スポンサーリンク





凱旋門の真下に12時ね

4月24日 水曜日
【フランス】 パリ







「凱旋門の真下に12時ね。」







ミユキさんと待ち合わせ。

パリデートだ。








お互い電話を持っていないので、この約束がすべて。

全く知らないこの街でなんとなく凱旋門の真下ならすぐにわかりそうな気がした。






時間と場所をキチンと守らなければいけないし、少しでもすれ違いがあっただけで会えなくなってしまう。


携帯のなかった時代はいつもそうだったんだよな。

でもその頼りさなに、ミユキさんとの信頼関係を感じる。














photo:01




2日間離れていたけど、ちゃんと元気にしてたかな?
友達できたかな?


そんなことを考えながら、地下鉄の中でブルースを聞き、シャンゼリゼ通りの駅までやってきた。













階段を上がって地上に出ると………





photo:02









ドーン!と凱旋門が目に飛び込んだ。

うおー、すげえ。
これが凱旋門か………


巨大な目抜き通りの交差点。
そのど真ん中に堂々と立ちはだかる石の門。

photo:03






交通量の多い主要道路なので、凱旋門の周りを絶え間無く車が走り回っている。










パリでデート。

その待ち合わせ場所が凱旋門の真下。

なんてロマンチックなんだ、俺。あ、言っちゃった。

photo:04















車の間を走って道路を渡り凱旋門の足元に。

たくさんの観光客たちがワイワイと写真を撮っている。

photo:05






これ真下。

photo:06











さぁ感動の再会!!!
















………のはずなんだけど、どこを見てもどこにもいない。


おかしい。

すでに12時20分。

時間に遅れるような人じゃない。







待ち続ける…………







13時前になっても来ない。












そうか………あれかな。

この花の都パリで俺みたいな早漏のフナムシとデートなんてやっぱりやめにしたんだね。

パリまでの旅の辛かったことや楽しかったことをフレンチポップに語らいながらシャンゼリゼ通りを歩くなんて夢を見ていた俺はただの哀れで惨めなピエロというわけだね。よし、死のう。




死んでセーヌに身を投げようと思い、最後にマクドナルドにメールチェックに行ったらFacebookにミユキさんからメッセージが来てて、「朝起きたらメールして」と書いていた。




ほう?





今凱旋門の下だよ、と送る。




すぐに返事が来た。






「まだ寝てるのかと思ってずっと宿でメールを待ってたよー!!」


「すぐに行くから待てるなら待ってて。ゴメンね!!」








なんで謝るんだよ………

俺がチェックしなかったのがいけなかったのに。

ミユキさん、ずっとそうだったな。
いつも俺の意見、意思を優先してくれた。
フミくんの好きなようにやって、いつも任せっきりでゴメンね、って。


そのミユキさんの言葉に甘えて、ドンドン自分のやりたいようにやってきた。
俺の無計画のせいで大変な目に遭わせたこともたくさんあった。


でも楽しそうにしてくれたから、不安を俺に見せまいとしてくれたから、俺も自由にやれた。


少しでも気まずい空気を感じたら、遠慮してしまってお互いなんにもできなかっただろな。


いつも笑ってくれたから、いつも笑わせたいと思ってたな。



photo:07




「ごめーーんん!!待ったよね!?待ったよね?!私がややこしいこと言ったからこんなことに………」


14時に慌てふためいてやってきたミユキさん。
お腹空いたからご飯食べに行こう!!と歩き出した。














photo:08




綺麗なシャンゼリゼ通りを、俺もミユキさんもラフな旅ファッションで歩く。

photo:09





きらびやかな通りにはオシャレな人々のファッションショー。


この人なんて、めちゃくちゃオシャレだよね!!
色の使い方がマジ斬新!!












photo:10












はい、表通りから路地に入り、下町の商店街や、駅前を歩く。

photo:11






たまにショーウィンドウに立ち止まったり、
お店をのぞいたり、
フランス人に話しかけられて仲良くなって一緒に散歩したり。

photo:12








なんでもないただの街歩き。


好きな映画の話とか、実家のお弁当にはどんなオカズが入っていたかとか、そんななんでもない話をしながらあてもなく歩いた。


どこに着いてもいい。

目的地がないなら、迷子になることはない。

photo:13




photo:14




photo:15














「俺、ラーメン大好きなんだ。日本回ってるときもご当地ラーメンばっかり食べてたんだよ。」


僕のラーメン好きは、古くからの読者さんならご存知のはず。

日本のころのブログとか音楽のことよりラーメンのことばっかり書いてた気がする(^-^)/








「あー、いいねー。そろそろ私もラーメン食べたいかなー。」


「東京に住んでたならつけ麺は好きなんじゃない?」


「んー、あんまりつけ麺は食べなかったかなー。でも興味はあるよねー。」







photo:16




















あ、あれ?

め、目の錯覚かな。




えーっと、











photo:17















うわー、これ外国でいきなり日本食レストラン街に迷い込んで、なんか有名なラーメン屋さんとか見つけちゃうパターンのやつだ、だりー。まじだりー。



そうそう、前にブログに、ヒグマってラーメン屋さんが美味しいですよーってお勧めのコメントをいただいていたけど、こんなに無数にラーメン屋さんがあったらそう簡単には見つか






photo:18





ふぅ











ど、ど、ど、ど、動悸が!!


動悸が止まらない!!!


ハァハァハァ(´Д` )





ああああああ、いいのかな?


俺、ラーメン食べていいのかな?


日本に帰って一気に解き放つためにも、こんな外国でラーメンとか食べていいのかな?


ダメダメ!!ダメに決まってる!!


そうだよ!!九州男児がそんな中途半端なことしたらいけないよね。

楽しみにしてきたものは、完璧な形で、最大限に楽しむのが俺のやり方だか







photo:19








ま、まぁさ、外国のラーメンなんて外国人用にアレンジされてて、どうせそんなに美味しくないだろうし。


なんかチーズとか乗っかってそうだし。

そんなもんとてもじゃないけど食えたもんじゃないよ。


日本中のラーメンを食い歩いてきた俺の舌をなめたらいけ










photo:20












うめー。






実際そこまででもないですけど、ちゃんと日本の味です。

それが嬉しいです。





いらっしゃいませー、とか、お待たせいたしましたー、とか言われます。



常連ぽい日本人のオッさんとシェフがぺちゃくちゃ喋ったりしてます。

店員の女の子も話して笑ってます。

なんか得意げに。


もちろん日本語で。


パリで堂々と日本語喋ってる自分カッコいい、みたいな感じで喋ってるように見えます。

photo:21





その周りでパリ人が上手に箸を使ってラーメンやら焼きそばやら食べてます。


嬉しいね。
日本の食べ物が受け入れられているの。
しかもこんなベタベタの食堂メニューが。

photo:22






この純和風な雰囲気を楽しめるヒグマ。オススメ!!

値段はラーメンが7ユーロ!!850円!!

photo:23










しかし偶然見つけたこの通り。

マジですごい。

photo:24





日本語だらけ。
この辺りが日本人街になるのかな。


寿司屋、焼き鳥屋はもちろん、お好み焼き屋さん、たこ焼き屋さん、居酒屋。

讃岐うどん屋さんには行列までできている。

photo:25






値段はだいたい1食が8~10ユーロってとこか。
高いけど、外国でこんなの見たら行ってしまうなぁ。


ミユキさんと2人、大満足で歩いた。














photo:26




ルーブル美術館の中庭は傾く夕日が斜めに照らしていた。

たくさんの人々が芝生に寝転がり、ワインを飲みハムやなにかをつまんでいる。

赤い太陽に荘厳に焼けるルーブルの建物。

photo:27








photo:28





中庭を抜け、セーヌ川に出た。

真っ赤な太陽が、パリの水面に揺れている。

遠く、教会の塔のシルエットが夕日の中に燃えている。


橋の手すりに腰かけた。

photo:29








「すごーい……すごいすごい。綺麗すぎるよ、この夕日。今日の散歩も全部計算してるんじゃないの?何時にここで、何時にラーメン食べて、何時に夕日が沈むって。下準備してたみたいに完璧だよー。」



まったく全部偶然だから(^-^)/


俺たちの旅っていつも、大丈夫か?大丈夫か?って不安なことが多いけど、結局最後には最高のご褒美が待っているパターンだよね。


楽しい旅だったね。ミユキさん。
このパリでバイバイって寂しいなぁ。


セーヌ川を観光船がゆっくり渡って行く。

みんな夕焼けに向かって写真を撮っていた。

パリの街が真っ赤になった。

photo:30



















地下鉄で伊藤一家に戻る。


ミユキさんとは明日また伊藤さんのオープニングパーティーで会う。

明日はミユキさんだけじゃなく、これまで会った人々が全員ギャラリーに集合する日。


濃いメンバーが集まりそうだなー。






そして今夜のお客さんも、また今までのに輪をかけた濃い人たち。




舞台の美術監督さんをやっている大島さんと、音響効果の仕事をしているルイさん。

もちろんこれらは今手がけているプロジェクトで任されている仕事であって、普段はもっともっと幅広く活躍されているアーティストさんたちだ。




まぁ、2人とも個性の塊というか生命力の塊というか、人間のパワーがほとばしるようなオーラをまとっている。


ワインを飲みながら、彼らアートの世界に生きる人たちのエネルギッシュなトークで真夜中まで大盛り上がり。





いやー、やっぱりパリは面白い人たちがたくさんいるわ。


外国で、己の中から生まれる表現の力のみで戦う人々のバイタリティってやつは、同じ人間とは思えないほどにエグいよ。



そんな彼らの活発な論舌の中にいると、俺も一端の文化人になったような気になってくるよ。


ま、酔っ払っててあんまり覚えてないけどね!!

photo:31








スポンサーリンク



ブログのランキングというやつをやっています。
よかったらクリックして下さい。
クリックが投票の代わりになります。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 田舎暮らしへ
にほんブログ村



世界中のホテルが予約できるサイトです。
家族旅行もバッグパッカーも、ここから予約してくれたら僕にアレがアレなのでよろしくお願いします! ↓↓