9月12日 水曜日
地下の部屋の中で目を覚ます。
唯くんにおはよう。
ミンはもう学校に行っていていなかった。
唯くんと2人で近くにチャイナボックスを買いに行く。
デンマークではアジアンフードが大流行。安くて美味しくて量が多いのでハマってしまってる。
寝袋を洗濯機にかけた。
普通に洗濯機で洗っていいのかな?羽毛ってどうなんだろ?
でももう2ヶ月汚い体で寝ていたから相当汚れてるし、臭いもしていたのでここで洗えてラッキー。
ミンが学校から帰ってきた。
俺もそろそろ歌いに行くぞ。
ミン
「チャイナボックスいくらだった?35クラウン?俺なら35クラウンあれば3人分の晩飯が作れる。今日稼いできなよ。食材を買ってきたら美味しいの作ってやる。」
シャイで我が強く変わり者のミン。
唯くんはそんなミンに変な言葉を教えるのがたまらなく好きらしい。
たまにマジ切れするのが可愛いんだそうだ。
昨日歌ったポジションに行ってみたら、周りで工事をしていてうるさくて出来なかった。
他の場所を探すが、この町には1人地元の路上シンガーがいて、彼がいい場所に陣どってギターを弾いて歌っていた。
ウエスタンハットの渋いおじさん。年季の入ったロートーンボイス。
彼の邪魔にならないよう、そして営業しているお店に近ずきすぎないよう、気を使いながら場所を探すが、なかなかない。
雨まで降ってきた。
あーぁ、いい日なのなぁ。
雨が止むのを待ち、また場所探し。
そしていい場所を発見。
ここならどこにも邪魔にならない。
声の調子も絶好調。
たくさんの知り合いが出来た。
「素晴らしいよ!!明日もこのでやるのかい?よし、明日いい葉っぱ持ってくるから、一緒に楽しもう。」
ピースフルなお兄さん。
明日待ってるね!
今日のあがりは540クラウン。
今夜も唯くんの部屋にお泊り。
ミンともたくさん話した。尖閣諸島の国有化の件にも触れてみた。
ミン
「あれは歴史の話で別に俺たち若者は興味のないことだよ。政府と一部の過激な人たちだけが騒いでるだけだよ。中国人は日本人を嫌いとか、日本人は中国人を嫌いとか、そんなことマスコミが作り上げてることなんだよ。俺たちはみんな日本のことが好きなんだから。」
唯くん
「あとおっぱいも好きだよね。」
ミン
「ファッキンステューピットジャパニーズ。」
文武
「おっぱいにはいろんな楽しみ方があるよね。」
今日もハイネケンを飲みながら、ゲスな下ネタでおおいに盛り上がった。
地下の物置の中で。