スポンサーリンク あー、ハンバーガー食べてえ。あとマラウィネットない 2017/4/25 2017/04/05~ マラウイ, ■彼女と世界二周目■ 2017年4月8日(土曜日)【マラウィ】 カタベイ泊まってるレゲエレストラン、ワンラブには電気がない。水もゆうべから止まっている。というわけでシャワーが浴びられんし、ケータイやパソコンの充電もできない。ワイファイなんてもちろん砂つぶほども飛んでない。ライトはかろうじてソーラー充電のトーチがあるだけだ。まぁ田舎暮らしを体験するためにカタベイに来てるヒッピーたちには最高の環境なんだろうけど、カフェレストランとしてはどうしてるんだろ。ガスも電気もないのでコーヒーを頼んだら木を燃やして火を起こすところから始めないといけない。ピッカピカのエスプレッソマシーンですぐにカプチーノが出てくるのとはわけが違う。でもそんな、これぞアフリカという旅を楽しむために欧米人旅行者たちはここを訪れ、毎日葉っぱを吸ってまどろんでる。昨日、白人さんで黒人とのハーフの赤ちゃんを布に包んで背中に抱えた女の人を見かけたけど、きっとこの場所にハマって住み着いてる人もいるんだろうな。「ハーイ、よく眠れたかい?」テントから出て上のカフェに行くと、ラスタマンがニコニコして火をおこしていた。今日ももっこりと盛り上がった後頭部。ジャーラスタファーライ。それからぼちぼち散歩に出かけたんだけど、はっきり言ってやることはない。小さな港町なので30分もあれば隅々見て回ることができるし、別に見所があるわけでもない。欧米人の人たちはこのマラウィ湖で泳ぐのを楽しみにしてるらしいんだけど、有名な話ではこのマラウィ湖の水には怖い寄生虫がいるらしく、こいつが体内に入ると生殖機能に害を及ぼすらしく、その情報は日本のガイドブックにも書かれている。なのでいくら綺麗だとしても泳ぐつもりゼロなんだけど、欧米人はガンガン泳いでいるし、なんならこの町にはスキューバダイビングとかカヤックとかのアトラクションもある。欧米人がよく読むガイドブックのロンリープラネットには寄生虫のことは書いていないらしい。とはいってもマラウィの宿で毎日浴びてる水は思いっきり湖の水だし、水道水もそうだ。寄生虫を気にするならレストランで飯も食えない。現地の人は洗濯も食器洗いもほぼ湖でやっているんだから、実際誰も気にしてないんだろうな。というわけでやることはふたつ。ワイファイ探しと、島へのフェリー情報を調べることだ。朝昼ごはんはお魚定食。1500クワチャ。225円。現地の人の主食、シマ。ボールみたい。ワイファイ探しでまずやってきたのは、カタベイで1番いい宿だというマヨカ。町から15分ほど歩いた外れの森の中にいくつものバンガローがある宿で、確かに設備が整ってて綺麗だ。湖畔にカフェスペースがあり、テーブルが並んでいてとても気持ちいいロケーション。こりゃ確かにいい宿だ。欧米人もわんさかいる。値段はドミトリーが8200クワチャ、1220円。テント泊が4000クワチャ。600円。そしてなんとワイファイなし。ワイファイなし!!こんな外国人向けの宿なのにワイファイなし!!いやー、マラウィはネット依存症の現代人にとっては矯正施設みたいなところだ。トイレはやっぱり伝統的なスタイル。すげぇなぁ、イギリスで見た2000年前の遺跡のトイレとほぼ一緒だもんなぁ。マヨカでコーヒーを飲んだら、次に隣にあるバタフライにやってきた。ここも同じような宿で、森の中にバンガローが散らばってる作りだ。湖畔のカフェスペースはさらにいい感じ。そしてワイファイなし!!有料でパソコン貸し出しはあるみたいだけどワイファイはなし!!カタベイすごい!!ちなみにバタフライの宿泊料はドミトリーが3000クワチャ、450円。テントが2000クワチャ、300円。あの野郎!!嘘つきやがった!!昨日マヨカのスタッフと名乗る男に、マヨカとバタフライどっちに行くか迷ってると言ったら、テント泊ならどっちも5ドルで同じ値段で、ドミトリーならバタフライのほうが高くて1500円だよ、だからマヨカにレッツゴー!!と言っていた。値段3倍の嘘て…………あんなちゃんとしてる人気宿のスタッフがこんな一瞬でバレる嘘をつくなんて、やっぱりカタベイは観光地だなぁ。バタフライ、遊びに行った感覚ではここがオススメかな。ワンラブとは違って電気も通ってるだろうし。それからも町の中をひたすら探し回るったが見事に野良すら飛んでおらず、もうひとつの安宿であるビッグブルーに行ってみたけどここもダメ。アクアサファリというダイビングをやってる店のカフェにはかろうじて飛んではいたものの、パスワードを教えてもらって繋いでから2秒だけコネクトしてそこから動かなくなった。メールなんにも確認できず。もう何日もネットに繋いでないのでかなりメールが溜まっているはず。ネットに縛られていないのは気が楽っちゃ楽だけど、あまりにも返事がなくて心配してくれてる人もいるはず。このままだとブログも止まってしまう。ランキングどうなってるんだろ。今何位だろ。さすがアフリカだなぁ。大都市に行けばいくらでも飛んでるんだろうけど、アフリカは田舎にこそ旅の楽しみがあると思う。心配してくれてる人には申し訳ないけど、もう少しだけワイファイのない旅を満喫させてもらおう。次に繋げられるのは何日後かなぁ。ワイファイ探しを諦めたら次にフェリー乗り場に行ってみた。マラウィにはチズムル島とリコマ島というふたつの島があり、モザンビーク領の飛び地になって湖に浮いている。のんびりした島の暮らしが見られるようで、多くの旅人がこのカタベイから船に乗って遊びに行くんだそうだ。というわけでフェリー乗り場のスタッフに話を聞いてみたところ…………島行きの船が出るのは次の月曜日の深夜で、到着は火曜の早朝。そしてカタベイへの戻りは水曜日と土曜日なんだそう。値段は1番安いチケットで3500クワチャ。500円。うーん………めんどくせぇなぁ…………水曜日に戻るなら1泊しかできない。でもその次の船だと4泊になる。なにやら次の土曜日の夜にこのカタベイのビーチでレゲエのデカいパーティーが開催されるらしく、それに行くんだったらちょうどいいっちゃちょうどいい。でもなぁ、なんか惹かれないなぁ。カタベイ自体、あんまり楽しくない。アフリカは田舎に行くのが楽しい。観光客がほとんど来ないようなど田舎のローカル宿に泊まって、現地の人々の素顔を見るのがアフリカ旅の楽しみになってきているので、このカタベイはちょっとツーリスティックすぎる。きっと島の人たちも観光客ズレしてるだろう。そんな場所にあと7日もいるのはちょっとなぁ…………「どうする?もう先に進んじゃう?」「うーん、そうだね、もう明日出ようか。」マラウィに入った初日、北部の湖沿いをチティンバに向けて走っている時、乗り合いバンの窓から小さな村が見えた。湖の水辺にレンガと草屋根の民家が散らばっていて、裸の子供たちがこっちを見ており、その風景はまるで不思議な夢の中のような、幻想的なものだった。あんな場所に行きたい。きっとどこかにあるはずだ。もっともっと飾らない素顔のマラウィを見に行こう。夜、ワンラブでラスタマンの作ってくれたベジタリアンご飯を食べた。いつも思うけど上手な人が作るベジタリアン料理ってすっごい美味しい。日本ではほぼ食べたことなかったけど、海外に来て初めてベジフードの美味しさを知ったな。そしてついにシマも食べた。ケニアのウガリみたいなやつで、白くて丸くてデッカいやつ。しかもこのカタベイの地域ではただのシマではなく、キャッサバから作ったキャッサバシマというものが伝統的なものらしく、もちもちして白玉みたいな食感だ。みんなこれを手でちぎってモミモミして食べている。電気のないレストラン。昼間にソーラー発電したプレイヤーからレゲエが流れる。あちこちから漂うガンジャの匂い。虫の合唱。べとつく肌。水は止まってるからシャワーは浴びれない。色んなタガをはずして、この原始的な暮らしに溶け込めば、もっと深いアフリカが見えてくるのか。そういうのもいい。土にまみれて、電気もガスもネットもない毎日。天候に左右される日々。人間らしい生き方ってなんなんだろうな。でもやっぱり俺は文明が好きだな。あー、ハンバーガー食べてぇ。