1月24日 木曜日
【キプロス】 レメソル
前回の記事ではたくさんのコメントありがとうございました。
そしてブログが2位になりました。
ありがとうございます。
Facebookのいいね!ボタンみたいな感じで、いいね、と思っていただいた証だと思っています。
旅の中の小さな楽しみに付き合ってくれてとても嬉しいです。
皆さんご存知だとは思いますが、このランキングの投票システムって1クリックが10ポイントで1週間分の合計の点数で競うわけです。
毎日8000人ほどの方に読んでいただいているので、その10分の1の方がクリックしてくれたら1日でトップになれるな、お山の大将を気取ってみようかなと思い始めたこのランキングですが、まぁそう簡単にはいきませんね。
最初は20人くらいしか押してくれない状況で、俺って本当は嫌われてるんじゃないかって登録したことを若干悔やみましたけど、最近少しずつ増えてきましたね。
この調子ならはるか彼方だった1位も夢じゃない……!!
しかしトップの、世界のどこかで会いましょうさんのブログを読みますと、どうやら彼、もうすぐ帰国しちゃうみたいですね。
彼がいなくなれば自動的に1位になれるのでしょうが、なんかそれじゃモヤモヤしますよね。
それでは不戦勝みたい。
このままでは世界のどこかでさんは、ずっと1位を独走したままフィニッシュするという伝説を残してブログ村を去って行くことになります。
できれば彼が現役のうちにしのぎを削って1位になりたいものです。
せっかくギリシャ神話の島にいますからね。
誰もが無理と思っていた頂点に君臨し続ける英雄を、最後に追い抜いたゲスがいた、みたいな神話を作りたいです。
話が狭い(´Д` )
まぁ、あくまで日記ですからね。
ボチボチやっていきます。
朝、照りつける太陽に寝袋から追い出されると、目の前に水平線が広がっていた。
パームツリーがキラキラと光っている。
すぐ沖に停泊するいくつもの大型船。
まるで見えない壁に阻まれているように、一定の距離を保っている。
何か理由があるのかな。
そんなことを思いながら寝袋をしまう俺を、散歩の人々がチラチラ見ている。
見ているだけで話しかけてはこない。
トルコを出てからコミュニケーションが減ったな。
まぁ、気楽ではあるけど。
昨日、お昼の1食しか食べてなかったのでお腹がペコペコ。
ファストフード屋さんを探して街中を歩く。
しかし、やっぱり、ここもそうだ。
空きテナントの数が半端じゃない。
そして人が全然歩いていない。
街の雰囲気はいたって都会。
ビルが立ち並び、有名ブランドのお店もある。
昨日のパフォスは田舎だったからだとばかり思っていたんだけど、こいつはそういうわけじゃなさそうだ。
ギリシャが経済破綻したって話は日本にいた時から知ってたけど、これがそういうことなのかな。
しかし経済破綻した割には食べ物は高い。
いや、経済破綻したからこそなのかな。
安くても1食4ユーロはする。
コーヒーも1杯2ユーロ。
そんな中でとてもいいカフェを見つけた。
美味しくてボリュームのあるサンドイッチが3ユーロ。
飲み応えのあるフラッペが1ユーロ。
質のいいWi-Fi。
充電もできる。
マスターも優しくて、しかも構ってこない。
のんびりインターネット出来るし、日記も書ける。
いい場所だ。
こんな衰退した寂しい街の中で、落ち着ける居場所を見つけられたことが嬉しい。
フラッペを飲みながら、ぼんやりとパイプをくゆらせた。
このレメソルにはこれといった観光地はないようで、かろうじてレメソル城なんてのがあったので見に行ってみたが、まぁ、入場料払って入るほどのものではなさそう。
お城の周りは広場になっていて、レストランやカフェが並んでいるんだけど、人の姿は悲しいほどまばら。
そこからショッピングストリートへ歩く。
木曜日のお昼だというのに、シャッターが閉まったままのお店だらけ。
潰れた店舗の窓には新聞紙が貼られている。
こ、小林!?
閑散とした空っぽの通りに、温かな日差しが照りつけている。
見た感じ、たくさんの人が歩いていておかしくない通りなのに。
これが小林の、じゃなくてギリシャの現状なんだ。
まだかろうじて首都のニコシアには活気があったけれど、地方都市は完全に死んでいる。
街が存続しているのだから、それなりに働いている人もいるということだろうが、通りに人が出ないのは誰もがお金を節約しているってこと。
日本の地方都市にとてもよく似ている。
寂れきったシャッターストリートはもはや手の施しようがないレベル。
収入が減れば人は金を遣わない。
金を遣わなければ店は潰れる。
そして悪循環の中で経済は形を変えて順応していく。
経済は生き物だと言うが、その生き物にエサを与えるのも躾けるのも政治なんだよな。
あ、小林ってのは宮崎の市です。
いいとこですよ。いでの山公園とか。行ったことないけど。
そんな人のいないメインストリートで歌った。
生き残っているお店の人々が表に出てきて、歌を聴いてくれ、お金を入れてくれた。
賑やかかりしころを偲ぶように。
日本の寂れたネオン街で歌ってる時も、昔を知ってる人たちが、
この街も昔はすごかった。たくさんの人が通りを埋め尽くしていたんだ。あの頃を思い出したよ。
と言ってくれていた。
「ギリシャが経済破綻してから、街は一気に廃れた。みんなお店を閉めてしまったんだよ。ほんの2年前まで、この通りはまともに歩けないくらいいつも人でごった返していて、有名な通りだったんだよ。」
土産物屋さんのおじさんと仲良くなり、キプロスコーヒーをおごってもらった。
美味しい。
トルココーヒーと同じ味だね。
コーヒーの後も歌い続け、あがりはなんとか28ユーロ。
今日は路上をちょっと早めに切り上げて、イスラエルへのフェリーの時刻、そして値段を確かめるべくツアー会社へ行ってみた。
ていうかチケットの前に出国出来るのか?というところでしたね!!
そう!!ブログのコメントにね!!
TKさんが情報をくれましたね!!
入国スタンプがなくても出国出来るみたいです。
ああああ!!ツバ吐かないで!!
またトラブルなしかって物を投げないで(´Д` )!!!
いやー、楽勝ですね。
人生甘くない、っていう言葉が嫌いです。
最初から過度に甘いことを想定しているから思い通りにいかなくて凹むんですよね。
僕は人生甘くないって思ったことないです。
どんなに辛いことがあっても、ほとんどのことは乗り切ることができますからね。
気持ちの持ちよう次第です。
というわけでツアー会社で意気揚々とフェリーの時間を聞きましたよ。
「イスラエルに行く船は何時に出てるんですか?」
「は?船?船なんてないわよ。飛行機が180ユーロよ。」
ハァハァハァ………
甘くねええええええええええ!!!!!!!!
も、も、もしかしたら他のツアー会社なら……!!!
「何言ってるの。このオフシーズンにフェリーなんか出てるわけないでしょ。このチンカスめ。」
よし、ルート考え直そう。
飛行機乗りたくない。
高いし。
どっちみちキプロスからイスラエルに入ったら、ノースタンプしてもらってもイスラエルに入った形跡が残るんです。
だってヨルダンに抜けるから。
キプロスからいきなりヨルダンの陸路国境の入国スタンプが捺されるわけですよ。
完全にイスラエルにいたことがバレます。
旅人の間では常識ですが、イスラエルの入国スタンプがパスポートにあると、他のイスラム諸国で入国が拒否されます。
敵対してますからね。
なのでみんなノースタンプといって、国境のカスタムで係りの人にお願いして別紙に捺してもらうわけです。
しかし、ただノースタンプすればいいってわけじゃないんです。
例えばレバノンからイスラエルに入ってヨルダンに抜けるとします。
この時、イスラエルでノースタンプしたとしてもパスポートにはレバノン・ヨルダンのスタンプがあるわけなので、イスラエルに入ったことが丸わかりですね。
なので大概の人は、ヨルダンから入って、ヨルダンに戻ってくるという方法でイスラエルに行くようですね。
これなら入った証拠が残らない。
まぁ実際はイスラエルスタンプがあったとしても、入国の際に突っ込まれるくらいで入れることは入れるみたいですよ。
そんなに心配しなくてもいいと思います。
まぁイスラムの聖地があるサウジアラビアなんかは厳しいかもしれませんけどね。
サウジアラビアには行きたいんだよなぁ。
メッカは行っときたい。
というわけで、ルート考え直します。
今日も昨日と同じハーバーのベンチに寝転がる。
真っ黒な夜空にあいた小さな穴。
このところ毎晩綺麗な月を拝ませてもらってる。
それにしても蚊がヤバイです。
1月なのに!!!
はぁ、一難去ってまた一難。
雪から逃れたら蚊か………
どっちも強敵だな。
おやすみなさい。