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クスコ、ローカル巡り

2月25日 火曜日
【ペルー】 クスコ






ストライキ1日目。


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ふて寝。

何も出来ない。


公共交通機関が全てストップしてるらしい。

それに伴ってたくさんのお店も閉まり、完全にクスコという牢獄に軟禁だ。



信じらんねぇ。
でも時間は刻々と過ぎて行く。

ケータ君やナオちゃんたちは数日違いでクスコを出たみたいで会えずじまい。

そしてこの前会ったてっちゃんとたいさんがウユニで個人的に車をチャーターして待ってるねと言ってくれていたのに、もはやそれにも間に合わない。


そして今更になって気づいたんだけど、今月は2月。

28日しかねぇ(´Д` )




つーことはストライキ明けの27日からマチュピチュに行ったとして、クスコに帰ってくるのは3月1日。

たったの8日でボリビアに移動、ウユニ塩湖に行き、チリに抜けサンチアゴまで下らないといけない。

かなりの距離なので移動だけでも3日はかかる。

さらにウユニ塩湖は車をチャーターしないといけないので5人ほどのメンバー集めをしないといけない。



無理だあああああああ!!!!!!(´Д` )

絶望的すぎる(´Д` )!!!!!





このスーパー強行日程の中、さらにそれぞれの移動費も路上で稼いでいかないといけない。

マジで笑えなくなってきた。



もう女子大生と王様ゲームとかどうでもいい!!!

いや、やっぱりそれは捨てがたい!!

忙しすぎる!!!


焦りが体中からほとばしってくるんだけど、この2日間何も出来ない。

せめて王様ゲームをこの間に………


いや、歌いに行こう。
少しでも稼がないと。








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てなわけでふて寝から脱出して、いつもの安食堂で3ソルのご飯。120円くらい。

同じ宿のネネちゃんとシュウ君は毎晩ヒッピーたちと夜中まで遊びまわっているけど、日中は早くから観光に出かけている。
本当旅を満喫してるなぁ。








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ご飯を食べ終わって、いつものサンタクララ通りで路上開始。

ストライキの影響で確かに道路にはバスが走っておらずガランとしている。

静かな通りに歌を響かせる。




「ハーイフミー、コモエスター。」


すでにヒッピー仲間がたくさん出来ており、みんな声をかけてくれる。

ゆうべは調子良かったんだけど、やっぱり路上で声を張るのはまだきついみたいだ。
マシにはなってきているがかすれている。


日本人大学生の姿は相変わらず半端なく多いが立ち止まってくれる人はほとんどいない。

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そんな中、ケンジさんという俺より年上なくらいの方が声をかけてくださった。

世界中、様々な国を旅しているベテランさんなんだけどいたって飾らない格好で芯の強そうな笑顔がとても心地いい。

これからの南米南下の詳しい情報を教えてくださった。

やっぱり大人の話し方はリズムや流れの読み方が上手で会話していてとても楽しい。

ケンジさん、ありがとうございました!!









それから今度はこの町に住んでるブルースがやってきた。

これまでも歌ってるとこによく来てくれたブルースは、5年くらい前に日本人の彼女がいた男前。

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英語ペラペラ、日本語少し、さらにドイツ語の勉強をしてて夜は観光客向けのクラブで働いている。


ヨーロッパで何度もお世話になった宗教のクリシュナが好きな彼。
何度か遊ぼうぜって誘われていたんだけど、時間がなくて断っていたんだよな。

いつもウチに泊まればいいよと誘ってくれていたけど、Wi-Fi、ホットシャワーで8ソルならそっちのほうがいいねと言ってくれた。
ブルースの家にはどっちもない。







「フミ、どっか遊びに行こうぜ。今からクスコの特別なジュース飲みに行くんだけど行かないか?」


んー………本当は稼がないといけないところなんだけどなぁ…………

でも喉をちゃんと休ませたいのもあるからなぁ………


よし、今日はこの辺にしてブルースとクスコ散歩にするか。

今日のあがりは1時間半で46ソル。17ドルてとこ。








てなわけでギターを宿に置きに行き、それから2人で歩き回った。

ブルースが好きだというジュースを飲みにローカルエリアのごちゃごちゃした通りへ。

1人じゃなかなか行かないような場所で、いつもなら人通りもすごいんだろうけど、今日はストライキ。
多くのお店が閉まっていて、ジュース屋さんもシャッターが降りていた。


「あー、なんてこった。フミに飲んでもらいたかったんだけどなぁ。よし、違うのにしよう。フミはお酒は好き?」


そう言うブルースが連れてってくれたのは、たくさんの豆や小魚、香辛料などが袋詰めにされた量り売りのお店。

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こんなところでお酒なんか買うのか?と思ったら、なにやら奥のタンクからペットボトルに液体を注いでいるおじさん。

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「フミ、これはカニャーソって言ってペルーの大衆のお酒だよ。すごく安くてみんなこれを飲むんだ。まぁお金持ちは飲まないけどね。」


1リットルで6ソル。200円ちょい。
味はラムみたいでテキーラほどは強くない。
30%くらいかな。

悪くない。

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カニャーソを飲みながら歩いていると、ブルースが立ち止まった。


「ちょっと食べていかない?ここのスープ好きなんだ。」


え?スープ?

いいけど、どこのお店?
そんな食堂とかないけど。



「ここだよ、ここ。」


そしてブルースは路上でポリバケツみたいな中にひしゃくを突っ込んでるインディアンのおばさんの横に座った。

暗い路地の歩道で数人の地元の人がスープを飲んでいる。

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インディアンのおばさんが大股を開いてポリバケツの中に木のひしゃくをぶち込んでぐるぐる底をかき回して、器にジャバっとスープをついで差し出した。




こ、こ、これですか………


もはや屋台でもない………


路上に座ってるだけ。



俺って結構潔癖なとこあるんですよね…………



どろっとした液体にレモンを絞り入れるブルース。
スープには鳥肉と麺が入っている南米ではどこでも食べられるもの。


「ブ、ブルース、この器とかどうやって洗ってるのかな……?水とかないみたいだけど。」


「ズルズルズル………ん?さぁ、スープで洗ってるんじゃない?ズルズルズル。はい。」

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そう言って差し出してくるブルース。

スープをスープで洗うて(´Д` )



そんな衛生観念なんて微塵もないスープをなんとか頑張って口に入れる。

まずくはない。ていうかなかなか美味しい。

でもやっぱり抵抗あるよ………




地元のおばちゃんたちに色々絡まれながらもなんとか食べ切った。
俺頑張った。



「フミ、このおばさんケチュアなんだって。」


「へー、そうなんだ。えーっと、ユカカンタモナニ。」


リーナのお父さんに教えてもらったケチュア語を言うと、ニコニコして空の器に2杯目をジャバってついでくるおばちゃん。



お、おかわりじゃねぇ!!!(´Д` )


というわけでかなりお腹いっぱいになれます。
値段はなんと1.5ソルです。50円。



市場の前の広場ではなんかのお祭りの練習をしてた。

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インティライミだよ、とブルースが教えてくれた。
ナオトインティライミのあれ?


なにやらインティライミとはクスコのお祭りの名前らしく、リオのカーニバル、ボリビアのなんとか、に並んで南米3大祭りのひとつなんだそう。

ちなみにボリビアのなんとか祭りは現在開催中らしい。

の割りには行ったっていう人ほとんど聞かないけどな。
俺は時間ないから行けないな。







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それから2人でスーパーマーケットでお買い物。
パスタや穀物の炭水化物を買っているブルース。


「いつも市場で買ってるんだけどね。今日はストライキで休みだよ。市場ならこれの半額で買えるんだけどなぁ。」



たくさんの食料を買いこんだブルースと今度は彼の家へ。

クスコは周りを山で囲まれており、その斜面にもたくさんの家がひしめいているんだけど、ブルースの家はそんな坂の上にある。


タクシーに乗って中心部から結構離れたところまで行き、そこから坂を登って行く。

細い生活路地や階段が淡く外灯に照らされてとてもノスタルジックだ。

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そんな階段の途中のドアを入る。

ひとつのドアの中にいくつもの部屋が入っているという、ここらでは一般的なアパート。

ボロいドアを開けると、小さなワンルームの部屋があった。



「へー、いい感じやん。これで月いくらなの?」


「100ドルだよ。」



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ペルーの月給がいくらかは知らないけど、5万円くらいのもんだと思う。
そう考えるとシャワーなしでこの値段は安くない。

それでもドイツ語の教室に通っているブルースはキチンと仕事をして、若者にしてはちゃんとお金を稼いでる方じゃないかな。
そうしてやり繰りしながら勉強し、いつかドイツに住みたいんだという彼は志の高い男だ。


そんなブルースがご飯を作ってくれた。


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今はこんな質素なご飯だけど、きっといつかいい仕事を手に入れてベルリンでカッコイイ生活ができるよ。









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2人で壊れたギターを弾きながら遊んでいたら、突然ブルースが慌てて立ち上がった。


「やっべぇ!!もう仕事の時間だ!!フミ行こう!!!」


「は?マジで?!」



そう言って玄関を飛び出るブルース。
俺も急いで後をついていく。

坂の上の迷路みたいな小道を走る2つの影。

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「フミ!!急いで!!」


「もうダメだ!!ブルース先に行って!!俺ぼちぼち帰るよ!!」


「で、でも帰り道わからないだろ!?」


「なんとかなるよ!!向こうに行けばいいんやろ?」


「あ、ああ、じゃあ俺先に行くから!!チャオ!!」



そう言って小道の向こうに走って消えていったブルース。

はぁ、こんな空気の薄いとこで走りたくないよ。





それにゆっくり帰りたかったのは、この坂の上の町並みがとても綺麗だったから。

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古めかしい建物が並び、暖色の外灯がデコボコの石畳みを照らしている。

無数に張り巡らされた路地があみだのように入り組んでおり、本当に迷路に迷い込んだような気になる。


こうなると探検心がうずく。
適当に角を曲がりながらわざと迷子になってみる。

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しばらくすると、そんな迷路の中にカフェやバーが散らばりはじめる。

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しかしどこも景観を壊さないように外装は古い建物のままで、中だけオシャレな雰囲気になっている。

小道の路上にはヒッピーたちがマクラメのアクセサリーを並べている。



どうやら観光客エリアに入ったみたい。

でもこの辺りはとても静かでアーティスティックな雰囲気が漂っている。

クスコって色んな顔があるんだな。












そんな個性的なお店がセンスよく散らばるアートなエリアを抜けて行くと、大きな石で組まれた石垣の小道になった。

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へー、綺麗だなぁとぼちぼち歩いていると、こんなもの発見。


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も、もしやこれがネネちゃんが言ってた12角の石ではないのか!?


よし、もうクスコマスター。







その石垣の小道を抜けると、完全に観光客向けのレストランがずらりと並ぶ通りに出て、貧乏人には一切を声をかけてくれない客引きさんたちの前をテクテク歩き、少しするとメインスクエアの一角に出てきた。

なるほどここに繋がってるのか。



ひらけたスクエアにはたくさんの観光客たちが楽しそうに歩いており、夜景がきらめいていた。







クスコってすごい。
観光地として完成はしているが、こんなにローカルの暮らしとディープに混在している町はなかなかない。

中米のバッグパッカーの聖地はグアテマラのアンティグアだったけど、南米のバッグパッカーの聖地はここクスコだ。

どこまでも沈める魅力がある。


カニャーソをあおりながら、そんな美しい町の中を1人歩いた。


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