門のところに集まって手を振ってくれていた。


いつもバレーボールをして、バイクに乗って遊びに行っていたこのメンバー。


心から信頼できるこの愛すべき仲間たち。









「フミー!いつでも帰ってこいよー!!」



「みんなまたねー!!バイバイー!!」




車は門をくぐって走り出した。



















アラコナムの駅に到着し、重たい荷物を抱えてプラットホームに向かっていくと、そこに待ち構えていたのはカデルの友達の兄さんだった。


カデルの撮影の仲間で、俺も何度も会っていた。




「荷物重いだろ!さ、片っぽ持つよ!!」





もう………マジでみんな優しすぎだよ…………






最初この駅に着いた時、右も左もわからないまま当てずっぽうで歩いた。

今では町のたくさんのことが頭の中に入ってる。

お気に入りのお店も、大好きな仲間もたくさんできた。

こんな南インドの小さな田舎町に。






マジで人生わからんなぁ…………

高校生の時に、自分が南インドの田舎町でたくさんの笑顔に囲まれてる人生を想像できたかな。


きっとこれからも、5年先、10年先、同じように想像もできない意外な将来が待ってるはず。






だいたいこうなってるはずと思い浮かべ、そしてその通りになる予定通りの人生。


それも悪くない。
というかめちゃくちゃ良いことだ。


どちらにしても、後悔のないようにそこにたどり着いていたいな。








カデル、ありがとう。

カデルのおかげでこんなにも深くインドの中に入ることができたよ。


次は日本で会えるかな?それともまたこのアラコナムか。

とにかく元気で!!!



一緒に過ごせた日々、最高に楽しかったよ!!


ポラパンニ!!ありがとう!!




























よおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおし!!!!!

気持ち切り替えよう!!



ここから先は、ついにカンちゃんとの2人旅。


ストリートチルドレンとはこれからも関わっていく。ていうか路上で稼ぐ限り彼らとの関わりは避けられない。

その国その国で俺のできることをやっていこう。


人に笑われようが、俺は俺のやりたいことをやるぞ。







でも今はとにかくカンちゃんとの2人旅を心から楽しもう。



ああああああああああ!!!!!!

ただのインドのクソ暑いボロボロの電車がカンちゃんと乗るだけでラグジュアリーなロールスロイスに早変わりとかするわけないですけどね。



ボロいもんはボロい。

暑すぎる。












カンちゃんとの2人旅。


その資金は前回と同じよう、各地で稼ぐというスタイルだ。



俺は路上がメイン。
そしてチラホラではあるけどブログでのアフィリエイト収益。






そしてカンちゃんは何をするのか。

俺が歌ってる横でアイス食べながらホエーって可愛い顔してるだけなのか。


別にそれでもいいんだけど、フミ君に頼りっきりのダメな女みたいになりたくないから私も稼ぐ!!と言ってくれてるカンちゃん。

ありがとうね!





なにやら海外情報系のサイトにちょっとしたレポートを寄稿するバイトを始めており、それでお小遣いくらいは稼げるみたい。


でもカンちゃんのお仕事のメインはそれではなく、世界各地の小物のネット販売だ。



アクセサリー、布製品、服類など、世界各地を回りながら現地でカンちゃんが品物を買い、それを日本に郵送してネットショップで売る。


カンちゃんは流行に敏感なオシャレ女子なので、俺が知らないような世界の素敵なものをたくさん知っており、どういうものが日本でもウケるのかってのを女子目線で選んでくれるはずだ。




日本への送料とか値段設定とか、まだまだわからないことだらけっていうかわからないことしかないけど、俺たちが実際現地で買い物する様子をブログに書いて、それを売り物にできたら、読者さんに旅の空気をより濃く感じてもらえると思う。



楽しみ!!


まだカンちゃんのサイトの名前は決まってないけど。



















というわけでこのインド、チェンナイで、第1発目のお買い物をすることに。




インドで日本の人が欲しがるような小物ってなんだろう……………


サリー?
謎の変な置き物?




「フミ君、そういうのは旅中に現地で買うから楽しいんだよ。普通に日本で暮らしてる人は買わないの。」



確かにそうか。

旅中にテンション上がってるから買うんだよな。現地で買ったっていう付加価値があるから、ボロボロの変な置き物も大切にする。




じゃあインドで何を買うんだろう!!!!



とりあえず俺はなんもわからんから、頑張ってオートリキシャーの交渉とか雑用やらせていただきます!!




「オッちゃん!!この住所のとこまでいくらですか!?」



「200ルピーだクソガキ!!」



「たけぇ!!さようなら。」



「よおおおし!!150うううううう!!!」





2秒で50ルピー割引き成功でオートに乗り込み、目的地に到着。



「おじさんありがとう!じゃあこれ!」



「あ?200ルピーだよコノヤロウ?」





出やがった。鼻ヒゲの得意技出やがった。





ふ、でもね、俺もう2ヶ月もインドいるからね。こんな初歩的なことでいちいち腹を立てたりしないんだよ。わかるかな、カンちゃん。

ここはカンちゃんの手前、ジョージクルーニーレベルで渋くキメて惚れ直させちゃおうかな。

さっと財布から20ルピー札を取り出し、おじさんに差し出す。



「おじさん、ありがとうね。いやー、おじさんってどことなくブラッドピットに似、」



「なんの真似だ小僧?200ルピーって言ってるだろが?」



「てめー!!鼻ヒゲ!!こっちが気を使って20ルピー上乗せしてやってんのに鼻ヒゲむしりとってデコに移植して下から見ても上から見ても顔に見えるような顔にしてやっちゃらりれるらりろれ!!!はっ!!」





キレる俺を横で悲しそうな顔で見つめるカンちゃん。

まるで哀れなものを見つめるような瞳…………


オートリキシャーのおっさんはシレッと去っていった。


おのれジジイ………










というわけでしょっぱなからイラつき指数が5ポイント上がったところでやってきたのはここ。








ソマってお店。



「今インドのブロックプリントってのがすごく人気なんだよ。これなら日本の人にも売れると思うなー。」










ブロックプリント。なにやら石板に模様を彫りこみ、それを版画みたいにして布に柄を施していくという、インドの伝統的な染色方法らしい。


そのブロックプリントによる衣類が最近海外でもキテるとのこと。



確かにインドっぽいエキゾチックな模様が色んなスタイルにアレンジされており、ただのヤボったい伝統工芸品から現代的なオシャレに昇華されている。


服、バッグなどの小物、クッションカバーやハンカチなどなど、どれもとても綺麗だし華やかでいてオシャレだ。


こりゃ確かに日本のマダムにウケそう!!




「カンちゃん!!これなんかいいんじゃない!!このゆったりしたワンピースをマダムに着させて後ろからまくりあげて立ちバックをし、」



「あー、あかんよー、そういうのは日本人にはウケないと思うなー。」



「じゃあこっちのツバ広帽子はどう?これをマダムにかぶってもらって最後まで帽子だけ取らないようにして立ちバックしてや、」



「うーん、それも違うかなー。」







いやー、ことごとく僕の意見なんてオール却下祭りですよ奥さん。

そうっすよね、僕みたいなオシャレのオの字も分からない権左衛門がシャシャッてマジすんませんっした。チュッす。


おとなしくシマムラあたりでジャージでも買っときます。調子こいてすんませんっす。




「フミ君、シマムラは最近すごくオシャレだから舐めたらいかんよー。」






そんなワイドパンツにビッグシルエットシャツを着るようなオシャレ関西女子のカンちゃんが選んだブロックプリントはこれ!!







クッションカバー。




おお、確かにこれはオシャレな家のソファーとかに置いてそうだ。

ソファーとかベッドとか、木のカッコいいイスとか、こういうエキゾチックな柄のクッションあったら目立つだろうなぁ。


こりゃあいい!!














「よっしゃもう1個行こー!!」



「行こ行こー!!」




チェンナイにもうひとつ有名なブロックプリントのお店があると聞いていたのでやってきたのはanokhiってお店。



ここマジで洗練されてる。











とりあえずめっちゃエアコン効いてる。インドなのに。




そして商品のディスプレイも素敵。





服がちゃんとハンガーにかけてあるし、ハンカチとかランチョンマットとかは折りたたんで綺麗に並べられている。


棚に鬼のように服が詰め込まれてて、どれがどんな服かわからないままインド人が次から次へと引っ張り出してきてテーブルに並べてきて、全然ひとつも欲しいのがないのに、もうどれか買わないと生きて店を出られないくらいのプレッシャーに襲われるあのいつものインドの店とはまったく違う。



全部すっごいオシャレ。


ブロックプリントっていう伝統工芸品がこんなにも洗練された商品になってる。





買いに来てる人たちもマジで金持ち感丸出しだ。


インド人の上流階級の人たち、それに欧米人のカップル、アジア人顔の人もいる。


お店の人に聞くと、チェンナイに住んでる外国人駐在員さんたちがバンバン買いに来てるんだそうだ。



こりゃ確かに欲しくなるよ。








「いやー!これ素敵!!これも可愛い!!あー!自分用に欲しいー!!ショッピング楽しいー!」



ネット販売という当初の目的を忘れそうになりながらも、なんとかマルチカバー、ポーチ、ランチョンマットを購入。




て、ていうか金使いすぎ……………

結構高い………………





「う、売れるのかな…………」



「ね………売れなかったらどうしよ…………」








とりあえずこれらの品物はもうちょっとしてから日本に郵送します。

そんで日本に到着した時点からサイトで販売開始って流れかな。



郵送してる間に紛失してしまったら買ってくれる人に悪いので、日本に到着するのを待たないといけないと思います。


値段設定も、各国の郵送代金によって変わってくると思います。


まだ全然やり方わからないけど、もうちょっとしたらここにリンク貼ってみますので、良かったら見てみてください。

よろしくお願いします!

























「よーし!!それじゃあバス停に行こうかー!!って重っ!!ブロックプリント重っ!!」



ブロックプリントの品物をバッグに詰め込んで歩き出した。


anokhiがあるエリアから今夜のバスが出るCMBTというバスターミナルまではなかなか距離がある。



どうやって行こうか考えていたけど、ここは節約のために地下鉄に乗ることに。


地図を見ると、地下鉄で行くことができるみたいだ。




「よし、カンちゃん、たまには歩いて汗かいて運動をしようか。」



「運動運動ー。私本当に痩せなきゃ!!カレー美味しい!!」




2人で汗だくになりながら30分ほど歩いて、地下鉄の駅があるあたりまでやってきた。


さすがにこのデカい荷物を全部持って30分も歩くとしんどい。

しかもこの40℃の気温の中。

一瞬で体力を奪われてしまう。





でもだからってカンちゃんを甘やかさないぞ!!


金丸旅塾は基本歩き移動だ!!

すぐタクシーに乗ったりしないから覚悟しとけよ!!




「あれ…………駅がないんだけど…………このあたりのはずなのに………おじさーん!このあたりに地下鉄の駅はありませんか?」



「あー?地下鉄?そんなもんねぇよ。あったけど今は動いてねぇ。」












…………………………………

















笑かすー。

地下鉄あったのに今動いてないとか笑かすー。


マップにもちゃんと地下鉄の駅とか全部書いてるのに、今ただの廃墟とかマジでウケるーっていうかどうなってんだ馬鹿野郎!!!!


クソ!!クソが!!ボケ!!


はっ!!




悲しそうな顔で見つめるカンちゃん。

大きな荷物を抱えて。













「か、カンちゃん…………地元のおじさんが言うにはこの向こうにあるバス停からB12のバスに乗ればCMBTまで行けるみたいなんだ………だからもうちょっと歩いていい……?」



「全然大丈夫だしー!歩こう歩こうー!!」





カンちゃん優しいなぁ。



















夕方の帰宅時間の地獄のローカルバスに、2人してデカすぎる荷物を抱えて突進し、インド人たちに迷惑がられながらなんとかCMBTまでやってきた。


お買い物してちょこっと移動するってだけのことなのに、インドだとマジで大仕事だ………

すでにヘトヘト……………




でもまぁターミナルまで来てしまえばあとはバスに乗り込むだけだ。











汗だくで、風呂上がりみたいに濡れながらとりあえずご飯。


カンちゃんがオススメというゴビヌードルってやつがなかなか美味しくて、2人でコーラを飲みながらゆっくり食べた。












さてー、出発まであと25分。


そろそろバスに乗ろうかー。


CMBTはかなり大きなバスターミナルなので、どこに俺たちのバスがあるのか探すのも一苦労だ。


えーっと、どこかなー。



するとオートリキシャーの客引きのオッさんが声をかけてきた。




「オートオート!!どこ行くんだい!?」



「僕ら今からカニャクマリに行くんですよ。オートはいりません。」



「カニャクマリ!?チケット見せてみろ!!……………おい!これはこのバスターミナルじゃないぞ!!」






はいはい、またなんか言ってるよオッさん。


そうやって嘘言ってどうにかしてお金騙しとろうって魂胆なんやろ?


はぁあ、参っちゃうね。

すでにターミナルに着いてるやつからも金とろうって、どんだけがめついんだよ、ところで今なんて言いました?





「だからここはガバメントのバスターミナル!!お前たちのチケットはプライベートカンパニーのターミナルだ!!もう時間がねぇ!!俺が200ルピーで連れて行ってやる!!さぁ来い!!」



「待て待て待てー!!!胡散臭いにもほどがあるぞ!!俺は今までこんな手で何度もだまされてきたんだ!!どうせその別のターミナルまで連れて行って、置き去りにしてあとは知らんぷりとかそんなとこだろ!!騙されんぞ!!」



「フミ君!!どうしよう!!もうあと20分しかない!!おじさん!!そのバスターミナルまでは何分かかるの!?」



「早くしろ!!この俺のスーパーテクニックをもってしても10分はかかる!!しかも今は帰宅時間で混んでるから1秒も迷ってる時間はねぇぞ!!」



「高っ!!10分の距離を200ルピー!?ふつう50ルピーで行けるわそんなん!!」



「フミ君!でもこれで乗れなかったらバスチケットが無駄になるんだよ!!」



「早くするんだ!!もう時間がないぞ!!」







ああああ!!!もう!!

なんでだよ!!何度も何度もこのCMBTで間違いないか確認したのに結局違うのかよ!!!




もうバスの時間まで20分を切ってる!!どう考えても間に合うわけがねぇ!!

カンちゃんも呆然とした顔で焦りまくっている!!





とにかく行くしかない!!


オートのおじさんは俺たちを乗せると、疾風の如く走り出した。






「うらあああああああ!!!どけやチンカスどもがああああああああああ!!!!!」





ブーブー!!!



ブーブーブー!!!!





い、今ほどクラクションの音を倍にして欲しいと思ったことはない!!





信号無視、反対車線逆走という日本だったら免許証30枚くらいあっても足りないようなミラクルテクニックで爆走していくオート!!



しかし時間はもう15分前!!

もう絶対間に合わんし!!




すると目の前に巨大なトラックが止まっており糞づまって進めなくなってるところが!!



「任せろやああああああああああ!!!!インドなめんなよおおおらああああああああ!!!!!」




ハンドルを切ったおじさん。

道沿いのガソリンスタンドに突っ込み、給油中の車の横を走り抜け、そのまま反対側から車線にゲットバック!!


も、もはや怖すぎて笑いが止まらない!!




そんな俺たちのことをバックミラーで見て叫ぶおじさん!!





「ヘイ!!ジャパニー!!タイムオーバー!!ノープロブレム!!」




親指を立てるおじさん!!


ど、どっち!?!?

タイムオーバーなの!?ノープロブレムなの!?どっち!?






そしておじさんは歩道に肩輪乗り上げながら牛の隙間をすり抜け、違うバスターミナルに突入!!


時間はまだ10分ある!!

うおおお!!な、なんとかなるかも!!





しかしこのバスターミナル、あまりに巨大で、この100台くらいバスが並んでいる中からカニャクマリ行きの俺たちのバスを見つけ出すのはマジで至難の技!!


10分で探し出せるか!!と思っていたら運転手のおじさんが人ごみに突進していき、なんなら何人か轢いても別に支障なしくらいの感じでドギュン!!とオフィス前に横づけ!!





「オラァ!!お前たちのバスはあれだ!!タイムオーバー!!ノープロブレムだ!!」




だからどっちなの!?

言いたいことは分かるけど、この状況で言われたら混乱するわ!!




おじさんに200ルピー、340円を渡してダッシュでバスに行くと、早く乗れ!!と急かされ、乗り込んだ瞬間にバスは動き出した。











おおお!!ま、間に合ったああああ…………………

超絶ギリギリ!!!!




あのオッちゃんがいなかったら間違いなくバスに乗れてなかった……………2500円くらいが無駄になるところだった…………


オッちゃん、最高の仕事してくれたよ!!マジでありがとう!!!





「乗れたああ………………マジで俺1人だったら諦めてた…………」



「私も1人だったら絶対無理だと思って諦めてたよ……………」



「なんなの俺たち。なんでこんなにバタバタなの?旅が下手なの?」



「ねー、2人旅、波乱のスタートだねー。」







汗だくのドロドロ。


そんな顔だけど、間に合った充実感で2人とも興奮していた。

窓から吹き込む夜風が俺たちを落ち着かせてくれる。



こっからが本当の2人旅スタートだ。










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