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日本屈指の観光地、鎌倉はマジで車で行くもんじゃねぇ







リアルタイムの双子との日常はこちらから






2005年11月1日 【関東後半】





朝イチ、仕事休みのユウキと一緒に、環状七号線の馬込駅近くにある公園にやってきた。



おー!!やってるやってる!!







昨日ニュースで報道していたこの現場。


馬込の結構広い敷地の森林公園が昨日今日で伐採されるということで、それを地元住民が猛反対しているのだ。


住民の憩いの場として親しまれてきたこの緑地の地主が亡くなったことで、不動産屋が土地を購入。


マンションを建てることになり伐採計画が進行。


住民が勝手なことするなと猛抗議。


不動産屋は、買った土地なんだからウチがどうしようが文句つけられたくない、と強気の態度で昨日ついに作業開始。



現場を取り囲んだ50人もの周辺住民が拡声器で非難ゴーゴー。


説明に出てきた責任者をつかまえて罵詈雑言の嵐。


ベビーカーに乗った赤ちゃんの頭に『桜を守れ!』と書きなぐったハチマキをくくりつけて、



「この子の未来を壊さないで下さい!!」



と耳にキスするんですか?って距離で叫んでいる。



しまいには歩いている責任者の前に両手を広げて立ちふさがり、体が触れた瞬間後ろに吹っ飛んで、



「うわ~!!暴力ですか!?ねぇ!!暴力ですか!?」



と叫んでる。


中学生の時にこの遊びよくやったなぁ…………





あまりの妨害に作業を明日に延期した業者。


こりゃ面白いというわけでユウキと見に来たって感じだ。















現場に着くと、すでに公園の周りには『桜を守れ!!』『汚いぞ!!』といった文字を書きなぐったTシャツやハチマキ姿の住民がわんさか集まっていた。


周辺のアパートや民家にも同じ内容をつづった横断幕が張られている。




大量の報道陣が中心メンバーにインタビューしている時、突然、全員がダッシュで公園の裏側に走っていった。


俺たちもついていってみると、そこでは今まさに木が切り倒されようとしていた!!



「やめてぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーー!!!!!!」



「やめさなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」



「君たちには良心がないのかーーーーーーーーー!!!!!」



「木の叫びが聞こえないのーーーーーーー!!!!!」



「君たち!!ホラ!!君たち従業員に言ってるんだぞーーーー!!!!」



「汚いぞーーーー!!!心が痛まないのかーーーーーー!!!!」



「ウグッ…………もう…………もう…………ヒグッ………………もうやめてぇぇぇぇぇーー!!」




ウィーーーーン!!


メキメキ!!

バキバキ!!



バサバサバサァ…………








「きゃぁぁぁァァァァぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」



「ウワァァァぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」



「や・め・で・ぐ・れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーー!!!!!!!!!」



3メートルくらいの距離でチェーンソーを振るっている作業員たちに浴びせられる暴言の数々。


次から次に木が倒れていく。


真赤な顔で叫びつづけるおじさん。


涙をぼろぼろ流しながら叫ぶおばさん。


へたへたとその場に座り込んでしまう婆ちゃん。


無表情で木を切っていく作業員。



その喜劇を冷ややかに眺める俺とユウキ。




「つーかお前らが住んでるところにも木が生えてたんやろ?」



「街に合わないマンション?じゃあお前らの住んでるアパートは合ってるとか。」



「そんなに子供に悪い空気吸わせたくないなら東京なんかに住むなよ。」



「あの作業員はこれでカミさん子供に飯食わせてるとぞ。」



そんなこと話しながら木が切られるのを見ていると、そこにテクテクと通りかかった外国人のおじさんがどさくさまぎれに叫んだ。



「ショウヒゼイアゲナイデーーーー!!ショウヒゼイアゲナイデーーーー!!」




オッサンめっちゃ面白いやん。






いや、確かに緑を守ることは必要。


地球の未来を考えるなら誰もが思うこと。


だったらこんな止めようのない、作業員やゼネコンの命のかかっているようなことを妨害してないで緑化団体にでも入って金を費やせばいい。


役所の植林に協力したり、田舎に移住してそこで滅びゆく過疎の町を助けたらいい。



どうせ工事の騒音やトラックなどの出入り、日照などが気に食わないから緑を守ろうって名目をかさに妨害してるだけやろ。


こんな大東京に住んでるんだったらこれくらい覚悟しないとダメだってことだな。


さ、ゴミでも拾って帰るか。










部屋に戻り、今週末も歌いに行こうとどこにするか考え、鎌倉に行くことにした。


関東屈指の観光地である鎌倉。


一体どんなところか楽しみだ。







3時間ほどかけてやってきた鎌倉はすでに夜になっていた。


それでも人が多いからさすがは一大観光地だ。


800年前に開かれた武家政権、鎌倉幕府の本拠地。


大仏のイメージくらいしかないが、一体どんな遺跡が残っていることやら。








とにかくまずは稼ぐぞと、鎌倉駅でタクシーの運ちゃんに飲み屋街のことを聞いてみる。



「飲み屋街?あー、ないよ。鎌倉は健全な町だからねー。ハハハー。だからタクシーだめなんだー。ハハハー。」



わ、笑いが切ないよおじさん…………






しょうがないのでちょっと走って近くの大船の街に行ってみた。


んー、ここも何かピンとこないなぁ。


こういう首都圏への通勤圏内にある衛星都市ってのはこれぞ飲み屋街!!ってのがないんだよなぁ。




仕方なく次の藤沢に行ってみる。


んー、まぁあることはあるんだが、なんか違う。


やっぱりもう一度大船に戻って飲み屋街を探す。







ささやかだけどまぁまぁの場所を発見したので、なんとか角の台に座って歌い始める。





いつものように集まってくる人たち。



あー、やっぱりここが俺の居場所だなぁ。


ぬるい風、換気扇から洩れるスナックの臭いとカラオケの音、排気ガスのすっぱい煙り。


すべてを忘れてるかのような人々の笑顔。




すると目の前の商店のシャッターがガラガラと開いた。



「兄ちゃん、すごいいい歌なのはわかるけどよ、もうこんな時間だからやめてくれよ。」



おじさんにすみませんと謝ってギターをしまった。


今夜は9000円でフィニッシュ。












翌日。





ゆうべの路上で地元の人に聞いた情報によると、鎌倉は車で行くものではないとのこと。


駐車場が死ぬほど高い上に渋滞もひどくてやってられないらしい。


なので比較的安い由比ヶ浜駐車場に止めて、そこから歩いて行くのが賢明とのこと。


ゆうべ路上を終えてから飲みに連れてってくれた中野さん、ありがとうございました。








そんなわけで朝9時に由比ヶ浜駐車場にやってきた。


海に面した駐車場?と思っていたら、なんと砂浜の地下に駐車場があった。



す、すげぇ!!!!



ていうか1時間400円!!!



ぎええええええ!!!!

何千円かかるんだよ!!!




でもこれでも安いほうって言ってたよな…………

鎌倉恐るべし…………








震える手でパーキングチケットを取り、車を止めたら完全装備でいざ出発。


ここから中心地まで歩くとなると結構遠いんだけど、向かっている途中に洒落たオープンカフェや服屋、土産物屋が並んでいて面白い。


どこも洗練されていてとてもクリーンなイメージだ。



しかし全部値段が高い。


金持ちの街だわ。


 




駅に着くともうものすごい人ゴミ。


祝日ってのもあるんだろうなぁ。


歴史の街ってことで歩いている人の年齢層が高く、土産物も食事もどこも相当高い。


めちゃくちゃ観光地だ。







マップを手に入れ、まずは駅のすぐ横の小町通りを歩く。

ただの土産物屋と喫茶店の通りだな。


おしくらまんじゅう状態なのでとっとと抜ける。


鎌倉大好きセンジ君情報では、この小町通りの中にゴマ豆腐のめちゃくちゃおいしいお店があるということだけど、それは後にとっておいて観光観光。







小町通りを抜け、先に北鎌倉へ向かう。


もちろん歩き。


一駅先なんだが、向かう途中にもたくさんのお店が並んでいるのでボチボチ覗きながら行くも良し。





鎌倉時代の仏教文化が色濃く残るこの鎌倉には、たくさんの寺がある。


観光案内所に行っておばさんに、鎌倉で絶対に外せない名所ってどこですか?と質問し、いくつか選んでもらった中の1つ目の寺、建長寺に到着。





つーか、この1駅区間、道路の横を歩いてたんだけどほぼずっと渋滞だった。


狭い道路の両側に名所が点在するもんだから車の出入りが激しいし、満車の駐車場の空き待ちの列が溢れ出して道路までずらーっと並んでるせいで観光バスが完全にふんづまってて、いくら待ってもピクリとも動いていない。



早めに止めておいてよかったわ。


ゆうべの中野さんに感謝。




さらに空き待ちしている駐車場の値段を見てみたら、なんと1時間1000円という狂気の値段。


6時間止めたら俺が宮崎で借りていた月極駐車場の1ヵ月分だぞ。


東京の中心部でもこんなにひでぇとこなかなかない。




20台分のスペースで1時間1000円。

5時間は満車状態が続くだろうから1日だいたい10万円。


平日はそんなに混んでないと考えても、月に何もしないでもだいたい200万円か。


すさまじい大儲けだな。









さてさて、300円払って建長寺境内へ。


まず目に飛び込んでくるのは巨大な門。


うおおおお、こりゃなかなかのもんだ。


お堂もめちゃ巨大で風格に満ちている。





の、だが……………金とりすぎ。


寺の目玉である龍の天井絵も、国宝のお堂も、全部別料金。


腹立ってとっとと出た。










さらに歩いて北鎌倉の駅に着いた。









『6月の雨の雫 紫陽花の花 北鎌倉』



ハマショーの歌の歌詞にある通り、紫陽花の季節にはとても美しいというこの駅。


踏切をわたり、駅裏にある2つ目のお寺、円覚寺にやってきた。


200円払って中へ。













700年前の蒙古軍襲来を神風により撃退したことで、めでたい!!と建立されたのがこのお寺。


すごく広い境内なんだけど、これだけ人がごった返していると風情も感じにくいものだ。





「宝物風入れ」というお題目で入場を誘うのはどの寺も同じらしく、ここでもお寺の宝物を一般公開しており、プラス500円払って袈裟姿の坊さんに半券をちぎってもらい、国宝の舎利殿を見物。



んー、やはり国宝は迫ってくる重厚感が違う。


でも風入れとか言って扉を開けているけど中は暗くて何も見えず。


完全にぼったくり。


でも丘の上にあった国宝の梵鐘は見事だった。

まさに芸術品。














円覚寺からの帰りは森の中を通っていく。


緑豊かで山の多い鎌倉はハイキングコースがたくさんあり、これもまたとても趣がある。


森を出ると住宅街になるんだけど、新しくてお洒落な、デザイナーもののような家ばかり建ち並んでいる。


ゆうべの中野さんもそうだが、海が近く、緑が多く、日本らしさに溢れるこの鎌倉に憧れてマイホームを建てる小金持ちはたくさんいるらしい。











鎌倉でおそらく1番混雑する鶴岡八幡宮の鳥居の前には七五三の子供たちがうじゃうじゃたむろしていた。


この神社、お城みたいにめちゃくちゃどでかいんだけど、これがなんとタダ。


ありがたい!!!









津波のように人が押し寄せては、大浴場みたいな巨大賽銭箱に金を投げこんでいる。


参拝の列に並び、なんとか自分の番になったんだけど、二礼二拍一拝をする暇もないほど後がつかえていて落ち着かないことこの上ない。


遠くからゴミ箱にティッシュ投げ入れるみたいに、前の人の頭越しに小銭を賽銭箱に投げ込む人たち。


お賽銭って大事なのはわかるけど、こうも必死でお金投げまくってるのを見ると、みんな一体何のために金入れてるんだろうって思えてくる。








八幡宮の奥にある宝物殿はたしか100円?だったかな。


とても安い料金で国宝を見られる。





義経に惚れていたあの静さんが着ていたという女衣は新品のように状態がよく、これをあの百人一首の美女が着ていたのかと思うと感動せずにはいられない。


これを着てこの神社の舞台で舞を披露していたのかぁ。


すげぇ建物が今でも残ってるもんだ。






センジ君お勧め、鎌倉国宝館(300円)は5つの国宝と数え切れないほどの重文が展示されていてかなり見ごたえがあった。


仏像というものはまったく向き合っていればいるほど不思議なものに見えてくる。


こいつは俺か?







さすがにこれだけ回るとかなり疲れた。


あと行ってないのは大仏とゴマ豆腐だけだ。


今16時。


大仏は中心部から離れてるので車で行くとして、一旦由比ヶ浜駐車場に戻ってきた。





えー、駐車料金は……………









2800円……………








それ駐車料金ですよね?


おのれええええ……………



まぁそれでもここが1番安かった。


まったく鎌倉ほど金のかかる観光地見たことねぇ。


有名な鎌倉彫りにしても金持ち向けのものだったしな。







よーし、それじゃあ大仏行くかー!!と走り出したんだけど………………



やっちまった……………


やっぱり車で動くべきではなかった。



とんでもねぇ渋滞………………



マジでまったく進まない。


混雑しすぎだろ……………





結局大仏の前に着いたころには真っ暗になっていた。


この調子だとゴマ豆腐のある中心部に向かおうと思ったら何時間かかるかわかんねぇ。


もういい。

この2つは縁がなかったってことだ。



鎌倉行って大仏見ないで帰る。


逆に渋い。







これで今回の鎌倉攻めは終了。


巨大なお寺、歴史ある神社、まさに盛者必衰の理を表していたかな。


琵琶法師が見た世界をこの2005年に見ているなんて不思議な感覚だ。


日本屈指の観光地を制覇して、これでまたひとつ日本一周に近づいたぞ。



さぁ、元住吉に戻るか。






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