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ロシアの歌はAm~Dm~G~Eができれば大丈夫。

7月5日 木曜日

アルチョンは軍人だ。
なのでアメリカが大嫌い。
言葉はわからないが、俺のノートに日本の国旗を書きグッドグッドと言い、次にアメリカの国旗を書いたかと思うとグシャグシャにバッテンで潰して親指を下に向けた。

レーニンもスターリンも嫌いみたいで親指を下に向ける。
するとアライサが、やめなさい、そんなことないよレーニンもスターリンも偉大な人よ、と訂正した。


ルーブルの計算がよくわからないのでゆうべアライサに数えてもらったんだが、ウラジオストクで路上をやって稼いだ金額は518ルーブルだった。
1300円ってところだな。
うーん、微妙。
食いつなぐくらいは出来る金額だが、これからヨーロッパでフェリーや電車に乗って動くことを考えたらなんとも心もとない金額だ。
まぁ最初の路上だったからな。
0円よりはマシだ。

なので、極力節約して過ごすために今のところ一日一食でなんとか乗り切っている。
出会った人にパンやハムをもらった時は、日本から持ってきたラーメンはおあずけ。
カップラーメンを1つと袋入りのチキンラーメンとサッポロ1番を12個持ってきており、袋入りのやつはカップラーメンの容器で食べるって寸法。
てかチキンラーメンはいいんだけど、サッポロ1番は鍋で調理しないといけないよね!
アホゥだよね(^-^)/
まぁ食えんことはないだろう。
水はウラジオストクの港で1リットルのペットボトルに補給したやつをちびりちびりと飲んでいる。なくなったらお湯を飲めばいい。

いい加減腹が空きすぎて空腹が慢性的になっているので、もはやどんな状態が空腹状態なのかってのがよくわからないという面白ゾーンに突入している。
お遍路の時でもこんなのなかったなぁ。

いつ金がなくなるかわからない。
節約するに越したことはない。





それにしても………


ぅぅぅぁぁぁぁああああ暑いぃぃぃぃーーーーーーー!!!!!!!

もうほんと灼熱地獄!!!
汗が吹き出して止まらねー。
上半身裸でベッドに寝転がって、崇史から餞別でもらった扇子をパタパタパタパタ。
電車の中はうんざりムード。
みんな退屈そうだ。
あー、さすがに俺も退屈。




そんな退屈な電車なので、たまの停車駅ではみんな外に降りて体をのばす。
田舎の町ののどかな駅。
どこまでものびるレール。

photo:03




するとアライサがなにやら若者の集団を連れてきた。

アライサ
「フミ!イボンスク!」

兄ちゃん
「コンニチハ。アナタニホンゴワタシワカリマス。」

うおー!!
めちゃくちゃな日本語だけど話せるロシア人ゲット!!
大学生の兄ちゃんたちで、日本語を勉強しており、これから電車に乗るそうだ。


彼らの出現により、電車の中での俺の知名度がヤバイことになる。
日本から来てるギター弾きがいるみたいな噂が駆け巡り、色んな人がやってきて声をかけてくる。
そしてあちこちの部屋をギター片手に巡業。
おかげさまで飯にありつく。


アレクサンダー
「フミ、コノオンナノヒト、ヨンデマスカラ。」

ミーシャ
「フミ、ニホンノウタウタイマス。」

しまいには車掌さんまで加わって大合唱。みんなの手にはもちろんウォッカ。
ばちあたりもんが異常なウケをみせる。



言葉が通じなくて話せなかった鬱憤が一気に解放され、色んな話題で盛り上がった。

セルゲイ
「サハリン、ワカリマスカ?」

文武
「わかります。樺太といいます。」

セルゲイ
「ハイ、ワカリマス。ロシアノシマ。」

文武
「そうだけど、そうだけど、日本は日本のものだと思ってます。」

セルゲイ
「ハイ、ワカリマス。ソレハニホンガワルイコトイイマス。」

文武
「ロシアでは、日本が悪いと言うけど、日本ではロシアが悪いと言います。」

セルゲイ
「アーアー、ハイ。ワカリマス。デスカラ、ニホントケンカ、イヤデス。」


みんな優しい。
こんなデリケートな話、ヤバイかなと思ったけどみんな冷静で友好的だ。
他にも、ロシアには色んな民族がいるとか、ロシアの家庭料理の話とか、色んな話をしたはずなんだけどウォッカが効きすぎてあんまり覚えてない(´Д` )



列車中を動き回ったせいで、俺が乗ってる3等車がいかに貧乏人たちの車両かがわかった。
だって前のほうの2等車、

クーラーきいてんだもんーーーーーーー!!!!!!!

めちゃ綺麗だし。
乗ってる人、みんな上品そうだし。
いやー、3等車、ひどいわ。マジでサウナみたいに暑いし、臭いし。
野蛮そうな人が多いし。
女の人にはオススメできないな。



怖そうなおっさんに腕を掴まれたりしながらも、アライサが助けてくれ、なんとか自分の席に戻ってきた。
信じられんくらい暑くて臭いけど、2日間もいたらとても落ち着く空間になっている。


アライサ
「フミ、ニャムニャム。」

photo:01




そう言ってお菓子をくれるアライサ。物を食べる擬音語、日本ではモグモグだけどロシアではニャムニャムと言うみたい。
これをアライサが言うと可愛くて仕方が無い。
アルチョンもパシャも、無口なおばさんも、ウォッカで疲れた俺を周りのおっさんたちから守ってくれる。

photo:02




窓の外の風景は相変わらず牧歌的。夜の8時だというのに鮮やかな緑と白樺の幹の清冽さが、目を見張るほどに美しい。
あの草原の向こうには何があるのかな。
あの小さな村ではどんな生活が営まれているのかな。



明日の夕方、イルクーツクに着く。

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