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世界のどこかで会いましたよねはイカれてる

10月20日 日曜日
【メキシコ】 メキシコシティー






僕は31年前に宮崎県の延岡で生まれました。

親の仕事の都合で県内を何度も引越しし、幼稚園から小学校の低学年のころまで延岡の岡富というところにいました。


お父さんお母さんが日向市の美々津に家を建ててから引越し、それからずっと美々津で育ちました。


美々津は神武天皇が高千穂峰から降りてこられ、大和に向けて出航をされたお船出の港として知られ、今も古き良き港町の風情を残した由緒ある町です。

今では過疎により見る影もありませんが、かつては近江商人との交易も盛んで、遊郭などもあり、お父さんが子供の頃には映画館まであったそうです。


金丸家は鎌倉時代にまで家系を遡ることができるようで、子供のころに爺ちゃんにその家系図を見せてもらったこともあります。
日下部という性を名乗っていたお姫様御付きの侍の家だったそうです。

曾爺ちゃんの代には金丸病院をこの美々津でやっており、親族には社会的な地位のある方が多いです。


僕のいとこ世代もみな堅実な人生を送っており、それぞれに立派に社会に貢献しております。


その中にあって僕だけがこんな生き方をしているので、金丸家始まって以来のロクデナシというレッテルが貼られています。


なので僕はいとこの大輔をそそのかして、ばちあたりもんというバンドを組んだのですが、叔父さんからは犬以下みたいに思われています。



世界一周に出る前に、CDを作ろうぜ!!と大輔と一緒に、今は誰も住んでいない爺ちゃんの家でレコーディングをしていたんですが、なんせ古い家なので音とか漏れまくりなんですね。


猫がアクビしてるような美々津ののどかな港町に爆音を響かせて、

「弥次さん喜多さん躁鬱病おおおおお!!!!!」

とか叫んでいました。

爺ちゃんは美々津の町並み保存に尽力した保存会の会長として、町の人々の尊敬を集めていた人だったんですが、その爺ちゃんの家から、


「このばちあたりもんがあああああああああああああ!!!!!!ひょおおおおお!!!!!」


って絶叫する声が聞こえていたので、人々は完全に金丸家は没落したと思っているはずです。


でも僕は常に金丸家の人間であることを自覚して、誇りを持って生きているつもりです。

お父さんお母さん、お爺ちゃんお婆ちゃん、僕は金丸家の人間として立派にやっています。













photo:02





没落(´Д` )






まぁそんな美々津で育った僕ですが、高校を卒業してからは宮崎市内に住みました。




何もないと地元の人々は言いますが、観光資源も豊富です。

ニニギノミコトが天孫降臨した高千穂峰、天照大御神がお隠れになった天の岩戸、神秘的な空気に満ちた高千穂峡。

南に下れば、日南海岸、鵜戸神宮、都井岬など、美しい水平線にハイビスカスが色を添え、南国宮崎の伸びやかで温暖な気候に素晴らしい開放感を味わえます。





宮崎といえば鳥料理です。

今や全国区の宮崎地鶏の炭火焼き、チキン南蛮をはじめ、新鮮だからこそ食べられる鳥の刺身は本当に絶品です。

海鮮も豊富で、緑黄色野菜も素晴らしい味わいで、これらの料理を芋焼酎でいただくたびに、宮崎で生まれたことを本当に嬉しく思います。



ナイトライフも充実しており、宮崎市の真ん中にある西橘通り、通称ニシタチ、そして中央通りには無数の居酒屋、ラウンジ、バー、スナックがひしめき、いつもたくさんの人で賑わっています。







僕はいつも宮崎に友達を招待したいと思っています。
この素晴らしい街をみんなに味わってもらったら必ず大好きになってもらえると思うからです。

交通の便はお世辞にもいいとは言えず、隣接する鹿児島や熊本、大分からのアクセスは深い山越えとなりますので、来にくいということは否めません。


でもだからこそ、この孤立したような宮崎だからこそ、ゆっくりと羽をのばして開放感に浸ることが出来ると思っています。


僕は別に旅をして良い場所があれば、どこに住んでもいいかなと思っています。
でも今のところ宮崎を超えるところには出会っていません。


それくらい宮崎を愛しています。


なので同郷の人に会うととても嬉しくなるものです。












photo:01




メキシコシティーに宮崎県人がやってきました。


日南ボーイのケータ君です。

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そうです、昨日のもう1人のルチャリブレは、ランキングの世界のどこかで会いましたよね?のケータ君です。


「あー………頭痛いっちゃー………飲みすぎたー………」


ゆうべ朝方の4時くらいに帰ってきて、寝静まった部屋にお互い入ったんですけど、泥酔して寝ぼけていたケータ君はベッドに倒れて、キターーーーーー!!!!!と叫んでそのまま眠りについたらしいです。
テカテの缶ビール持ったまま。

なんだなんだ!!って部屋のみんな飛び起きたらしいです。



宿初日に鮮烈なデビューです。

やっぱり宮崎人はバカです。










で、僕もこんな平然と書いていますが、歯磨きしながらゲロ吐きました。

死にそうになりながら財布の中身を見たらお金がほとんどなくなっていてさらに死にそうになりました。






……全然貯まってねぇ…………


遊びすぎ…………







「金丸さん………気持ち悪いとです………」


「そうだね…………うどんでも食べ行こうか………」


「え?きっちょううどんがあると………?メキシコシティー………」


「うん………ないよ………」



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というわけで、2人でメトロバスに乗ってフラフラしながら昨日行った日本食品スーパーにやってきた。

食べるのはもちろん、昨日と同じかき揚げうどん。

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「うお………これマジで美味いじゃないですか……」


「美味いよねこれ。まぁ天領うどんにはかなわないけどね………」



うどんもスーパーの看板も、なんでもかんでも写真に撮るケータ君。
これはもうブログをやってるもののサガなんだろうな。
まぁ、一瞬一瞬を忘れないためにとても大事なことだよな。

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そんなブログ仲間のケータ君なので、色んな世界一周の旅人話を聞かせてもらった。


「世界一周ってだいたい決まったルートがあるとですよ。だからみんな集合したり再会したりするっちゃね。」


ほうほう。そんなもんなのか。


だいたいみんな1年くらいの期間で世界一周するらしいんだけど、まず仕事や大学の区切りがいいのか、3月くらいに出発するらしい。


それからアジアを3ヶ月くらいかけて周り、タイの水かけ祭りで最初の集合。

トルコなんかに寄りながら西に向かい、8月にスペインのトマト祭りで集合。


その後、ヨーロッパや中東を回って南米に飛べば、ちょうど1~2月の雨季なのでウユニ塩湖の鏡張り。


そこからドバッと中米を上がりアメリカ入り。

グランドキャニオンを見て、ラスベガスで余ったお金でカジノをして、ロサンゼルスからの格安航空券で日本帰国でちょうど1年ってとこらしい。

これが世界一周のモデルコースらしい。


いまや世界一周なんて北海道一周くらい簡単なものになってるんだなぁ。


インターネットとクレジットカードさえあれば、高校生でも世界一周できるな。










そんな話をしながらご飯を食べ、スーパーの中もウロチョロ。

懐かしい日本の食材がたくさんあってウキウキしてくるけど、まぁ高すぎて買えるわけない。



そんな中に黄金のタレを発見した。

値段は100ペソくらい。800円。


海外には焼肉のタレというものがない。
いや、あるんだけどあんまり美味しくない。
黄金のタレを見た瞬間、焼肉欲が爆発。

近いうちにBBQしてやるぞ。











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この日はそれからケータ君の新しいカメラを買うべくダウンタウンの電気街に向かった。

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彼のブログを読んでもらったら分かるけど、メキシコ南下の道中で車上荒らしに遭って、電子機器関係を全て失ったケータ君。

被害総額は40万円ほど。

でもテントや寝袋など、旅に最低限必要なものは残っていたので、そのまま旅を続行しているツワモノだ。


パソコンやその他のものはまぁ必要ないとしても、カメラだけは欲しいということで電気街にやってきたわけだ。

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スマホ売りすぎ。値段はだいたい3万円てとこかな。




まぁ結局こんなところで買うのは怪しすぎるということで、何も買わずに宿に戻った。









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宿の近くの革命公園では、教職員たちのデモをやっている。

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夕方くらいにようやく体調が戻ってきたので、キッチンでみんなで談話。
ようやく少しは宿のメンバーに溶け込めたかなぁと思う。

でも短期組と長期組の壁はいまだ厚い。


長期組の人たちは髪が長くて髭がはえてて、破れた服を着ていて、旅慣れしてるでござるみたいなオーラを放っており、やはり周りを寄せ付けないようなところがある。

俺もちょっと前までこんな格好してたのかと思うと、反面教師の大事さがよく分かった。


これをしてるからこんな格好、みたいなお定まりのことが大嫌い。
なるべくそうはなりたくないもんだ。









仲のいいナオヤ君とケータ君と3人で、お昼にスーパーで買ってきたうどんとソバを茹でる。

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ナオヤ君は仕事でレストランで働いているので料理が上手だ。


「お、うどんとソバですか!めっちゃ高級品ですね。お金持ってますねー。」



長期組の人たちがジロジロ見てくる。
うどんの乾麺なんて別にたいした値段ではない。
そんなに節約してまでなにがしたいんだろう。


「やっぱりあれですか?ちょっとおこぼれにあずかったり出来るんですか?」


ニヤニヤしながらそんなこと言ってくるので、仕方なく多めに茹でて彼らの分を作ってあげた。


「えー!いいんですかー、ご馳走様ですー!」


「イェーイ、やったー。」






………なんだかなぁ。
同じ日本人同士でみっともないとか思わんのかな。


まぁいいや。明日からちゃんと節約して毎日歌うぞ。

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