11月13日 水曜日
【グアテマラ】 フロレス
お金が順調に減ってきている。
かなりヤバイ。
はやくどこか大きな観光地にでも行って路上しないと本気で南米で靴磨きにでもなってしまいそうだ。
「金丸さんー、次はセムクチャンペイに行こまいー。水が綺麗なとこだぎゃー。」
ナオコちゃんはフロレスの次はセムクチャンペイという、ここからグアテマラシティーへのちょうど真ん中くらいにある観光地に行きたがっている。
トルコのパムッカレみたいに石灰の多い地質から流れた水が段々畑みたいな池を作っており、澄んだ青色の水をたたえているらしい。
このセムクチャンペイに行った人がだいたい参加するのが洞窟ツアーで、かなり狭い洞窟の中をロウソク一本持って入っていき、水の中を歩いて行くそうなんだけど、場所によって足がつかないくらい深い水の中を立ち泳ぎしながらロウソクを死守して進んでいくというかなりクレイジーなツアーらしい。
洞窟を抜けるとそこには一際美しい池があり、そこでみんなで泳いでまた洞窟を帰るっていう内容らしく、まぁアトラクション系が好きな欧米人の若者に人気のツアーみたい。
宿にいる面白アメリカ人のトッドも、フオオオウウウ!!あれはクレイジー面白いぜ!!ってイチ押ししてたけど、欧米人のノリだからまずアテにならない。
通り道だし行ってみようかなぁと思っていたんだけど、ここまでのバス代がなかなかのもんなんだよな。
フロレス → グアテマラシティー
200ケツァール、2400円
フロレス → セムクチャンペイ
200ケツァール、2400円
半分の距離なのに同じ値段という謎。
さすが観光客狙いのバスは高い。
さらに入場料もツアー代金も宿代も合わせたら結構な出費になる。
というわけで悩み中。
ケータ君はケータ君で、フロレスから東にあるカリブ海沿いの町、リビングストンに行きたいと言う。
ここもまた途中から船に乗らないとたどり着けないという謎の町。
その分おそらくカリブ海の海は綺麗だろうけど、俺はそこまで惹かれない。
このメンバーでの旅もそろそろ終わりかな。
さてと、まだグアテマラに入ってから路上をしていないのでグアテマラのお金、ケツァールがない。
宿代もバス代も払わないといけないので、メキシコのペソをどこかで両替えしてしまいたいところ。
国境の個人両替えが1ペソ=0.5ケツァールだったので、この町ならもう少しいいだろう。
というわけでバスの値段を調べがてらみんなで出かけた。
まずどうやらこのフロレス島には両替え所はない。
こんな観光地なに不思議なこと。
仕方なく橋を渡ってローカルエリアにある銀行へ。
「メキシコペソを両替えしたいんですけどー。」
「ノー。」
「メキシコのペソをケツァールに両替えしてもらえませんか?」
「ノー。」
「メキシコペソを………」
「ノー。」
な、なぜだ………
軒並み断られてしまう。
ドルならいいけどメキシコペソは完全に受け付けてくれない。
なんで!?隣の国だろ!!
そんなに価値がねぇのかよ?
頑張ってしらみつぶしに回ったら、ようやく換金してくれるという銀行を発見。
レートは………
1ペソ=0.45ケツァール
国境より悪くなった…………
なんでだあああああ!!!!!
そんなに国交ないの!?
単純にメキシコペソが弱いの!?
1万円替えただけで2000円くらい損してしまう。
やってらんねーので、銀行はナシ。
なんとかしてメキシコに行く観光客を捕まえて正規レートで交換できないか交渉するしかねぇ。
それからズタボロのローカルエリアを歩き回っていると市場を発見。
完全に地元の人たちの市場だ。
グアテマラは雑貨が良い、という話は旅の中でよく聞いていたけど、確かに確かに。
ほとんど土産とか買わない俺だけどつい欲しくなってしまう。
でも今は余計なお金は使わないようにしないとな。
節約節約。
というわけでジーパン購入。
タビジュンさんに影響されてなんかないからあああああ(´Д` )
やっぱり旅中と言っても男はオシャレを忘れたらいけませんね。
ちなみにそこまで安くないです。
ジーパン値切って100ケツァール、1200円。
こんな昭和な裁縫屋さんで裾上げしてもらいました。
足踏みミシンだからね、この時代に。
しかもこんな若者が。しかもめちゃ早くて上手い。
日本の婆ちゃんもできない人いるだろうな。
それからバスの値段を調べたりしつつフロレス島に戻り、ケータ君たちと分かれて俺は1人で島を探検。
探すのは白人観光客。
メキシコに行く人にペソを両替えしてもらわないといけない。
道端やツアー会社、白人が多そうなホステルを回って手当たり次第に、メキシコに行きますか?今ここにペソがありましてよろしければ素晴らしいレートで換金いたしますが……と声をかけて回るが、いきなりアジア人が金の話を持ちかけてきていい顔をする人なんてそうそういない。
メキシコ?行くけど?って人もいるけど、金のこととなるとみんな警戒心丸出しで断ってくる。
そんな中で数人話に乗ってくる人もいたけど、やはり手応えがない。
20人以上に声をかけたけど、そう簡単にはいかないもので困り果てていると、ひとつの旅行代理店にいた兄ちゃんが、替えてくれるということに。
しかし彼はツアー会社の人間。
正規レートでは無理。
1ペソ=0.5ケツァールでやってあげるよとのこと。
銀行よりはいい。
しかし正規レートは1ペソ=0.6ケツァール。
悩んだけど、ここはもう仕方ない。
次の町までに必要なお金だけ換金した。
宿に戻り、ケータ君とナオコちゃんとお昼ご飯を食べにいつものバーへ向かった。
お、いたいた、エビちゃんとヨシコさんがビールを飲んでいた。
さらに面白アメリカ人のトッドも白人の友達を引き連れてすでに飲んでいた。
俺たちもそこに混じってビールを飲んだ。
楽しい。楽しいけど、早く先に進まないと。
日本人といるのはそりゃあ楽だし、トイレとかでちょっと荷物を見ててもらうことも出来るし、タクシーを割り勘することもできる。
でも圧倒的に現地の人と触れ合う機会が減るのは間違いない。
そしてお金の使い方も激しくなってしまう。
今日1日ポテトチップスだけでいい?なんてこと、誰かがいれば出来ない。
そろそろ1人になってまたストイックにやっていかないと。
「セムクチャンペイ行くだぎゃー。」
「よし、金丸さん、リビングストン行っちょきますか。」
「フミさん、もう1日フロレスにいて飲みながらトランプでもやりましょう。」
「フミ君、ヤニゲームしようよ。」
あーーー!!!
明日出発するぞ!!!
みんな大好き!!