11月19日 月曜日
【ハンガリー】 エゲル ~ トカイ
公園で目を覚まし、そのままエゲルの駅へ。
乗り換えが多いけど1番安いチケットを買い、電車に乗りこんだ。
3本乗り継いでやってきたのは…………
うわー!!!
トカイだーーーーー!!!!!
田舎だーーーーー!!!!!
トカイなのにど田舎だーーーーー!!!!
ってこの町来た人みんな言うだろうな…………
そうです、トカイっていう町です。
町の名前です。
とても田舎です。
ハンガリーの北東の端っこのほうです。
なんでこんなクソ田舎に来たのかというと、あることをしに来たのです。
そうです、
泥酔です(´Д` )
泥酔をしに来ました(´Д` )(´Д` )
トカイはワインの産地なんです。
「ワインの王様」と言われるトカイワインの産地です。
ただのワインではなく貴腐ワインという種類のワインです。
世界三大貴腐ワインといわれています。
特殊な地形が霧を発生させ、それがある菌を繁殖させブドウに付着すると、ブドウの水分を飛ばしふにゃふにゃに萎ませ、糖分を極限まで高める。そのふにゃふにゃのブドウを使って作るのが貴腐ワインというものだそうです。
そんなもんのためにわざわざ電車賃払ってこんなど田舎まで来るのどうかなぁって思ったんですけど、僕のアル中アンテナがどうしても行けと言うので仕方なくやってきました。
あぁ、旅人アンテナはもはや病気です…………
★一度始めたらとことんやらないと気が済まない
★途中でやめるの大嫌い
★知らないところに行くのが好き
この3つの性格を持ち合わせて生まれてしまった人は旅ジャンキーになるしかない(´Д` )
あと、1人が好きで、そのくせ自己顕示欲が強くて、わがままで、ナルシストだったら完璧って、俺だ(´Д` )(´Д` )
一度行きたいと思ってしまったら、もうお終い。何がなんでも行ってしまう。
その達成感と空虚感のために。
てなわけで14時半、トカイに到着。
駅前。
な、な、なんにもねぇ!
どっちが町なのかも一切わからねぇ……!!
わ、わ、わ、Wi-Fiは………
あるわけねぇ。
勘で歩いていたら、しばらくしてなんとなく中心地っぽくなってきた。
バーが数軒、観光客相手のワイン屋さん、
しかしどこも完璧ヤル気がねぇ。
ひゅるるー……
虚しい風が吹く。
町自体、死んでいる。
んー、シーズンオフだからなぁ。
この前のバンスカースチヤブニツァにしてもそうだったけど、ヨーロッパにはサマーバケーションってのがあって、夏場に遊びに行きまくる分、冬場はほんとに閑散とするんだな。
どこに行っても、
夏はホントすっごいんだから!!ホントだよ!!すっごいの!!もうその辺とか歩けないくらいなんだから!!信じてよ!!
って一生懸命言ってくる。
わ、わ、わかるよ!!
きっと夏場はすっごい人通りでごった返すんだろうね。
町の中のいたるところにワインセラーや酒屋さん、レストランがあるんだけど、どこもかしこも閉まりまくっている。
なんてヤル気のない町なんだーー!!!!
メインストリートの真ん中に酔っ払いがいたのでトロールとパチリ。
あ、ちなみに世界遺産です。
ブドウ畑とか、ワインセラーなどの伝統的景観が文化遺産に登録されてます。
通りをゾンビみたいに人がチラホラと歩いているので、どっかでワイン飲みたいんですと話しかける。
あ?そこの先の左側にあるよ。
ってのをジェスチャーで教えてくれる。
行ってみる。
閉まってる。
またジェスチャーでたずねる。
教えてくれる。
行ってみる。
閉まってる。
またたずねる。
おいで、と強引に服を引っ張る可愛いいおばちゃん。
一緒に行ってみる。
閉まってる。
みんなすっごい親切なのはいいんだけどさ(´Д` )
もうちょっと自分の町のこと知っといて(´Д` )
こりゃダメだ。マジでどうしようかなー、と歩いていると、メインストリートの入り口のところに小さなバーを見つけた。
中に入った。
英語の出来る優しそうなおじさんバーテンダー。
昔風の店内、カウンターには綺麗なグラスとワインボトルが並んでいる。
他にお客さんはいない。
俺とマスターの2人だけ。
めちゃ感じいいじゃん、ここ。
「トカイワイン飲みたいです。」
「OK、どんなのがいい?」
うーん、値段ってどんなもんなんだろ?日本で買えばかなりお高いっていうことだけど、現地だしな。そこまで信じられない値段ではないはず、と、願いたい。
というわけで人生初のトカイワイン!!!
1杯目 ブルカヌス キュビー
ドライ 350フォリント
飲んだ瞬間、故郷の夕焼けが鮮やかに浮かばない。冗談です、ゴメンなさい。
死ぬほど美味いーーーーーーーーーー!!!!!!!!!え!?なにこれ??ワイン??ワインっぽい飲み物?いや、ワインだよね?ワインなのーー???!!!
匂いも 最初の味も強い。酸味がブワッと広がり、ほのかな甘みが見えた瞬間シュッと一瞬にして消える。そしてとてもきれい。雑味がまるでなし。
2杯目 サモロニ
スウィート 500フォリント
お母さん、ゴメン。
とても、とても、美味しいです。
嫌みのない香りです。
とてつもなくクリーンな甘みです。
かすかな渋みを見せてサッと消えるんです。
なんだこれー!ーーーーー!!!!?ええええぇぇぇぇーーー!!ーー!!アゴが死ぬううううううーー!!!!?、
ちなみにこのサモロニってワインは、1ヶ所のワイナリーが作っているオリジナルのワインではなく、様々なワイナリーが作っている伝統的なワイン。
もちろん、それぞれに味わいは違う。ていうかトカイのワインは白だけ。
3杯目 シャルゴムシュコタイ
ハーフスィート 200フォリント
グレープの香りが強くて、一瞬ファンタを彷彿とさせるのは日本人くらいか(´Д` )
それにしてもトカイワインのクオリティの高さったらない!!雑味がゼロ!!すごくあじわいがクリーン!!なくせにしっかりワインなんだよなー!!
これはやばい!!!この感動だけでわざわざど田舎まで来た甲斐があった!!
4杯目 覚えてない
けど激うま
これだけ飲んでたったの1250フォリント。
400円くらい。
アル中にならないほうがどうかしてると思います。
こんな凄まじく美味いプレミアなワインを、水を飲むような値段で飲めるのです。
そこに地元の人がやってきて、隣でウォッカをグイグイ飲んでいるので、強いですねと言うと、そこから話が盛り上がり、このお店だけで夜まで飲んでた。
警察のお偉いさんだと言うおじさん。
ジープスだけはホントどうにもなんねーよあいつら!!と頭を抱えている。
「あいつら老人の家に窓割って入って行って、ナイフで殺して物を奪うんだよ。
君はホントに気をつけないといけないよ。ところでメタル好き?ヴォォオオオオオオ!!!!」
お互い気持ちよく酔っぱらってー………
そこからピザ屋さん行ってー………
それから河川敷でテントを張ったはず。
はず…………