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ショータ君バイバイー!!!

2016年3月2日(水曜日)
【インド】 アラコナム






ゆうべカデルがくれたこの薬。










完全なオーガニックの薬なので効き目はゆっくりだよと言っていたけど、確かにゆうべは一晩中トイレを往復していた。


さすがにすぐに下痢が止まることはないみたい。



でもショータ君やカデル、そしてカデルの優しい家族たちに囲まれている安心感でゆっくり眠れることができた。


















朝起きると、食卓にはいつもの家庭料理が並んでいた。








そしてその横には大量のタブレット。

俺のためにママがあらゆる薬を用意してくれていた。




ショータ君も、俺と別れてからすぐバラナシで下痢と発熱に襲われ死に物狂いでこのカデルの家に帰ってきて、今なんとか体調が戻ったところみたいだった。





「フミ、大丈夫かい?今は少しは良くなってるけど、ゆうべはあと5分以内に死ぬみたいな顔してたよ。ドクターは要らない?」




カデルのパパがすごく心配してくれている。


体重をはかったらコルカタでのわずか3日で3キロも体重が減っていた。

顔もげっそりしてる。






本当、日本で大金払ってダイエットサプリや器具を買ってる人に即効のダイエット方法を教えたい。



★コルカタに行く。


★屋台で飯を食う。



以上。




これで1週間で5キロ減は保証します。



























「いやー、インド楽しかったなー。本当インドはたくさんのことを教えてくれたよ。やっぱりアジア人は感じる民族なんだよ。欧米の論理的な生き方とは根本が違うんだよな。」




散乱した荷物をバッグに詰め込みながらショータ君が言う。


ショータ君はこれからチェンナイ空港に向かい、2ヶ月半のインド旅を終わらせる。



日本に帰ったら東京の大きな会場で単独講演会だ。

日本音楽界の巨匠、秦万里子さんをゲストに迎えての講演会。



























今回ショータ君は車でアメリカを横断。

その後パリに行き活動してるときに1時間差であの爆破テロとニアミス。

そしてインドを一周して、欧米文化、ディープアジアの文化、そして壮大な自然を体で感じてきた。


もちろん作品を撮りながら。





今回、天才ショータ君がどんな精神状態でどんな作品を作ってきたのか、イチファンとしてマジで講演会に行きたいなぁ。




もしショータ君の写真に興味のある人はこのリンクを見てみてくださいね。

遠い日のノルタルジー、そして普段見えない自然や人間の様々な表情を、とてもナチュラルにくり抜くショータ君の写真は一見の価値があると思います。




マジでオススメ!!

ショータ君の講演会情報!













ショータ君、また世界のどっかで会おうね!!

今度はアフリカかな!!

マジで楽しかったよ!!ありがとう!!



























アラコナムの駅でショータ君を見送ったら、ついにこのインドに俺だけになってしまった。


カッピーとマキちゃんはすでに日本に帰国して三軒茶屋でケーキ屋さんのフラワーをオープンさせて日々忙しくしている。


ショータ君もこれから日本で様々なことにチャレンジすると言ってた。


今年は3人とも稼ぐ年だね!って話してる。


誰が1番稼ぐか楽しみだな。







とかそんなこと言ってる場合じゃなくて、さっきからお尻の中でレイジングストームがすごいことになってて、階段を一歩登るたびにパワーゲイザーが出そうになってインド人を吹き飛ばすかもしれない。


前回の赤痢の恐怖がよみがえる。


マサラパワーゲイザー。


マジ笑えん。









今俺はカデルの家にいる。

それにカデルの学校で生徒たちとも触れ合う。


俺自身はなんとか耐えられるんだけど、ここは万が一の感染症も考えてやっぱりお医者さんに診てもらったほうがいいのかもしれないな。




「オーケー、それじゃあ行こう。電話しておくから大丈夫だよ。」






というわけで海外で初の病院にやってきた。


うおー、初めてだなぁ、外国の病院。しかもそれがインドだなんて。


これまで海外で病院に行かなかったのは別に海外健康保険に入ってないからってわけじゃない。

俺は日本でも極力病院には行かないし、薬もほとんど飲まない。


ほっときゃ勝手に治ると思ってるし、いつもそうしてきた。



持ち歩いてるのはアトピーのリンデロンくらいかな。


なので結構緊張する。

何されるんだろ。














カデルと一緒に中に入ると、インドの田舎の病院だけど結構綺麗で、みんなお行儀良く椅子に座って順番を待っている。


そんな中、いつものようにカデルのお父さんのコネパワーで1秒も待つことなく順番飛び抜かしてVIP扱いで病室へ。













そして診察。



日本だと体温計って脇に挟むやつが一般的だけど、ここでは何かガンみたいなものを耳の後ろに向けられた。


1秒でピッて音がしてそれで体温測定が終わったらしい。

おお、ハイテクだな。



そういやたまに国境を越えるときとかにこうした体温を即座にはかる機械を向けられることがある。


インドって建物も道路もボロボロだし、いまだにほとんど紙に手書きで書類とか作ってるようなアナログ文化なのに、たまにめっちゃハイテクなもの使ってるのが面白い。






簡単な問診で薬を出してもらってあっという間に病院は終了。





























学校に戻り、これからの予定をカデルと話した。


俺はこれから1ヶ月間、3月いっぱいこのセルバムスクールで音楽を教えることになる。

途中どこかに出かけるとかってのも難しそうう。

俺の中では1ヶ月もあるって考えだけど、カデルの中では1ヶ月しかないっていう感じだ。






まぁ音楽を教えるといっても、ヘ長調のフォルティシモがウンポーコでチンポーコでゆまちゃん好きみたいな学問としての音楽ではなく、ひとつの歌をみんなで歌うという文化交流的なものになる。


曲はこの前マキちゃんと歌った翼をくださいになりそうだ。


カデルがめっちゃ気に入って、あれから100回はビデオを見てるそう。








この翼をくださいを1ヶ月かけてゆっくり生徒たちに教えて、卒業前にみんなで発表会を行う。

カデルはそれをビデオに撮ってかっこ良く編集して、セルバムスクールのPRビデオにしたいようだ。







インドの田舎の学校で、翼をくださいを合唱するなんてすごく素敵なことだと思う。


歌詞も希望ある未来に向かう子供たちにピッタリだ。

この曲が学校でよく歌われる理由が今更になってよくわかった。










ただ問題なのは…………………










俺が人に歌を教えたことがないってこと…………………













俺みたいな早漏のチンカスがティーチャー?


ティーチャーって清く正しい人じゃないとなれないやつですよね?


ピンサロ行ってこっそり本番したらクラミジアと淋病に同時にかかって、その時の彼女にやっぱり愛があったら性欲とかわかないよねとか言いながら必死に薬を飲んでいたような男が翼をくださいですか。抗生物質くださいの間違いじゃないですか?






ていうか俺自身、音楽の先生を持ったこともないし、独学でギターも歌も練習してきた。

そんな俺がどうやって歌を教えればいいんだろう。



しかも混声の合唱をやるので、曲自体の編曲をしないといけない。

男性がどのパートで女性がどのパートで、コーラスがどうやって入って、輪唱部分を作るのかどうかとかアレンジしないと。







ああああああ!!!!

そんなのやったことないからわかんないよおおおおおおお!!!!!!



福岡の聖子さんんんんん!!!!!


ニューヨーク仕込みの舞台音楽をインドに来て教えてくださいいいいいいいいい!!!!!!







とにかく、それも全部含めて1ヶ月後に発表会だ。

日本の恥にならないようバッチリ、楽しくみんなで歌って、インドとの架け橋にならないとな。



いやー………………ホント、何から始めればいいんだろ……………

















今日は体調が悪いんだからゆっくりしてなさいとママが言い、ノーオイリーノースパイシーのご飯を作ってくれた。


美味しいご飯を食べ、さっき病院でもらった薬を飲んだら、外のベンチに座ってずっとユーチューブで翼をくださいのビデオを見ていた。



無限にある、ありとあらゆるバージョンの翼をください。

それらをいくつも聞きながらアレンジのアイデアを探していく。





仕事の早いカデルが、ローマ字の歌詞をダウンロードして、そこにタミル語の翻訳をつけた歌詞カードを作ってくれた。

英語の訳もプリントしてくれているので、意味もちゃんと理解してもらえる。


歌は詩の意味を理解することが何より大事なことだ。










ゴータム。








お気に入りの生徒。

お腹が気持ちよくて好き。

いい顔するなぁ( ^ω^ )














この2人の女の子はエリートが多いカデルの学校の中でも群を抜く天才。

先生すらたじろぐような難解な数式を勉強してる。

























甘いチャイを飲みながらギターを弾いて曲の練習をしていると、どんどんみんなが集まってくる。



生徒たち、先生、スタッフ。


みんなが俺に好意をいただいてくれていることがとても嬉しい。

気まずい空気になったりしたらとても1ヶ月も滞在できないもん。






ゲストを最大限おもてなしするのがタミルの文化なんだよと言うカデル。

確かに、目があってこちらがニコッと笑うと、彼らもまた95パーセントの確率でニコッと返してくれる。



怪訝な目で睨んできたりしない。



タミルは本当に愛に溢れた、素敵なところだ。













ゆうべからの薬のおかげで今日はほとんどトイレに行かないで済むようになっていた。

体力も少しは戻ってきてるようだった。


今日はみんな俺のことを気づかって大好きなバレーボールをやらなかったけど、明日にはなんとかやれると思う。



















太陽が沈み、荒野に夜が訪れる。


虫の鳴き声がして、夜空にオリオンが光る。




ここから1ヶ月のインド田舎暮らしだ。

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