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二日酔いでプラハへ

2016年9月4日(日曜日)
【ポーランド】 ドブロミエシュ
~ 【チェコ】 プラハ






知らない部屋の中で目を覚ました。




ここどこ……………?


ううう………気持ち悪い…………




隣で寝ているカンちゃんを見て一応ホッとしながらベッドの中でゴロゴロ。






気持ち悪い。ゆうべ確か村のフェスティバルで若者と仲良くなって、そのまま彼らの家に遊びに来た。


そして目の前に強烈なシュナップスが置かれて、そのショットグラスに2回くらい口をつけたあたりからまったく記憶がない……………


久しぶりにこんなに記憶とんだな……………





「おはよー。ゆうべのこと全然覚えてないの?あれからフミ君すぐにソファーで死んでもうて、寝る時間になってフミ君ベッドで寝るよーって言ったらいきなり起き上がってスタスタスタって歩いて部屋に行ってベッドにバタン!って倒れてピクリとも動かなくなったんだよ。だからロバートがフミ君の体を動かして寝かしてくれたの。」




ピンピンした顔で話すカンちゃん。

ゆうべ俺が死んでからも、ロバートと彼女といろんな種類のポーランドのシュナップスを4、5杯やらかしたんだそう。

強すぎる……………





これiPhoneに残ってたゆうべの謎の写真。










「グッドモーニング~~。よく眠れた?」



「うん………でもゆうべのこと覚えてない…………」



「あははは!ウェルカムトゥポーランド!!」




それからロバートの作ってくれた朝ごはんをみんなで食べた。






朝の日差しがとても気持ちいいんだけど、全身ウォッカ漬けみたいにぼんやりしてる。


塩味のきいた具沢山のスクランブルエッグがとても美味しい。


美味しいんだけど、激二日酔いの今、ゲロにしか見えない…………

いやめっちゃ美味しいんだけど…………









「フミは酒弱いなぁ。ところで今日のピエロギフェスティバルはどうするんだい?」





ぐぅ………!!

ピエロギフェスティバル………!!




はぁはぁ、なんてイカしたフェスティバルなんだ…………


ピエロギがそんなにも主役になるフェスティバルなんてめっちゃ行ってみたい…………





でもさすがにもう時間がない。


残念だけどピエロギフェスティバルは次の機会にとっておくよと言うと、もったいないぜー?色んな種類のピエロギが食べられるんだぜー?と言うロバート。



くぅ……!!

そんなに種類があんのかピエロギ………!!





でもまぁ次の機会だ。





朝ごはんを終え、シャワーを浴びたら家を出た。



朝の村は静まり返っており、向こうのほうに1人だけ村人がいた。

その女の人はゆうべ屋台でソーセージを売っていたおばちゃんだった。




田舎の小さな村のお祭りに迷い込んだアジア人2人を、こんなにも良くしてくれて本当に本当にありがとう。


こんな思い出こそ忘れ難いものだよ。

ポーランドっていったらマリシア、そして田舎の素朴な村のお祭り。


本当に素敵な思い出をありがとう!!!





















村を出発して田舎道を走っていく。

木々がポツポツと道沿いに生え、周りはどこまでも緩やかな丘陵が広がっている。


森と畑がパッチワークのように色を変えており、こんなに豊かな緑を見るのは久しぶりのような気がした。






道中にあった小さな町にお城があったので寄ってみた。


















ヨーロッパの田舎もまた、日本と同じようにお城だらけだ。

























相変わらず廃墟やボロボロの建物が散らばる小さな村々をいくつか通り過ぎていくと、少し大きめの町に入ってきた。

どうやらここがポーランド最後の町みたいだ。























ここでポーランドのお金を使い切るためにスーパーに入った。

わずかに500円くらいしか残ってなかったのに、たったこれだけでビックリするほど色々買えてしまうポーランドの物価すげぇなぁ。


ビールがだいたい3ズウォティ、80円。安いのだと2ズウォティ、53円とかそんなもんだ。

ジュースも他の食材もだいたいそんなもんなので、結局1回では運びきれないほどたくさんの物を買い込んで車に戻った。















町外れの一本道を走っていくと、森の中に看板が立っており、その脇にほとんど廃墟みたいな建物がポツンと取り残されている。


その横をなんのチェックもなく通り過ぎていくとチェコに入国する。




風景はまぁ同じようなもんだけど、ちょっと変わったのは道端のスピード表示機。


走行速度を自動で表示する機械なんだけど、もし制限速度をオーバーしていれば怒った顔のマークが出て、オーバーしていなければ笑顔のマークが出てくる。






もちろんちゃんと守りたいんだけど、チェコは困ったことに道路際の制限速度の看板が少なくて、今何キロで走ればいいのかがわからない。


しばらく走ってみて分かったのは、郊外だったら70キロくらい、市街地や集落なんかの民家付近では50キロって感じだ。


こういった看板表示以外のルールってのはそれぞれの国の道路交通法をあらかじめ調べていないとわからないことなので注意が必要だ。




ひまわり畑がすごい。



















ドイツなんかに比べてあんまりスピードが出せないので距離が伸びなかったけど、なんとか夕方の17時くらいにチェコの首都、プラハに入ってきた。






懐かしいこの町。


4年前に訪れた時、あまりの豪壮な石造りの中世の街並みと入り組んだ路地のロマンチックさに、こここそがヨーロッパのヨーロッパらしさの中心だと感動したものだった。


あの時は路地裏のバーでチェコビールを飲み、酔っ払って丘の上の公園で野宿していたら朝方に警察に叩き起こされて、ほとんど眠れずにフラフラと町を歩き、たどり着いたカフェでカフェラテを飲んだ。


平日だったので朝早くから通勤する人たちがポツポツと窓の外に見え、大都会の雰囲気に混じって飲んだコーヒーがとても新鮮だったのを覚えている。


路上もやったけどすぐに町の人に止められてしまったので、今回はプラハでは路上はやらない予定。







訪れた目的はただひとつ。

美味しいチェコビールを藤圭子並みにハシゴ酒することイヤッホゥ!!!!!



顔や姿にゃ惚れないが
男らしさにゃ痺れちゃう!!

よってらっしゃいよってらっしゃいお兄さんんんんんんんんんん!!!!!!





「よおおおおおし!!!神田この野郎!!!小3の頃から男らしさの塊と言われてきた俺のアレがアレで痺れさせちゃうぞコンチクショウ!!!」



「あ、あそこチャイニーズレストランがあるよー。チンスカレストランだってー。」



「ぬうううううあんだとこの野郎おおおおおおおおおおお!!!!!!プラハまで来てチャイニーズとか舐め舐めナメナメ舐めてやがんのかこの野郎!!!!え?ていうかチンスカ?ぶー!!爆笑なんですけど!?」



チャイニーズのことをチェコの言葉でチンスカっていうらしいです。

ギリ下ネタっていうか完全アウトです。


















旧市街から北側に川を渡ったところにある大きな公園。

その裏に駐車場を見つけたのでソッコー駐車完了!!!

値段は1時間15コルナ!!64円!!安し!!!


これまでヨーロッパの路上でチェコのコインはパラパラと入っていたのでそれで駐車場代を払っていざ昔恋しい下町の夢が花咲くプラハ突撃だコンチクショウ!!
























教会の塔が剣山みたいにズゴンズゴンそそり立ちまくっている旧市街エリアに入っていくと、もうソッコー迷路。


地図がなかったら2秒で迷子になるレベルの路地が入り組みまくっており、風情がもうすっごい。

全部の建物が中世丸出しで、たまらなくワクワクしてくる。




さー、どこで飲もうかなーとウキウキで歩いていると、早速換金所を発見。





よっしゃ!!80ユーロくらい換金すれば3日くらいもつだろう!!


2160コルナが正規レートだから2000くらいもらえたらオッケーかな!!




「80ユーロねー。じゃあここにサインしてー。」




いやー、ビール楽しみだぜーとはやる気持ちをおさえながら窓口から出てきた書類にミミズがのたくったどころじゃないサインを書こうとした瞬間、金額が目に入る。




1550コルナって書いちょる。





ほう?

ちょっとやりすぎじゃないのかいアラブ系のお兄さん?


いくらこっちがおとなしいアジア人観光客だからってふっかけすぎにもほどがあるんじゃねぇかい?




「ちょっと、高すぎるね。」




横で不安そうな顔をしてるカンちゃん。



カンちゃん、こういうところだよ。漢の見せ所ってやつは。


まぁ待ってな。小1のころから胸毛が生えてた俺の手にかかったらこんなボッタクリのひとつやふたつ赤子の手をひねってひねって握撃だぜ?




「おい、アンちゃん、1550ってこいつはちょっとひどすぎるんじゃな、」



「オーケー、2000コルナでいいよ。」





ちょっ、俺まだほとんど怒ってないのに一瞬で急激に折れるのやめてもらっていいですか?


ていうかその上げ方、完全にインド人やん。

どんだけ最初にふっかけてたんだよ。



あまりにも信用できなくなってきたので、いい値段ではあるけどここでは換金しないことにした。




「オーケーオーケー!ちょっと待って、これでどうだい?」



店を出ようとしたところで兄ちゃんが呼び止めてきて2080コルナを提示してきた。


え?なんなの?プラハってそういうところだったっけ?

そりゃ世界中から観光客が押し寄せるハイパーツーリスティックシティーではあるけど、ここってヨーロッパだぞ?


こんなにあざといことカマしてくんのか?




さすがにこれはあまりにもいいレートだと思ったので、その値段で換金した。


ちなみにこの後、町の中心部のほうにある換金屋さんで聞いてみたら1800~1900コルナが平均値だった。

それ考えたら1550ってどんだけだよ。





いやぁ………アジア人は文句言わない人が多いからカモにしようとしてくる輩が多いんだろうなぁ。

あら………高いけど、まぁプラハだものね。そんなものかしらね、って感じで換金してしまったりするんだろうなぁ。


プラハに行くみなさん、換金の際には本当にお気をつけください。
































有名な二本の塔が見事な教会がある旧市街の中心である広場まで行くと、もうとんでもない数の観光客であふれかえっており、アジア人の数も半端じゃない。


しかもなぜか韓国人がめっちゃ多い。

中国人は団体でいるんだけど、韓国人は個人旅行って感じだ。

日本人はパラパラとしか見られない。











何かの歴史的なイベントをやっており、向こうのほうではサッカーファンたちが雄叫びを上げながらバーで飲み狂っているし、銅像すごいし、馬すごいし、もうめっちゃカオス。


周りの建物はどれもくすんだ風格に満ちており、本当に素晴らしい。


プラハやっぱり賑やかだなぁ。

























さて、そんなプラハ。










チェコは世界でも1番、人口あたりのビールの消費量の多い国だ。


そこらじゅうにバーがあり、世界中からビールを楽しみにやってきた観光客で賑わっている。


せっかくチェコビールを楽しむのならばいいお店で飲みたい!!


当てずっぽうで飛び込みってのももちろん面白いんだけど、それは前回やったので今回は有名店を攻めてみることにしよう。


といっても今日は朝から二日酔いで体がだるくてしょうがないので行けて1軒だけかな。




というわけでやってきたのがここ!!!










絶対店ってわからん!!!!



黄金の虎っていう名前のお店らしい。



今回はとある日本人のかたがプラハ市内のオススメバーを紹介しているサイトを参考にさせてもらいました。




そのサイトではなにやらプラハで1番美味しいビールが飲める名店中の名店で、料理もどれも絶品とのこと。


漢として二日酔いで気持ち悪いから無理とかなよったこと言っちゃいけない!!


勇んで入店!!!!








たくさんの人で賑わっている店内は、まぁとてもシンプルで観光客向けの派手な感じなんて一切ない。

昔ながらのビール酒場って感じだ。


とりあえず2杯頼んで出てきたビール!!











泡多っ!!!


日本だったらなめてんのか?って言われてもおかしくないレベルだけど、周りを見るとみんなこの形で運ばれてきているのでこれがチェコスタイルなんだろう。


ビールの値段は500mlで43コルナ!!180円オラァ安ぃ!!!



肝心のお味は!!!!!




うん、美味しい。


ドイツみたいに味がガツッとくる感じではなくて口当たりもスッキリしてて炭酸もそんなに強くない。
スイスイいける系。




料理も注文できて、小さなオカズがいろいろあって日本の居酒屋さんみたいだ。

そしてヨーロッパには珍しく店内でタバコを吸ってもいいというのも居酒屋っぽいな。



そんなにお腹空いてなかったので1品だけ料理を注文した。


ブルーチーズのハム巻き揚げ。






ふおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!

これ笑笑で食べたことある気がするううううううううううううううう!!!!!!



って感じです。


笑笑とか白木屋とかで。

そんな味です。ブルーチーズはあんまり日本人好みではないのでそこだけちょっと新鮮かな。





ビールを3杯、そしてハム巻揚げで会計は210コルナ。

900円!!!!


安すぎ!!!!!!




チェコ、物価安いなぁ…………
こりゃ飲んだくれにはたまらん国だわ……………




















さすがに二日酔いに迎え酒で、飲めば飲むほど嬉しくて知らず知らずにハシゴ酒って藤圭子みたいなわけにもいかなくて、今日は早めに帰って寝ることにした。















夕闇が迫る夜のプラハの町を抜け、思い出のカレル橋を渡った。


黒ずんだ立派な石像が橋の両側に並ぶ歩行者用のこの橋。


対岸の丘の上に巨大なプラハ城の姿がライトアップされており、ここが1番プラハのプラハらしさを感じられる場所だと思う。



でもなにより面白いのはこの橋はたくさんの路上パフォーマーたちの舞台だということ。










似顔絵描きやアクセサリー売りがズラーっと両側に並んでいるんだけど、その間に色んなミュージシャンが陣取って素晴らしいパフォーマンスを繰り広げている。


前回訪れた時、この橋の真ん中でめちゃくちゃカッコいいブルースのトリオを見た。



その人たちは橋をふさぐほどの人だかりを作っており、俺もそのイカした演奏に釘付けになって人だかりに加わった。

初めて、超レベルの高い路上ミュージシャンを見た瞬間だった。



外国の路上ライブのレベル高え!!こんなの日本だったら一瞬でプロやん!!って思ったもんだった。






でも今日は橋の上には数組だけバイオリンを弾いてる人ががいるだけだった。

人だかりはできていたんだけど、実際そんなに上手いとは思わない。





いや、確かに上手い。でもこれくらいならどこにでもいるし、あのブルーストリオを見たときの痺れは感じない。


あれから世界中を回って色んなところでバリバリのストリートミュージシャンたちに揉まれてきて目が肥えたのか。

あのときの俺だったらこのバイオリンのおじちゃんにも感動していたのかな。



俺自身、少しは路上ミュージシャンとしてあの頃よりいい歌が歌えているか。


歌えていないと終わってる。




















明日またこの橋に来てあのブルーストリオを見られたらいいな。




プラハ城がとても綺麗だ。


同じところに来たけど、俺はきっとあの頃よりだいぶ変わったんだろうな。



















~~~~~~~~~~~~~~~~~~


京都のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


てんてんゆうに行きたいです。
美味しいラーメン食べて龍馬の墓参り。


どうもありがとうございます!

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