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アメリカ縦断、バスキング旅スタート

7月8日 月曜日
【アメリカ】 ニューヨーク ~ ボストン






「おはよー………」

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寝起きでビールを飲む人。寝ぐせがひどい。



「あ………ううう………カンパイ………」

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寝起き5秒でビールを渡される人。

今日も僕らは元気です。








「よし、このまま一緒にアメリカバスキング旅といっちゃおうか!!ルート66をヒッチハイクしてドライブインとかで稼ぎながら旅するんだよ。最高やん!!」


「えー、やだよー。なんでマイアミから上がってきたのにまた南下しなきゃいけないんだよー。」


「大丈夫!!だってテネシーとミシシッピだよ!!音楽やってるなら行かなきゃね!!それで毎晩、荒野の中で星空を見上げながらポロポロ楽器鳴らすんだよ。焚き火を囲んで。最高やん!!いやー!!楽しみ!!」


「怖いよー、この人が言ってること怖いよー。」


「あああ………日本帰りたいよー。でもチケット代がないから帰れないよー。」








カッピーとユージン君、捕獲成功。

アメリカ縦断バスキング旅、決定。


シンガーソングライター
ギター弾き
サックスマン



の3人による路上ライブホーボー。

ゴールはメキシコのコスメル。


エジプトのダハブに並ぶ人気リゾート地で、高確率で旅人同士のカップルが生まれるという夢のような場所。



「チクショー、こうなったら早いとこコスメルに行って恋してやる!!」


「そうだそうだ!!コスメルに行って女子大生のバッグパッカーといちゃいちゃしてやる!!」


「よーし、じゃあその前にアメリカ縦断頑張ろうね!!さー、稼ぐぞー。」


「怖いよー。この人と一緒に旅するの怖いよー。」




というわけで、バスキング旅で世界中を回ってきたベテラン、カッピーと凄腕ギタリストのユージン君という、アメリカ南下の最強メンバーと縦断が決定。


うわー!!このイカしたミュージシャンたちと旅したら、どんな出会いが待ってるのか楽しみすぎる!!










というわけで、これでニューヨークとはおさらば。

コインランドリーで洗濯し、中華街でご飯を食べ、チャイナバスの乗り場へ。

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北米人ってホント、コーヒー持ち歩くよね。

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電車の中に男性ストリップの広告。

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さぁー!!アメリカ縦断だぞおおおお!!!!!

憧れの街が無数にある!!

気合い入れて行くぞーーー!!!


バスに乗って2時間、アメリカ縦断最初の街であるボストンにやってきました。




あ、あれ?!

なんでボストン!?

南下しなきゃいけないのに、なんでまたカナダに近づいてるのおおぉぉぉぉぉおおお!!!!!!?

わからねえええええええ!!!(´Д` )

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バスターミナルに到着すると、ボストンに来た理由である、あのテンションがおかしい人がお出迎えしてくれた。


「いやー!!よく来たね!!とりあえず宿に行こう!!もう部屋は取ってあるからね!!はい、これ鍵!!それからチャイナタウンにいいお店があるからそこで晩ご飯を食べよう!!ドライブして街の見所全部見せてあげるから心配しないで!!さ!荷物積んで!!」

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て、テンション高すぎ(´Д` )


そう、ボストンはテンション高すぎ、てっちゃんの住む街。


車を持っているてっちゃん。


車じゃないと行きにくい田舎を、1週間かけて稼いで回ろうということになったのだ。





「いやー!!最高だね!!はい!!ここがボストンのメインストリートになりますー。で、ここがこの前ノーベル賞をとった日本人の方の研究所ですねー。向こうに見えるのがなになにビルで、あそこにあるのが全米イチ古いと言われているレストランで、ケネディもよく使っていたというほにゃららほにゃらら…………」




この男、知識量ハンパじゃねえ(´Д` )

歩くウィキペディア。














ホテル到着。


「もうチェックインも済んでるからね!!これは気にしないで!!来てくれたんだからこれはプレゼント!!」


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ちょ、なんだよこれ………

こんないいホテル、日本でもあんまり泊まったことねぇから………


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てっちゃん、稼いでご飯ご馳走するからね…………


















カッピーの知り合いの女の子がボストン住んでるということで、めちゃくちゃウキウキしながらその方と合流したんだけど、人妻だったので悲しみとショックを隠しながら笑顔でご飯を食べにいきました。




タエちゃんとホマレちゃん。

可愛い女の子。




てっちゃんオススメの中華料理店、台湾カフェにやってきた。

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さすがは歩くウィキペディア。

ここマジで激ウマ。

久しぶりにレベルの高い外食にテンションが上がる。

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しばらくしてから、タエちゃんの旦那さんがやってきた。

日本人のご両親を持つ旦那さんだけど、生まれはアメリカ。

血は完全な日本人なんだけど、育った環境は100パーセントアメリカだ。

そのせいか、やはり生粋の日本人にはないアメリカ的なセンスが、服装や振る舞いに見える。




一方奥さんのタエちゃんは韓国人と日本人のハーフ。



そして2人とも日本語ペラペラ。

2人が結婚したのはここアメリカ。


もう、よくわからないな。

日本は島国。
そして日本人は保守的だ。

新しいことにとても慎重で、ほとんどチャレンジをしない。

今のこのグローバル社会においても、日本で国際結婚なんてとんでもない大事件となる。

血が混ざることを極端に怖がる。



それがこのアメリカではどうだ。

スペイン人の母親とオランダ人の父親の間に生まれた子がアフリカの黒人と結婚して、その子供が中国人と結婚して、そこの子供がドイツ人とアメリカ人のハーフと結婚して…………


なんていう構図なんてザラだ。

7、8ヶ国の血が混ざってるなんて人もいる。


ここまでくると、彼らのナショナリティはどこにあるんだろう。

寄り添える人種という枠はどこにあるんだろう。

その根のない大樹こそがアメリカなのかな。





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この旦那さん、なんとなんと、お仕事が検事さんだったから驚き。

弁護士と戦い、陪審員に訴えかけ、悪者をバッタバッタと裁く、あの検事さんだ。



アメリカは裁判社会。
アンバランスチェイサーという言葉がある。

弁護士ってやつは、救急車の後ろにいつもへばりついてて、事故や事件現場に1番にやってきて、訴えましょう!!と仕事を取る、とそんなふうに言われているほど、裁判というのもが日常的に行われている。



そんなアメリカの裁判映画。

もう、嫌ってくらい観てきている。

なのでワクワクしながらこの質問をしてみた。


「検事さんの1番好きな裁判映画ってありますか?」


「んー、いろいろありますけど、僕は羅生門が好きですね。誰もかれも全く違う話をする。あの映画こそが法廷です。」




おおお、すごい回答きた。

黒澤明きた。


全員がまったく違う話をし、なにが真実なのか頭が混乱してくる、
それが羅生門。

あの摩訶不思議な人間の闇をいつも見ているのか………


と考えると、もはや冤罪なんていう概念は法廷には存在しないんじゃないかな。


証拠があり、証言があり、裁判官が審議を下す。

それこそがすべてなんだよな。



「逆恨みも別にないですねー。まぁ気楽にやってますよ、大変な仕事ですけどね。」


「いやー、正義感の塊のような人なんでしょうねー。すごいなー。」


「いや、俺たちの正義感だってなかなかのものだよ。」


「そうだよそうだよ。困ってる人とかほっとけないしね。」


「あれ?このお会計のお釣り間違ってない?」


「もらっちゃえもらっちゃえ!!」





正義感(´Д` )



いやー、面白いお話を聞かせていただけたな。
タエちゃん、旦那さん、ホマレちゃん、ありがとう!!















お友達とはここで別れて、俺たちはてっちゃんの運転&ガイドでボストンの街をドライブ。

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「はいー、ここがハーバード大学になりますねー。ここから先は両側どこまでもずーっと大学の敷地ですねー。ちなみにハーバードの寄付金は小さな国の国家予算くらいありますー。その隣にあるのがマサチューセッツ工科大ですねー。バークリー音大や様々な大学がボストンには100校あり、毎年100万人の学生がこの街にやってきますー。」


学生の街、ボストン。
その規模もすごいけど、1番すごいのは、てっちゃんのガイド能力だけどね(^-^)/


「ハーバードに来てるのは、だいたい企業派遣とかだよね。会社が有望な社員をハーバードに入れさせる。でもそれは肩書きとか、ましてや学力向上のためなんかではなく、ハーバードで友達を作るためなんだよね。ハーバードやマサチューセッツ工科大の連中はだいたい将来、政治にしろ会社にしろ、上に立つエリートになる。そんな人たちとコネクションを作るために日本の会社は社員をハーバードに入学させるんだよねー。」




広大すぎる大学の敷地、都会だけれどニューヨークみたいに高すぎないビル群、イタリア人地区の繁華街ではレストランの前で流しのアコーディオン弾きが悲しげな音楽を奏でる。


路上に染み渡るゴッドファーザーのテーマ。



うん、いい街だな、ボストン。









「ちょっと前までここの頭上を高速が走ってたんだけど、1兆円かけて全て地下に移したんだよ。」


「1兆円かー。1兆円ってどうやったら稼げるんだろ。」


「1兆曲やったら稼げるよ。」


「あ、そうかー。1曲1円でいいんだもんね。簡単だなー。」




お気楽だなぁ…………







街のドライブのハイライトにてっちゃんがとっておきの場所に連れて行ってくれた。


「ボストンはここからの夜景が1番綺麗なんだよ。」



そう言って川沿いにある大きなホテルの中に入っていくてっちゃん。

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ちょ、こ、こんなとこ入っていいの!?

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そしてのこれ。


ドライマティーニを飲みながらテラスでボストンの夜景。

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てっちゃん、あんた一体何者なんだよ(´Д` )


もう数日一緒にいるけど、未だに謎は深まるばかりだ。

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国境を歌で越えるという奇跡のアメリカ入国から7日。


狙っていたわけでもないのにたまたま独立記念日で、その花火をマンハッタンの高層マンションから眺め、



パリで別れたはずのカッピーとなぜか再会し、



3人でアメリカバスキング旅をすることが決まり、



検事さんと食事をし、



今こうしてボストンの夜景をカクテル飲みながら見ている。




たった1週間でいろんなことがありすぎ。


思えば入国の時から、アメリカでの旅がただじゃすまないことが示されていたのかもしれない。



そしてこの次の日、その、「ただじゃすまない」ってやつがとんでもない形となって俺の前にやってきた。


ただでさえ振り幅の大きな毎日なのに、もはや振り切れてしまった。


この国じゃ何が起きても不思議じゃない。

ことの詳細は明日の日記で。


みなさん、今回の出来事は、

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期待してもらっていいです。

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