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サンペドロを探し出せ

2月4日 火曜日
【エクアドル】 アンバト






フカフカのベッドの上で目を覚ました。

すでに家主のシンディとサラは仕事に出かけていて、家の中には俺たち3人だけだった。

ゆっくりとコーヒーを飲みパンをかじったら、さぁ今日も仕事だ。






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家の近くの大きな交差点でジャグリングをするというヘロニモと別れ、俺とマリアンナはバスバスキングへ。

早速バスに乗り込んで演奏を開始した。

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初めての町、初めての道、初めての景色、


窓の外にはアンバトの町並みが広がり、当たり前の暮らしが営まれている。

人の何気ない生活が感じられるバスの中が大好きだ。


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バスを降りた場所にちょうどレストランがあれば、そのままレストランの中へ。
バスがやってくればそれに飛び乗る。

中南米に入ってからあれほど路上演奏に苦労していたというのに、ひとつやり方を覚えてしまえば歌える場所はほんとそこら中に転がっている。

頭を南米仕様に切り替えれば、どっこでだって仕事ができるのが南米なんだ。










2時間ほどバスとレストランで歌い、お昼の仕事を終えてヘロニモの元へ向かう。

交差点の中で孤軍奮闘していた汗だくのヘロニモに手を振ると、力ない笑顔を見せてくる。

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体力がいるし、危ないし、排気ガスにまみれるし、稼ぎも少ないし、大変な仕事だわ。

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俺とマリアンナのあがりは28.9ドル。

ヘロニモは10ドル、ゲットしていた。












家に帰ってみんなでご飯を作り、少しゆっくりしてから出かける準備をする。

ビニール袋、大きなバッグ、そしてナイフ。



「ヘロニモ、サンペドロ探しに行こう。」


「よし、行こうぜ。」




ついにこの時が来たぞ。

サンペドロは一体どこに生えてるんだろう。

シンディとサラの話では、そこの川沿いにいくらでも生えてるわよーということだった。

ドキドキしながらヘロニモと2人で川に向かう。

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川沿いには雑木林が生い茂っており、どこにでもある田舎の風景。

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小学生のころに秘密基地を作った、そんな藪が広がっている。

さー、サンペドロはどこかなー。



「ヘロニモー、サンペドロってそんなに簡単に見つかるもんなの?」


「え?なに言ってるの?あれがそうだよ。」



そう言ってヘロニモが指差した先に、無数のサボテンが生えていた。

藪の草木に混じって、ニョキニョキと伸びている棒状のサボテン。

気づいてみると、もうマジでそこら中に同じの形のサボテンが生えまくっている。

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「こ、これ全部そうなの?」


「うん、でも形や色のいいやつを選ばないといけないよ。」


しばらく歩き回り吟味して、最終的に太くて綺麗な緑色をした立派なサボテンを見つけた。

トゲに気をつけながら持ち、ナイフで切り取ると水分がナイフを濡らす。

そして無事にサンペドロをゲットして袋に詰めた。



「イェーイ、フミ、これで俺たちは空を飛べるぜ。」



よし!!!ついにサンペドロ入手というミッションをクリアーしたぞ。

あとはこれをテナのリーナの家に持って行くだけだ。

うおおお………どんどんサンペドロが近づいてきたぞ!!!









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興奮が収まらないまま今夜も3人でレストランバスキングへ。

昨日ある程度レストランの位置を把握したので、今日はスムーズにお店を渡り歩いて行く。

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でも、気がついてみればここ連日休みなく仕事していたもんだから3人ともかなり疲労がたまっている。

俺もマリアンナも声にハリがない。

ヘロニモも昼間のジャグリングでヨロヨロになっている。


本当俺たちよく働くホーボーたちだ。

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夜のあがりは25.9ドル。

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「あー、ビール飲みたい。」


「ダメだぜフミ、今からサンペドロまでアルコールはナシだ。ところでフミはiPhoneを触ってる時って何してるの?」


「日記書いてるんだよ。毎日インターネットでブログやってるんだ。」


「へー、すごいな。そんなことやってるんだ!!俺たちのことも書いてくれてるの?!」


「もちろん!!すごいエキサイティングな日々だもん。」



イェーイ、とハイタッチして喜んでるヘロニモとマリアンナ。

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日本ではブログなんてすごく一般的なものだけど、海外の旅人、それもヒッピーの2人からしたら珍しいものなんだろうな。




「俺のブログ結構たくさんの人が読んでくれてるんだぜ。」


「フミは有名人なのかい!?そんなにたくさんの人がフミをフォローしてるんだ。」


「フォローだけじゃなくてアンチの人もたくさんいるけどね。ホームレスみたいなことして日本の恥だからやめてくれって、そんなコメントもらったりするよ。」


「はぁ?なんだいそれ?なんでそんなこと言うんだよ。そんなこと人に言ったらいけないじゃないか。」


「そうなんだよ。普通そんなこと面と向かっては言わないよ。でもインターネット上では何を言ってもバレないからね。」


「理解できない。よくそんなこと人に言えるな。」




海外のインターネット事情なんてFacebookくらいしか知らないのでよくわからないけど、どうもこのインターネット上で人の悪口を書いたり堂々とイジメを行ったりする、日本に住んでいればごく身近な行為が彼らには理解できないみたいだ。


海外で1年半も生活していると、ずいぶんと外国の感覚が染みついてくる。
細かいことはあまり気にせず、でもキチンと自分の意見を言い、コミュニケーションをとても大事にする彼らの性格は、最初は鬱陶しいところもあるけれど慣れてしまえばとても楽だし、気持ちがいい。



日本人は言いたいことを言わない人種だ。
日頃からストレスを溜め込んでいるけど、お酒を飲んだりするととても気が大きくなる。
日本の飲み屋街で流しをしてるとき、3日に1回は酔っ払いたちが派手なケンカをしていた。


でも海外の人って酔っ払っても全然乱れないし、酒の上のケンカなんてこの1年半で2回くらいしか見たことない。


それくらい日本人はストレスを溜め込む。
そんな日本人だからインターネット上で匿名で言いたい放題言いまくるのは納得できる。



「ブログやるのも大変だな。俺たちのことはなんて書いてくれてるんだい?」


「そりゃあもう、彼らはいつも楽しくて正直で、清潔な人たちで、アルゼンチン最高って書いてるよ。」


「イヤッホウ!!フミ!!アルゼンチンでは私たちの友達がフミを待ってるから何も心配しなくていいからね!!」



こんな気持ちのいい奴らと出会えて本当に嬉しいよ。



サンペドロも手に入った。
明日テナに向かうぞ。

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