2月12日 火曜日
【イスラエル】 エルサレム
どうもどうも。死んでないよ!!
昨日街の中でものすごい爆発音したけど。
こええ(´Д` )
かなり面白い出会いがありまして、今も楽しく過ごしています。
溜まってる日記の更新、いってみよう!!!
ここ寝床完璧。
人こないし静かだし、ちょっと野良犬に吠えられたけど、エルサレムの野宿はここで決まりだね。
オールドシティーの東外壁、外側の林。
オススメ!!
さて!!
寝起きでそのまんまオールドシティーへ突入!!
朝のオールドシティー内はまだとても静か。
お店もほとんど開いてなく、人の姿もまばら。
それがまた雰囲気がある。
わずか5シュケルのファラフェル屋さんを見つけてそこで朝昼ご飯。
100円!!
今日の一発目はイエスが十字架をかつがされて歩いた道。
昨日も少し歩いたけど、今日は端から端からまで歩いてみた。
そんなに長い距離ではない。
しかし坂が多く、荷物を持って歩くと相当きついです。
さらに道が狭いので、白人クリスチャンたちの観光ツアーの団体と鉢合わせたらもう大混雑で歩けなくなる。
ていうかすごいよね。
イエスが十字架かついで歩いた道だよ?
この地球上にちゃんとそれがあるんだからね。
おとぎ話じゃなく。
そこに住んでる人がいるんだもん。
そんな道の途中には、いくつもの聖なるポイントがある。
イエスが1回目に膝まづいた場所。
イエスが2度目に倒れこんだ場所。
ベロニカという女性が群衆の中から出てきてイエスの汗を拭った場所。
すべてのポイントに祠や教会が建てられており、クリスチャンたちが祈りを捧げている。
ガイドがいればもっと詳しくわかるんだろうけど、なんにも持ってないのでキチンとはわかりません。
でもこの神聖すぎる空気はめまいがするほど濃密に漂っているし、いまだに自分がそんな伝説といえるほどの聖地に立っていることが信じられない。
こんな場所がこの世の中にあるんだもん。
だから世界一周に出たんだ。
ひとしきり歩き回ってからユダヤ人クオーターに行ってみた。
迷宮のような路地や門が入り組む地域に、オシャレなファストフード屋さんが並んでおり、身なりの綺麗な学生たちがワイワイとたむろしている。
ほんとに蟻の巣のように小道が入り乱れているんだけど、それが平面ではなく、階段によって何層にもなっており、まさに迷宮。
そんな迷宮の中を、黒ずくめの超正統派の方達がコツコツと足音を鳴らして歩いてる。
映画の中に迷い込んだような錯覚。
小さな鉄の階段を上がっていくと、建物の屋上に出た。
排気ダクトがいくつもぽこぽこと出っ張っている。
ほとんどの建物がくっついているので、屋上も生活通路となっているようだ。
座り込んでボンヤリと家並みを眺めた。
アンテナがヒマワリのように空に向けられている。
静かな屋上を歩く黒ずくめの男性。
銃を抱えた兵隊さんが見回りをしている。
当たり前の生活の臭いを見つけられて、しばらくそこに座っていた。
屋上から降りて奥の方に進んでみると、ユダヤ人の祈りの場、シナゴークのある広場があった。
お、ここいいな。
たくさんの人々が暖かい日差しの中で憩っている中、ギターを鳴らした。
群がってくる子供たち。
頭にキッパを乗せた子。
五ぼう星のシンボルのネックレスをかけた子。
もみあげをヒラヒラと伸ばしている子。
みんな元気に話しかけてくれる。
女の子たちはオスマシして俺の周りに座ってお菓子をパリパリ食べている。
ユダヤ教にとって重要な教えのひとつが教育。
古代から彼らは無償の学校を作り、子供の教育に力を注いでいたという。
今もそう。ユダヤ人の教育レベルの高さは世界トップレベル。
結果、発達した頭脳を持って、世界の大企業や研究分野でユダヤ人は第一線の活躍をしている。
そんなエリートの子供たちに囲まれて歌った。
でもひねくれてはいない。
いくらエリートでも、今はまだどこにでもいる無邪気な子供だ。
そんなユダヤ人たちの中でイマジンを歌う。
想像しよう
天国も、国も、宗教も、争いもない世界を
歌っていて、あまりにも白々しい気持ちになった。
彼らは天国を心底信じているし、宗教が全ての基礎にある。
そして、2000年以上続く迫害と侵略の戦いで、ようやく彼らは自分たちの国を勝ちとったんだ。
争いは今も続いている。
彼らの中の平和と、俺たちの考える平和は別物だと思った。
命をかけ、祖国と民族のために死んでいった殉教者たちを思うと、こんな歌を歌っていいのかと思った。
平和、自由。
無責任な言葉だ。
誰に言える資格がある。
ユダヤ人の兄ちゃんと色々お喋りし、それから場所変え。
新市街のトラムストリートに行き、もう一度ギターを抱える。
あー、やっぱりアラブ人と違ってみんな上品だなぁ。
みんな距離をとってちゃんと歌を聞いてくれ、サッとお金を置いてウィンクして去っていく。
スマート。
しかしその分、濃厚なコミュニケーションは少ないかな。
超正統派の人と話がしてみたいんだけど、彼らはなかなか立ち止まってくれない。
我関せずといった雰囲気。
イスラエルを出るまでには必ず仲良くなってやるぞ。
今日のあがりは300シュケル。
いつものカフェへ行ってみると、テラスの席に見覚えのある服が座っていた。
「おーい、何やってんの?」
「あ、フミさんー。俺イスラエルあんまり好きじゃないかもしれないっすわー。」
そこにいたのは、あの茨城県民のショウゴ君。
なんだか元気がない雰囲気。
イスラエル最初の日に泊まったニューパームホテルの人たちがあまりにもぞんざいな態度だったらしく、さらに昨日泊まったイブラヒムお爺さんのところにいた日本人たちもみんな大学生とかで、話が合わなかったとのこと。
しかもイブラヒムお爺さんの家がある地区はアラブ人たちのコミュニティで、かなりのスラムの中を歩いていかないといけないらしく、地元の若者たちにちょっかいを出されまくるとのこと。
他の日本人は、チャイナー!!とか言って石を投げつけられもしたそうだ。
「俺、イスラエル駄目っすわー。
ヨルダンの宿はタケさんとかいてすごい楽しかったのになー。」
なんかあまりにも凹んでいるので、俺もどんな場所なのか見てみたくなった。
イブラヒムお爺さんの宿に泊まってみるか。
宿代は寄付金ということだけど、相場が50シュケル、10ユーロってなことらしい。
しかし決まった金額ではない。
自分が払いたい金額を払えばいいわけだ。
俺が北海道で作った、バスを改造した宿も寄付金でやっている。
お金をまったく入れない人もいるが、そこは気持ちの問題だ。
30シュケルくらい払えばいいだろう。
ショウゴ君と一緒にイブラヒムお爺さんの宿に向かった。
オールドシティーの横を過ぎたところから谷になっており、急な下り坂になり、すぐに急な上り坂が始まる。
この坂がきつい!!
かなりの急斜面をヒイヒイ言いながら登って行く。
ここからすでにアラブ人地区になっており、道路脇にゴミが目立ち始める。
マジでゴミだらけ。
アラブ人、もっと綺麗にしようよ………
そして、たむろしているガキどもが俺たちをジロジロと見てくる。
やっぱり、チャイナー!!アチョー!!とおちょくってきた。
さっきまでいた新市街の人々とここまで違うか。
アラブ人の人懐こさはマジで異常。
オールドシティーから30分くらいかな。
石は投げつけられなかったけど、すれ違うガキどもにほぼ100パーセントの確率でおちょくられながらスラムを歩いていくと、住宅地に入り、ショウゴ君は細い路地を曲がった。
ここ?
ただの家。
宿の看板もなにもない。
ここがイブラヒムお爺さんの宿か。
なんの情報も持たなかったら間違いなくたどりつけない。
ドアを開けると、そこには10人ほどの人たちがご飯を食べていた。
「ウェルカムー!!イート!!フードイート!!」
元気なお爺さんが叫びながら俺をテーブルに座らせた。
そしてわけもわからないうちに食事開始。
なんの説明もなし。
パスポートの確認もなし。
勝手にやって、といった感じ。
すげえな、ここ。
そこには3~4人の日本人がいた。
みんな大学生。
みんな素直でいい奴らだ。
よっしゃ、明日から次の街、海岸沿いのテルアビブだ。