3月3日 日曜日
【エジプト】 ダハブ
そろそろ今日くらいから元の生活に戻って路上を始めようと思っていたんだけど、ゆうべ歌ってみてまだ喉がボロボロだったので、今日まで様子を見ることに。
体はもう問題なくなったので、今まずやらなければいけないことは、
サンレストランのお手伝い。
寝かせてもらい、朝ごはんを食べさせてくれ、薬もくれたママ。
何も出来ないのが本当に申し訳なかった。
綺麗に床をはき、食器を洗い、食材などの買い出しをした。
空は今日も雲ひとつなく晴れ渡っている。
ママがさっきから、ちあきなおみを流している。
太陽が降り注ぐ屋上のレストランに、ちあきなおみの低い声が合う。
そこから~私が~ 見えますか~
しみじみしながら、タバコをふかす。
お祈りの時間にメッカに向かって首を垂れるレイヤ。
そうだよな。海の向こうはサウジアラビアなんだよな。
筋トレを終えたショウゴ君がやってきた。
屋上メンバーがいなくなり、すっかり静かになったサンレストラン。
新しい屋上メンバーを作らないといかんね、といっても俺は宿の人たちとはほぼ関わっていない。
あくまでサンレストランの居候。
下にどんなメンバーがいるのかも全然知らない。
誰かが抜ければ、また新しい誰かがやってくる。
「茨城の治安、エジプトと同じくらいヤバイですからね、中2のころはカツアゲばっかりされてましたよ。だから護身用にいつもメリケンサックを持ち歩いてましたもん。使ったことないけど。」
何もしなかった1日。