2006年9月11日 【新潟県】
朝、起きると豪邸の中に1人。
マジでビバリーヒルズみたいな豪邸の中に1人きり。
えーっと……………何から盗もうかな。
ってのは冗談で歯を磨いているところに社長がやってきた。
社長の車に乗せてもらい、営業先回りに同行しながらフェリー乗り場まで送っていただいた。
「また遊びに来えよ。」
佐渡島。
いやー、エキサイティングな島だった。
マジ金山の記憶ほぼないくらい強烈な夜だったな。
みなさんホントにお世話になりまし、げぼおおおおおおおおおおお!!!!
オエ………
オッ…………
オオオ……………
オエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!
昼に直津江に到着するも、ゆうべはりきりすぎたせいで信じられないほどの2日酔い。
仮眠をとったがそれでもろくに動けず、今日は上越市でストップした。
明日は富山県入りかぁ。
滋賀県の甲賀でライブを企画していただいたあのルーシーさんが仕事で富山に来ており、明日1杯やろうという話になってるけど……………
マジで酒飲みたくないどころか酒っていう文字を見るのも嫌……………
うー………………酒なんてきらいだ……………
翌日。
越後の竜、上杉謙信の本拠地は上越市にある春日山城。
現在はわずかに土塁などの骨格が残っているのみだ。
上杉謙信の名で知られるこの戦国の名将は1530年に生まれ、19歳で越後守護代になり、31歳で関東管領職に任命。
このころから上杉姓を名乗る。
それまでは長尾景虎だ。
ライバルの武田信玄と並んで戦国の2大巨頭として現代にもたくさんのファンがいることは周知の事実。
霧雨けむるつわものの夢の跡を、雑草の露にズボンを濡らしながら歩き回った。
それから妙高高原へ車をとばす。
燕温泉、赤倉温泉、池の平温泉などの無数の湯が湧き、滝や牧場が密集する県内有数の観光地。
ゆっくり回りたいところだが夕方までに富山なので滝を1つだけ見ることにして、新潟と長野の県境、関川にある百名瀑『苗名滝』へ。
車を止めて森の中を川をさかのぼって歩いていくと、50メートル以上もある柱状節理の断崖から噴き出す大迫力の水の柱が森の中に現れた。
芸術家が造った作品かのように完成されたその姿は、今まで見た滝の中でも指折りの美しさだった。
海岸沿いの8号線をかっ飛ばしていく。
フロントガラスに叩きつける雨の隙間から天下の険と言われる親不知・子不知を覗き、トンネルをくぐり富山県に入った。
糸魚川の超山の中に蓮華温泉というかなりハードな野天温泉があるのだが、そこに行っていては待ち合わせ時間に間に合わない。
富山に入り、黒部市で仕事を終えたルーシーさんと再会した。
軽く飲むくらいだと思っていたら、近くにある宇奈月温泉の旅館を予約してるらしく、黒部川のほとりに立つロケーション最高の旅館に到着した。
「たまにはこないゆっくりしましょ。僕も疲れとるんですわ。」
温泉に入り、浴衣で食事。
刺身やカニを富山の銘酒『立山』の銀盤でいただくという役人並みの贅沢。
ああ、最高だなぁと思っていたんだけど、ここで結構ショックなダメ出しをルーシーさんにされてしまった。
「カネヤンのライブのMC見とってなー、ん?と思ったことあんねん。そんでこの前のラジオ聴いて確信したわ。カネヤン、ちょっと客を小バカにしたとこあるな。もっとな、客をいじらなあかんで。ほんで客に突っ込まれるようにもっていくMCをせな客は惹きつけられへん。この前のラジオの時、タケマスターが、こういう返しが欲しいって振りを出しとるのに全然気づいとらんで、リスナーとして聴きづらかったで。もっと言葉の奥にある相手の心理を理解して喋らなアカン。話しながら全体の空気、突っ込みやすいボケの流れ、ボケを逃さない集中力。MCをもっと磨いたらカネヤンもっとよくなるで。」
ガクーン…………………
俺はそこそこライブで喋るほうだ。
結構重点も置いている。
それが実は俺のMCはつまらんものに映っていたんだな………………
つーか関西喋りに厳しいよ。
お笑い芸人じゃないんだからそんなの無理やん。
でも確かにMCで惹きつけられるとより歌に入り込みやすくなるのも事実。
そういうミュージシャンもたくさん見てきた。
「俺はクールなのさ。」
なんて言ってるやつほどかっこ悪いもんだ。
あー、もっと修行積まんとなぁ。
まだまだ、まだまだだ。
【新潟県編】
完!!!!!!
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