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インドで科学

2016年3月26日(土曜日)
【インド】 アラコナム






今日は待ちに待ったサイエンスエキシビションの日。

この1週間、生徒たちが作っていた科学についての発表の日だ。



昨日クリスチャンの祝日で学校が休みだったぶん、朝から子供たちの声がとても賑やか。



「フミ、今日はビップが来るから新聞社やテレビ局の人間がたくさん来るよ。フミも写真を撮られるだろうからね!」




なにやら、このタミルナド州の科学部門の次期総帥的な人が来賓としてやってくるそう。


というわけで俺も綺麗な服を着てサンダルから革靴に履き替える。

イクマさんも一緒にみんなで朝ごはんを食べたら、いざ学校に入った。





















AVルームにはたくさんの椅子が並べられ、カデルが作ったポスターが大きく貼られている。

表の校門のところではブラスバンド部隊が来賓を迎える演奏をしており、とても豪華な雰囲気。



カデルの学校はこうしたPRにとても力を入れている。

実際の教育も一般科目から情操教育まで充実しているし、子供たちはほぼ完璧な英語を操り、テストではいつもタミルナド州でもトップの成績を叩き出す生徒たちが多い。




その成果もあり、今度、インド全域の優れた教師のみが表彰されるコンペディションにカデルのパパがノミネートされているというからすごい。




カデル自身もエコについての論文を発表してタミルナドでの最高評価のメダルをもらっている。


本当エリート家族だよなぁ。





「ドクタケカネマルさん!ヒャヒャヒャ!」




それでいてカデルは、いつもコーラを飲んでる俺のことを日本語を混ぜてそんな風に呼ぶような冗談のわかる面白いやつ。


本当、いい友達ができて嬉しいよ。

















AVルームに生徒たちが集まり、さらにマスコミの人たちもゾロゾロと入ってきた。


そしてしばらくしてビップ登場。



おお、貫禄のあるおじちゃんだな。



科学者でり、哲学者であり、宇宙の研究をしているような天才のおじちゃん。


マスコミの人たちが一斉に写真を撮る中、スピーチが始まる。




























天才カトリーンの鮮やかな英語のスピーチの後、カデルパパ、そしてビップおじちゃんのお話。


何話してるかさっぱりわからないけど、みんな真剣な面持ちだ。





この前のインド空軍の人とか、俺という日本人にしてもそう。

こうしたゲストがたくさんやってきて生徒たちと触れ合う機会を持つというのはとてもいいことだと思う。





















スピーチが終わったら、パパが俺のことをビップおじちゃんに紹介してくれた。

とても優しい笑顔で分かりやすい英語を使ってくれ、こんなに偉い人なのに腰が低くて素敵な人だ。


それからみんなで生徒たちの教室を回り、作品を見て回った。














「私たちの研究内容は風力発電です!これによって何世帯の電力をまかなうことができます!!」



「私たちの研究内容は電線を地中に埋めることで景観をよくし、停電などの問題を解消することです!!」




生徒たちはこの日のために説明をキチンと考えてきており、ビップおじちゃんや俺たちに礼儀正しく解説してくれる。


発泡スチロールやフィギュアを使って町の様子を再現し、さらに電線を配線して明かりも灯るようにしたりしている。



生徒たちのハキハキとした説明に満面の笑顔を浮かべて頷いているビップおじちゃん。

次世代を担う子供たちのことをきっと頼もしく思ってるんだろうな。











ゴータムも今日はおすまし。














それにしてもマスコミの人たちのアグレッシブさはすごい。

ビップおじちゃんだけでなく、俺の写真も撮りたいみたいで、フミ!!ここに立つんだ!!フミ!!こっちでこの作品を興味深そうに見ててくれ!!と強引に指示を出してきて、腕を引っ張られる。









タミルナドのお偉いさん、そして遠く日本から来たゲストのツーショットを撮りたいというのはわかるけど、みんなすごく強引だ。


カデルがニヤニヤしながら近づいてきて小声でボソッと、インドのマスコミは面白いだろ、と言ってくる。






















少ししてビップおじちゃんが帰り、それからランチを食べたらイクマさんを駅まで送っていった。


イクマさんはこれから数日チェンナイに滞在し、ミナちゃんと合流して日本に帰る。

帰ったらすぐに次の旅イベントが控えているみたいだ。


きっと今回のインドのこともお話されるんだろう。



イクマさん、あんまり盛りだくさんな内容に出来なくて申し訳ありませんでした。


また日本に帰ったら顔出しに行きますね。




















イクマさんを見送ったら学校に戻って、のんびり各教室を見て回った。


















自然との関わり合い、都市の改善、オゾン層の破壊や酸性雨、そんな環境問題に関わるものから、化学薬品を使った実験、数学の問題コーナーなどなど、本当に面白い内容だ。


みんな一生懸命考えて作ったんだろうなぁ。









これ黒い線の上をなぞって進むロボ。












これは色センサーがついててボールを色ごとに分けるロボ。









「フミー!!フミー!!こっち来てー!!」



「フミー!!俺たちの研究を見てよ!!」




いつも音楽の授業ばかりしているけど、すでに学校の生徒たち全員が俺の名前を覚えてくれていてひっぱりだこで研究を見て回った。











よーし!!それじゃあ俺も技術大国、日本の人間だ!!

みんなにとっておきの科学のアレをアレしてやるぜ!!!!

ビックリしすぎてオシッコ漏らすなよこの野郎!!!




「ハニー!!カトリーン!!この俺様にダンボールとカッターと線香を渡してみな!!とんでもないものをお目見えさせてやるぜ!!!」




なんだなんだ!?フミが何か作ろうとしているぞ!!と先生や生徒たちがワラワラと集まってきた。


ふふふ…………こいつはこの町の歴史に残る瞬間になるぜ……………あまりの科学の不思議に目ん玉ひんむきやがれ!!我が国の科学力は先生イチイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!












「フミ、それってもしかしてスモークリング?ダンボール叩いて煙りの輪っかを作るんだよね?」



「そうそう、こうやって丸い穴を開けて煙を充満させてダンボールの側面を叩いたら輪っかが飛び出しておどろき桃の木範馬バキつって!!ちょ!!違うし!!全然違う!!そんなクソつまらんものなわけないジャン!!いやー、困っちゃうなぁ、これだからトウシロウさんは!!バキで科学って言ったらアレに決まってるよね!よし!歯に結んでた糸を切ろうかな!!アナボリックステロイドでダイヤモンドで、なんで分かったの?」



「ほら、これ。」





カトリーンがペットボトルで作ったスモークリングを見せてきた。

もう作ってましたと。

俺ピエロと。

すごく注目浴びてピエロと。










でもダンボール空気砲、ちょっとだけ盛り上がりました。






















それからも水ロケットの発射を見たり、学校のムキムキで有名な先生と腕相撲して生徒たちが超絶盛り上がって盛り上がりすぎて父兄さんたちからあれは何?と言われてママにちょっと怒られて、とても楽しいサイエンスエキシビション。


ママごめんなさい…………

ちょっと遊び心でみんなとコミュニケーションしたくて……………












そして最後にこんなものまで登場。









巨大オナホールの実験。

いやー、真っ黒だねー、中に飛び込んで内部がどうなってるのか研究してどこが攻めるポイントなのか指導を受けてより良いチョメチョメライフを心がけましょうとかやかましいわ。



プラネタリウムですね。



プラネタリウムなんてカッコいい科学技術館みたいな建物のエアコンの効いたドームの中で、研究員の説明を受けながらとかそんなもんだと思ってたけど、こうした空気で膨らませた簡易的なドームもあるんだな。








どう見ても卑猥にしか見えない入り口にフィストなんとかの勢いで頭から突っ込んで中に入ると、それなりに広い空間になっており、カデルたちと床に座る。











すると映写機から放たれた光が天井の幕に映し出されて星空が広がった。


日本で子供の頃から見てきたような、鮮明で、まるで実物かのようなあのプラネタリウムではない。


映写機の光が強すぎてはっきり見えなくて、映像も雑なもんだ。



でも、みんなその雑な星空をキラキラした目で見上げていた。









科学なんてものとは程遠いように見えるこのインド。

牛が道路を歩き、猿が家の窓から手を伸ばしてバナナを盗み、寺院で床に頭をこすりつけて神に祈りを捧げる人々。

田舎ではまだ草でできた家で人々は暮らしている。



でも一方では世界トップクラスの科学者や研究者たちが世界中で活躍していたりする。




古き良き風習と現代の最先端技術が、あまりにもアンバランスに混ざり合っているように見える。


でもこれこそがインド。

やはりインドは世界の宝だ。



もはや俺の目にはインド人は尊敬に値する存在に写っている。

彼らと親しくさせてもらっていることを誇らしく思える。




インドは本当に奥が深い国だ。











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