1月19日 土曜日
【キプロス】 ニコシア
最高16℃
最低6℃
もはや寒さに凍える夜ともおさらば。
今年の冬は乗り切った。
キプロス、めちゃあったかい!!!
早速、メインストリートへ。
このニコシアの街の真ん中には、綺麗な円形をしているオールドシティがあります。
その円形の中央に真っ直ぐ伸びるのがショッピングストリートです。
こんな感じ。
めちゃ綺麗でオシャレ。
人々もみんな英語をしゃべれて、知性が感じられる。
そして!!これ!!
これビックリした!!
誰も俺のこと見てこない!!
みんな普通に素通りしていくんだよ。
いやいや、それ普通って思うかもしれないけど、トルコ側ではマジで凝視だからね。
足止めて見てくるからね。
それがないんだよ。
今までの視線の嵐の中で過ごしていたから、物凄く爽快。
そういうところもやっぱりギリシャはエレガントでモダン。
フラッと歩いて国境へ。
暖かい日差しの中、たくさんの人たちがワイワイと笑顔で検問所に並んでいる。
トルコに買い物に行こうか、ってな感じで国境を越えるんだよ?
同じショッピングストリートなのに、国が違うんだよ?
いやー、やっぱり信じらんねぇ。
このゲート、ギリシャ側の出国チェックはない。
そうだよね。
ギリシャ側は北キプロスもギリシャの土地だと思ってるんだから、出国ってことにはならない。
そして入国の際にもスタンプは押されない。
あくまで、トルコ?は?なにそれ?って姿勢を貫いてるようだ。
もちろんトルコ側には出国も入国もスタンプを捺されます。
検問所から検問所の間は、やはり何もない一本道。
ここはどちらの地域にも属さないそう。
国連が定めた緩衝帯ってわけだ。
その一本道の途中にこんな落書きがあった。
We want to live together
なんか陳腐だなと思った。
トルコ側に入ると、まぁ一気にトルコですよね。
モスクのミナレットがそびえ立ち、みんな紅茶飲んでる。
商品の並べ方がトルコ。
バザール(´Д` )
しかしまぁ、
きたねぇ。
ゴミの街。
そこにもここにもゴミの山。
なんでゴミ収集してないんだろう。
建物もみんなボロボロで、空きテナントや廃墟だらけ。
国境の向こうとこっちで50年はタイムスリップできる。
そんな異様な街、ニコシア。
もう一度ギリシャ側に戻り、歌える場所を探した。
うーん、さすがにヨーロッパの国。
民族楽器のバンド、
ジャズのトリオ、
オペラの歌手
お決まりの銅像パフォーマンス、
などなど、路上には様々なパフォーマーがいて、しのぎを削っている。
そんな中に混じって俺も歌った。
うーん、反応が悪い。
みんな通り過ぎていく。
いや、これが普通だったっけ?
トルコの盛り上がりに慣れてしまっているからか、すごく物足りない。
もちろんお金は入る。
1時間で18ユーロ入った。
悪くはない。
トルコリラに換算したら42トルコリラだ。
むしろかなりいい。
しかし反応が悪い。
トルコならみんなが群がってきて、一緒に写真撮って話しして紅茶の差し入れがあって、ととてもエキサイティングな時間なんだけど、ここではみんなサラリとお金を入れていくだけ。
エレガント。上品。
物足りない。
今度はトルコで歌ってみようかな。
もう一度国境に行き、観光客たちに混じってパスポートを提示する。
国境越えすぎ(´Д` )
「あなた、そんなに何回も何回も行ったり来たりして何してるの?」
やべ。さすがに突っ込まれてしまった。
もうすでに4回国境越えてるもんな。
調子に乗りすぎ(´Д` )
さてトルコ側は、お昼を過ぎるとそれなりに人通りもあり、安いお店が並び、観光客たちがコピーのブランド品を品定めしている。
ここではシャネルやビトンのバッグが1000円で買えます。
1000円て(´Д` )
トルコ側で路上開始。
もちろんイマジンを歌った。
想像しよう、国なんてない世界を。
そして集まってくるたくさんの人たち。
みんなが俺と写真を撮りたがり、たくさんの会話がある。
ああ、トルコ。
これだよなー、トルコ。
やっぱり好きだよ。
調子よく歌い、あがりは、
97トルコリラ
1ドル
10ユーロ
17時のアザーンがモスクから流れて、路上終了。
片づけていると、大きなカメラを持った2人の兄さんが話しかけてきた。
彼らはテレビや映画などの撮影の学校に通っている学生。
今制作でドキュメンタリーの映画を作ってるところらしく、よければ明日俺を題材に撮りたいとのこと。
もちろんいいさ!!
てなわけで今夜は彼らの家にお泊まり。
すっごい豪華なご飯をご馳走になり、トルキッシュラキアを飲んだくれ、暖炉を囲んで夜遅くまで語り合った。
ああ、トルコ。
愛すべき人々。
でも、ギリシャ側ではトルコ人大好きなんて言ったら大変なことになる。
俺はまだ国境を越えられるが、彼らは完璧に向こうに行くことはできない。
トルコ人は穏健で批判を口にしないが、ギリシャ人は完璧にトルコを敵として見ているといった印象だ。
不法占拠されているという認識だからね。
そして世界中がそう解釈している。
でーも、ギリシャ人は自由にトルコに行き来できるんだよな。
買い物に来たり、ご飯食べに来たり。
これからもっともっと深い対立を目の当たりにできるだろうな。
こんな貧しい取り残された土地に住んでいても、それでもトルコ人はみんな笑顔が輝いている。
「キャプテン翼はトルコの子どものレジェンドなんだぜ!!!」
「日本サイコー!!!あ、紅茶飲む?」
やっぱりトルコ人、愛すべき人種。