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キプロス出させてくれー!!

1月28日 月曜日
【キプロス】 レメソル ~ ラルナカ








足が冷たくて目を覚ました。



なんだー……



ん………?





うお!!み、水しぶき!!!

いやぁ!!



公園の木々や芝生のためのスプリンクラーが水を撒き散らしていた。



いやあああああ!!!!

と思ったけど、動くのがめんどくさいので足を曲げて二度寝。
つ、強え……!!

photo:01








というわけで寝袋の足の部分がビショビショになったけど、朝の日差しで結構乾いたのでOK。













今日は月曜日!!

ヨッシャーー!!!!
待ちに待ったこの日!!やっとこの町から抜け出せるぞ!!!

チケットの代金支払うぞおお!!!!



とその前に、いつものカフェにお別れを言いに。

photo:02




大好きなネスカフェ、ミルク、砂糖2個入りともバイバイ。
いつも同じ時間に来ていたホームレス画家のおじちゃん、お元気で。

photo:03










さぁ勇んで旅行代理店へ。

180ユーロを耳揃えて叩きつける。



「はい、ありがとうねー。これお土産。」


お金が入り上機嫌な代理店のおじさん。
俺はアーティストなんだぜと自慢をされ、拾ってきた石にビーズで顔を作ってそれにライターを貼り付けたとても斬新なお土産をもらう。


い、いらねえ(´Д` )!!



奥さんはなまりのヒドイ英語を早口で喋るし、オッさんはいつも投げやりな言い方しかしないし、人の荷物を足で扱うし、お世辞にもいい会社とは言えなかったこの代理店だけど、まぁ無事チケットが買えたことで良しとするか。





「あ、あれ?………あー、ヨルダンもあれだね。航空券、往復取らないと入れないみたいだね。イスラエルと同じだな。270ユーロだね。」






















ここここここここここここ、ころころころ、ころ、殺すぞてめええええこらあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!


270ユーロなんて話がちがちがちがちがちが、違うじゃねええええええええかあああああああああああああ!!!!!!、!!!!


なんで今更そんなこと言うんだよ?



なんのためにためにために、こんな寂れ切った町に何日もたいたいたいたいたい滞在したとおもおもおもおもおもおも思っちぇらりれるれり!!!!!




「いやー、お金ないなら仕方ないね。僕らが出来るのはここまでだね。」





………もし俺にキラークィーンの能力があったなら、ここにある意味不明な顔のある石の置き物すべてを爆弾に変えるところだけど、そんな能力ないので運がよかったな!!!


もし俺にグレイトフルデッドの能力があったなら、直触りで老いぼれさせてやるところおおおおおおおおおおおお!!!!!!!











お金は返してもらいました。

もう無理。なんのためにこのしみったれた廃墟の町で必死こいて歌ってたのか。


代理店じゃらちあかない。

直接空港に行こう。



即バスに乗り込んで空港のある南東の町、ラルナカへ走る。
3ユーロ。

photo:04




photo:05






ラルナカの町からさらにミニバスに乗り換え、空港へ。
1ユーロ。










やってきた、大きくて綺麗な空港ターミナル。

photo:06





おお、そういえば飛行機乗るのってすごい久しぶりだな。
24歳の時以来か。



ちょいと緊張しながらヨルダン行きの航空会社を探す。






が、誰に聞いてもここにはヨルダン行きの会社はない、と言う。


意味がわからない。
ここからヨルダン行きの飛行機が出ているのに。


冷たい窓口のおばさんたち。
空港の人たち冷てえ!!



それでもめげずに尋ねまくっていると、ここにかけるといいわよと電話番号を渡される。
ロイヤルジョルダニアっていう航空会社。


1ユーロする公衆電話のボタンを押す。

うお!!1ユーロで5分話せるの?!すげえ。








つながったと思ったら………機械の音声案内。

しかもギリシャ語。


受話器を叩きつけそうになるのをこらえて耳をすまして案内を聞き、英語は9番を押せ!!チケット予約は2番を押せ!!という言葉に従い、ようやく窓口につながる。



「チケットは往復買わないといけないわ。正確に言うと、ヨルダンを出国するためのチケットが要るってこと。」



アメリカと一緒ってことね。
アメリカも出国のチケットがないと入れない。



「空港にうちのスタッフがいるから詳しく聞いてみてね。」


「でもインフォメーションの人がロイヤルジョルダニアはここにはないと言うんです。だから電話してるんです。」


「そんなことはないわ。今夜もフライトがあるんだから。」



そんなわけのわからないやりとりをして、電話を切る。

たくさん航空会社の窓口が並んでるのでそこで聞いてみても、ロイヤルジョルダニアの窓口はない。

もうアタマがおかしくなりそう。




よし、往復チケットを買わないといけないなら、じゃあ、イスラエルでもいいじゃねぇか。



イスラエル行きの航空会社で値段をたずねる。



「245ユーロよ。」




くっ!!
レメソルの旅行代理店の値段よりかはだいぶ下がったけど、やっぱり高い。

ていうかヨルダンまで180っていうから一生懸命貯めたのに、さっき電話できいたら140ユーロって言ってたんだよな。


やっぱりあの意味不明な顔のある石を爆弾に変えておくべきだったかな。

まぁ代理店だから仕方ないか。









それにしても高い…………



あぁ、キプロスから120ユーロくらい払って船でヒョイーと渡るつもりだったのに、俺は一体何をしているんだ?



245ユーロ?

その往復チケットでイスラエルに入ったとして、帰りのチケットをキャンセル出来るのか?


キャンセルすることで滞在が問題にならないのか?


アタマが痛い。
他の旅人たちはみんなどうやってこの難ルートをクリアしてるんだろう。

ただたんにキプロスからが行きにくいだけなのかな。




明日、ロイヤルジョルダニアの窓口が開いたら、また電話かけていろいろ聞いてみよう。










というわけで今夜は空港泊。

端っこのベンチに座る。

photo:07









お腹空いた………


昨日は1日、恵んでもらったパンしか、食べていない。

今日も朝に小さなハンバーガーをかじっただけ。



しかし空港ターミナル内にはろくなお店がなく、どれも激高。
ハンバーガーが10ユーロ以上する。



仕方なく売店でポテトチップスとビールを買った。





この時期だからか、平日の空港は20時にもなると閑散とし、エレベーターの音だけがウィーンと響いている。

ベンチに座ってビールを飲む。








チクショウ、どうすればいいんだよ。

こんな大金払って、すぐそこまで飛ぶのか?

いや、それしか方法がないんだから仕方ないだろう。

復路のキャンセルは出来るのか?

追加料金を請求されないのか?



あー、もうやだ。
考えたくない。





せめてもの救いは、空港内にWi-Fiが飛んでいること。

いろいろと調べ、それからYouTubeで音楽を聞いた。

キプロスのガラーンとした空港に山崎ハコの兄妹心中が響く。
渋い。










しばらくYouTubeを見ていてら、関連動画に東日本大震災の津波の動画が出てきた。

見てみた。




何度も何度も、嫌ってほど見てきた映像。
見るたびに初めて見るかのような衝撃を受ける。



俺は九州だから津波の被害はなかった。
東北の友達もみんな無事だった。

自分に直接被害がないことには驚くほど無関心な日本人である俺だけど、あれはさすがに胸が痛んだ。
きっと日本中のすべての人が。


もちろん、津波フォー!!とか、毎日ニュースばっかりでバラエティが見れなくてつまんねー、とか言ってた人も周りにたくさんいたけど。





被災地に行って、友達と再会し、避難所行って歌って、

ボランティアとか嫌いだからしないけど、なんかしたいなぁと思ったのは確かだったな。





被災者たちはみんな笑顔だった。
辛いことを隠す、強い笑顔だった。



みんな、家族を失い、友達を失い、正気を保てないような精神状態で、少ない食べ物を分け合い、略奪もほとんどなく助けあってた。

今も、想像もつかないほどの苦しみに悶えながら毎日生きてるはず。



そんな強い日本人。

その様子はテレビで世界中に放送され、みんな日本人の誇り高さを知っている。



彼らの笑顔のために、そのイメージを1ミリでも傷つけるようなことはしてはいけないなと改めて思った。





飛行機の往復チケット買わなきゃ入国出来ないとか、クソみたいな悩みだよな。






俺はあの東北の人たちと同じ日本人。

空港のベンチでポテトチップス食べて寝るけど、誇りだけは失わないぞ。



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